第二百二十八話『生きる意味を見出す』-【和歌山篇】医師 華岡青洲-
2020-01-11 13:19

第二百二十八話『生きる意味を見出す』-【和歌山篇】医師 華岡青洲-

和歌山県出身の偉人に、麻酔薬「通仙散(つうせんさん)」を発明し、世界で初めて全身麻酔による乳がん摘出手術を成功させた外科医がいます。
華岡青洲(はなおか・せいしゅう)。
ときは、江戸時代。
鎖国政策の中、オランダからの洋書だけを頼りに、医学者たちが西洋医学を学びつつあった過渡期。
山脇東洋が日本人初の人体解剖を行い、杉田玄白が『解体新書』を刊行して、近代日本医学の夜明けを告げた頃、青洲はひとびとの痛みに向き合いました。
彼の名前を広めたのは、同じく和歌山県出身の作家、有吉佐和子の『華岡青洲の妻』という小説でした。
1966年に出版されたこの作品は、青洲の麻酔薬の実験台に自ら志願した嫁と母の壮絶な愛の物語。
大ベストセラーになり、映画やテレビドラマ、さらには舞台化もされ、今も上演され続けています。
青洲のふるさと、和歌山県紀の川市には「青洲の里」という記念施設があります。
彼はこの地に診療所と医学校、そして自らの住居を兼ねた「春林軒」をつくり、多くの患者を救い、たくさんの門下生を育てました。
その腕を見込まれ、紀州藩主から公の医師、侍医としての待遇を告げられますが、それを断ります。
「公職についてしまうと、一般の患者さんの診療ができなくなります。私は、ただひたすら、地元のみなさんのお役に立ちたいのです」
再度要請を受けても、なかなか首を縦に振りませんでした。
彼にとって大切なのは、大いなる出世ではなく、自らの本懐に気づき、自分が一生を賭けてやるべきことは何かを見つめ続けることだったのです。
富や名声より生きる意味に一生を賭けた近代医学の父、華岡青洲が人生でつかんだ明日へのyes!とは?

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