第百七十二話『逆境と仲良くつきあう』-歌手 アレサ・フランクリン-
2018-12-15 12:30

第百七十二話『逆境と仲良くつきあう』-歌手 アレサ・フランクリン-

今年8月16日午前9時50分、ソウルの女王がこの世を去りました。
アレサ・フランクリン。
ミシガン州デトロイトの自宅で、静かに息をひきとりました。
1967年、オーティス・レディングのカバー曲『リスペクト』が全米チャートの1位を飾り、一躍、時の人になります。
ゴスペルのフィーリング、力強い歌声。
肌の色や性別で不当な差別を受けていたひとに、ひとすじの灯りを見せてくれました。

一度そのボーカルを聴いたら忘れられない、強烈な迫力。
1987年には、女性として初めて「ロックの殿堂」入りを果たし、1994年には、グラミー賞の「ライフタイム・アチーブメント・アワード(功労賞)」が贈られました。
ジミー・カーター、ビル・クリントン、バラク・オバマ、3人の大統領の就任式で歌を披露。
映画『ブルース・ブラザーズ』での演技や歌も忘れられません。
名実ともに、成功を手に入れたのです。

彼女の葬儀は、8月31日にデトロイトで行われ、弔辞は5時間におよびました。
そして、アメリカ中が1週間にわたり、彼女の人生と楽曲を称えました。

一方で、その生涯は波乱に満ちていました。
10代で、父親のちがう2人の子どもを産み、学校も中退。
結婚しても、夫の暴力で離婚。
歌手として成功しても、満たされない生活。
やがて、歌が売れない不遇の時代を迎え、最愛の父が銃弾に倒れ、亡くなります。
彼女の歌声は圧倒的で、その存在は、公民権運動やフェミニスト運動と相まって、社会的にも影響を及ぼすようになりました。
アレサ個人とアーティスト・アレサとの乖離(かいり)はますます溝を深め、彼女は心のバランスを崩すこともありました。
それでも彼女は歌い続けました。
どんな逆境にもめげず、ひとびとを励ます歌を大切にしたアレサ・フランクリンが、人生でつかんだ明日へのyes!とは?

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