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#9 読書回。それぞれ出会えてよかった1冊を紹介してみる
2024-10-02 37:01

#9 読書回。それぞれ出会えてよかった1冊を紹介してみる

お互いに1冊ずつ、大切な本を選んで話してみました。

みずほ選:あなたを想う花

https://www.hayakawa-online.co.jp/shop/g/g0000614274/

いしだ選:急に具合が悪くなる

https://www.shobunsha.co.jp/?p=5493

図書館派のみずほさんが購入に至った1冊/詩的な表現力に鳥肌/何を読むかで文章が変わる/人生の谷をどう捉えるか?/自分がどこをみて人生を歩んでいくかは自分で決められる/不妊治療の体験を代弁してくれた1冊/合理性と偶発性/会話の硬直化/"確率の力と罪深さ"/治療中救われた&傷ついた言葉/本当のやさしさってなんだろう

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このPodcastは考えるひといしだと、感じるひとみずほがお届けする番組です。毎週水曜配信。

「夜空にランタンを」飛ばすように、私たちの考えや想いを解き放つことで、リスナーの皆さんの心が少しでも軽くなったらという願いを込め、日々の暮らしの中で気になったことについてお話しています。

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00:06
このポッドキャストは、考える人石田と、感じる人Mizuhoがお届けする番組です。
夜空にランタンを飛ばすように、私たちの考えや思いを解き放つことで、リスナーの皆さんの心が少しでも軽くなったらという願いを込め、日々の暮らしの中で気になったことについてお話ししています。
考える人石田です。
感じる人Mizuhoです。
こんにちは。
こんにちは。
さて、Mizuhoさん、今日のランタンは何でしょう?
今日のランタンは、自分にとっての大切な1冊です。
もう、これが配信される頃は10月かな。だから、だいぶ秋らしくはなっているだろうと思いまして、読書の秋ということで、お互いにとって大切な1冊を紹介しようという回です。
はい。ということで、感じる人Mizuhoからいきましょうか。
ちなみに、私たちはいろいろ共通点がありますけど、本を読むということも好きだという共通点がありまして、結構、わりと今までも雑談というか、ポッドキャスト以外で読んだ本について話したりしてますよね。
そうですね。感想をシェアしたりとか、熱い思いを聞き合っている中ですね。
そうそうそう。なので、いろんな大切な本とか、大好きな本とか、それぞれあるんですが、今日は1冊ということで、じゃあMizuhoさん、渾身の1冊をお願いします。
ドキドキ。
はい。どうぞどうぞ。
私が紹介するのは、フランスの小説なんですけれども、題名が、あなたを思う花という上下感ある本なんですが、
まず、私基本、図書館で本を借りて読むタイプでして、今まで引っ越しをたくさんする中で、運ぶのが大変だったものって、本だなという気づきを得て、
移動が大変になるので、本は図書館で借りようということになっているんですけれども、そんな私が、こう数年で経った本がこの本なんです。
まず最初は、フランスというところに、ミッハ男子が引かれたというところはきっかけではあるんですけど、
帯とかに、フランスでコロナ禍出版して、フランスはもちろんイタリアとか、あとどこだったですかね、ヨーロッパですごく売れたりとか、
フランス国民が選ぶ本25選とかに選ばれたりとかっていう感じで、すごくヨーロッパで話題になって、日本語で印刷されてっていうようなことが書いてあったので、
これは面白いに違いないということで買ってみたんですけど、表紙もすごくお花が書いてあったり、パステルカラーの色彩ですごいかわいいんですけれども。
03:00
素敵、今見てます。
ありがとうございます。
フランスで130万部突破ってだいぶすごいですね。
そうですね、それ載ってますよね。
そうなんです。で、読んで、開始早々もう鳥肌が立ったというか、この本はやばいと思ったのが、まず表現力なんですけど、ものすごく素敵というか、ザ小説っていう感じなんですけどね。
ちょっと私は一部を朗読してもいいですか?
ぜひお願いします。
ちょっと長いですけど、途中端折りつつ、これ冒頭なんですけどね。
ここにいる人たちは何も恐れない。心配もしない。恋もしない。爪も噛まない。めぐり合わせも信じない。約束もしない。相談も立てない。社会保障番号も持たない。泣くこともしない。鍵もなくさない。眼鏡やリモコンも探さない。子供たちを呼びに行くこともしない。幸せも求めない。
っていう感じでずっと特徴が書いてあって、最後に、なぜならここにいるのは埋葬された死者たちだからだ。その意味では一人一人に違いはない。唯一異なる点は、観王家の材質がオークかパインかマホガニーかということ。それだけだ。
ということで、主人公が女性なんですけど、彼女は墓地の管理人をしていて、その彼女の目線からこの死者たちを語っているっていう始まりなんですけど、捉え方がすごく私は面白いなと思って。
あと最初何を話しているかちょっとわからないじゃないですか。何の形容詞が並んでいるんだろうっていう不思議さを半ページくらいを使ってずっと書いてあって、最後にみんな死んでるからなんだよって。
その書き方とかもすごく面白いというか、上手だなと思ったんですけど、でですね、主人公の女性の名前がディオレットっていう紫とかですよねっていう名前なんですけど、それにも説明書きも冒頭に書いてあるんですが、ちょっとそこも読ませてください。
生まれた時、私は産声を上げなかった。だから私を取り上げたサンバはシザンだと思ったらしい。そこで役所に出す書類に必要事項を書き込むために、ひょいと私を脇に置いた。これから郵便局に持っていく2670gの小包のように。まだ宛名もなく切手も貼っていない小包。命もない、性もないシザン児。それが私だ。
けれども、役所に届けを出すためには、とりあえず生命を記入する必要がある。サンバはビオレットという名前を書いた。多分頭のてっぺんからつま先までビオレット、紫色だったからだろう。その後私の肌の色がピンクに変わって、今度は出生証明書を書くことになった。それでもサンバは名前を変えなかった。
06:21
というところから、本当かどうかは別にして、私の名前は紫になったんだっていう書き方とか、それが最初の3ページくらいに出てくるんですけど、今読んだところは。
もうなんか表現力とか想像力っていうんですかね。すごいなと私は感じて、どんどん引き込まれていった作品というところですね。
なんか本当に今のそのバイオレットの話は、絵にして再生されますよね、頭の中で。紫だっただろうなみたいな。
確かに表現、いろんな書き方がある。もうちょっと直接的なっていうか、書き方もあるかもしれないけど、指摘っていうのはすごく今の2つ読んでもらったところでわかる気がします。
そうなんですよね。私自身も書くっていうことはノートという媒体を通じてやったりとか時々しますけど、そういう時にすごく自分が小説をどれくらい読んでるかによって表現力が全然変わるなと思うことがあって、
なので、いい文章というか小説っぽい文章、それこそ指摘な文章を書きたいときは、この本をちょっと読んでから自分をチューニングして書いたりとかっていうふうにしたい本になっている感じですね。
そうか。文章も本当にいつもうっとりしちゃいます、私。本当表現力とか言葉とか、小説読まれてるんだろうなっていうか、そことすごくリンクしてるというか世界観。すごく上手に綺麗にというか、なんか素敵な世界を美しい言葉で語られますよね。
ありがとうございます。なんかその小説読んでるかが如実に出るなと思うので、あと何を読んでるかとかですよね。この本はすごく私にとってそういう意味でもバイブルというかですね。
中身に関しては、読んでくださいというか、ネタバレすることなく話をするのが非常に私は上手ではなくて難しいんですけど、大きなテーマとしては、つらいこと、人生でたくさん大変なことってあるよね、と。
09:00
でもその中でも希望を持って生きていくっていうところが静かに、だけど強さを感じる形で書いてある本かなという感じなんですよね。
墓地に来る人とバイオレットさんの話なんですか?それともバイオレットさんのお話?
どちらかというと校舎でバイオレットから見た世界の話っていう感じなんですけど、だからそれこそなんで墓地に来たのかっていうところにもストーリーがあったりとか、あとはさっきの読んだところですよね、ヴィオレットって紫だった彼女ですけど、
もともと望まれて生まれた子ではなかったりっていう、あまり明るいスタートではないですよね。なので、個人というか施設で育ったっていう過去があったりとか、結婚した方があまり家に寄りつかないタイプ。
っていうとすごくマイルの言い方ですけど、もっと大変なパートナーシップだったりとか、子供もいるんですけど、そこにも悲しい物語があったりとか、っていう形で人生山も谷もあるよねという、谷の深さが結構深いタイプの人生を生きてきた彼女。
それでも強くしなやかに生きていっているっていうところが映し出されている一作かなという感じなんですよね。
台名が日本語ではあなたを思う花なんですけど、現代というんですか、フランス語だと直訳すると花の水を変えるっていうタイトルになっていて、花って水を変えないと潮れちゃうじゃないですか。
でも逆にそのお水をあげたら生き返ったりとか再生するじゃないですか。だからそれが人生とか、ヴァイオレットの人生もそうですし、一回さっきの谷に落ちてしまったとしても水をあげてまた山に登っていこうだったりとか、山に登っていく力が湧いてくるよねっていうような意味合いが込められているみたいで。
だから台名もすごくできたなと思いました。
現代、素晴らしいですね。ちょっと鳥肌が立ちました。
そうなんですよ。
フィオレットっていう、名前はさっき紫っていうふうに書いてありましたけど、別な意味合いだとスミレ、花ですね。花のスミレっていう意味もあるじゃないですか。
著者曰く、スミレってちょっとした隙間があればどこでも生えてきて、踏んづけたりしてもまた咲く力の強い花っていうところで、それも彼女そのものだよねっていうふうに言っていて、だからこの名前にしたんですということらしいんですけど。
12:10
なので要所要所にその詩的な部分と、あとはメッセージというか、強く生きていくっていうところが入っている作品です。
今のね、辛いことがあってもまた水を買えたらとか、水をあげれば山に登れるとかっていう話ありましたけど、どんなメッセージが一番みぞほさんに響いたところですか、この本で。
人生っていろいろあるよねっていうその共感と、あとは私の価値観にも通じますけど、やっぱりそのいろいろある中で自分がどう思うかとか、どこを見て生きていくかっていう部分は自身の選択できる部分なので、
明るい方を見ていこうとか、楽しいことを選択していこうっていうことを私は思いますけど、それが重なる部分があるっていうか、さっきの題名もそうですし、読んだらヴィオレットの生き方もそうだと思うんですけど、
本当に悲しいことがたくさん続く人生なんですが、彼女は。でもそれでもめげずに生きていく。自分自身の心と向き合うこともそうですし、それを助けてくれるご縁があったりとか、そのご縁を何かあったことにしないで自分で紡いでいくとかっていう、なんか人生がぎっしり詰まっているところが刺さった部分ですかね。
そっか、じゃあそこの運が伝えたい、そういう今言ってくださったメッセージと、あとはその表現なんですよね、最初に紹介してもらった。
はい。
そこの2つがもう、それこそドストライクみたいな感じだったってイメージですか。
そうですね、はい。
それはすごい出会いですね。
そうですよね、ちょっとこう、ミーハンなところから入ったところありますけど、すごくいい本ですね。
何なら、よくなかったらメルカリで売ってしまうとかありますけど、これは手元にとっておきたい本ですね。機会があればフランス語でも読んでみたいなとかって思うくらい素敵な本でしたね。
そっか、それはすごい素敵な出会いですね。
そうですね、はい。ではでは、伊沢さんの一冊はどんな感じでしょうか。
私は、ジャンルは全然違うんですが、もしかしたらメッセージはみぞうさんの選んだ本とちょっと似てるかもっていうか、私が少なくとも受け取った解釈は似てるかもと思いながら今聞いてたんですが、タイトルが急に具合が悪くなるっていう本です。
15:08
タイトルから気になりますね。
これはどちらかといえば小説とかじゃなくてエッセイがジャンル的に近いかな。
2人の著者の方がいて、1人がミヤノマキコさんっていう哲学者と、あとは人類学者のイソノマホーさんっていう2人が往復書簡、お手紙のやりとりをしてるんですね、10回。
その10回のお手紙のやりとりを本にしてる本なんです。
これはネタバレにならないと思うので言っちゃいますけど、この哲学者のミヤノマキコさんが乳がんを宣告されて、お医者さんに急に具合が悪くなるかもしれないって言われるところからこの往復書簡が始まる。
で、そのがんを宣告された哲学者のミヤノさんは哲学者なので、自分ががんを宣告されてから最後、自分がこの先どうなっていくのかっていうのを徹底的に自分の悩みに出てくるものとか心情を全部言葉にして洗い出してやるっていう気概を持って、
で、ぜひその壁打ちのパートナーとして人類学者のイソノマホさん相手になってくれませんかって言って、2人が手紙を紡いだっていう。
もう私、この本読んだ時びっくりしちゃって。何にびっくりしたかって言われると、何て言ったらいいのかな。
本当に自分の人生をかけて、死と直面しながらがんという病なんだけど、死と直面しながらこんなに自分のことを徹底的に向き合える人っているんだなっていうところと、そこがもう最大の衝撃なんですけど。
もう一つ、なぜこれが私にとってすごく大切な意味を持ったかっていうと、私は昔不妊治療をしてたんですけど、その時に自分が経験してたこととか感じたこととか考えてたことが、なんか全部ここに書いてあったって感じだったんですよね。
もちろん、がんを患われている方とその不妊治療を同じ土俵にしていいのかしらとか、そういうことはあるんですけど、なんか私のことを理解してくれるっていうか、私のこの感じたことをこんなにも理解できる形で体験してる人がいるんだっていう感動。
具体的にそれは何なんですかっていうと、いくつかあるんですけど、説明のつかないことが自分に降りかかった事態をどう捉える。これは病気っていうこともそうだし、不妊っていうこともそうだし、例えば自分じゃなくても自分の大事な人が事故とか病気になったりとか、自分の子供がとか、なんでこれが私の人生に起こったんだろう、なんで私だったんだろうっていうことって、
18:12
多分、みんな大なり小なりあると思うんですけど、それをどう捉えるのかっていうこと、その捉え方の話とか、あとはちょっとそれにひも付くんですけど、不運と不幸の違いって何なのかとか、あとはここもすごく分かるなって感じだったんですけど、
データとか専門家が提示する、すごく合理的ではあるんだけど、結局は確実性が100%ではないものに埋もれる中で判断を下すことの難しさと、分かります、この文章の意味というか、ちょっと長くなっちゃうんですけど、
データとか専門家が言ってることって、確かに例えばそれこそ頭で計算すれば、頭で考えれば分かる、正しい、こういう方法は何%の確率でこうなりますよとか、そういうことってすごくいっぱいあるし、合理的のように見えるし、
分かりやすく数字というパーセンテージで表せてるから、何というか目に見えやすいっていうんですかね、のように見えるんだけど、100%ではないんですよ。そういった情報がたくさんある中で判断を下すって、それは合理的に言えば上手くいく、自分が望む方向になるところに、
その方法を選べばいいんじゃないかって思うかもしれないけど、でもそのパーセンテージが全てなのかなって、誰にも分からないんですよね、結局、お医者さんにも。そういう中で判断を、じゃあAとBとCがあります、Aは何%、Bは何%、Cは何%、でもそれぞれ例えばこういう作用があるけど、こういう副作用もありますね、これを選んだらこうなっちゃうかもしれませんね。
そういうものを目の前に突きつけられたときに、判断をしなければいけないときのその孤独感。結局そういうことにまみれながら日々暮らしていると、これも私が辿った道なんですけど、合理性を突き詰めた先にある偶発性に身を委ねるということ。
結局、合理的に合理的にってやってるんだけど、自分の心と体はどうしたいのかなっていうことを考えてみるっていうところにたどり着いたりしたんですけど、私は不妊治療中で。
でもそれって多分合理性を突き詰めなければ私はたどり着かなかったし、その合理性を突き詰めたからこそ、数字でも別に確証されてないし、お医者さんから勧めてるわけでもないし、過去に事例があるわけでもないんだけど、なんかわかんないけど心地いいからこれをやってみようとか、なんかわかんない。
21:05
これは世の中の通説的には逆を行くような考え方なんだけど、こうしたいからこうやってみようって思えるようになることの意義みたいなこととか、あともう一つは自分の治療の話を他人に説明しようとするときに発生する硬直化現象っていうのが出てくるんですけど、
これは何かって言ったら、私もその治療中によくあったんですけど、まずテーマとしてちょっとポジティブなものじゃないし、相手に気を遣わせたくないし、あとは説明しようと思ったらものすごい大量の情報があるので、
それを簡潔に気を遣わせないようにポイントを伝えようとすると、あんまり無駄な情報とか余分なものって入れずにコンパクトに、例えば友達とかに説明をするんですよね。
で、その話を聞かされた人も、やっぱりすごくデリケートなテーマだから、あれを聞いたら傷つけちゃうかなとか、これはちょっと踏み込みすぎちゃうかなとかあって、あんまり実際さ、これでこれでこのところはどうなのとかっていう踏み込んだ質問がされないまま、
言葉はあれですけど、当たり障りのないことを質問して、それにこちらも半ばちょっと形式的な感じで答えて、会話が終わってしまうっていう。だからすごく硬直化しちゃうんですよね、その文字通り。
この硬直化っていうのは別に悪いことではないんだけれども、本当はもうちょっとほぐされたい部分が、余白とかがないので、その会話には。自分がもうちょっとほぐされたいなって思う部分がなかなかほぐされなかったりとか、打ち明けたいなって思ってるところがなかなか打ち明けられなかったりして、さらにまたどんどん孤独になっちゃう。
そこにプラスして、さっき話した可能性が100%ではないものにまみれながら、自分で判断を下さなきゃいけないっていう孤独。今話したような、不運と不幸とか合理的なんだけど、100%ではないものの中で判断を崩すことの難しさとか、
他人に話を説明しようとするときに発生しちゃう、そういう会話の硬直化みたいなところとかが、この往復書家の中で、今すごく硬直化とか難しい言葉を使っちゃったんですけど、それは本当にすごく読みやすい。往復書家なんでお手紙みたいな感じですよね、お互いに見てて。
その中で緩やかに緩やかに瓶を飲むごとに、あとはこの宮野さんの体調が変わっていくごとに、宮野さんは自分の体調とか医者との面談の中で考えたこと、自分の体に起こっていることの中で感じる矛盾とか葛藤とか、こういう結論にたどり着いたんだみたいなことを、この相手の磯野さんに打ち明けて、磯野さんはそこに対して、
24:10
それこそさっき言った硬直化することなく、例えば往復書家の後半では、確実に死というものに近づいている宮野さんに対して、この往復書家を始めた頃とは明らかにステージが変わってきていて、今死がすごく近づいているんだけど、この死っていうものは今の例えば宮野さんにとってはどういうものなのかっていうものを問いかけたりするんですよ。
なんでなんだろうな。ものすごく、ある意味死というものに向かいながら、最初に言いましたけど、この宮野さん、宮野さんでものすごく正直に自分の考えとか葛藤とか矛盾とか考えを磯野さんにぶつけてるし、磯野さんもそれから逃げずに最後まで問い続けるんですよね、宮野さんに。
そのやりとりのすさまじさと、さっき私がいろいろ説明したことの共感、私も自分の経験があったからこそ共感が相まって、なんかもうとんでもない本ですねっていう感じでした。
ごめんなさい、以上なんですけど、説明がうまくできなかったけど、なんとなくどんな本か分かりましたでしょうか。
とても本の密度の濃さと、それがものすごく石田さんの経験と合致した感が伝わってきました。
読書体験としては私の本を読んで、わーって思ったところ、これはちなみにKindleで読んだんですけど、バッていうところでマーカーを引いたりするんですけど、そのマーカーが引かれてる数が他の本に比べて圧倒的に多いし、
あとはもう、そのわかるっていうところを読んだときに、もう衝撃的すぎて、バッて天井見上げたとしばらく呆然としちゃうみたいな。そんなことがこの本を読んでる中で、一章につきそれが一箇所も二箇所も三箇所もあるから、呆然としちゃうみたいな本を読みながら。
これです、私の経験してたことみたいな。あとはなんて鮮やかに言語化してくれてるんだろうって、その言語化への感動みたいな。
そうですよね。言語化がものすごくされているから天井見上げちゃうみたいなところはきっとありますよね。
さっき確率100%ではないけれども合理性だと言われる数字とかデータに基づく判断の中で最終的に決定を下す難しさみたいなことを話したんですけど、
ちょっとその章の中で私も一個だけ最後に読んでみますが、磯野さんの1通目の手紙の中であるんですけど、ちょっとこれは一つ前にある事例の話をされてるんで、ちょっと意味わかんないところもあるかもしれないんですけど、
27:03
どこかの疫学者が作った数式に則るかもしれないという数字がある個人の日々のありを一変させる未来の可能性を封じてしまう。リスク管理の素晴らしさ、重要さが強調される。
このようなささやかな人との人生の変化は数字という圧倒的に輪郭がはっきりした客観的とされる存在の前に簡単に吹き飛ばされてしまいます。
でも私はこの事例の話に出てくる女性の方を思い出すたびに、確率の力と罪深さを思うのですって書いてあって、
ごめんなさいね、ちょっとその事例紹介しないままこの一文読んだから意味わかんないところもあるかと思うんですけど、確率の力と罪深さとか本当にそうだなと思います。
このタイトルでもある急に具合が悪くなるかもしれないよって言われたことで、宮野さんの人生というか、一瞬ちょっとすごく変化するんですよね。
自分が急に具合が悪くなったら今ある仕事全部キャンセルしなきゃいけない。自分の持ち物、もういらないもの捨てなきゃとか言ってゴミ袋いっぱいにいらないもの詰め込んだりした。
でも急に具合が悪くなるってどういうことなんだろうっていうところからこの一微妙始まったりするんですけど、100%ではないのにその確率を提示することで確実に宮野さんの人生というかその日々の捉え方を変えちゃってるんですよね。
だからそれをここで罪深さって言ってるんですけど、そういったことを提示することが悪いわけじゃないんだけど、それがある人生の一つの側面をものすごく変化させてしまうことってあるよなとか。
それこそコロナとかもそうですよね。今日の感染者は何万人ですとか、あの数字で全てを言っているみたいな形になりがちですけど、その一人一人に物語があって、それこそ死者数もそうですよね。
死者は今日何百人です、今日何百人だったんだって数字しか感覚的に需要しなくなりますけど、でもその人たち一人一人に人生の物語があって、これからお葬式があって、周りで悲しむ人がいてとかっていうところが見えなくなったりとかっていう数字っていろいろ良いところと良くないところとありますよね。
そうです、そうです。その磯野さんがこの中についての本も書かれてるんですけど、まさに今磯野さんがおっしゃったようなことに対して、そこを別に批判するわけじゃないんだけど、確実にそれでこう変わってしまう運命っていうのはあるんだよっていう話。
読みやすいので、さっきも言ったので、明るめに読みたいなと思いながら、今言ったことにもし興味ある方は読んでみてください。
30:01
聞きたいことはいっぱいあるんですけど、厳選しまして、一つ今回本自体のテーマは死であり、そこに磯野さんが重ねたのは不妊治療っていうことで、両方とも比較的デリケートなお話かなって思うんですけど、さっきのそれゆえに硬直化してしまう。
けど、本人としてはほぐされたいところもあるっていうそこって、磯野さんはどんなところがありましたか?
具体的なちょっと部分、今パッと出てこなくてあれなんですけど、一個すごく覚えてることがあって、この治療してる時は友達にもいろいろ話聞いてもらったりして、もう本当にそれもありがたくて救われたし、みんなこう気遣ってくれてるんですけど、
ある友達が、私が治療の話、ちょっと面白おかしくじゃないけど、通院こんだけして、薬こんだけ飲んで、自分で注射して、うんぬんかんぬんとか言っていうのを、割とポップな感じで話してたら、その友達が、ようやるわみたいなことを言ったんですよね、ぽろっと。
で、その時、私はすごく気持ちが軽くなったんですよね。なんかすごくシリアスに捉えずに、かといって別にリスペクトもないわけじゃないんだけど、そんな大変なこと、ようやるわみたいなふうなスタンスで接してくれたことがすごく嬉しかった。
ある意味、普通に考えてものすごいしんどいことをやってたんですよね、私は当時。それは心理的にも身体的にもすごくしんどいことをやってたことを、あんたそれはめちゃくちゃしんどいことやってますよっていうのを、どストレートに言ってくれたことがすごく嬉しかった。気を使わず。
それがもし仮に気を使ってたら、大変だね、身体と心のケアしてね、みたいな、わかんないけど、そういう言葉になるのだろうかと思うんですけど、しんどいよね、みたいな、普通にしんどくない?みたいな。
普通の人として、晴れものにさわる感じじゃなくて、普通の人として接してくれて嬉しいみたいな。それが私が感じたことでした。
逆に言われると傷つくことって、たくさんあると思いますけど、こういうのは、同じような方がいたら控えたほうがいいですよ、みたいなところってどんなところですか、逆に。
たぶん本当にそれ人によって違うと思うんですよね。だからなんともそれを言えないんですけど、一つあるのは、さっきの話と逆で私がすごく覚えてて傷ついたのは、
その時私治療してたから、ミキシコに行くの遅らせてたんですよね、治療理由に。で、何人かの人に言われたのは、まあでも環境が変わったらさすがるって言うし、ミキシコに行ったら変わるかもね、みたいなことを言ってくれた人が何人かいたんですよね。
33:07
それは私はすごく傷ついて、正直な話。かといって言ってくれた人は、本人たちが優しさだと思ってることを想像して言ってくれてると思うんで、その行為に対してはありがたいと思ってるんですけど、その言葉は当時の私をすごく傷つけて、
なんでかって言ったら、今ものすごく精一杯やってることを否定されたような気持ちになったから。それは私の局界してるんじゃないかって言われたらそれまでなんだけど、自分が行かないっていう選択もそれはすごく辛いことだし、行かないという辛い選択をしてまで精一杯ここでやってることを今100%努力してやってるのに、
それってじゃあ意味がないっていうことかしら、みたいな。って捉えちゃったんですよね、当時の私は。でもそこでなんかひどいとかもちろん言えない。もちろん励まそうと思って、さっきも言いましたけど、言ってくれたんでありがとうございますとか言いながら家で一人で泣くみたいな。
辛かったですよね。
行為で言ってくれてるから難しい気持ちになりますね。
そうそうそう、そうなんですよね。だからそこから私はなんか優しさとはなんだろうなーみたいなことをそれこそまた考えたりしてます。本当の優しさってなんだろう。で、それは私は今言葉言われた側としての体験でしたけど、でもそこでハッとしたんですよね。
私もこれまで自分が良かれと思って他人にかけた言葉でものすごく傷つけたことがいっぱいあっただろうな。私は全く人の話を聞いてなかっただろうし、想像してなかったし、自分の良かれをあくまでも押し付けただけだったんじゃないかという気づき。
じゃあ、その上手な形で自分にとってプラスもマイナスの出来事も自分のやり方で消化されてきたんですねと聞いてて思いますけど。
消化できてないですけどね、全然。多分一生できないんだろうと思いますけど、当時と比べると整理落ち着いてきたっていうか、ある程度俯瞰的にね、それこそ捉えられるようになってきましたね。
そうですよね。それこそさっきの山と谷の話じゃないですけど、やっぱりいっぱい谷に落ちてった分、回復は自分のペースですよ。別に回復しなくてもいいのかもしれないし、それに対する向き合い方というか付き合い方は本当に一人一人のペースでやったらいいですよね。
そうですね、回復しないと思います、私たぶん一生。ちょっと寄り添うものっていうか、そんな感じでしょうか。
36:00
そうですね、まだまだちょっと聞きたいことはあるんですけど、次回以降のポッドキャストに散りばめていけたらと思います。
はい、ぜひぜひ。
興味を持たれた方は、ぜひぜひ本を読んでみてください。せっかくの秋なのでという感じですかね。
ね。
今日のランタンで、皆さんの心が少しでも軽くなっていたら嬉しいです。
また来週。番組では皆さんの感想や質問、リクエストなどを募集しています。詳細は概要欄をご覧ください。お便りを寄せいただけると、とっても喜びます。
37:01

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