スピーカー 3
でも本当、それこそさっき楽屋でも話に出ましたけど、今日の日経新聞にもエフェクチュエーション広まるとあるって出てましたよね。
スピーカー 2
はい、おかげさまで、すごいいい記事にしていただきまして、確かに最近、急速に知ってくださっている方がますます増えているというふうに思っているんですけども、
でも多分、お二人も含めて共感して、それを発信してくださっている方々も多くいらっしゃるので、その効果がすごく大きいのかなというふうに思っています。
スピーカー 3
今、引っ張りだこじゃないですか、吉田さん。
スピーカー 2
いやいやいや、でも私は本当は10年くらい前に1回、提唱者の本を翻訳するということをやりまして、それで英語から日本語にして読めるようになったから、これで広まるかな、もう私の仕事は終わったなくらいに思ってたんですけど、
その後、結構、お手に取っていただいた方がいらっしゃるかもしれないですけど、すごい分厚くて、6,000円くらいして重たいっていう、通勤で持ち歩けないし、高すぎるし、博士論文がベースの本なので、そもそも中身も難しすぎるとかっていうので、
はい、今回もう1回出させていただく機会をいただいたんですけど、でも、今回こそ2回目の翻訳をアカデミアの言語からビジネスパーソンの方々に伝わることができていたとしたら、やっとここで私の仕事は一定終わったかなというふうには。
スピーカー 3
そんなすぐ終わらへん。
スピーカー 1
いやいや。
スピーカー 2
なんか、はい、たぶんこの後より現場に近い問題をいろいろ見てらっしゃるとか、支援されている方々がそれぞれの活用のされ方とか、言い換えも含めてされていかれると、ますます広まっていくみたいなところがすごく重要かなというふうに思っております。
スピーカー 1
もともとは10年ほど前にもうすでにあった考え方というか、なんですよね。
スピーカー 2
そうですね、最初にサラスバシーという提唱者が論文を発表したのが2001年のことで、それも結構有名なジャーナルっていう学術雑誌に載って、そこで一定のインパクトがあったのを私が初めて知ったのが2009年とか10年とかだったんですけど、
その時にすごい新しいと思ってびっくりして、だけど探してみたらすでに10年くらい前に提唱されているっていうのでますますびっくりしたみたいな感じのやつが、世界的にトレンドができてきて、今日本にもそれが入ってきて広まっているという感じだなと思ってます。
スピーカー 3
世界的にもエフェクチュエーションが広まりつつあるのが最近の感じなんですか?
スピーカー 2
そうですね、でも結構ビジネス教育とかには10年くらい前の段階でも結構ビジネススケール向けのテキストブックとかは何百個とかで採用されていますみたいな話があったので、一定普及している状況だったとは思うんですけど、
でも結構日本でのここ最近のこのエフェクチュエーションの広まり方とか素晴らしい反応とかっていうのは、多分他の国と比べてもかなり盛り上がってるんじゃないかなって私個人的には思っていて素晴らしいなと思ってます。
スピーカー 1
今だからこそ、なんとなく僕は去年本出されて、タイミングとしてこの今の時代にめちゃくちゃ合ってるなっていう感じがやっぱりしたので、それこそ20年前とか10年前、例えば10年前だと僕が創業したのが2013年に創業してるんですけど、
その前に2年間社内ベンチャーってやった時に、やっぱりその大きな会社の中で社内ベンチャーの企画書を作ったんですよ。で、その時はめちゃくちゃ高税賞な企画書を求められたし、まあそれこそお前それは前例がみたいな、もしくはそれはマーケットなんちゃらしたのかみたいなとか、まあまあなるほどみたいな世界観があったんですけど、
でも今その日本だとそこからITが広まり、スタートアップのブームが来て、新記事がやる人が増えてきた中で、なんかもう予想するだけじゃなくて、それこそリーンスタートアップとかなんかいろんな流れがあった中で、柔軟に対応していかないとうまくいかんよねっていう空気感が醸成されてきて、
で、エフェクチュエーションが出て、あ、それってちゃんと学術的にもなんか考えられてるのに合致してるんだっていうのが、なんとか僕が読んだ時の感じだったんですよね。
スピーカー 2
でもすごく共感します。なのでタイミングが本当に良いタイミングで、私が関わらせていただいたとは思ってまして、多分そのそれまでの新規事業開発の試行錯誤があって、やっぱりその構成性的なやり方だけだったらうまくいかない問題があるってことを多くの方が認識したみたいなこともそうですし、
これまで安定的だと思ってたビジネス自体が結構コロナみたいなことがあって行き詰まったみたいな経験をされた方も多かったので、すごく関心が高まってるタイミングであるってのは本当にそうだなと思ってます。
スピーカー 3
で実際、いろんな人、いろんな人というか僕が一番最初にエフェクチュエーションっていう単語を聞いたのは多分竹林さん、Cさんだった気がするんですけど、でもエフェクチュエーター、エフェクチュエーションを実践するタイプの人でエフェクチュエーターと呼ぶとして、エフェクチュエーターの人たちははいはいはいいいよねこれって大体なるじゃないですか。
わかるわかるみたいな。で、だんだんそういうコーゼーションの人にエフェクチュエーションの話をする機会が多分増えてると思うんですけど、どんな、今のコロナ時にはどんなですか?
スピーカー 2
とってもいいご質問だと思ってまして、やっぱり本当そうなんです。海外でも日本でも多分この話を広げてくださってる方ってもともと言葉にはしてなかったけど、エフェクチュエーション的なことをやってらっしゃる方がそういう言葉があるんだとか、すごくそれはよくわかるみたいな話なんですが、この私教育に結構7年8年くらい関わらせていただいてるんですけど、ビジネススクールでやっぱこう教えるときに、
そういった方ももともとやってらっしゃる方も混じってはいらっしゃるんですが、そうじゃない方に本当にこれが学習できるのかなとか、わかっていただけるのかなっていうようなところがあったんですが、結論からするとこれ考え方を知っただけだったら多分やったことがない方はかなりわからないっていうか、どういうことなのかとか本当かなとかって思われると思うんですけど、
ただその授業とかでも演習と組み合わせて、かつエフェクチュエーションやってる方が混じってる感じの演習とかでやると、かなりその行動を伴って自分が経験するとかなりわかるようになっていくんだなっていうふうに思ってますので、
ですので、多分ちょっと思われてる通り、これ全くその馴染みがない方っていうのは、まだなんだろうっていうふうに思っていらっしゃるんだろうなと、よくよくたまに出てくる新しい海外から来た一つのバズ的な考え方かなっていうふうに思われてる方もいらっしゃるかもしれないですけども、
やってみるとそうじゃないとか、なんか自分の普段コーゼーション的に仕事をしたとしても、自分のあの経験ってエフェクチュエーション的だったんじゃないかみたいに、なんか自分ごと化していただける方がすごく増えて広がってるのかなっていう印象はすごく持ってます。
スピーカー 1
おだしょー 自分は演習というか、エフェクチュエーションを体験する演習があるんですか?
スピーカー 2
森 そうですね。あるというか、もともとの海外で使われているテキストブックとかも演習ベースではないんですが、こんな問いを考えてみましょうみたいなやつから私が拾ったりとか、あといろんなところからこれは使えるんじゃないかみたいなものを組み合わせて、なのでビジネススクールとかであれば3時間かける8日の2ヶ月間くらいで授業が組まれてるんですけども、
スピーカー 2
しばやん 方法論にもあるんだと思ってまして、彼女の先生がハーバート・サイモンっていうノーベル賞を組織論の分野でも、ノーベル経済学賞を取られた先生ですけども、その後、人工知能のパイオニア的な研究をされる中で、思考のパターンみたいなことを抽出するプロトコル分析っていうのを開発されて、そのやり方で意思決定実験でリアルタイムにこの問題にどういうふうに考えて対応するかみたいなことのやり方で、
やってもらったら、そのコーゼーションのストーリーに回収されないエフェクチュエーションのパターンが出てきたっていう。なので、はい、そのコーゼーションバイアスがかからない方法だったから、多分、今になってこれが発見されたっていうことはすごくあるのかなと。
スピーカー 3
おー、なるほど。
スピーカー 1
そうなんですよね。取材とか、僕も受けたりしたときに、取材受けてしゃべる方からすると、個々の出来事なので、筋道立てて説明できちゃうんですよね。
で、そのときそのとき、そんなに筋道考えて考えたというよりは、その場にあるもので何とかやってきたんだけど、取材で振り返って聞かれると、順応と説明すると、いやーさすが、もう案外作られてきましたねとかって言われて。
で、このコロナのときに、僕らの会社リモートワークって言って、みんなずっと全員リモートワークで自己仕事をしてるんですけど、そのコロナ以前からやってたんですね、僕らね。
で、2016年ぐらいからオフィスなくして、みんな在宅勤務でお仕事するっていうのをやってたんですけど、これも社員の採用を考えたときに、東京一極集中だと採用難しいので、地方の社員でもいいから人採用しようってして、地方でいい人がいたら採用するのを続けていったら、リモートワークしかないという状況になってた結果、コロナになったときにめちゃくちゃリモートワークで注目されたときに、
くらなきさんさすが先見の銘ありますねとか言われて。
スピーカー 3
おだしょー 出た先見の銘。
スピーカー 1
おだしょー いやー、まあそうですねとも言えず、でも違うとも言えず、なんか言われるんだけど、でも取材する側からすると、多分先見の銘があり、そこを考えてやった経営者の人って取材したいんでしょうね。
スピーカー 3
おだしょー 質問、質問リストがCausationOSのリストが並んだ。
スピーカー 1
くらなきさん OSの感じで来られちゃうから、いやーCausationになっちゃうんだな、結果としてのいろいろ分析する側がどうしてもそのほうが理解しやすいので、因果で説明したくなっちゃいますもんね。
スピーカー 3
おだしょー エフェクチュエーションOSがない人がその話聞いても、なんかやっぱ成功者は運がいいっていうことですか、みたいになりますね。
スピーカー 1
おだしょー 確かに。なんかで読んだけど、人間は何か起きたときに、全部因果をつい考えちゃうらしいですね。
因果関係本当はないんだけど、占いで悪いこと言われて、本当に悪いこときたら、これはやっぱり占いで悪いこと言われたから、悪いこと起きたんだっていうふうに脳が勝手に結びつけちゃうらしいですよね。
っていうのが人間の性質がある、脳の性質があるって聞くので、多分そのうまくいってる人の話を聞くときに、なんかあったからうまくいったんでしょっていうふうに聞きたがるし、
言ってる方も、やっぱあれがあったからだなっていうふうに言えたら、それだけじゃないはずなのに、全部その逆因果というか、その説明になっちゃうんじゃないっていうのは、これなんか人間コーゼーションバイアスあるんだなって。
スピーカー 3
いろんな複雑系で物事起こってんのに、後から簡単に説明しようと思ったら、一本の因果の数字を話すしかなくなります。
スピーカー 1
そうそうそうそう。無数の可能性があったはずなのに、逆に引いてくと一本に見えちゃうのは、逆に引くとそう見えちゃうっていう。
スピーカー 3
フジルさんに伺いたかったのが、前にお会いしたときに、自分もともとエフェクチュエーションみたいなタイプじゃないみたいなことをおっしゃってた気がするんですけど。
スピーカー 2
されてましたね。
これもちょっとエフェクチュエーションバイアスかもしれないですけど、後で知って自分のことを振り返ると、多くの方そうかもしれないけど、要素としてはやってるなみたいなところの自覚はあるかもしれないですが、
私が結構言われることが多いのは、企業家でも経営者でもないので、何偉そうなこと言ってんだってことだと思うんですけど、エフェクチュエーションを知ってほしいと思って説明すると、あなたは何をされたんですかみたいな。