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はい、FeelWorks代表取締役の前川孝雄です。
今日はですね、前回に続いてですね、僕たちFeelWorksが考える傾聴の6ステップのですね、後編についてお話をしたいなと思っています。
前回ですね、傾聴の6ステップの前編ということで、ステップ1から3までお話しました。
ステップ1は姿勢を整える、ステップ2は需要する、ステップ3は共感するということで、
共感がクライマックスだったわけですけども、同意、同調と共感は違いますよと、違いを認めることですよというふうなお話をしてまいりました。
さて、それを踏まえて今日はですね、後編ということで、ステップ4からですね、ステップ6までお話をしたいなというふうに思っております。
確認の重要性
さて、ステップ4は何かというと、確認をするということですね。これがステップの4番ということでございます。
確認をするということは何かというと、一通り相手の話がひと段落過ぎたと、話を一通り聞いたというふうになった後、それで終わりではなくてですね、
ちゃんとですね、相手が言いたかったこと、伝えたかったことがしっかり自分が理解をできたかですね、確認をする作業ですね。これが大切だと思います。
具体的なテクニックとしてはですね、2つぐらいご紹介したいんですけど、1つは繰り返しということなんですね。
相手がお話をしていく中で、実は昨日会議で出た今月の目標の件についてなんですけど、目標達成まで少し難度があって距離があってちょっと厳しくてですね、
ギリギリ、締め切りギリギリまでになりそうなんです。あ、そうか、ギリギリになりそうなんだということですね。こういうふうなことが繰り返しということで、相手の話のポイントをですね、
復唱するということで、相手は安心感を得られるということですね。よく言う繰り返しとかリフレインとかいうふうな言い方をしますが、ということだと思います。
もう1つのテクニックはですね、言い換えですね。これは少し高度のテクニックになるんですけども、相手が話していることを違う表現で言い換えてですね、あなたの言いたいことはこういうことなんだねっていうふうに言い換えて確認をするということですね。
これは結構難度が高くてですね、別の表現で言ったんだけど、いやいやそうじゃないんですけどっていうふうになってしまうケースもあるかもしれませんが、これも意識して使うと確認ということになっていくというふうに思います。
ただ言い換えでですね、あなたの言いたかったことってこういうことだねっていうふうに別の表現で言い換えて、いや違うんですよってなっても焦る必要はないです。
もう一度ですね、言い換えをやり直すとか、もしくはステップ3とか2に戻ってですね、じゃあちょっと理解がおぼつかないので、もう一度話を聞かせてくれるっていうようなことをやってですね、もう一度やればいいだけの話なんで。
コミュニケーションは相手があってのキャッチボールなんで、全然前後しながらやっていっても構わないと思うんですね。
こんなことをしながら確認をするということがステップ4番ということでございます。
理解を示す技術
さて、ステップの5番ですね。ステップの5番は何かというと、理解を示すということでございます。
相手がですね、ステップ1から4番までのプロセスをやってきてですね、一通り話し終わって、自分自身も確認をして、一通り自分自身は理解できたなというふうに思ったらですね、それを相手に伝えていくということが重要なんですね。
これが理解を示すということのステップになります。
これもですね、ちょっと言い換えと似てるんですけども、理解を示す上でのテクニックを一つご紹介すると、それは何かというと、要約するというふうなテクニックになります。
相手がですね、5分、10分かけて一通りの話をしてきたと。
それに対して、上司である自分がですね、短いフレーズで、あなたが言いたかったことは、要はこういうことなんだねというふうに要約して伝えていくということですね。
それで、あ、そうです、そうなんですというふうになると、ちゃんと傾聴が成功したということですね。
でも、言い換えのときと同様に、いやいや、そういうことじゃないんですけどというふうになってしまうケースがありますが、それも別に焦らなくて結構で、
あ、じゃあ、ごめんねと、まあ、ちゃんと理解がおぼつかなかったかもしれないので、もう一度聞かせてもらえるかな、ずれてる観点を教えてくれるかなということで、キャッチボールをしていけばいいだけなんです。
ぜひ、要約というテクニックをですね、意識して使っていただきたいなと思います。
大切なのはですね、まかり間違ってもですね、思い込みで決めつけないということですね。
要は、君はこういうことを、あなたはこういうことを考えてるんだよねって言って、相手がちょっと怪訝な表情を見せても、それでずんずん話を終わらせようとしてしまうとなると、よくないですね。
なので、一番典型的な例がですね、結構これだけ生産性向上が求められる中で、仕事が日々忙しいですよね。
なので、部下のほうからですね、今仕事が結構忙しくて、ちょっとやっぱり終わりそうになくてというふうな、
例えば、悩み相談が出てきたときに、思い込みの典型例は、あ、そっか、仕事が大変なんだね、じゃあ少し仕事を減らそうか。
これがもう思い込みの典型例ですね。
そうではなくて、部下が本当に言いたいことは、仕事が多くて仕事を減らしてくれということじゃなくて、自分の実情を理解してほしいということかもしれないし、
仕事が多くてという言葉の向こうには、本当に実は伝えたいことは、自分のやりたいことと今の仕事がマッチしてないということかもしれないし、
違う悩みとかがあるかもしれませんね。
そういう意味でいくと、思い込みで決めるんじゃなくて、事実の把握でもう一段質問してあげるということが大事だと思います。
今どんな仕事が立て込んでいるか、具体的に教えてくれるかな、どんな状況か、詳しく話してくれるかなということで、
事実の把握をさらに傾聴していくということがとても大事だと思うんですね。
なので、傾聴のステップでいくと、ステップ5番の理解を示すというのは、相手がしっかり上司に理解してもらえたなということが分かり合えるとても大事なステップなので、
内省への導き
順番を行き来しながら、もしうまくいっていなければ前後に戻って続けていただきたいなというふうに思います。
一般的には傾聴というと、ステップ5まででいいのかもしれません。
でも、僕たちFeelWorksは考えるのは、仕事のシーンで特に上司の方々が部下を理解するということを考えていくと、傾聴を傾聴で終わらせるだけだと、もう1ステップ足りないなと思っていますので、それが最後のステップ6と。
ステップ6は何かというと、内省に導くということでございます。
すなわち、部下が一通り自分の気持ち、思い、本音を上司に伝えたと。
その上で、上司が受け止めて、上司側として何かアクションをしなければならない、マネジメントを工夫しなければならないということは、当然上司がボールを受け取って動かないといけないわけですけど、仕事ですから。
さらには、人材育成においては、部下が自律型の人材に成長していくということを支援しないといけない。
考えていくと、あなたの言いたいことはわかった、その上で上司としてボールを受け取ることは受け取るけれども、あなたはこの環境の中で次のアクションを何をするんだということも、やっぱり考えてもらわないと仕事にならないし、人材育成にもつながらない。
そういう意味でいくと、最後の内省に導くというのは、上司から問いを立てて、相手、部下、本人に次のアクションを考えさせるということがとても大事になってくるというふうに思います。
これこそが、実は日々の仕事においては重要な局面じゃないかなと思うんです。
相手はもう自分のこと一通りわかってもらった。上司も上司でアクションしてくれる。でも自分も仕事をやらないといけないし、次のステップに成長していきたいと思うので、じゃあどんなことをすればいいのかというのをしっかり考えていく。
この考えていくにおいては、上司の問いの力、質問を立てる力ということがとても大事だと思うんですね。
少し余談ですけれども、僕自身はリクルートという会社で前職働いておりました。
非常にハードな環境でしたが、育てていただいたと思ってすごく感謝をしているんですね。
育ててもらった様々な上司の方々と一緒に仕事をしてきましたが、やっぱり共通してきた文化があって、上司が部下に答えを教えないというような文化が徹底していました。
必ず共通語で上司が部下に対して面談の最後に問うフレーズがあって、それは何かというと、一通り話は分かったと。
その上で、あなたはどうしたいのかというふうなことは必ず問われたんですね。
若手社員のときはその問いが出てくるとびっくりしましたけど、上司が答えを教えてくれるものだと思ったところが、話が終わった後であなたはどうしたいのと聞かれて、えーっと戸惑いましたけど、
でも上司と部下だけじゃなくて先輩と後輩の関係でも、同僚同士も必ずあなたはどうしたいんですか、あなたの意見はどうなんですかって必ず聞く文化があります。
これが働いている間、始終飛び交ってくるので、やっぱり考えざるを得ないんですね。
やっぱり考えるトレーニングが仕事においてできたなというふうに思うんです。
これが自律的にキャリアを築いていく土台になったなと思って非常に感謝をしているんですね。
なので、ぜひ皆さんもですね、部下との面談、1on1ミーティングの場なんかで一通り話を聞き終わった後、
ぜひですね、問いを立てていただいて、本人が内省ができるようなバックアップをしていただきたいなというふうに思います。
ということで、傾聴の6ステップの後編ということで、ステップ4から6までお話をしてまいりました。
なかなかですね、日々大変なお仕事の中でステップ1から6までをしっかりやっていくということは大変だと思うんですけど、
トライアンドエラーしていただいてですね、この6つのステップが全部が全部うまくいかなければ、
つまみ食いでですね、いいところだけ取り入れていただいて、ぜひ傾聴、それによって人材育成につなげていただきたいなというふうに思っております。
では本日はここまでにしたいと思っております。ありがとうございました。