1. 佐々木亮の宇宙ばなし
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2020-10-26 09:54

19. 宇宙は巨大な実験施設!!白色矮星の磁場はピップエレキバンの○○倍!?

天文学者は宇宙を巨大な実験施設だと考えています。その理由は?

最新の研究結果を例に、その詳細を紹介しようと思います。

みなさんがあまり聞いたことがないであろう、「激変星」というものを紹介します。

白色矮星と恒星の連星に注目です。


元論文

https://arxiv.org/abs/2004.08923


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始まりました、佐々木亮の宇宙話。早速、今日も宇宙についての最新の研究を紹介していきたいと思います。
今回紹介するのは、タイトル版というとすると、宇宙は巨大な実験施設じゃないかというような話なんですね。
これって実は結構天文の業界ではよく言われるようなことで、宇宙っていうのを一つの大きい実験室と見立てることができるよね。
これは地球上では再現できない環境を作ってるっていう意味で、物理とか科学っていう部分を解明するのに重要な役割を持っているっていう風に、天文を研究している方っていうのは結構思っているという感じです。
それの一つの例となるのが今回の研究になります。今回の研究で扱うのは、激変性と呼ばれるものですね。
字にすると、激しく変わる星って書くんですよ。この星がどういうのか、あまり馴染みがないと思うんですね。
なので、今回このポッドキャストを聞いていただいている方は、宇宙に関する知識、ここで一気に人と差がつく、最高の解を聞いているということなので、ぜひ最後まで聞いてください。
今回紹介するこの激変性、激変性って呼ばれるのがどういうものかっていうと、2つの星が近くでぐるぐる回っているものになります。
片方が白色惑星っていう星で、もう片方が太陽みたいな、いわゆる光星ですね。
その2つが近くで回っているんですけど、白色惑星自体もあまり馴染みがないと思うんですね。
白色惑星っていうのは、太陽みたいに自ら光る光星、光星って呼ばれるもので、重さが太陽よりもちょっと重いぐらいまでのものっていうのの進化過程の結構後半になるんです。
どういうことかっていうと、星の進化っていうのは、星の中心で発生する核融合、核融合っていうのに依存しているっていう部分が大きくて、
太陽で言うと、太陽の中心っていうのは、水素の核融合が発生しています。
水素の核融合が中心で発生しているので、その核融合でできたエネルギーっていうのが外側に運ばれていって、星が光っているように見えるっていうのが大雑把な説明になるんですね。
その核融合っていうのも永遠に発生するわけではなくて、水素の核融合っていうのがガーッとやられて、核融合の材料になる水素自体っていうのもだんだん減っていくと。
だんだん減っていくので、そうするとどうなるかっていうと、次は水素の次、ヘリウムの核融合っていうのが進んでいくと。
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これが、この核融合が変わっていくっていうようなシステムも、いわゆる構成の進化って呼ばれるものの一つになります。
この進化っていうのが進んで、ヘリウムの生成に移ると、ヘリウムの核融合に移っていくと。
こうなっていると、だんだんまたその中身が減ってきてってなると、水素で作っていた核融合した物質、水素の外側の物質っていうのがだんだん剥がれていく。
剥がれた時に真ん中に残る燃えカスじゃないですけど、っていうのみたいなのが白色外星と呼ばれるものなんですね。
この白色外星、周りが剥がれてしまって、もう十分な重さを持っていなかったりとかで、中心で核融合が動かず、持っている力をただ放出しているだけみたいな、じわーっと光っているような星なんですね。
かなり熱いんですけど。そういう星が白色外星と呼ばれるものであると。
で、それの近くに普通の光線が回っているというイメージです。
そうすると、この時にどうなるかっていうと、白色外星がこの近くを回っている光線を自分の重力で引っ張るんですね。
自分の重力で引っ張って、自分に光線の表面のガスをどんどん巻きつけていく。
一種の白色外星の周りに円盤ができるイメージですね。
近くにある星から回転しながらガスをグイッと引っ張って、回転しながら引っ張って自分のところに丸め込んでくるので、
白色外星の周りに円盤ができているというような状態。
これを、この白色外星と光星でセットになっているものを月期編成と呼ぶというような状況があります。
で、月期編成と呼ばれるぐらいだから、いきなり明るさが変わるみたいなことがよくあるのであって、
今回紹介する研究っていうのがまさにそれですね。
いきなり月期編成の明るさが変わったという報告が変わったという観測がされました。
で、じゃあなんでこの明るさが一気に明るくなったのかっていうところを考えてあげるっていうのが天文学で進めていく理解のところで、
で、これ白色外星がどうやって私たちの方に光を飛ばしているかというと、
さっき言ったみたいに、白色外星は周りから近くにある光星から物質を剥ぎ取って自分に積もらせていくわけですね。
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自分の重力で引っ張って。
で、そうなるとそこの重力で引っ張って白色外星に降り積もったところがないし、そこの近くっていうところがガスをグーって引っ張ってきて
密集させている部分が加熱されるんですね。自分の積もってきたガスで。
ガーって集まったから暑くなるみたいな一気に。
ここはちょっとエネルギーの変換とかっていう話は置いておいて、
とりあえず降り積もっているところが暑くなると。で、暑くなったところから光が放射されるっていうのが激変性の光の原理なんですね。
なのでこの光が強くなった。
しかも光っていうのの種類をいろいろ見てみるとどうも種類は変わっていない。
光の特性っていうのは変わっていないんだけど、明るさだけ変わってる。
これどういうことかっていう、どういうことって考えられるかというと、
結局はこの降り積もっている物質っていうのがずっと一定なのではなくて、そのタイミングで一気に明るくなったという風に考えることができるっていうのが今回の研究の結論になります。
結論というか議論ですね。なので今回の研究で激変性というものがいきなり明るくなった。
この理由っていうのは今回の研究では降り積もっているガスの量が一気に増えたと考えています。
で、しかももう一つ面白いところが今回見つけたこの白色外星の表面がどれぐらいの地場を持ってるかっていうのを調べたんですね。
地場っていうのは磁力だと思ってください。それぐらいのもので、それが地場の強さっていうのがどれぐらいになってるかっていうと、
今回の研究で見つけた白色外星は1500万ガウス。
1500万ガウスっていうぐらいなので、これあんまりピンとこないと思うんですけど、
ピップエレキ板の1万倍ですね。ピップエレキ板の1万倍なんで、かなりの一瞬で肩こり直るみたいな、そんなイメージで捉えてくれればいいのかなと。
そのぐらい宇宙でもう桁違いの磁力を持った天体っていうのが存在すると。
で、地球上で最初に言ったみたいに宇宙は巨大な実験施設だ。
これどういう意味かっていうと、今言ったその地場が1500万ガウスのようなところって地球上では作れないんですね。
地球上で今人工的に強い地場を作ろうと思ったときにできるのってせいぜい40万ガウス程度なんですよ。
つまり40万ガウス程度しか地球上では作れないのに、宇宙には1500万ガウスも放射する星がある。
これがかなり不思議で、地球上では再現できない気候が必ずそこで働いていると考えられるというところで、
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天文学者はよく宇宙は巨大な実験施設であるっていうような言い方をするっていうのが今回皆さんに伝えておきたいところかなということです。
ということで今日はちょっと皆さんには馴染みがない激変性であったりとか白色外星っていうところに注目して、
宇宙がなぜ巨大な実験施設なのかっていうところについてお話ししてみました。いかがだったでしょうか。
これ結構面白いなと思ったら是非口コミ等を書いていただけると非常に嬉しいです。
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それではまた明日お会いしましょう。さようなら。
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