今回は、日本が世界に誇る宇宙開発技術の一つ、 はやぶさ2のサンプル採取ってどうやってやってたんだろう、そんなお話をしていきたいと思います。
話題の新鮮さとしては、もしかしたらみんな薄いって感じるかもしれませんが、 まあリスナーさんからの質問で、確かにそこってちゃんと説明したことなかったよなーみたいな感じで
はやぶさ2がどうやって小惑星のものを採取してたのか、 その仕組みをちょっと整理していきたいと思います。
これ面白いのが、天体に向かって弾丸を打ち込んで、その跳ね返りを採取するという方法なんですね。 一体どういうことなのか、ぜひ最後までお付き合いいただけたら嬉しいです。
改めまして始まりました佐々木亮の宇宙話。 このチャンネルでは1日10分宇宙時間をテーマに、天文学で博士号を取得した専門家の亮が、毎日最新の宇宙トピックをお届けしております。
ということで、今日でエピソードが1541話目を迎えてますね。 12月30日ということで、もうあと1日で2024年が終わってしまいます。
最近月の月齢紹介できてなかったんですが、今年はね、すごい綺麗なタイミングで、
2024年最後の日12月31日に新月を迎えるというような形になっているので、 つまり2025年は月齢が1日から綺麗にスタートするみたいな、そんなイメージなんですよ。
これはね、なんかタイミングとしてはすごい霧が良くて気持ちいいなぁというところなので、 もしかしたらもう今日夜空を見上げても月は見えないかもしれませんが、月の姿ちょっと探してみてください。
薄く筋が見えるかもってぐらいですね。 ということでじゃあ早速今日の本題に行ってみましょう。
今回お話しするのは、ハヤブサ2ってどうやってサンプル採取したの?っていうそんなお話です。 今回の話はあるリスナーさんからのコメントからスタートしております。
リスナーネームypsilonさんから頂きました。 昨日国立科学博物館のハヤブサ展に行ってきました。
ハヤブサ2の展示の中で、1回目のタッチダウンの砂はA室に、2回目のタッチダウンの砂はC室に、 1回目と2回目の間の砂がB室にと書いてありました。
1回目と2回目の間にどうやって砂を採取したのでしょうか? その場の学芸員さんでは分からなかったので、もしリョウさんが分かれば教えていただきたいです、と
いただきました。ypsilonさんありがとうございます。 もうめちゃめちゃいい質問。そして
やっぱ 不思議に思うところが
着眼点が宇宙話リスナーだよな、みたいな。 そんな感じですね。
で、この話に入る前にまず、ハヤブサミッションってどういうものなのかっていうと、 僕たちは太陽系がどうやってできたのか
そこから太陽系の中で地球っていうのがどういうふうに成長してきたのか、 その環境自体が太陽系だわけですよね。
それが分かってないと。 昔の太陽系の情報を得ようとするとなかなか大変で、
例えば地球上に残ってないのかっていう話もありますが、
昔の地球とかってマグマとかでドロドロに溶けていたりして、
で、プラスその後の地上での僕たちの活動もそうだし、地下での溶岩とかの作用によって、 やっぱりこう当時の姿をそのまま残しているっていうのがなかなかないんですよね。
で、じゃあどっかに取りに行こうっていうので、もしかしたら 月とかにもヒントが残ってるかもしれないし、火星とかに残ってるかもしれないし。
ただやっぱそこらへんにもマグマの活動とかの痕跡が残っているぐらいなので、 やっぱり一回溶けてしまった情報っていうのはなかなかこう思い返すのが難しかったりすると。
実際に先週のエピソードで、そのマグマがどのぐらい溶岩になってしまったタイミングっていうののせいで、月の年齢を見誤っている可能性があるって話したじゃないですか。
月が思ったよりも1億年?1億5千年ぐらい古いっていう。 これ結構1億年って結構な数字ですよね。
まあそれぐらいだからやっぱり、一回何かが溶けてしまうっていう状態っていうのが、僕たちが知りたい情報を採取しきれない、取得しきれないっていう、まあそういう課題が残ったりするんですよ。
ただ、やっぱり、宇宙を研究して、地球の歴史を探っていこうとすると、太陽系の歴史っていうのはやっぱり解明していかなきゃいけない。
で、そんな中で目をつけたのが小惑星って感じですね。 ちっちゃい天体、宇宙空間をまあふわふわ浮いているというか、なんか動いているわけですよ。
で、そいつらっていうのは太陽系ができた頃に、例えば岩石として生まれたとすると、大きさもちっちゃいし、独立しているって考えると、小惑星の中にはその当時の太陽系の情報がそのまま残っているっていう可能性が多いにあるわけですね。
もちろんそうじゃない天体とかもある中で、剪定していく、なんかこう外から観測したり性質見ていくと、こいつらはちゃんとこう太陽系の初期の情報っていうのをカバーしていそうだな、みたいなところが分かったりするんですよ。
それで目をつけたのがハヤブサツとかっていう話ですね。 実際にこれ地球に落ちてきたら、隕石としてカウントされるのが小惑星だったりもするんで、
隕石見たらいいんじゃないの?ってなるけど、隕石も落ちてきたタイミングで地球の大気に触れちゃうから、理想的な宇宙だけのピュアな情報ではないっていうので、
小惑星に宇宙に取りに行くっていうのが結構重要なポイントになってくるわけです。 で、そんな中でハヤブサツっていうのはリューグっていう小惑星に行って、で、どうやってサンプルを採取したのかっていうと、
面白いのが、なんかこう煙筒の、ハヤブサツって煙筒の装置みたいなのがついてるんですよ。
筒ね、筒みたいなのがついていて、それを、それがこうヒューっていって、なんかなんだろうな、僕の世代だったらベイブレードとか言うとめっちゃ分かりやすいんですけど、
点でなんかステージに向かってドーンと落ちていくみたいな、そんな感じ。 で、それでその一本足の煙筒が地面についたタイミングで、
なんとハヤブサツっていうのは天体に向かって弾丸を打ち込むんですよ。ポカーンと。 で、弾丸打ち込むとどうなるか。なんか
海外とかでね、こう射撃みたいなのやったことあったりする方いるかもしれないですし、 あとは普通になんか拳銃とかが撃たれている様子とかってね、まあ映画とかでもそうだしってなると
バーンって打って、なんか例えば壁とかにぶち当たると、カーンってなりますよね。 カーンってなって、そこのなんか石が砕けるとか、なんか跳ね返りみたいのがあるじゃないですか。
物が掘り起こされてみたいな。あれ、あれを利用して、で煙筒がついた瞬間に地面に弾丸打ち込む、跳ね返る、その跳ね返りをそのまま煙筒の中に吸い込むというか、
そんな感じで採取するんですよね。 で、その採取したものを
しまっておく場所が、今回エプシロンさんが質問してくれた 部屋、A室っていうところにまず1回目のタッチダウンでA室っていうところに吸い込まれると。
で、ハヤブサ2っていうのは2回同じ天体に対してタッチダウンっていうその ポーンって触りに行くことを行うんですね。
で、そうすると2回目の時も変わらずこう弾丸をバチーンと打ち込んで吸い込んでいくと。 で、これ面白いのがそのA室、B室、C室っていう3つの部屋に分かれているって話したじゃないですか。
で、質問がありましたよね。で、これが、えーと、
なんだろうな、別々の箱ではなくて1個の箱がなんかこう 3区画に区切られているみたいなイメージ。
実際には4区画なんですけど、4区画で1個の最後の部屋、D室はなくてなんか埋まっている状態ですね。
当時の早草2の記者会見の発表資料とかにも書いてあって、ものすごくわかりやすかったりするんで、
ぜひね、リンクのソースとか見てみていただけたらいいかなというふうに思っております。 いやでもね、エイプロンさんのこの着眼点めちゃめちゃ素敵だなぁと思ったんで、
ぜひぜひ皆さん、こういう科学的な疑問がありましたら教えてください。よろしくお願いいたします。
はい、ということで今回は以上にしていきましょうかね。 一応年内最後の科学的なお話の回は、今回って感じですね、最後が。
ということで2024年最後、12月31日の放送、明日です。 明日は
1年間の振り返りしていきましょうか。 毎日更新してる、なんかメリットかなっていう、こんなギリギリのタイミングで更新できるっていうのね。
なので12月31日明日のエピソードでは、2024年結構いろんなことありました。 ポッドキャスト、結構やる気みなぎっていた時期にもなってきたんじゃないかなと思ってるので、
この辺り含めてお話ししていきたいと思います。 明日のエピソードもぜひぜひ楽しみにしておいてください。
アフタートークです。 ということで本編の内容、楽しくて喋りすぎちゃったんで、お手紙紹介とか
雑談とかは今日はいいかな。 一応なんか軽くお知らせだけしておくと
先日ですね、金曜日のタイミング12月27日ですね。
連載の最新は公開されているので、ぜひぜひチェックしてみてください。 こちら、このタイミングで更新した記事はですね、内容が
太陽系の中でも生命探査というか、っていうのをがっつりNASAが進めていこうとしているよっていう話ですね。
これ、1月の1日か2日ぐらいに記事紹介していこうと思うんですけど、 特に10月に打ち上がったエウロパクリッパー。
そしてこのポッドキャストにも遊びに来ていただいたNASAのJPLっていう施設のオノさんが取り組まれている
エンケラドスっていう天体に対するアプローチの提案ミッション。 こちらについて紹介させていただいているんですね。
なので、ちょっとこの辺りどんな話だったかなっていうのが気になる人は概要欄からぜひリンク飛んでみてチェックしてみてください。
今回の記事も結構面白くなってるんじゃないかなと。 しかもポッドキャスト色結構強めに出てるんで、いつも聞いてくれているみんなには楽しんでもらえるんじゃないかなと思っております。
ということで、そちらもぜひチェックしてほしいというところと、もしかしたらね、明日のエピソードはさすがに大晦日じゃ聞けないよっていう人もいると思います。
今日はギリ聞けたよっていう人もいると思うので、 あのまあ
酔い落としようという感じですね。はい、2025年もガッツリやっていこうと思っておりますので楽しみにしておいてください。
そして書籍の発売まで残り11日。 10日?
はい、になりました。もうすぐですね、正月休みが明けたら本が発売されていくというところで、皆さんの手元に
やっぱり宇宙はすごい。 届きます。やばいですね。
ということで、1月8日発売のこちらの書籍、ぜひぜひご購入まだの方は手に取っていただいて予約していただけたら嬉しいなと思っております。よろしくお願いします。
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