今回は、はやぶさ2の研究結果、ここで世界的な論争が起こっちゃってるっていうところで、JAXAが公式に発表したプレスリリースの内容からご紹介していきたいと思います。
今回の話は、このはやぶさ2が宇宙に行って、ものを持って帰ってきた。 で、この持って帰ってきたものの管理方法ですね。
海外のある論文によって、この管理方法がずさんだったせいで、研究がうまくいっていないっていう論文が出たんですよ。
これも結構すごい指摘だなぁと思ったんですけど、それに対してJAXAが反論するような形でリリースを出した。
というところで、それが一体どういう状態なのか、この辺りを整理していこうと思っております。 是非最後までお付き合いください。
改めまして始まりました、笹木良の宇宙話。 このチャンネルでは1日10分宇宙時間をテーマに、天文学で博士号を取得した専門家の良が、毎日最新の宇宙トピックをお届けしております。
今日でエピソードが1518話目ですね。 いや、いいですね。基本的には1話完結でお話ししてますので、気になるトピックからぜひ聞いていただけたらと思います。
ということで、まあ1週間もわーっと過ぎていきましたが、土曜日、週末、皆さんいかがお過ごしでしょうか。
今週僕はなんか怒涛の1週間だったっていう感じがして、なんか疲れましたね。
まあなんか本のプレッシャーから解放されたっていう面もあるかもしれないですけど、まあそのあたりの話はちょっと明日、日曜特集の中でしていきましょうかね。
書籍の話、最近落ち着いているように感じていると思いますが、一体どんな状況なのかっていうところですね。
はい、じゃあ早速本題に行きましょう。今日結構刺激的な話ですね。 ということで、今回お話しするのはJAXAが行っていた
ハヤブサ2の研究、この地球での管理方法に関してちょっとした論争が起こっちゃってるよっていう、そんなお話ししていきたいと思います。
なんか、素人目には何の話?みたいなところを思うかもしれないんですけど、結構これ重要な話なんですね。
で、このリリース僕気づいてなくて、気づいたのは宇宙話のXでのファンコミュニティとかも作ってくれているトレッキーのカズさんが
宇宙は難しいなぁって言って、JAXAのポストをリポストしてたので、それで面白いわと思ってちょっと紹介しようと思ったんですね。
ぜひカズさんが作ってくれたファンコミュニティはXの方にありますんで、皆さん入ってみてください。宇宙話って調べたら出てくると思いますね。
今もう150人ぐらいいるのかな。結構自分でも遊んでいるんだっていうのをびっくりするぐらいの数になってます。
でね、今回その話そうと思っているのがどういうものなのか。 JAXAが行ったハヤブサⅡの実験全体の姿からお話しするのがいいかなと思っていて、
このJAXAが行ったハヤブサⅡの研究どんなものかっていうと、目的は太陽系の歴史だったりとか、生命の起源とかそういったところを明らかにしようっていうところで、
宇宙の小惑星に行って、そこのものを回収して持って帰ってきて、そのサンプルを調べるっていう研究方法ですね。
で、これを行った理由というか狙いっていうのは、地球の中とかにはそういった太陽系ができて47億年とか、その47億年前の情報っていうのがなかなか残っていない。
だし、それが見つけられたとしても、今の地球の環境ってすごい勢いで変わってるじゃないですか。
それはもちろん、地球本来が持っている変化の仕方もそうだし、地熱とかね、そういったのもそうだし、そもそも地球の表面で僕らが生命活動を行いすぎた結果、地球の環境ってガラッと変わってたりするじゃないですか。
だからこそ、なかなかこう地球の中でその情報をきれいに採取することっていうのはできないわけですよ。
で、そんな中でどういう方法がいいのかっていうと、そういった天体自体の動きっていうのもそんなにない。
つまり静かにただただ浮いている岩みたいなものがいいよねっていう話。
で、そうすると、それが47億年前の記憶媒体みたいになっていて、タイムカプセルを開けるかのように当時の情報を採取できるんじゃないかというような、そういう狙いのもと、
ハヤブサ2のミッションっていうのは設計されて、太陽系の歴史を探るために小惑星リュウグーっていうところに行くと。
で、こういったところが研究の狙いだったわけですね。で、これと同じことが一応できるっていう方法があって、それが隕石。
隕石も言ってしまえば、地球に落ちてくるまでの間にいろんな太陽宇宙空間をフワフワと浮いていて、
で、そのフワフワ浮いている中で変化も起こさずにたまたま地球に落ちてきた。
で、このたまたま地球に落ちてきたものを隕石と呼んでいるだけで、基本的にはこの小惑星っていう括りになるわけですね。
なので、その小惑星を探査するっていうのは、隕石自体を探査しても基本的には同じだと。
ただ、隕石ではたどり着けない境地みたいなのがあって、それが何かっていうと、その地球帯域での汚染ですね。
汚染。結局は隕石って地球に入ってきた瞬間に地球の帯域に触れて、地球の帯域の情報っていうのを、
なんかある程度、ちょっとだけですけど、やっぱ含んでしまう。
ちょっとなのかいっぱいなのかがわかんないぐらい含んでしまうっていうのがある。
だから、その隕石を調べても、そこの隕石に見つかった傾向っていうのが本当に地球由来ではないっていうのが切り捨てられない。
この地球の帯域による汚染っていうところで、隕石ではうまくできないけど、あえて宇宙に行って、その持って帰ってくるサンプルを完全に密閉して、
で、管理して、実験の時だけ、そこの時も地球の帯域になるべく触れないように、なんかいろんな機体とかね、そういうので満たした空気の中で実験をすると。
それをすることによって、地球の帯域の影響を一切受けない、地球環境の影響を受けないサンプルの利用っていうのができるようになる。
そういった狙いがあると。 で、ようやく本題なんですけど。
今回、海外の研究学会誌に報告された内容によると、JAXAが採取してきたそのサンプルを、
俺らだったらこういう実験でこういうことを解明できるよっていうので、公募が集まって世界中から。
で、それによって、この研究面白い。こいつらに任せたら、うちのこのハヤブサ2のサンプルっていうのは、より
でかい成果を残してくれるんじゃないかって言って、世界中にこう、主要な研究施設にばら撒いたっていう、そういう研究の流れがあったんですね。
これによってJAXAだけでは成し得ないような、大きな研究成果につながるような取り組みです。
そうしたら、それで採択されて研究を行ったチームが論文としてまとめようとしたところ、このサンプルの中にですね、なんか地球由来の
もの、微生物なのか何なのかっていうのが存在しているっていうところが指摘された。
で、しかも論文の中ではJAXAから、こう、窒素で満たされた、その地球大気に汚染されない状態で、状態で届いているから、で、開封後の
それを開封した後の研究室での汚染っていうのも考えにくいので、まあこれってJAXAがハンドリングをミスったんじゃないの。
つまり管理方法がずさんだったんじゃないのって論文に書いたんですよ。
ほうと、そんなこと言ったらやっぱJAXAも黙ってられないですよね。
なんでかっていうとJAXAはこれにちゃんと応える義務があるというか、そうじゃないと今回は一つの研究施設がその話をしましたよね。
ただ今回の公募によって世界中のいくつもの研究機関、研究者に対してこのサンプルを配っているわけです。
つまり大元のJAXAで何かそういった地球大気での汚染というのが発生していた場合、全サンプルのその信頼性が一気に落ちるんですよ。
だからJAXAとしては本当にそれが起こり得るのかどうかっていうのを検証して、議論して、答えを出さないといけない。
その指摘は結構この研究全体を、だってわざわざ宇宙に行って物を持って帰ってきたのに、
JAXAの管理のせいで隕石と変わらないものになっちゃったよって指摘されてるわけですから、海外の論文で。やばいですよね。
超喧嘩売ってますよね。これが本当だったら向こうはすごい仕事だし、逆に嘘だった場合というか間違いだった場合、
相当な風評被害が考えられますよね。
なのでJAXAはそれをちゃんとどういう状態でどういうことが起こり得るのかっていうのを調べ直して回答してます今回。
そうすると端的に言うとJAXAでそういった汚染が発生するプロセス絶対ないと。
なくて配分を受けた研究者の実験室の環境で発生したものなんじゃないですかっていう声明を出してます。
JAXAは自信を持ってそういうふうに言えると。 JAXAの場合はまずちゃんとそれを管理している環境の測定っていうのを常にやっているし、
どれだけクリーンな状態で保てているかっていう検査もやっていますと。 実際に今回の指摘されたようなものっていうのが汚染物質として入るような環境っていうのが
どのステップを見てもないと。 しかも実際に測定された論文とかも出てるけど、そういった類の微生物だったりとかっていうのは報告されていませんよって。
こういった事実から論的に考えると、うちで起きたっていうのは考えにくいですよねっていう、そんな感じですね。
で、これ向こうは論文で出している。で、こっちは論文で出すっていうよりはとりあえず迅速にリリースとして出すっていうところが大事だったと思うんで、今そういう状態になっている。
で、これが発表されたのが12月の5日っていうところになってるので、今後どういう展開を迎えるのか。
JAXAのリリースで出るのか、先方の研究室とか所属研究機関大学みたいなあたりで出るのか、
学会としての謝罪みたいなのが入るのか、あとまた闇に葬られるのかっていうところなのかなと思いますんで、
まあこれからの展開、もし見つけたら皆さんにも紹介していきたいと思います。
はい、ということで、なかなか泥沼感のある話題でしたけど、けどなんか、こういう話題があるからこそ、今回みたいに研究の意義をあえて説明し直すっていうことができる、
できたので、僕的には良かったかなというふうに思っております。
皆さんいかがでしたでしょうか。ということで、じゃあ今回以上ですね。
明日、明日は日曜日なので、日曜特集をお届けしていきたいと思います。
今週1週間の宇宙のエピソード、どんなものがあったのかを振り返っていきながら、書籍の話させていただきたいと思います。
明日12月の8日なので、発売のちょうど1ヶ月前。
年明けの1月の8日に発売なので、1ヶ月前の状態で僕は今どんな感じなのか、そのあたりをね、お話ししていこうと思っておりますので、
本の進捗とか気になる方は明日のエピソードも楽しみに聞いてみてください。よろしくお願いします。
アフタートークです。はい、ということで、本の話めちゃめちゃしたいんですけどね。
で、やっぱり宇宙がすごいについては、明日話しますけど、もう一個ね、
ポッドキャストのチャンネルやってるっていう話するじゃないですか。よく隣のデータ分析屋さんって、であれって僕が本業の方でデータサイエンスみたいな仕事をしている。
会社とかで聞いたことある人いるかもしれないですけど、データサイエンティストみたいな、そういう仕事をしてるんですけど、
そっちで出した論文というか、書く本も実はあるんですよ。
なのでAIに関する研究、研究本というか、プログラミング本みたいな、
マーケティングかけるAIっていうので、仕事めちゃめちゃ効率化できるよねっていう話を講談社から出させていただくっていうところも結構大詰めで、
それが一応先週から今週にかけて、先週時点である程度手離れしたって言ったんですけど、
結局週明けて若干まだ残っていたっていうのがあるんで、それがある程度片付いたかなというそんな状態になっております。
本はもう2つ並行して書くもんじゃないですね。 精神がすり減るので、これからちゃんと計画的にやっていこうかなと。
ただね、やっぱり宇宙はすごいが1ヶ月後に出るので、そこからはプロモーションとかもちゃんと頑張っていろんな人に届けるように頑張っていこうって思いますけど、
そこからもう一個の方の制作に集中できるというような感じになりますんで、これからもっと頑張っていきたいと思います。
ということで、なんかそっちの進捗とか、やっぱり宇宙はすごいの話も実はちょっと向こうのポッドキャストでもしてたりするんで、
ぜひぜひ向こうの番組も聞いてみてください。おかげさまでですね、結構な方に聞いていただけるようになった番組に成長しましたんで、
よろしくお願いします。で、昨日とか一昨日とかで話しましたけど、ポッドキャストアワードですね、こちらの投票も是非宇宙話となりのデータ分析屋さんよろしくお願い致します。
ということで今回は以上にしていきましょう。今回の話も面白いなと思ったら、お手元のポッドキャストアプリでフォロー、フォローボタンの近くにある星マーク、こちらでレビューいただけたら嬉しいです。
番組の感想や宇宙に関する質問については、Xのハッシュタグ宇宙話、またスポティファイのコメントコーナー、概要欄のお便りフォーム、
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