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はい、始まりました。佐々木亮の宇宙話。普段、国の研究機関で天文学の研究をしている私が、毎日最新の宇宙ニュースをお届けいたします。こちらのポッドキャスト。
この放送は、佐々木亮応援スポンサー1号、まあやさんの提供でお送りさせていただいております。まあやさんどうもありがとうございます。
それでは本日の話題ですね。本日のテーマは、激変していくブラックホール、超巨大ブラックホールの周りの環境についてのお話をしていきたいと思います。
今回お話しさせていただく内容は、かなりホットな最新の話題ですね。というのも、今日の夕方に国立天文台からプレスリリースが出されたものになっていて、
実は明日から開催される日本天文学会の中でも実際に発表されるものであるというところで、かなり面白そうな話になっていたのと、
宇宙界隈でも記事がシェアされるようなことがあったりしていたので、今日はそちらのお話を、ブラックホールのお話をしていきたいと思いますので、皆さん最後までお付き合いください。よろしくお願いいたします。
それでは毎日恒例の活動報告、緊急報告から入らせていただくんですが、
今日はですね、今、ポッドキャストの冒頭を聞いていただいてわかるように、昨日から個人スポンサー枠っていうのの紹介をさせていただいております。
やっぱりスポンサー枠っていうところの名前を呼ばせていただくと、この一人でポッドキャストをやってるわけじゃないんだなっていうのをすごい実感できるなという嬉しさが一番大きいですね。
今まで、基本的には番組の感想っていうのはツイッター等でいただくだけになっていたんですけど、結構たくさんの方に聞いていただいている割にはですね、なかなか感想っていうのはいただけたりいただけなかったりっていうところもあったりするので、
そういうところで、リスナーの方とのつながりの部分っていうのがいろんなところで感じられるっていうのは非常に嬉しいなと。
最終的にはこのポッドキャストチャンネルのこのスポンサー枠みたいなのが、ポッドキャストがすごい流行ってきたときにですね、収益化の一つのネタになるというか、こういうのもあるんだなっていうのを考えてもらういいきっかけになったらなとも思っております。
そこら辺はおいおいですね、いろいろスポンサー枠のところで試しながら、これからもどんどんチャンネル自体を広げていければなと思っておりますので、もし興味のある方はですね、概要欄に貼っておくオンラインショップのリンクを覗いてみてください。
今日はですね、1日研究ずっとやっていて、今週の金曜日3月19日の午後、私自身がですね、日本天文学会での口頭発表っていうのが控えてるんですよ。
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その資料作りっていうのをずっとやってきていて、最近は。
今日はですね、大学の研究室の打ち合わせがあったので、スタッフ陣の方々に発表の内容とかもチェックしてもらうような形になったんですけど、今まで、この間も話したと思うんですけど、
最初40分発表だった内容を25分にまとめ上げて、その後次の発表は9分発表になるので、本当に無駄なことは話せないんですね。
ただ、無駄なことを話さないようにするっていうことは、発表内容を全て自分の中で消化しきれてないとやっぱりダメなわけですよ。
どこを削っていいのか、何が本質的なメッセージなのかっていうところを、やっぱりしっかりと理解しつつ、資料を削っていかなきゃいけなかったりするので、まだまだ、あと4日もありますし、そこらへんは改善点がかなり多いなというのが個人的な印象ですね。
今日いただいたありがたいお言葉を元にしっかりと改善していければと思っております。
といった感じで、今日も1日、研究ばっかりしておりましたと。
なかなか休んでないですね。
ということで、今日の本題に入っていきましょうか。
今日の本題は、Press Releaseのタイトルのまま、「激変する超巨大ブラックホールの周辺環境」というタイトルでお話しさせていただきたいと思います。
今回注目する超巨大ブラックホール、これってどういうことなのかというと、私たちがいるこの天の川銀河とか、いわゆる銀河の中心には巨大なブラックホールっていうのが存在するというふうに考えられていると理解されています。
ただですね、このブラックホールの重さがどれぐらいのものなのかっていうと、なんと太陽の数百万倍とか、何なら数億倍、数十億倍なんていうような重さのものも予測されていたりするんですね。
そうすると、じゃあどうやってそんなに重いブラックホールってできるんだろうっていう話につながっていくんですよね。
おとといとかその前ぐらいにブラックホールのでき方みたいな話させていただいたと思うんですけど、ブラックホールっていうのは基本的には星が進化していって、
太陽よりももっと重い、30倍とか重いような星っていうのが超新星爆発を起こして、それの中心の残りカスじゃないですけど、残骸みたいな状態でできるのがブラックホールだというようなお話ししたと思うんですね。
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そうすると、もともとの星っていうのはあくまで太陽の数十倍ぐらいの重さにもかかわらず、銀河の中心にあるようなブラックホールっていうのは、太陽の数百万倍とか数十億倍とかっていうような数字を見せるわけなんですね。
これが超巨大ブラックホールと言われるものなんですが、じゃあこいつらどうやってできるのか。そこが結構議論の的になるわけなんですよ。
ここでどうやってできるかっていうのの一言でいう答えが、周りの星を飲み込みまくって大きくなったブラックホールだということが考えられてるんですね。
ここでいう星っていうのは単純な太陽みたいな星とかではなくて、もっと細かい青函物質と呼ばれるガスとかチリとか、そういったものですね。
そういうのをどんどん食べて食べて太りまくったのが超巨大ブラックホールだと言われているんですよ。
なのでこういうのが、こういうチリとかガスとかが周りにあったときですね、あとは星とかが周りにあったときに、結局ブラックホールっていうのは強い重力、めちゃめちゃ強くて光が抜け出せないような重力を持っている天体なので、
その周りのガスっていうのをどんどん飲み込んでいくと。
この飲み込んでいくときに、一番ブラックホールが太るような状況ってどういうことなんだろうって考えるわけですね。
そうすると、その一番太る状況っていうのは、最も食事の量、つまり周りに青函ガスが多い状況っていうのが考えられると。
なので、ここでは急成長期のブラックホールって言うんですけど、めちゃめちゃ一気に太るブラックホールの状況といえば、ブラックホールが真ん中にある中で、本当にえげつない量の青函ガス、ガスとかチリみたいなのがブラックホールの周りを漂う。
ブラックホールっていうのは、一部の星の中から光が出てきているんですけど、この星の中から光が出てきているのがブラックホールなんです。
ブラックホールって言う自体は、光が出れないくらい重力が強い天体なので、光はしないと。
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ただ、そうやって周りにものがあると、周りのものを飲み込むときに、そいつらがブラックホールに引っ張られるエネルギーみたいなもので光を出すっていう性質があるんですね、ブラックホールは。
そんな感じでブラックホールっていうのは見つかってきたわけなんですけど、その引っ張っていく物質がもっと大量に、円盤を作るとかよりももっと大きい構造でブラックホール自体を覆ってしまっていると、どうしてもそこから出てくる光っていうのが見えない状況になってしまうんですよ。
今回はブラックホールがすごい勢いで食事をしているけどその姿が見えないっていうところに日本の研究チームは着目してですね。
じゃあ、中でものすごい食事をしているのであれば、結局ブラックホールが物を吸い込むときに光を出すって言ったじゃないですか。
その物を吸い込んで光を出したと、その光が周りのガスに影響を与えているっていう状況が、周りのガスそれ自体に何か影響を及ぼしているんじゃないかって考えたわけですね。
つまり、真ん中で起きた現象が周りの物質に影響を与えると。
周りの物質自体を観測してあげると、その中心の出来事っていうのが実際に予測できるんじゃないかっていう三段論法みたいな感じで、
直接Aっていう現象がわかんないけど、AはBに影響を及ぼしている。BはCに影響を及ぼしている。
そうしたらBっていうところを飛ばして、Cっていう結果からAを累推することができるみたいなところに注目したんですね。
そうすると今回、実際に中心のブラックホールの周辺から出ているX線、私が専攻しているこのX線天文学が見つけている、
ブラックホールの近く、すごい近くからのX線放射っていうのが、ブラックホール自体を覆っているガスとかチリにすごく影響を与えているっていうことが明らかになりました。
これによってその影響がどれぐらい与えられているかっていう度合いによって、結局はブラックホールがどのように成長していってるのか。
中心のブラックホールがどんなペースで食事をしているのかみたいな。
つまりどのペースでブラックホールが成長しているかっていうのが、今回の研究の観測によってようやく明らかになったっていうのがかなり世界的にインパクトがあるということで、プレイスリリースまでなっているっていうような状況ですね。
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今回のお話で、今まで謎であった超巨大ブラックホール、太陽の数百万倍とか数億倍の重さを持つ超巨大ブラックホールがどうやって成長しているか。
その成長過程にあると考えられている、塵とかガスとかで分厚く覆われたブラックホールの中がどうなっているのか。そんなお話が実際に観測で明らかになったというお話をさせていただきました。
このお話ですね、きっとテレビのニュースとかで見ることがあるかもしれませんが、そうすると、あ、まあ中佐紀がこんなことを言ってたなと思い出していただけたら嬉しいです。
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今日は説明が長くなったので、こちらで以上にさせていただきます。また明日お会いしましょう。さようなら。