横須賀刑務所が作っているCAPIC製品と言えばブルースティックでしょ?
それは否定はしませんけど、横須賀刑務所には他にもCAPIC製品いろいろありますけどね。
やっぱり共生店とか行ってもらって、あちこちの共生店で刑務所の作られているものを売って買えるところなんですけども、やっぱりブルースティックのところで列すごいんですよね。
私、共生店と言えばね、こないだ某ショッピングモールに買い物に行ったら、モールの中でやってたんですよ。
これすごいことですね。刑務所とかじゃなくて。
普通のショッピングモールで。
サイジみたいなやつで。だからもうすごい嬉しくて、クシロ刑務所のキツネグッズを探して、そのキツネグッズとそのキツネの親戚みたいな袋グッズとかをいくつか買って帰りました。
と、ブルースティック。
いやいや、ブルースティックは私は別にそんなにあれかな。
使わへんの?
昔ね、刑務所行ったら洗剤買って帰ったことはありますけど。
ブルースティックって、ぜひこれ聞いてもらってる人、インターネットに見てほしいんですけど、ブルースティックって長い棒みたいになってるんですよ。青いね。
ブルースティックを入れる木の箱まで売ってますからね。
丸山さん、ほんでめっちゃブルースティックの宣伝してますけど、今日はブルースティックの話ってことでいいですか?
そう思うじゃないですか。今日は刑務作業のお話です。
丸ちゃん教授の罪な話。市民のための犯罪学。
刑事政策・犯罪学を専門とする立証大学教授で、一般社団法人刑事司法未来の丸山康弘です。
同じく刑事司法未来の南口文です。
このトーク番組は、一般社団法人刑事司法未来が送るこれまでとは異なった視点から、罪と罰を考えるものです。
ニュースでは聞けない犯罪学・刑事政策の話について、わかりやすく解説をしていきます。
お堅いテーマですが、なるべく親しみやすい形でお伝えできればと思います。よろしくお願いします。
よろしくお願いします。
で、キャピック製品といえば色々あるんですけど、ブルースティック以外に何かあります?
まだブルースティック推していきます?
そりゃそうでしょ。
例えば、私昔に横須賀刑務所に行った時、いろんな洗剤売ってたから、固形の石鹸とか粉石鹸とか買って帰りました。
横須賀行ったのに?
はい。
ブルースティックじゃなくて?
じゃなくて。
すんごいレアな人ですよね。
そんなことないですよ、普通に並んでたし。
これね、我々ね、多分南口さんもそうだと思うんですけど、やっぱり普通、強制店って全国強制店とかあったりするわけじゃないですか、例えばね。
そうですね。
全国強制店って全国それぞれの刑務所で作っている、これ聞いてくださってる方は全員同じ作業してるんじゃないかと思われるかもしれないんですけど、それぞれご当地のキャピック製品ってあるんですよね。
で、どこのやつも面白みがあって、それを一度に年に一回、東京とかに全国の刑事施設のものが売り出されるんですけど、そこで買うってのは普通だと思うんですけど、多分ね、我々クラスになってくるとですよ。
例えば、函館少年刑務所行って函館プリズングッズを買いたいとか、横須賀刑務所行って横須賀でしか作ってないものを買いたいとか、こういうマニアックになってくるじゃないですか。
そうですね。
でしょ?でです、この話戻しますよ。
横須賀刑務所行ってブルースティック買わなかったんですか?
いや、買わなかったんですよ。
そんなことある?
そんな人もたまにはいてもいいかなと思うし、特にブルースティックの使い道が私はあまり見出せなかったんです。その時はね。
固形の硬い棒みたいなんやから、使いにくい時ありますよね。液体のブルースティックがありますからね。
本間の話してます?
本間ですよ。
そう?
次、いつか行く日が来たら検討しますけど、丸山さん、私らブルースティックの話じゃないんでしょ?今日。
違います。刑務作業の話です。
刑務作業。それで先ほどね、全国各地の刑務所のそういうグッズがあるっていうことをさらっと普通のことみたいに言われたんですけど、そこちょっと紹介していいですか?
なるほど。あばしりではニポポ作ってるか、そういうことですか?
いきなりニポポっていうのもどうかなと思いますけど、例えばそういうことですよね。今度はその話しちゃったらどうですかね。
ニポポの話ですか?
一応短めにお願いします。
これはなかなか難しいです。一応それぞれのご当地と全く関係ないものを作ってるっていう。関係ないって言ったらあれですけど、例えば豪華な霧ダンス作られているとか、革製品で靴を作っているとか、本棚のようなものを作っているとか。
さっき別に横須賀だってブルースティックって石鹸ですけど、横須賀だから石鹸がいるわけでもないので、別にその刑務所で作ってるものだけど横須賀だから地名と関係してるってものじゃないものも作ったりするんですけど、時々そのニポポみたいにその土地の工芸品のようなものをそこで集中して作ってるって言ってもあって、その一つがニポポですね。
確かに。 あれってみんなで一緒に作業しましょうとか、プログラムを受けましょうとか、やってないですよね。 あんまりそういう印象ないですね、そう言われてみたら。 日本の刑務所って失望とかで出たら、自由な足取りはダメで、強烈で行進しながら作業場に行って、作業開始みたいな、願いますとか、作業指導を願いますみたいな感じじゃないですか。
確かに、ドキュメントとかでたまにその日本の刑務所の中とかって映るときに、その外国の映画のイメージのみんなゆったり歩きながら食事食べて、のんびりして棒に帰りますとか、見たことない気がします。
あれだから後ろイメージは金庫系よりというか、作業が義務付けられてない方なんですね。国際的スタンド的にそっちなので、僕らが例えばこの新しい自由系がね、先2025年から始まりますよって言ったんですけど、一本化します。自由系一本化っていうのがね、一元化っていうのが話が出たときに、こういう分野に詳しいと、金庫系というかその世界的な風潮、風潮というかいろんな国あるんですよもちろん、そうじゃない国もいろいろあるんだけど、
ヨーロッパとかのこのスタンダードな自由を制限する刑罰に変わるのかなって思ったんですね。自由系一本化のとき。
だって黄金系ってタイトル的にもそういう感じしますもんね。
で、そこから議論が進んでいくと、どうやら懲役系の方に寄せた一本化だっていうことがわかってきて、これは立法段階でいろいろ議論されていく中で、
強制処遇っていう中に作業だけじゃなくて、教科指導と改善指導っていうのが入って強制処遇って言ってたんですけど、これも改善構成を図るために必要な社会復帰に必要なプログラムも含めてこの作業というか、やらないといけないことに含めて、義務付けというか、これを刑務所の中でやりましょうっていう方に寄せたんです。
なんか改善構成っていう言葉と義務付けっていうのが合致するのかなっていうのが。
これはね、いろいろ学者の中でもいろいろ議論は出ていて、そもそもそういうふうには読めるけど義務付けしてないって読むべきだっていうその子で議論する先生もいるし、仮にこれが義務付けられたとしても改善構成とそうやってそれを義務のようにさせて、効果がないじゃないかとかっていう面で反対する先生もいるし、
一方で立法する時の目的の中にもあったんですけど、ここの昔にも話として出たんですけど、養護工場的なところ、あれって例えば高齢者とか知的の障害が持ちの方とかに一般的に工場でウィーンとかやってるやつを一律に公平性のためにやらせるっていうのはやっぱり限界があって、
そうするとこの人たちに合う作業とか、この人たちが社会に戻っていく時に必要なトレーニングをした方がいいんだけど、それが今までの刑罰体系だと作業をさせるってやっぱり一律なんか労務をすることになるんで、だから紙を切りましょうとか紙を畳みましょうとか、作業してることにしないといけなかったのが、そうじゃなくて改善構成につながるようなプログラムをする刑罰なり方っていうのが議論されて、
そっちの方面でこれが言ったんですけど、ただ今南口さんが言った通りで、それを義務としてやらせるのか、そもそももう一回繰り返しですけど、これは義務になってるもんじゃないよってところで指摘する先生もいるし、仮に義務になったとしてもそれを無理やりやらせることが本当に改善構成に効果があるのかとか、そういう議論は未だに学者の中では続いています。
そうするとまあ確かに2025年からってことなので、あと少しすごく注目の点ですね。ちょっとキャピック製品の話に話戻したいんですけど、
ブルスティックではなくね。
ブルスティックではなくですね。私素敵なグッズがまだまだたくさん紹介したいぐらいあるんですけど、これらを私が例えば買った売り上げめっちゃ上がったよとか、そういうのは受験者の作ってる方たちに還元されるもんですか?
そうなったらめっちゃいいですよね。なんかその人が作ったすごい製品で売れてってとかね、それが収入になっていけばモチベーションが上がっていくとか使えるんですけど、実はそうはなってなくて、これはどんだけ売れようが売れまいが一律に決まってるもんなんですね。
これだけ言うと、例えば普通の一般企業で働いてる人の製品がめっちゃ売れたからといって、ボーナスはあり得ても給料が変わらないとか変わらないかなと思われるかもしれないんですけど、刑務作業はちょっとそれとは違ったもので、そもそもこれ労働じゃないんですよね。一応基準というか規定上。
やってる作業自体がですか? そうですね。これが先ほど言った刑末の一部だっていうところでこれ労務をしてることになってるんですけど、ここでやってるのが労働ではないんで、労働基準法上の労働契約を結んでるとかそういうもんではないんですよ。なので、例えば皆さんそれそれぞれの都道府県で最低賃金がいくらとか時給いくらとかってあると思うんですけど、ああいうのは全然なくて、これに対する給料が払われるっていうものではなくて、
作業保証金というのが支払われるんですね。で、この作業保証金はさっき言った労働ではないから賃金ではないので、言葉難しいんですけど、それに対価として払われるものというよりはほんのちょっとなんかその作業にその通り保証金として渡されるんですけど、これがいくらぐらいだって思いながら聞いてほしいんですけど聞いてる人は。
さっきの1日5時間、週40時間やって、基本的には平均的には時給でいうと20数円だと言われていて、月に4000円ぐらいが平均ですね。
ここから被害弁償して、自分の生活を立て直して、自分の生活が何よりも被害者だろっておっしゃる気持ちはよくわかりますけど、
ただ自分の生活がまず安定して落ち着いたら反省が生まれて被害弁償とかやっていける安定性に入っていくので、
まずここが落ち着かないと生活の再建も何もないんですよ。
そうですよね。少し前の回で話してたようなそういう何にもお金もなくて、外出て行くとこもなくてってなったら、じゃあもう刑務所帰ろうかってなるっていうのにつながっていくお話ですよね。
という点から見ると本当に世界的スタンダードがむちゃむちゃ額が少なすぎて、これは普通に賃金として払いましょうよとか、
その賃金制にすべきかどうかっていうのもすごい昔から議論はされていて、これも良い点と悪い点がいろいろ議論されているんですけど、
そもそもねこれは仕事として見れるかとか、あとはその民間の仕事を奪ってしまうんじゃないかとかいろんな点から議論されてて、なかなかそういう話は進まないんですけど、
一方現実ではそうやった時給6円からスタートのところで、じゃあどうやって社会復帰するねっていうのは結構議論されているところなんですよね。
そこの社会復帰の視点なんですけれど、その刑務所の中でする作業はやっぱりそういう改善構成とか、
刑務所の中でねやらなきゃいけないことの一つっていう位置づけだったと思うんですけど、いろいろなキャピック製品を楽しく拝見しますけれど、
これで外出た時にこんな素敵なグッズ作れるようになった人が、なんかそれうまくなってるんですかね。
それがうまく生きる仕事につければいいんですけど、当然ね、その子が生かした仕事についている人がいないとは言わないですけど、ほぼいないと思うんですよね。
ちょっとそれが私もちょっと思うんですよ。なかなか直結しそうなグッズじゃないものが多いというか、
民芸品なんかもそれで就職ってちょっとハードル高そうな感じするんですよね。
たしかに。なんかやっぱりプログラミングとか今からいくと。
そうですよね。
パソコンの仕事がつながるようなとかっていうのがいけたらいいんですけど、一方でそういうのがバリバリできる人たちだけでもないっていうところも現実問題としてね。
そりゃそうですよね。
そこが結構難しい。
いろんなね、こういうグッズだけじゃなくて、いろんなキットの中でされている作業があったり、なんかニュースでそういう介護の勉強される方たちがいらっしゃるとか、多分いろんな努力はされていると思うんですけど。
結構それらはPFI刑務所の半分民間で半分国がやってるっていうのが日本に4カ所ありますけど、
そういう半分民間半分国っていう刑務所に例えばいろんな介護職の資格を取りましょうとか、そういう外部のところからプログラムと資格取得とかっていろいろ入ってきて、それこそまさに介護の資格を取りましょうとかっていうのは進んではいるんですけど、
かといってそれがすぐ直結して出所後にそういう仕事にギルかってのは結構現実問題としては結構大変だと言われています。
さてここで犯罪学をもっと身近に感じてもらうために犯罪学の観点からエンタメを見ていきたいと思います。
今日は日本の刑務作業をよく表しているなと思うので、映画の刑務所の中をおすすめしたいと思います。
映画刑務所の中は2002年12月に公開された日本映画です。
監督は西洋一さん。原作は漫画家の花輪一さんがご自分の刑務所の中での体験を作品化したエッセイ漫画です。
刑務所の中の暮らしが重くなく喜劇っぽく描かれているのが特徴だなと思います。
これ結構授業で見たりするんですけど、音楽とか取り扱われる内容とかちょっと笑い要素が入ってたりするので、
学生たちもこれ笑っていいのかなってドヨドヨするんですけど、ここちょっと楽しく見ていい映画なんだよっていうところなんですけど、
今から見ていただく方もそんな方に力を入れずに見ていただきたいんですけど、
この花輪さんという方が実際自分で刑務所にいた時に、ご飯こんなん出たなとかすごい細かくメモを取られていて、