組織の理想を考える
みんながみんなゼロから考えた組織なんか崩壊するよって言われたことがあって、
まあでも納得したのはしたね、それ。ちゃんとやるべきことをやるって決まったことをちゃんとやり遂げる人で
世の中回ってんだって言われて、会社だってそうだって言われて、確かにと思って。
僕は決まったことをコツコツちゃんとメンテしながらやるのができないんですよね。
こんにちは、TimeTreeラジオです。今回も私、フレットの独り語りスタイルということでいきたいと思います。
前回もノートで書いた記事について、編集後期的に書き切れなかったこととか、書いた気持ち裏側とかをお話ししたんですが、
今回もノートの記事についてお話ししようかなと思います。
今回の記事は組織について書いたものですね。理想の組織を目指して自由とフラットに振り切ってみて気づいた誤算というタイトルの記事です。
前回はプロダクトの話だったんですけど、まあ組織の話です。
組織についても結構こだわりが強くてですね、プロダクトをどうしようって考えると同じぐらい最初にどんな会社にしよう、どんな組織にしようって
すごく考えたし、創業期のメンバーとすごく話し合いました。
メンバーと話してたのは、なんか真剣に良い商品を作る人たちにとっての楽園みたいな場所にしたいってみんなで話してたのと、
何のためにやってるのかわからないことをゼロにしたいねって話してたのを覚えてます。
僕はタイムツリー創業するまではずっと会社所属してサラリーマンやってたんですけど、
大きな会社も小さな会社も経験したんですけど、会社の中にいるとこれ何のためにやってるんだろうなみたいな、
何日までにこれ全部埋めてくださいとかそういうのいっぱいあったりしたんですけど、
事務作業じゃなくてプロジェクト自体もこれは誰が喜ぶんだろう、何のために作ってるんだろうみたいなこともやっぱりどうしてもあったりもするんですよね。
そういう時にすごくやる気がなくなってしまうというか、力を発揮できなくなってしまう。
そういうメンバーが集まったのもあって、何のためにやるかわからないことはゼロにしようって掛け声のように話してたのを覚えています。
自由とフラットのコンセプト
それプラスどういう組織運営というかものづくりというかしていこうというのも僕の中でイメージはあって、
バンドみたいな、それぞれ楽器も違うし、癖とか演奏の味わいも違うけど、
バラバラじゃなくて一つのアンサンブルになっているグルーヴがあるみたいな、
そういうバンドみたいな組織がいいなと思ってました。
モデルというかイメージがあって、内村プロデュースっていうお笑いの番組が昔あって僕すごい好きだったんですけど、
うっちゃんなんちゃのうっちゃんが司会で、若手の芸人さんがいっぱい出てて、
よく大喜利とかやってて、みんなわきあいあいってわけじゃないけど、
すごい自由にお題に対する答えを出して、すべったりうけたりしながらんだけど、
一個一個の答えが面白いとかじゃなくて、そのグルーヴで番組自体がすごく面白くなるみたいな番組がありまして、
どっかうっちゃんをイメージしながら、プロダクトの企画会議とかもアイデアが出やすくなるようなお題問いかけをして、
出てきたアイデアに重ねて重ねてみたいな感じでディスカッションするのがすごい好きなんですよね。
結果そのほうがいいものにもなるし、作るメンバーみんなも作るものがイメージが具体的になって精度も上がると思って、
なんかそういうファシリテーションとかそういう作り方がクオリティを上げるし、自分たちに合ってるなと思って、そんな組織コンセプトで始めました。
それを言葉にしたときに、個々人が自由に想像性を発揮しながらミッション達成に力を集中できる組織っていう言葉にして書き留めておいたんですね。
ここでその自由に想像性をとかが重要で、やっぱりこれをやってくださいって言われてやると背景とかわかんないと、
もっとこうしたほうがいいのにみたいな自由自主性っていうのが想像性ってのが生まれにくいと思っていて、
なのでその提案ができる自由度、したくなる自由度、その想像性っていうのが大事だっていうのと、
そのミッション達成に力を集中できるっていうのは、ミッションが理解できて目的、背景が理解できるからみんなのパワーが一箇所に集中できると思って、
その背景、なぜっていうのをすごい大事にするっていうのをやってきました。
その想像性それぞれを発揮するために自由とフラット。
フラットは誰でも意見が言えて、プロダクトにも組織にも関われるみたいな感じのイメージでしたね。
自由とフラットっていうのにこだわってきた感じですね。
自由がどれぐらい自由かっていうと、最初から今もそうなんですけど、特に上司、部下みたいな関係がなくて、
会社を見渡して情報を見て、ここが課題なんじゃないかって発見して、こういう解決策があるんじゃないかって仕事を作り出すみたいなことだったりとか、
働き方も有給休暇に上限がなかったり、勤務時間も特に制限がなくて、何時から何時とか決まってなくて、場所もどこでも良い。
勤務時間が、フレックスとかだと月に何十時間とかって決まってたりして、それに足りないとその分給料が減るみたいな控訴とかあるけど、
うちは勤務時間が足りなくても別に給与控除もないみたいな。
必要なもの、仕事に必要なものとかも、このモニターがどうしてもいいとか、いろいろあると思うんですけど、
あと競合のサービス試したくて有料だとか、そういうのも全部何買ってもOKで、事後報告でスラッグで買いましたっていうだけ。
これもスタートアップなんで振り切らないと、振り切って他と違うってのがないと存在感がないなと思って、
存在するって違うことだと思うんですよね、差異だと思ってて。
なので思い切って細かくルール決めるくらいなら振り切ったほうがいいなと思ってやった。
一緒に働きたいっていう人たちと働くわけですよね。
そういう人たちが、その人がパフォーマンスが出る働き方ってその人自身が一番知ってるんだろうと思って、
そこに標準を合わせたほうが組織としてパフォーマンスが高いんじゃないかなと思って、そういう仕組みにしてましたね。
結果今すごい時代とかにも合ってるのかなと思って、働き方でいうと今みんな朝保育園にお子さん送って、
夕方3時、4時とかに1回退勤して、寝かしつけとかして、夜10時くらいに子どもも寝たしって言ってまた戻ってきて、
1時間だけ仕事するみたいなそういうメンバーとかも結構いたり。
戻ってきてっていうのはオフィスに来るわけじゃなくて、妹ですね。
っていうのと、フラットのほうは言いたいことが言えないっていうのが一番嫌だったですよね。
僕自身がそんなにどこでも声を大きく言えるタイプじゃなかったので、
しかも自分の言ってる考えってもしかして間違ってるのかな、ここで言っても良くないのかなとか色々考えちゃうタイプだったので、
できるだけ我慢して心の内に留めるみたいなことなく言う必要があるときには言えるようにしたいなと思って。
そのためにフラットっていうのでニックネーム制で呼び捨てだったり、
あと他にも色々声を上げるというか届ける仕組みっていうのをいっぱい作ってて、
例えばワンオワンがすごく多いんですけど、ワンオワンって一対一で話すっていうフォーマットですけど、
やり方はいろいろあると思って、
よくあるのはその人の成長のためにゴールを確認したり、アクションを設定したりってやるみたいなタイプのワンオワンもあるけど、
うちでよくやったのは会社の方向性について分かんなかったりとかいうところがあれば直接説明したり、
気になるところ、課題感があれば話す。
やっぱり一対一だと話しやすいんで、そういうのを話す場にしてたりとかですね。
話すのが難しくても付箋で書き出すとかだったら声が集まりやすいとかもあったりすると思うので、
コーポレートKPTって呼んでたんですけど、
Keep Problem Tryっていう良かったこと、良かった続けたいことと問題点と改善したり良い点を伸ばすためにトライすることみたいなのを、
みんなで会社について挙げるっていう、付箋に書いて挙げまくるっていうのをよくやってたり。
この記事はそういうことやってきて、いいところいっぱいある。
それで強いチームワークとか作れた部分も多くあるなと思いつつ、
それでやってきたけど誤算もいっぱいあるなっていう反省点あるなっていう話を書いたわけですね。
誤算と反省
まず何のためにやってるのかわからないことはゼロにしようみたいな話は結構傲慢だったなと思って、
メンバーが増えて会社が大きくなるほどに、以前前の会社でやってたあの制度仕組みってこのためにあるのかとかこういうことだったのかって気づいていって、
当たり前だけど無駄なことを増やそうと思う人なんかいないんだよなと思って、っていうのはすごいちょっと反省しましたね。
でも一方で、これは何のためにやらなきゃいけなくてみんなにも協力してほしいっていうところは、説明は絶対やろうと。
そこを諦めないようにしようっていうのも同時に思いました。
みんなの自主的な考え、アクション、自分で会社の課題を特定して何か提案してっていうのを、
すごくそういうことがガンガン起きる組織っていうのを最初理想に描いてたんですけど、
でもだんだんサービスの組織も大きくなったら、全体を把握してここが課題だなんて考えるのは不可能になるんだなと。
小さい時は小舟みたいなもんで、前に乗ってようが後ろに乗ってようが船に穴が空いたらすぐ気づけるし、
目の前に岩山があったらすぐ気づけるし、だけど大きな船になってくると、
船首に望遠鏡を持って立っている人は船の底に穴が空いても気づけないし、
船の底で荷物の作業をしている人は船の前に岩山が出てきても気づけないしっていう、
そういうふうに全体把握するのが不可能になるから色々仕組みが必要なんだなっていう。
これも言ってて恥ずかしいぐらい当たり前のことですけど。
なんかそんな中で全員に全体を把握して、情報を全部追って、
自分で課題を考えてって、
共有をしてたのかなって思うことがだんだん増えてきてですね。
僕は当たり前ですけど最初からこの会社にいるので経緯とかも全部知ってるし、
情報量も少しずつ増えてるから、最初がこうであれが今こうなってるって全部知ってるんですよね。
でもその前提をみんなに共有するのは違うなって。
もちろん会社を去っていく人、辞めていく人とかもいたんですけども、
そういう中にも僕のそういう領権の狭さとか組織感の狭さみたいなことで苦労をかけた人もいっぱいいるなって今は思いますね。
記事で書いた結論としては、いい会社にしようって思ってたけど、
自己理解と役割の定義
自分にとってのいい会社っていう面が強かったのかなと思って、
振り返って思うのは自分みたいな人間がにとって良い会社を作ろうとしてたんだなってあるとき気づいたって感じですね。
特に自分でも驚きだったのは、自分ができないことをできる人ってすごいって思いやすいじゃないですか。
僕は絵が描けない、UIが作れないからデザイナーの人を見たりするとすごいって思うけど、
逆に自分が得意なこと、それが人より得意って認識しにくいんですよね。
僕、ちょっと慎重だったりする人ほどそうだと思いますね。
だから僕なんかはアイデア出したりするのはすごい得意だから、これは別にみんなできることでって思っちゃうんですよね。
そうすると企画立ててって言われて、企画が苦手な人を見てこの仕事をしたくないのかなとか、
嫌な仕事を押し付けちゃったのかなとか、そういう風に考えちゃうけど、
それは単に相対的に自分が得意なだけであってっていう、そこが全然分かってなかったなって思います。
この会社だと僕はリーダーシップを発揮しなければならない立場なんだけど、
リーダーシップを取る人の理解、自己理解とか人間観とかの歪みって本当に組織にそのまま出るんだなと思って、
今はもっと本来の意味でいろんな人、多様な人が活躍できる組織を作ろうと思って。
そうですね。今思ってるのは、だからといって企画だと考えるっていうことをやらなくていいとか思ってるわけじゃなくて、
みんながもっと良くするにはとかいうのを考え続けるっていうのは強い組織、いい組織だなと思って、
コンセプト自体は変わってないですね。
以前はノーヒントっていうか、何の前提もなくそれぞれが考えてってなってたのが、
今思うのはやっぱり会社内でのミッションの定義とか、ミッションっていうのは大きいのは変わんないですけど、
短期的なやつはずっと変わったり解像度が上がったりするじゃないですか、そういうものの共有。
うちPでいうお題ですね。
お題が今何なのかっていうのは丁寧に、なぜそのお題なのかっていうのは丁寧に共有する。
もう一つは役割の定義ですね。会社には今ここを守る人が必要で、このポジションの役割はこうで、みたいな。
その役割の定義もどんどんどんどん更新されていくと思うんですよね。
2つに分かれたりとかっていう、その役割の定義やミッションの細かな定義っていうのが制限、ちょうどいい制限になるのかなと思って、
ちょうどいい制限がないと創造性って生まれないなと。
制限の重要性と関係のフラット化
Twitterが140文字だったから、その中でどう表現しようって面白かったわけで、今はもう違いますけど、
TikTokが何秒だっけ最初。20秒とかですかね。なんかすごい短かったですよね。
だから面白かったりとか、LEGOブロックだってそうですよね。
なんか綺麗な曲線が表現できるわけじゃないじゃないですか、あのブロック。
だけど、だから見立ててこういうことがあって面白かったりっていう。
制限をかけるためにやるわけじゃないけど、そういうちょうどいい制限、お題っていうのがないと面白く、
主体性、創造性って引き出せないなって思ってるのと、
あともう一つはこれも本当当たり前ですけど、役割とか責任は明確に違いがあって良くて、
関係がフラットであればいいだけっていう。
よくこう一般的な言い回しで偉い人って言うじゃないですか。会社の偉い人とか。
あれが嫌いで偉い人とかはそのないと思うんですよね。
だからニックネームでうちは予備ステなんですけど、
そこがフラットであればもう役割、責任っていうのはそれ。
時期によっても変わるし、明確で違って良いっていうのですかね。
なんかその辺をこう僕の中で咀嚼しつつ、最初のそれぞれが自由に強み、創造性発揮しつつ、
ミッションに向かって大きなアンサンブルが作れる組織っていうのは、
そこは変わらず目指していきたいなって思ってます。
というわけでノートの記事、組織の開演について話してみました。
今回は以上となります。ありがとうございました。