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黒部ダムやシマントダムのような大型ダムは、観光地としても人気のあるスポットです。
このような大型ダムは、川をせき止め、大量の水を貯めておくことで、川に流れる水の量を調節しています。
ダムが決壊すると、それまでせき止められていた大量の水が一気に流れ出してしまいます。
その力はとてつもなく強いもので、下流域に甚大な被害を及ぼし、風景を一変させてしまいます。
そのため、ダムは決して壊れないように設計されており、材料や構造、放流設備などの設計要素もまた、マニアの関心をくすぐっているものの一つです。
1995年に、欧州司法裁判所で下されたボスマン判決は、その後の移籍市場の在り方を一変させるものとなりました。
選手とクラブの間の契約や、国境による制約が排除され、人の流れはダムが決壊した時のようにEU全域に広がっていくことになりました。
国境を越えた新たな移籍の流れを生み出し、新時代を切り開いたこの判決を、今日は詳しく見ていきます。
ザ・リトリートタイム始まりました。今回は、ボスマン判決、移籍市場の歴史的転換点とEUというテーマでお届けします。
ボスマン判決の意義
こんにちは、マドリディスタの吉富です。
サンリー・ユナサポの平木です。
はい、このポッドキャストは、世界のフットボールシーンに関するトピックやニュースについてゆるく語っていく音声サッカー番組です。
はい、ということでよろしくお願いします。
よろしくお願いします。
はい、7月入りましたね。
そうですね、相変わらず暑い日々ですね。
暑いですね。
早いですね、本当に時の流れが全く。
もう今年半分。
もう今年半分か。
早い。
確かにな。
いやー、オフシーズンですしね、あんまりサッカーは見れてないですけど、どうですか?
何か見てますか?
そんなにかな。
でも、ごめん、全然見てないか。
言ってみれば。
まあ、遺跡の情報を追うか追わないかみたいな感じですかね。
そうですね、遺跡の情報を追いながら、ああでもない、こうでもないと新シーズンの構想を勝手に考えてますけども。
なるほど。
そんな今日はですね、その遺跡に関連するお話なんですけれども、
はい。
ボスマン判決というものの話をちょっとしたいと思います。
おー、なんか裁判に関係ありそうですよね。
なんだろう、判決っていうぐらいだから。
これが遺跡に関係するのかちょっと僕はわかんないですね。
聞いたことありますか?ボスマン判決。
ないですね。
これ、昔あった裁判の判決のことなんですけど、
その選手とクラブの関係をですね、もうごっそり変えてしまった出来事としてよく知られてるんですよ。
えー、いや僕は知らなかったですね。
もうね、スポーツの現代史の一大転換点と呼ばれるぐらい、結構重大な出来事みたいで。
あー、もうサッカーに関わらずってことですか、それは。
あ、まあ言ってみればこれは欧州サッカーに限ることなのかな。
あー、なるほど。
だとは思うんですけど、まあヨーロッパの中で選手とクラブの関係が、
それ、ボスマン判決以前と以後でもうまるっきり変わって、
今、レアルマドリードとかバイエル・ミュンヘンとか、
まあその、あるじゃないですか、マンチェスターシティとか、
まあそういうね、ちょっと金マンクラブ的なところが、
金をジャブジャブ使えているのは、ボスマン判決の影響に端を走ってるんじゃないかと。
んー、端を走ってる。
うん、要はそれまではそんなに金を使ってチームを強化するとかいう風習はなかったんですよね。
風習というか、まあビジネス。
はい。
まあボスマン判決がそれを加速させたという。
おー、なるほど。
金バブルの元を作ったという風な言い方もできると思います。
はいはい。
ちょっと何のこっちゃですよね。
いやーでもまあ気になりますね。
なんか今のその遺跡の仕組みってもう当たり前のようになんかもう運用されてて、
まあ僕からするとすごいもう言っちゃったんですけど当たり前の仕組みかなと思ってて、
それが生まれるきっかけってなんかちょっとなんかハテナって感じなんですけど、
まあちょっと気にはなりますね。
ちょっと興味がそそられますね。
ちょっと見ていきましょう。
お願いします。
まずですね、これめちゃくちゃ当たり前のことを聞くんですが、
はい。
遺跡金って何かご存知ですか?
遺跡金って何か?
おー。
まああの、いわゆるクラブと選手って雇用関係にあると思ってまして、
で、そこ、まあ契約で結ばれてるから、
それを要素のクラブがその契約を破棄しようとすると、
その医薬金みたいな形で、
まあ言ったら医薬金が遺跡金にイコールになるんじゃないかなって思ってるんですけど。
うん。あ、もうまさにその通りですね。
おーよかった。いきなりびっくりしました。
というのもですね、その意味での遺跡金っていうのはボスマンハンキュース以後に出来上がった概念なんですよ。
あ、なるほど。
うん。だから今の遺跡金ビジネスを成立させてる、その根幹の概念を、
まあ作ったじゃないけど、それが出来るきっかけになったのがまずボスマンハンキュース。
あー、なるほど。はいはいはい。
で、もう一つですね、ちょっとお聞きしたいんですけど、
各国の外国人枠ってどうなってるかご存知ですか?
国によって違いますけど。
いやー、まあそうですね、何人とかあると思うんですけど、
なんか具体的に何名とか、まあなんか各国設定はしてるとは思うんですけど、
ちょっと何名かずつとか知らないっすね。正直。
ちょっとね、ざっと紹介しますと、僕もあんまり知らなかったんで調べてきましたけど、
まずイングランドは外国人枠っていうのはございません。
うん。そうですね。
で、外国人労働許可証っていうのを外国人は取得しなきゃいけないんですが、
まあそれを取得すればOK。
うん。
で、外国人の制限自体はないんですけど、
ホームグローンルールですね。なんかややこしい。
21歳の誕生日を迎えるシーズン終了までに、
その3シーズン以上イングランドかウェールズに在籍した選手を、
8人かな、8人以上登録しなければならないという、
なんかちょっと計算が難しいルールがあります。
ホームグローン制度。
ホームグローンってあるとは知ってたんですけど、
そういうルールがあるんだなっていうのは初めて知りましたね。
これね、国籍問われてないので、
例えばポグバとかもホームグローンになっちゃいます。
ああ、そっか。マンチェスター・ユナイテッドのユース育ちですしね。
そうですね。はい。イングランドはそんな感じ。
はい。
外国人枠の設定
で、ドイツもなんか似たような感じで、
ドイツも外国人枠はないんですよ。
ああ、そうなんですね。
はい。で、逆にですね、ドイツ人枠っていうのがあって、
チームの中で12人はドイツ国籍、
そのうちさらに半数は地元で育成された選手を登録しなければならないというルールがあるそうです。
おお、なかなか厳しいですね。
ですね。結構多いですよね。
ドイツの健全さが見えるようなルールですよね。
まあ、確かに。
はい。で、スペイン。
ざっと言うと、スペインはですね、
一般的、ここから先が普通の外国人枠っぽくなるんですけど、
外国人枠が3人です。
登録出場ともに3人。
ただし、EU加盟国とエフタっていう、これは何だろうな。
欧州自由貿易連合かな。
エフタの加盟国。
それから、まあ、なんか細かいこと言うと、
コトヌー協定というね、アフリカの国々とかカリブの国々。
それから、あとは一本ずりで、
トルコの選手は外国人扱いしませんというルールがあります。
なるほど。
で、スペインだとね、もちろんクラブに5年以上在籍したら、
スペインのクラブどこでもいいんですけど、
トータル5年以上在籍すればスペイン人になれるんで、
それで外国人から国内選手になったりもするんですけど、
基本的には3人で、EU加盟国の選手は外国人じゃございませんというルールになっています。
はいはい。
じゃあスペインだけなんですね。外国人枠を設定しているのは。
今言った3つだとスペインだけなんですけど、
基本的にはね、フランスも同じルールだし、
ポルトガルは6人いけるんですけど、
まあ同じような設定していますね。
なるほど。
だから設定しているところの方が僕は多いような気がするんですけどね。
イングランドドイツがちょっとないから先に紹介しちゃったんですけど。
はいはい。
イタリアはちょっと特殊なんであれですけど、
獲得において外国人3人までしか取れないみたいな細かいルールがあるんですけど、
まあ要はどこを制限するかの問題で、
結局は3人までみたいなのは共通してるんですけど、
はいはい。
外国人枠を設けている国に共通して、
EU加盟国、それからエフタの加盟国っていうのは外国籍扱いしないというふうな決まりがあります。
なるほど。
これもですね、ボスマン判決以後にできたルールなんですね。
おお。
じゃあどれだけこの判決が重要だったかっていうのが分かるわけですね。
そうですよね。
アジアで例えたらこんなルールってあんまり考えられないじゃないですか。
例えば、アジアの人だったら外国人じゃありませんとかね。
まあアジアちょっとデカすぎるけどさ。
はいはい。
なんか難しいですよね。
日本が島国だから難しいっていうのもあるかもしれないですね。
なんかEUってものをあんまり肌で感じられないですからね。
ああまあ確かにな。
まあそんなところで、遺跡金の概念と外国人枠の概念、
これをガラッと変えてしまったのがボスマン判決なんですね。
ボスマン判決の背景
ちょっと中身見ていきましょうか。
前提ばっかり言ってもあれなんで。
まずですね、ボスマン判決って何っていうと、
一言で言うと、1995年に欧州司法裁判所で下された
選手とクラブの関係を決定づけた。
その後の選手とクラブの関係を決定づけた判決なんですね。
元々ですね、これ欧州司法裁判所って言ってるぐらいだから
EUなんですね。欧州連合の司法裁判所です。
ボスマンって何っていう話なんですけど、これはサッカー選手ですね。
昔いたんですね。
そうですね。ベルギー人のジャン・マルク・ボスマンっていう選手がいまして、
この選手はプレーで特に名を残したわけではないんですけど、
ボスマン判決、ただ一点のみによって歴史に名前を残した選手です。
なるほど。
ジャン・マルク・ボスマンはですね、1990年のシーズンオフに
まずベルギーのRCリエージュっていうクラブから
クラブとの契約が満了しました。
フリーになった。
フリーになったということですね、今の言い方をすると。
で、フランスのNIVのUSLダンケルクというクラブに
移籍しようとして、これは合意に至ってたんですよ。
でも新シーズンは移籍するだけっていう感覚じゃないですか。
なんですけど、契約が満了したにも関わらずですね、
リエージュ側が移籍させなかったんですよ。
なるほど。
意味わかんなくないですか。
今の制度だったら一番意味わかんないところなんですけど。
そうですね。
当時UEFAの規約に基づいて決められた
ベルギーとフランスの両協会のルールとして
移籍金支払い要求による移籍規制条項っていうのがありました。
なんか難しいですね。
難しいですね。移籍規制とか。
要はですね、契約と保有権っていうのは
もう切り離して考えられていたわけですよ。
なるほど。
契約が終わっても選手を保有する権利は
クラブ側にまだ残ってるみたいなことですかね。
そうなんですよ。
なるほど。なんかおかしな話ですね。
伝統的にそういう形だったようです。
要は元々は選手とクラブは雇用関係ではなくて
保有する資産みたいなね。
そういう位置づけだったみたいなんですね。
なるほど。
だからクラブと選手の契約が満了してもですね
クラブの許可がない限りまず移籍できません。
契約満了してるのに。
はいはい。
ボスマン判決の内容
確かにちょっとユースから育てたとかいう選手であれば
そういった言い分もわからんでもないと思っちゃいましたね。
うん、そうですよね。
まさにね、そういう育成を守るための制度だったようです。
ああ、はい。
年報の行動とかね、そういうのを防ぐための仕組みだったようなんですけど
はい。
所有権を前のクラブが保持できるんで
移籍先のクラブがそれに対して移籍金っていう形で
保有権の譲渡のためのお金を払わなきゃいけないんですね。
はいはい。
それがボスマン判決以前の移籍金と呼ばれるものだったんですよね。
うーん、じゃあ絶対移籍にはお金が必要だったってことですか?
そういうことですね。
契約年数とか変わらずってことですよね。
うん。
えー、斬新ですねそれは。
そう、フリー移籍とかいうのが存在しなくて
保有権を譲渡するために移籍金というのを払わなきゃいけなかった。
あー、なるほど。
で、このボスマンの話に戻しますと
はい。
移籍先のクラブ、ダンケルクがですね
どうやら移籍金を払わなかったようなんですね。
うーん、うんうん。
なんか払えなかったのかわかんないですけど。
とにかく払わなくて
リエージュ側がですね
ちょっと払わないんだったら移籍させませんっていうことで
もともとベルギーのサッカー協会に対して
移籍する場合はライセンスをフランス協会に移してくださいっていう申請をしなきゃいけないんですけど
リエージュ側はもう移籍金払われてないんでそれしませんということで
移籍を成立させなかったんですね。
うん。
で、その結果ボスマンは契約が満了して戦力外になってるのに
どこにも移籍できないというチューブラリンな状態になってしまうわけです。
ほほー、なるほど。
かわいそうに。
そういう状態が生まれそうですね、この仕組みだと。
ね、かわいそうにね。
うん。
で、激怒したボスマンはですね、裁判を起こします。
うーん、なるほど。
はい、まずはクラブリエージュと
クラブリエージュとあれか、RCリエージュと
ベルギーサッカー協会に対して
その所有権を放棄する
EU加盟国の選手の移籍制限撤廃
放棄することを求める訴えを
ベルギーのまず裁判所に起こしました、国内のね。
はい。
はい。
で、そこで議論されたことが
クラブとの契約が終了した選手の所有権を
クラブが所有できちゃダメだろうと
クラブが主張できちゃダメだろうと
はい。
っていうのと、あと
そもそもEUっていうのがあるんだから
EUの域内だったら
加盟国の国籍を持ってる人は
どこでも働いていいっていう決まりになってるはずだと
EU実際そういう仕組みがあるんですね。
あー、そうなんですね。
うん。
なので、僕はどこでも働けるはずだと
いうことをボスマンは主張するわけです。
おー。
なんか至極真っ当ですね。
ですよね。
はい。
でまぁその結果
ベルギーの裁判所はこれ判断できないんですね。
おー。
なぜなら
はい。
これはUEFAの規定に基づいて決めた
ベルギーサッカー協会のルールなので
これはUEFAの規定を
あー、そっか。
そもそも見直してもらわなきゃいけないんじゃないかと。
はいはい。
要はまぁ
裁判所に持ってくるような案件じゃなかったってことですよね。
UEFAに行ってくれよみたいな。
もっとそうですね。
もっと上でやってくれよっていう感じだね。
うん。
なるほど。
UEFAの規定だし
これを判断するのはベルギーじゃなくて
欧州司法裁判所だと。
あー、そこまで行くんですね。
なるほど。はいはいはい。
EUが裁くべき案件だ
という風に判断して
ベルギーの裁判所がEUに送っちゃいます。
この案件を。
あー、なるほど。
だから最初にEUの裁判所っていう風におっしゃってたんですね。
この欧州司法裁判所が。
そうですね。
うん。
じゃあ欧州司法裁判所
これをどうしたかと言いますと
UEFAの規定
これを違法と判断しました。
おー。
はい。
まぁこれは結果が分かってるんで
納得できると思うんですが
契約が終了した時点で
遺跡は自由化されるべきであると。
うんうん。
というのと
EUの域内だったら
選手はどこでも好きなところで
働く意思を示せる
っていうことが
ここでやっと確認されたわけですね。
おー。
これがいわゆるボス版判決。
なるほど。
そういうことなんですね。
まぁ今まで契約と保有権
労働契約と保有権が別々だったっていう
事実からこういった
判決がなされて
雇用関係だけといいますか
雇用関係も終わったら
保有権もなくなるよっていうのが
ここで決まったんですね。
そうなんですよ。
今ね
フリー遺跡で
当たり前にビッグネームが動くじゃないですか。
ギュンドーンだったり。
うんうん。
そういうのも当時はなかったわけですね。
あー。
うん。
なんか選択権みたいなのも
なかったってことですもんね。
そういうことですね。
だし
EUの域内でも
例えばフランスでドイツ人がプレイするにしても
外国人扱いだし。
うん。
それはなんか僕らからしたら
遺跡金制度の変化
当たり前のように感じるんですけど
あーまあ確かに。
EUの基本的自由の一つで
これが定まっているらしくて
労働者の移動の自由っていう項目があります。
うんうん。
今は欧州連合運営条約っていうものなんですけど
当時は違う名前だったんですが
労働者の欧州域内での移動の自由の保障
っていうものが決められています。
はいはい。
はい。
これによって
EUが当時からずっとやろうとしていることって
EUの中で人、物、サービスを
国境なく移動させることによって
なんかちょっと統合していこうよみたいな
そういう動きをしているわけですね。
うん。なるほど。
なのでそれを国境の中に閉じ込めるような
人や物やサービスを
国境の中に閉じ込めるようなものに対しては
経済的側面からEUの規制の対象になると
いうふうに決められているんですよ。
おお。
まあなんか確かにそこら辺の感覚難しいですね。
なんか日本から考えると。
ここね一番難しいところだと思うんですよね。
うんうん。
全然わかんないですよね。
その国を飛び越えてそんなこと言われるなんて。
なんかさっき外国人枠のところでは
スルッと入ってきたんですけど
なんかEU加盟国だったらアリだよみたいな感じで
なんかちょっとスルッと入ってきたんですけど
なんかそうですね。
改めて聞くとちょっと何だろう
理解しがたい感じがありますね。
そうですよね。
なんかあれだからUEFAが決めてるわけじゃなくて
EUがそういう権利を保障しましょうという
のを規制してるので
結構ね上の方で決まってんだなっていうね。
なんか各国協会が適当に決めてるのかと
僕は思ってたんですけどもともと。
なんかEUだったらよくねみたいな。
はいはい。
そうじゃなくてもうEUレベルで
規制されてるっていう制度なんですよ。
なるほど。
このボスマン判決によって
違法と判断されたのはさっき言ったように
クラブと選手の関係が雇用者非雇用者ではなくて
物を所有してるような形になっていた
っていうこと。
はいはい。
そのね、あのなんていうの
労働者の権利とかそういう観点で
当時のEUが規制することはできなかったんですけど
EUにも歴史があってね
この95年当時にはまだそういう
今のEUがやってるような平和の実現とか
人間の尊厳とかそういうのを
まだ代々的にやっていける権利はなくて
当時のEUにできたのは
あくまで生きない統一市場に対して
経済的に障害になるものを取り除くのには
かなりの権力を増えたんですね。
今もそうですけど。
だからあくまで経済的側面で
選手が自由に議席できないのはダメですと
言っただけなんで
その人がかわいそうでしょとか
そういうことではないんですけど。
そういうところがまず違法だと。
ということですね。
これによって結構変わった点があってですね
UEFAのルールが完全に改正されました。
書き換えるしかないですよね。
違法だとあれされたら。
遺跡金は契約満了したら発生しませんと
いうことになりましたんで
結果どうなったかというと
我々が知ってる形ですね。
長期契約をして遺跡機関が
満了するまでに売り捌くという
遺跡金ビジネスの形が
やっとここで生まれ始めたんですよ。
なるほど。
よくやりますよね。
契約満了の6ヶ月前から
クラブと交渉したり
新しい契約を結んできたりすることができますけど
それはここから始まったっていう感じなんですね。
確かにこの選手は契約何年残ってるから
遺跡金どのくらいだよねみたいな
計算もされ始めたってことですよね。
ここから。
そうですね。
先週まさにそういう話しましたけど
契約年数に応じて遺跡金が変動するとか
そういうのも長期契約を結ぶようになった
このボスマン判決以後のビジネスなんですよ。
なるほど。
というのともう一個プラスの影響か
マイナスの影響か分かりづらいんですけど
EUの域内のクラブについては
EU加盟国の国籍を持つ選手を
外国籍扱いできない
というルールになりましたので
それによってですね
レアルマドリードの銀河系軍団ですとか
あーそっか。
多国籍軍団の成立が容易になったというか
可能になったんですよね。
まさにフロレンティーノ・ペレスが
銀河系を作るのはこの5年後ぐらいですけど
5、6年後かな。
2002年とかそのぐらいでしたよねあれは。
そうですね。
あれはまさにこの時期に
その制限が取っ払われた。
要はEUの中の選手だったら
外国人じゃなくても好きに使えるよと。
はいはい。
いう風になったからできることだったんですね。
なるほど。
いやここ利用すぐさまできる
レアルマドリードすごいですね。
そうだし、あとねイングランドのクラブも
元々あれなかったのかな
元々はでもねブレジット前は
要はEU脱退する前は
イングランドのクラブも
EUの行きなりに関しては
労働許可消耗不要ですみたいな感じだったと思うんで
はいはい。
まあちょっと似たようなことはしていたんですけど
こういう制度が変わったことによって
格差が開いたじゃないですけど
まず長期契約によって遺跡金を釣り上げることもできるし
あとは年報交渉も活発になって
選手の年報がどんどん釣り上がっていったりとか
スター軍団が誕生したり
っていうようなちょっとマネーゲームの様相を
呈し始めたのがこのボスマン判決以後なんですよ
ああそっかそういう側面もありますよね
僕らが知っている遺跡史上の姿がやっと
出てきだしたという感じですね
なるほど
この判決確かにちょっと何年前だ
30年ぐらい前ですかね
そうですね
さすがに知らなかったっていうのもありますけど
その頃の形を想像するのはちょっと難しいですね
そうですね
ボスマン判決の背景と影響
それまではだから遺跡って結構閉鎖的だったんでしょうね
だからやっぱホームグローンじゃないですけど
それこそ本当にユース上がりの選手で
中心に組まれてたみたいな感じなんですかね
スペインだったらスペイン人だし
そういうことでしょうね
どれだけユースの時に優秀な選手といいますか
優秀な若手を持ってこれるかみたいな勝負だったのかな
っていうのはちょっと思いましたね
そうそうそう
だからこれUEFAもFIFAも抵抗してたんですけど
UEFAはさすがに逆らえないですよEUなんで
なのでちょうどその時期チャンピオンズリーグがね
包囲券爆増してたんで
スター軍団とかが誕生して包囲券収入っていうのも
かなり増えてきてたっていう背景もあるんで
今のようにその収入を中小クラブに回して
なんとか育成頑張ってねっていう
育成の崩壊を食い止めるような努力をこの辺からし始めたりとか
なるほど
あるいはFIFAも新しい連帯貢献金制度みたいなのができたの
この辺ですけど
23歳以下の選手が海外移籍するときは何パーセントかマージンもらえますよみたいな
そういう育成元のクラブがね
お金もらえますみたいな制度ができたのもこの辺なんですね
確かにな
大事に育てたのに引き抜かれるって
育成元のクラブが損するみたいな仕組みになっちゃってるのはありますしね
こういう制度ないときついですよね
きついですね
特にJリーグなんかは95年なんで
ボスマン判決の時期はまだJリーグできて3年だったんで
ちょっとしばらくはね
Jリーグのクラブも弱い立場なんで
この判決通りにルールを変えることができなかったんですよ
2009年までずっと昔の意味での移籍金制度っていうのが残ってて
意外とそんな最近まで
そうなんすよ
へー
2009年って要はちょうどその辺から海外移籍が活発になった時期じゃないですか
香川新地が行ったりとか
その時に結構問題になったらしいですよ
すいませんまだボスマン以前のやり方してるんでっていう
交渉して移籍金をちょっと払ってもらわないとダメだったっていうのがあるんで
この辺の背景で変えたのが大きいかもしれませんね
なるほど
あとね一番ダメージを受けたのはアヤックスらしいです
どうやら
アヤックスは育成型クラブとして
チャンピオンズの決勝にも行くようなクラブだったと思うんですけど
ボスマン判決の後にフリー移籍の草刈り場みたいになって
優秀な選手がどんどんフリーで移籍しちゃうと
あーなるほど
結果的に長楽したみたいな感じで言われてますけど
CL準決勝まで帰ってくるのが30年くらいかかりましたね結局
あーそうですね
確かに添剥の時ですよね
そうですね
なんで育成型クラブってのは相当しんどくなった
っていうことなんですね
あーそっか
なるほど
なんかすごい選手に寄り添った改正のされ方していいなって思ったんですけど
そういう側面もあるんですね
そうですね
でまぁねそもそもその移籍金っていうのが選手を物みたいに扱ってたから
それをなくしてなくしてくださいっていう決まりなんですけど
結果的に今契約の残り期間に応じて移籍金が決まるっていう仕組みが残ってるじゃないですか
はいはい
でそれって商品みたいに扱うビジネス形態には変わりないよねみたいな問題も指摘されているんで
まぁちょっとねボスマン判決で全てが解決されたとか
あるいはなんかいいことばかりじゃなくてマネーゲーム化が進んだりとかね
マネーゲーム化が進んだりとか
あとなんかビッグビジネスになったっていうのはいい面もあるけど格差が開いたみたいな
そういうことも言われてるんで
結果的にボスマンがねめっちゃ叩かれるんですよなぜか
なんかボスマンは自分の尊厳を守りたかっただけだと思いますけどね
結果ねボスマンはね移籍してもあんまりそのあいつは本当に上に立てついてみたいなね問題児で
なんかややこしい奴だなみたいな感じで
何年か前にインタビューを公開してたらしいんですけど
結果的に今もちょっと苦しい思いをしているらしいです
あんまり仕事にもつけないし
こういう裁判を起こしたばっかり
いやただ移籍したかっただけなのに
そういうことなんですよね
これがボスマン判決の全貌なんですけど
いやでもなんかいい面だけじゃないですね
ボスマンは自分の権利と言いますか
EUの目的と成立過程
単純にフラットに見てEUってこうやってるから
他国で働けるしどこでも働けるみたいな決まりになってるから
それは俺もそうだろうみたいな主張しただけなんですけど
この判決が下った後の30年で
こんなことになってるって言いますか
ちょっと悪い言い方になっちゃうかもしれないですけど
サッカーをビジネスとして見て
マネーゲームをやってるような
クラブとかもあるじゃないですか
そういった形までに発展されるような判決になるっていうのは
思ってもなかったと思いますし
最後に不遇な人生を送られてるってことで
ちょっとかわいそうに思いました
ボスマンさん
そうですね
ボスマンがやらなかったら多分誰かがやってたんですけどね
他の誰かが
まあそうですよね
なんでねちょっと貧乏不自的な感じにも思いますけど
これが判決をきっかけに銀河系のマドリーですとか
あとはチェルシーとかね
パリサンジェルマンもマンチャーシティも
まあそうか言ってみれば
まあちょっとそういう中東とか不幸が参入してくるのも
その金の匂いがしだしたからだと思うんで
この判決っていうのは相当大きい出来事だった
なんか今チェルシーが結構
昨年結構いろいろ若手の選手を取りましたけど
なんかすごい長期で取ったじゃないですか
あれをなんか原価消却を使って取ったみたいな
原価消却って資産に使う用語なんで
もうそれこそ本当に選手を商品として扱ってるような
クラブとしてなんかすごいチェルシーを思い浮かべてしまうんですよね
ああそうですよね
なんかねボスマン判決当時のEUだと
経済的にそれは経済的にかなってるかどうかだけの側面だったんですけど
今のEUだと人間の尊厳みたいな原理に対しても
ちょっと発言することができるんで
ちょっと法的拘束力がどこまであるか分かんないですけど
ただちょっと前よりはそういうところも発信していける存在にはなっているから
ああでもむずいですよね
なんか人間の尊厳みたいなのって
数値化とかできないじゃないですか
簡単に何円とかいう形で
なのでちょっとここ
今の仕組みがすごい合理的ではあると思うんですけど
どう規制していくのかっていうのはちょっと思いつかないですよね
そうですね
なんかEUって
EUがなんでこんなことをしてるかっていうと
域内の統一市場とか形成をなんでやってるかというと
端的に言うとね平和のためなんですよ
はいはい平和のため
これを機にちょっとEUの公式サイトとか僕見てみたんですけど
おーはいすごいですね
EUの目的みたいな目的なのかな
の一番一発目に平和とその価値観と国民の幸福を促進するっていうところが来てて
はいはい
経済がなんだかんだ言ってるけど
まず第一に平和っていうところを目指してるんですよ
でバリューも6個ぐらい並んでますけど
人間の尊厳ですとか自由民主主義平等法の支配人権とかね
経済のことを全然言ってない
おーはいはい
目的の3つ目ぐらいに内部市場を確立するとかそういうことはね言ってますけど
これってねそのEUの成立過程にも結構表わっていて
はいはい
EUってその1995年にできたけどももっとその前進のECですとか
またさらにその前進の組織っていうのは
戦後の1950年ぐらいにね
そのフランスの外務大臣がシューマン宣言っていうのを出して
その時にちょっとフランスとドイツが協力しないと
ヨーロッパ平和にならないなっていうことを言い出したんですよ
まあ色々ありますしね
そこが起点フランスとドイツが仲良くするっていうのが起点で
それまでってヨーロッパってローマ帝国の時代を最後に
ずっと2000年ぐらい戦争が続いてたわけですよ
第二次大戦まで
でその途中まではヨーロッパって地球の主人公だったんですけど
彼らが思ってるだけかもしれないけどね
文明の主役だったんですけど
まあそうですよね
第二次大戦で国土勾配産業衰退人々が疲弊し
で国民国家の戦争ですからね
もう総力戦なわけです
その結果そうやって勾配したんですけど
同時にアメリカとソ連が対抗してきたわけですね
これでまあ主役の座から転がり落ちた
で最近の戦争を見てるとどうやらフランスドイツがやっぱり問題だと
ナポレオンとかヴィスマイルとか
そういう戦いは全部フランスとドイツやから
この2カ国が協力しない限りまず平和にならないっていうところで
最初にやったのが石炭と鉄鋼をフランスドイツで共同管理しましょう
っていうめちゃくちゃミクロなことをやりだしたんですよ
それって要は生産を同じ基盤でやることによって
石炭鉄鋼って武器の生産にも使えるんで
そういうものを共同管理することで
共通の経済発展の基盤を傷つくと同時に
紛争が起きえないような状態にしようみたいなことから始まったんですよ
だからそもそも生きない市場を統一して
自由に移動できるようにするっていうのは
ヨーロッパみんなをEU市民みたいな感じにしたら
戦争とか起きないよねっていう発想なんですよね
経済を手段として最終的には平和を目的としている
そういったところからどこ行ってもいいしみたいな
みんなEUの中なら
EUとUEFAの類似性
みんなどこでも移動していいし
どこで働いてもいいしみたいな価値観と言いますか
そういった考え方ができていったんですかね
そうですねまさにそういうことですね
移動を自由化するみたいなところは結構早い段階で実現したものですし
あとそのEUのモデル
どういうふうな仕組みにしていくかみたいなことを考えるにあたって
UEFAの組織が結構参考にされたんじゃないかって言われてます
逆にUEFAが?
そうそうUEFAが
UEFAって1954年にできた組織なんですけど
古いですよねEUよりはるかに
結構似てるところがあって
まずUEFAって各国の協会が構成員なわけですよね
各国の協会のリーグってそれぞれ違う運営方式なわけですよね
例えばラリーガで言うと
20クラブの組合からなるリーグっていうのができてて
そこにスポンサーがつく形で運営されてるみたいなのがちょっと特殊なんですよ
イタリアだったらレガカルチョっていう株式会社が運営してる
ドイツだったらDFLっていうリーグが運営してて
協会はDFPかな
協会とリーグが分かれてるっていうのは一般的ですけどね
イングランドプレミアリーグはめちゃめちゃ特殊で
プレミアリーグに所属する20クラブが株主としての権利を持ってます
でプレミアリーグっていう株式会社を運営してるみたいな
それぞれユニークですよね
各国の協会がそれぞれリーグ運営方式も違うし
選手の扱いも違うけど
いろんなものを車掌してそれをUEFAという一つのもので管理しようとしてる
っていうのがEUの各国の国内の問題はそれぞれ解決して
国をまたがる問題だけはEUでやりますよっていう
ミッションに近いものだったわけです
なるほど
確かにUEFAが先にできたんでしょうけど似てますよね
似てますよね
しかもEUのさらに経済的統合以上に政治的社会的に統合していくには
EU市民っていう概念を加盟国の国民に形成していかないといけない
要は自分はフランス人とかスペイン人とかいうのもそうだけど
サッカーとEU市民形成
プラスEU国民EU市民なんだよっていうのを
そういうEU市民形成をしていかないといけないっていう考え方があって
それをやっていくのに便利だなみたいに目をつけられたのがサッカーでもあるわけですね
あーはいはい
共通のテーマというか
国をまたいでも同じじゃないですかサッカーって
はいはい
一種の言語みたいな感じで
言語みたいなツールとして扱われそうな感じはしますね
そうですよね
UEFAだと例えばナショナルチームのユーロ
ユーロとかだとちょっとナショナリズムを引き起こしやすいから
あれなんですけどもっと言うとチャンピオンズリーグとかは
国民っていうよりも自分の町のクラブが出るっていうので
ヨーロッパの中の国境を意識しないEU市民たちの大会みたいな感じで
位置付けられてるんで
それもねちょっと近いところがあるんですよね
EUが実現しようとしてるものにUEFAの大会が結構近いんじゃないか
そのEU市民形成の触媒とするには
UEFAって結構いいんじゃないみたいな目の付けられ方をしている
なるほど
だからUEFAがよくいろんな文脈で
私的団体とはいえそういう力を持った存在がそんなことしていいのかみたいな
記事ってよく出てくるんですけど
それってやっぱそれぐらいEUと似てるからなんですよね
なるほど
しかもEUに真似されてるぐらいだから
それがちょっとUEFAも調子に乗っちゃいますよね
そんな感じで
それぐらい近いから
近いとはいえボスマン判決みたいに
経済的な部分はちゃんと規制対象になるし
かつサッカーの文化を普及していくよみたいなミッションについては
結構UEFAとEUって共通してる目標に近いので
その部分は補完関係だし
二面性がある関係っていうふうには言われてるんですけどね
なるほど
すいませんEUの話ばっかりしてしまった
EUはそういう思想で
その域内の統一市場みたいなのをやってるんで
だから今のようなですね
EU県内の選手に関しては外国人じゃありませんっていうのが
自然と出来上がったという感じです
なるほど
歴史的経緯を聞くとわからんでもないなって思いますけど
でもちょっと自分のことアジア人みたいな
アジア人って思ってるか
でもなんか中国とか韓国とかと一括りに
考えたことはないですよね
やっぱねアジア人にはちょっとは
なんかねヨーロッパ人にも結構
まだ理解されてないというか難しいらしいですよ
現地の人ですら
そうなんですね
僕らはわかるわけないですよね
国っていう括りあるのにいるのを見それみたいな形に
思えちゃいますね外から見てても
そうっすよね
しかもなんかそういえばさ
イギリスのEU脱退とイギリス人選手
イギリスが脱退したじゃないですか
ユーロ
はいはい
EUね
だから
EU域内の選手を外国人にしないっていう
ルールがあるのに
イングランド人が外国人になっちゃったんですよ最近
あーそうなんですね
だから国外でね
例えばレアルマードリアベリンガム取ってますけど
あれ外国人枠使わなきゃいけないから
あーそうか逆に
ちょっと面倒なことになってます
イングランド人国外で活躍しにくくなっちゃってますね
今ちょっと
まあ確かにな
まあそういう側面を見ながらね
あの遺跡に関するニュースとかなんか
あの裁判の話題とかね出てきたら
EUがまず何をしようとしてるのかっていうのと
まあ過去こういうボスマン判決っていうのがあったよっていうのを
知っておけば結構
あの深い理解にたどり着けるんじゃないかなと思うんで
うん
ちょっと固い話なんですけど
今日させてもらいました
いえいえ
でもまあ今の形もなんか最善ではないような感じ
かなーっていうちょっと考える機会にもなったんで
まあ今後またなんかこういう裁判を起こす
なんか選手だったり
クラブだったりなんかあるかもしれないので
こういった経緯とか
今の形にどうやってなってるのかみたいなのは
知るのは本当有益ですよね
そうですね
はいまあそんな感じですか
あのーまあちょっと難しい内容だったんで
また興味ある方は調べてみてください
あのボスマン判決自体の解説なんかは
あの分かりやすい記事とか動画は
たくさん世の中にあります
まあ難しいのはEUが何しようとしてるかみたいなのは
ちょっと調べないと出てこないんで
えーまあね
なんかちょっと興味ある方は見てみてください
はい
はいそんな感じですかね今日は
やれやれ
長いこと喋ったね
お疲れ様です
たまにはこういう会があってもいいでしょう
まあそうですね
はいそれじゃあ今日はこの辺で
失礼しますまた来週お会いしましょうさよなら
さよなら