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昨日の土曜日、私は授業のために大学に行ったんですが、その講義をする建物の前のところに、小学生向けの電子工作教室の案内板が立っていました。
午前と午後で2時間ずつ、小学生とその親を対象にして、何か電子工作をするというものだったようです。
本学ではしばしばそういうことが行われているということは気づいていましたが、調べてみましたら、月に1,2回ぐらいはそういった教室を開いているということでした。
これはとても良いことをやっているなというふうに改めて思いました。
地域にいる子どもたちが何かものづくりに興味を持っている、そういう子どもが参加できる、そういう場が用意されているというのはとても良いことで、本学が地域に大きな貢献をしているというふうに感じることができました。
私が少し心配しているのは、こういった貴重な機会が、それを必要としている子どもたちに十分周知されているかということです。
また、もしその情報を得て子どもが参加したいと思ったときに、親が適切に申し込んで子どもと一緒に参加できるような、そういう条件を満たすことがきちんとできているかどうかということです。
もし子どもがとても参加したいと思っても、親が忙しいなどの理由で参加できないということもあるかと思います。
ですので、できれば子どもだけでも参加できるような、そういう機会になるともっといいのではないかというふうに思いました。
レファレンスカウンターの役割
ということで、TanaRadio第18回始めたいと思います。
今回のテーマは、「『学びのなんでも相談室』としてのレファレンスカウンター」というものです。
前回第17回の配信で、私は「高齢者なんでも相談室」と同じような「学びのなんでも相談室」があればいいなという話をしました。
その時は、その「学びのなんでも相談室」に似たようなものがすでにあるかどうか、ちょっとピンとこなかったものですから、リスナーの皆さんにそのようなものがあったら教えてほしいというふうにも言いましたが、
その後、自分でいろいろと考えを巡らせていましたところ、今でもないわけではないなというふうに思うようになりました。
それは図書館のレファレンスカウンターです。
少し大きな図書館ですと、必ず図書館にはレファレンスカウンターというものが設けられていると思います。
利用者の相談に応えて、必要な資料を紹介したり、あるいは情報そのものを応えたりする、そういう役割の人がいるところだと思いますが、
これは図書館に行って自分が学びたいことについて相談をし、そのことが学べる適切な資料を紹介してもらえる、そういうところとして利用することができると思います。
ただ、現在の図書館のレファレンスカウンターは図書館にあるということから、そこで利用できる資料は基本的に図書、あるいは電子化された資料もあると思いますが、基本的に図書館にあるものということになるかと思います。
ですが、現在学びに関するリソースは図書館にあるものだけではなくて、ネット上に膨大にありますし、また先ほど少し紹介しました、さまざまなリアルの学びの場というものもあるわけですね。
そういったことに関する情報も合わせて紹介できれば、これはまさに「学びのなんでも相談室」になり得る、そういうところだと思いました。
「学びのなんでも相談室」の拡大
それから図書館ということで、さらに考えてみますと、図書館というのはいわゆる社会教育施設の一つですので、その他の同類の施設、例えば博物館、美術館、科学館、公文書館などなどですね、たくさんの施設があります。
そこには図書室を設けているものもありますが、そうでなくてもですね、それぞれの施設に専門のスタッフが必ずいるはずですから、そういった人がですね、利用者の学びの相談に応じるということができればですね、さらに「学びのなんでも相談室」のバリエーションが増えていくだろうと思うんです。
また、学校もですね、図書館が、図書館あるいは図書室があるというのが普通ですが、そこが中心になってもいいと思うんですけれども、地域住民、あるいはもちろんその学校に通っている児童生徒、学生の相談に応じるようなですね、
そういうものができてしかるべきかなというふうに思うんです。
さらに広げていきますと、例えば私たち大学教員が属しているような学会などもですね、そういった相談窓口を設けて、一般市民の学びの相談に応えるということもですね、やっていいことではないかなというふうに思うんです。
この学びに対する相談業務というのは、あまり一般的ではないので、すぐにうまくできるものかどうかはわかりませんが、しかしそういう役割が社会のあちこちでできてきて、
そのノウハウなども蓄積され、また共有されていけば、私が望むような「好きな時に好きな場所で好きなことを学べる」、そういう社会になっていくのではないかなというふうにも思うんです。
これからもそういった可能性について少しずつ考えを進めていきたいと思っています。
ということで、それではまた。