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2025-01-04 11:16

♯36「イスラエルの保育園で起きた悲劇」

イスラエルの保育園では、お迎えの時間に遅刻する保護者に対して罰金制度を導入することに。普通なら、これで遅刻が減ると思いますよね?でも、実際には…その逆のことが起きました。遅刻が増えた理由とは…

サマリー

今回のエピソードでは、イスラエルの保育園で行われた遅刻に関する社会実験を議論しています。罰金制度の導入が予期しない結果を招き、損得感情が人々の道徳心や人間関係に与える影響を考察しています。

社会実験の紹介
さあ始まりました、タダの箱庭ラジヲ。本屋では買えず増札もされない、読み手から読み手へとギフトされる1万冊の箱庭本についてお話ししていきたいと思います。
ということで、前回に続いて今回も章ごとに挟まれているワークをリスナーの皆さんに聞いてもらって、ぜひ自分について深掘りしてもらえたらなと思っております。
ちなみにこれまでのエピソードは、2章のテーマ、損得感情が損なうものについてインタビューしたものだったのですが、もう一度おさらいしますと、もしかすると私たちがお金を買い財させた時にモヤモヤするのは、損得感情が働いているせいかもしれません。
あるいは見返りを求める気持ちや、ギブ&テイクの関係と言ってもいいでしょう。
ギブ&テイクな関係は私たちの何を損ねてしまうのでしょうか、というテーマだったわけです。
なので、普段あまり意識しないけれど、私たちが日々の生活の中で必ずと言っていいほど使っている損得感情という、この色眼鏡についてリスナーの皆さんと深掘りしてみたいと思います。
さて、今日のテーマは少し興味深いある実験のお話。
イスラエルの保育園で実際に行われた社会実験がテーマになります。
では早速エピソードをご紹介したいと思います。
イスラエルのある保育園では、保護者が子供を迎えに来る時間に遅れることが問題になっていました。
そこで遅刻に対して、遅刻をさせないように保育園側が罰金制を導入することにしたんです。
簡単に言うと、遅れたらお金を払っていただきます、というルールを作ったそうです。
普通なら、これで遅刻が減ると思いますよね。
でも実際にはその逆のことが起きたそうです。
なんと罰金を導入した後からですね、遅刻がさらに増えたそうです。
これリスナーの皆さん不思議に思いませんか?
どうしてお金を取られるようにしたのに、遅れる人が増えてしまったのでしょうか?
はい、なぜかちょっと考えてみてください。
なぜ罰金制を導入したら遅刻が増えたのか?
ここでカギになるのは、罰金が孫徳環状という色眼鏡を発動させるきっかけになったということなんです。
どういうことかというと、もともと保護者たちは遅刻したら保育士さんに迷惑がかかってしまうから、
なるべく仕事終わってすぐに迎えに行こうと、道徳的な感覚で時間を守ろうとしていました。
ですが保育園側が罰金側を導入した瞬間ですね、遅刻がお金で解決できるサービスみたいになってしまったわけです。
つまりお金を払えば遅れても大丈夫という考え方に変わってしまったというわけなんですよ。
つまり罰金というルールが保育士さんへの配慮や、遅れたら申し訳ないという罪悪感を消してしまったわけですよ。
もともと心の中にあったこのね、申し訳ない道徳的なストッパーが働かなくなったと、
代わりにサービスの提供者と受給者という尊徳感情の関係性に切り替わってしまった。
これって日常生活にも当てはまると思いませんか?
例えば駐車違反の罰金とか、電車での追加料金とか、お金を払えば解決する場面ってたくさんありますよね。
損得感情の考察
でもその仕組みがあることで、もしかしたら私たちの道徳心や関係性、このね、っていう配慮が薄れてしまうことって意外と多いのかもしれません。
さらに言うと職場や家庭でも似たようなことが起こることがあります。
例えば同僚や家族がお願いとして頼んできたことにですね、
どうせお礼もないんだからやりたくないと感じたり、これをしてあげたから見返りを期待していいよねと思ったり。
お金ではなくても尊徳を意識した瞬間、純粋な思いやりが薄れてしまうことってありますよね。
ではこれどうしたらよかったのでしょう。
このイスラエルの保育園のように罰金の代わりに他の方法を選ぶことはできたのでしょうか。
もしかしたら保育士さんが困っていますと感情に訴えかけるポスターを貼ったり、保護者同士で声を掛け合ってなるべく遅刻しないようにしましょうというね、
例えば横のつながりじゃないですけど協力する仕組みを作ったりする方がもっと効果的だったかもしれませんね。
これね本当に面白い実験だなと思っていて。
ここには的に言うとこの社会規範、あまり尊徳感情が働いていない状況で関係性ができているというか社会ができているという感じですね。
それが徐々に村が発展していって、みんなでいわゆる作業をしたりとか、みんなに貢献する時間というものがですね、どんどん減っていって、
最終的にはですね、ある時に家具職人のね、就任の方が的の立て付けが悪いっていう時に、
僕いつも無償で直してきたけど、2日ぐらいかかるしその間みんなは仕事行ったりとか好きなことしてるんだから、
ニット1万円とは言わないけど5千円ぐらいニット付けてくれたら、僕も気持ちよく貢献できるんだけどっていう提案をしてくれて。
確かにそれはそうだね。全員で一でですね、提案を出したんですけど、そうなったらですね、どうなったか。
それ以降、水道家を直してくれていたり、電気の配線やったり、料理作ったり、薪を集めたりみたいにね、
それぞれがみんなに対して貢献する、いわゆる社会貢献ではないですけど、それに誇りとか喜びを感じていたんですよ、それまでは。
ただある人がそれでお金をもらった時にですね、それ以降、今までただでやってきた人たちがですね、もやもやし始めるんですよ。
あの人はもらってたのに、俺はもらえないのかな、みたいなね。
いわゆるこのイスラエルの保育士さんと保護者の関係性のように、いったらその存得感情がない感じでお互いに配慮しあったり、貢献しあったりっていうね、関係性から、
この存得感情、お金を通して存得感情が芽生えてしまった瞬間にですね、もうあの時には戻れなくなっていってしまうっていう、
このいわゆる市場規範、存得感情を発生させる時が、存得感情を発生させる時を市場規範と呼ぶんですけど、
いわゆる社会規範的な関係性がこうやって罰金を課すことによって市場規範的なね、サービスの提供者と受給者みたいな関係になり下がると、
これをまた、だから急いでイスラエルの保育園はこの罰金制度をなくしたんですよ。増えちゃったから。
でもその後も結局、しばらくはですね、遅刻が減ることはなかったっていう実験結果が出てるわけです。
つまり、なかなかこの市場規範の関係になってしまったら最後、社会機関の規範に戻ることがとても難しくなってしまうという実験だったわけです。
はい、そんなね、この話からわかるのは、存続感情を基準にしたルールだけでは、人の心の動きや本当のつながりを生むことが難しくなってしまうということもあるそうですと。
なので、それも含めて、じゃあどう扱ったらいいのかみたいなのも、もしかしたら皆さんのね、日常の中や関係性の中にもっと良くなる何かヒントが隠されているのかもしれないなぁと思って、
はい、今日はイスラエルの保育園の実験という業務会のお話を通してですね、存続感情が私たちの関係性にどう影響を与えるのかということを考えてみました。
リスナーの皆さんはどう感じましたでしょうか。
日常の中で自分の存続感情と思いやりのバランス、市場規範と社会規範のバランスについて少し振り向かえてみるのもいいかもしれません。
それでは、今日の放送はここまで。また次回お会いしましょう。ありがとうございました。
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