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お聞きの皆様、おはこんばんちは、現役リフォームプランナーの寸尺かんなです。
ラブホテルの続きになります。前編は、私がワイ社時代に、ホテル業の工事とかをワイ社が受け負っているところの様子とか、
そういったお話を絡めて、させていただいたんですけれども、ラブホテルというのは、一応流れを言いますと、もともとは連れ込み旅館みたいな呼ばれ方をしていて、今でも本当に少ないんですけれど、昔の連れ込み旅館とかは残ってますよね。
昔なりの古い建物とかって残ってて、そういったところにかつての旅館とかがあったりして、もちろん今は全然違う飲食店とか姿というか、使われ方は変わっているんですけれど、建物自体は結構残ってたりして、これは本当に貴重な建築物だと思うんで、
何とか重要文化財というか、何か残せる方法ないのかなと思っているんですよね。話はそれるんですけど、この赤線とか青線地帯とか、こういったところも重要な歴史的な目的が良くないとか言っても、歴然とこういった史実があったということで、
こういったのは何とかして残すべきなんじゃないかと私自身は思うんですよね。天皇寺とかそういったところにもかつてのカフェ建築とか、だから赤線とか青線として使われた建物とか、まあまあ残ってるんですよね。
そういったところとか、あとこういうちょっとした繁華街の横手に連れ込み旅館みたいなのが残ってて、今でも看板が残っててね、あの30分いくらとかね、そういう古い木製の料金価格表ですかね、そういったものが玄関についている建物とかがたまに残っててね、パシャパシャってめっちゃ写真撮ったりとかしちゃうんですよね。
もともとはこういった男性が女性を連れ込んで30分とか1時間休憩して何かをいたすっていうことから発展していってるんですよね。
これはね本当にまた近々やろうと思っている不動産の話とリンクしてくるんですけど、なぜこのラブホテル業みたいなものが日本独特かっていうと、つまりこの要するに住宅事情とめちゃめちゃリンクしたことなんですよね。
つまりあまりにも住宅事情が悪いというかプライバシーがない空間で家族がみんなで一緒に寝起きしているようなスペースなので、ここで夫婦とかカップルがゆっくりと二人きりになれるっていうスペースとかがないっていうことから、屋外で二人きりになるスペースが必要になったっていうね、こういう住宅事情とすごく密接な関係があって発展していってるんですよね。
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だから最初は単に独身の男性が若い女性をナンパして、連れ込んでしっぽりやるっていうね、そういうスペースだったところからですね、徐々に本当に親密な関係性にあるカップルとか夫婦とかが二人きりになるために必要な場所としてどんどん発展していくんですよね。
70年代ぐらいまではですね、やっぱり連れ込み旅館の流れでですね、どちらかというと男性目線だったそうなんですよね。
男の人にとって都合がいいスペースになっていて、例えばガラス張りじゃなくて鏡張りで、どこからでも女性の裸が見れるようになっていたりとか、変な怪しいエロチックな演出みたいなものがね。
あとお風呂ですよね。お風呂がガラス張りになっていて、中が丸見えになるとかね、変なストリップ小屋みたいな変な赤い電灯が灯るとかね浴室がね、こういうのは完全に女性好みではないですよね。
男の人たちが喜びそうな、そういう施設演出がなされている内装が多かったと思うんですけれども、これが徐々にですね、これでは女の人にとっては非常に居心地が悪い空間でしかないということで、徐々に80年代になってきて、
だんだんより洗練されて、より女性好みの空間になってくるんですよね。なのでなんかヨーロッパのお城とかね、なんかこうチャペルとかね、南仏の何たらとか、でなんかこうちょっと小さっぱりした可愛らしいおしゃれなインテリアとかに変わってくるんですよね。
で、中もですね、女性のアメニティですよね。シャンプー、リンス、トリートメントとかね、香りのいいものとか、お風呂の入浴剤とか、そういったことにもすごくちゃんとこだわって、女性が喜びそうなものにどんどん変わってくるんですよね。
で、中も色々セクシャルなおもちゃとか、変身用のセーラー服の貸し出しとか、もちろんそういった性的なレジャーのグッズとか、そういったことももちろんあるんですけれど、それよりもですね、ここで数時間とか一泊とか、そこでゆっくりくつろげる空間として、
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だんだん進化を遂げていくんですよね。Y社では浴室の浴槽の中の水中照明の話を前回したんですけれども、それ以外ですとね、オーディオ関係の工事もたくさん受け取ってましたね。
この頃ね、ホームシアターとかね、そういった概念がだんだん流行ってきていたんですよね。ホームシアターってのはつまり、家中のどこにいてもいい音質で音楽とかが聴けるっていう、今みたいにWi-Fiとかで、どこででもBluetoothで音源が飛ばせるとかいう時代じゃなかったので、
ボーズのね、天井埋め込みスピーカーを、それこそ浴室とかね、いたるところに埋め込んで、どこででも音楽が聴けるとかっていうのが流行ったんですよね。
これはもう真っ先に、これがね、引き役というか、最初にこういうのを納品していったのはやっぱラブホテルだったんですよね。ベッドヘッドのところにあるこのタッチパネルみたいなところで、このBGMとかもね、選択できたりとかして、
ここの音源を浴室でシャワー浴びながらとか、お風呂に浸かりながらも音楽が聴けるとかね、そういったムード作りの一環だと思うんですけれども、この浴室でも音楽が聴けるとか、そういったことでね、こういうホームシアターの工事とかもやってたんですよね。
これホームシアターってね、Bluetoothがなかった頃は本当に大変だったんですよ。ちゃんとスピーカーの配線をね、天井裏で全部繋いでってね、もうホテルぐらいのスペースだったらいいんですけど、家中ね、2階建ての家とかでも全部にこのスピーカー線を張り巡らせて、どこででも音楽が聴けるようにするっていうのは結構大変な工事だったんですよね。
でもこういうのもね、やっぱり流行の日付役はラブホテルだったと思います。ここでどこででも、トイレに入ってても音楽が聴けるとかっていうのね、そういうのの出発点だったと思うんですよね。こういったことだったりとか、なんかいろいろありましたね。
このようにですね、ここでおしゃれな照明で関節照明を楽しんだり、音楽を聴いたりとか、映像ですよね、でっかいスクリーンのテレビとかが入っていて、ここで映画見たりとかね、単にエロビデオを見るとかっていう以上にも、ここで普段家でね、大きな音で映画見たりできない人たちがここで映画見たりとか、
そういうちょっとこう、くつろげる空間にだんだんニーズが変わってきてですね、いよいよもう今となったらですね、もうこのカップル利用っていうよりは、もう完全に単身の女性が泊まりに来たりとか、あと女子会とかパーティーとか、場合によっては会議のスペースとして使ったりとかね、そういうふうにもうどんどんどんどん目的とかね、使い方がね、
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どんどん変わってきてるんですよね。で、そういうふうに多様な使い方をさせてくれるホテルだけが生き残っているというか、結局コロナの3年間の前は、どんどんどんどんこのインバウンドのね、海外客が利用するような場所に変わってきてたんですよね。
だからそのカップルが利用するだけではなくて、こういったインバウンドのお客さんたちが、このラブホテルはね、ちょっと比較的安く泊まれるし、あとこの飲食とかをね、自由に頼んだりとかね、できたりするし、ホテルの浴室も広かったりするんで家族でね、あのみんなで大人数で入ったりとかもできますし、
まあとにかく快適だっていうことで、あのインバウンド客に人気が出たことで何とか生き延びてたんですよね。ところがこのコロナの3年間でインバウンドの人たちは来なくなったためにですね、もう私今回だから、まあ本当にあの行きやすい場所しか行ってませんけれども、すごいたくさんね、ラブホテルがもう配管していてですね、もうあのバリケードだけ張って放置しているところを何件も見たんで、
でもスプレーで落書きされていたりとかね、ちょっと物悲しい状況になってましたね。
で、まあ今言ったみたいにこの女子会利用とか、女性が一人で泊まってもいい、スパリゾートとか岩盤浴ができるとか、サウナーとかね、エステとか、そういったことで宿泊する人たちのためにね、使われるような、この多目的に用途を拡大しているようなところはね、今でも元気な感じで営業されているので、
まあだからラブホテルっていうね、呼び方自体がもうどうなのかなっていうのはありますよね。ラブホテルって結局すごい二極化してるんですよね。
だから一極は今言ったみたいに、いろんな多目的に利用できる非常にクリーンな場所、エロチックだったり怪しげな場所としてではなくて、本当にもっと普通にカップルの利用以外でも全然利用できる場所ですよっていう営業スタイルに変えている場所。
もう一方がですね、これがある種の風俗の場所となっちゃってるっていうんですかね、だからデリヘルとかの業者と正式に提携してしまうと風営法とかに引っかかっちゃうんですよね。
だから公明政大に業務提携はしてないんですけれども、実際そういう風に使っていいですよっていう密約がなっていて、外でデリヘル城と待ち合わせをした客がここのホテルにやってきて場を提供するということですよね。
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これであれば、ゆったりここで2人きりになってゆっくりした時間を過ごすという使い方じゃなくて、30分とか1時間とか本当に短時間の利用でどんどん回転させていけるので、ホテルからすればしょっちゅうメンテナンスしたりリニューアルとか内装にお金かけたりとか全然しなくていいので安上がりだっていう反面ですね、色がついちゃいますよね。
あそこちょっと怪しいホテルだよっていうことで、一般の顧客が来なくなってしまうので、ちょっとどうなのかなって、デフレの象徴みたいな感じがしますね。
回転率は良くなるし、常に何かしらで稼働はしてるけれども、長い目で見るとホテルとしては衰退していくんじゃないかなっていう使い方ですよね。
だからこの二極化している中で、今言ったみたいなこのラブホテルという利用にとどまらないレジャーホテルみたいな使い方をもっとより拡大していけるようなところは、もしかしたら生き残っていけるのかなと思うんですけれども、
そうなった場合はもうラブホテルっていう名前は残らないのかなと、もっと違う呼び方になるのかなと思うんですけれど、とは言っても未来の50年の前の戦後のこの50年とかっていうのは、どんどんラブホテルっていうのは上手に業態を変化させながら、時代のニーズに合わせて臨機応変に変態していった施設なので、
残りの次の50年がどういうふうに変わっていくのか、あるいはもう完全になくなってしまっているのか、興味があるなと思いますね。
はい、というわけでね、もともと数を減らしつつあったラブホテルが、このコロナの3年間でいよいよ減少の方に一気にガッと傾いてしまって、次の未来におそらく残ってない業態なんじゃないかなと思って、これをハルキゼミの課題として取り上げさせていただきました。
本当にね、今まだ残っているうちに機会があれば、女子会利用でも何でもいいので、昭和の匂いが残っているようなラブホテルとかがあれば、ちょっとまた見てみるのもまた一向だなと思います。
はい、というわけでね、今日はこれで終わります。ごきげんよう。