グレンさんの始まり
このポッドキャストでは、スモールビジネスやその周辺のカルチャーについての話題をお届けしていきます。
再生ありがとうございます。
Webディレクションと音源制作を手掛ける、シララ株式会社の伊東宏之です。
今回は、知らない土地に行って手持ち資金を1万倍にする話をテーマにしたいと思います。
ついに、めちゃくちゃ怪しい儲け話をしだしたなと思われてしまうかもしれないんですけれども、そうではなくて、
これは、ディスカバリーチャンネルの「覆面ビリオネア」というドキュメンタリーコンテンツのことで、今日はそれについてご紹介したいと思います。
まず、このドキュメンタリーなんですけれども、巨万の富を築いた超やり手の起業家が主人公でして、
この人が自分の素性を隠して、見知らぬ土地で100ドルとスマホとトラック1台、これを元手に、
90日間でそれを手持ち資金を1万倍にする話をしています。
100万ドルにすることができるかっていう挑戦をする姿を負った企画なんですね。
なので、日本で考えると、例えば1万5千円だけ渡されて、普段東京にいる起業家が縁のない北海道や沖縄に行って、90日後に1.5億円にできるかっていうことですよね。
これはですね、YouTubeのディスカバリーチャンネルで全話無料で見れるんですね。結構太っ腹ですよね。
結構太っ腹ですよね。
で、このコンテンツなんですけども、1年半ぐらい前に全8話が完結しているので、既にご覧になった方もいると思うんですが、
実はついこの間、2023年の11月ぐらいに、この続編がですね、公開されたので、ちょうど機会として良いかなと思ったので、この覆面ビリオネアについて触れたいと思います。
で、この富豪であり、起業家のグレンさんという人が主人公なんですけれども、
で、この富豪であり、起業家のグレンさんという人が主人公なんですけれども、
これはね、やっぱりかなり熱い人で、アメリカンドリームは今でも実現できるんだということを証明したいっていう謎の強い欲求があるらしいですね。
この人が番組中に、名言をたくさん話したり、さすがだなというポリシーを披露してくれるので、そのあたりを今日はお話ししたいと思います。
でですね、そういった話を触れるに伴って、結構ネタバレをしてしまうので、
ネタバレが嫌な方はここで再生を止めていただいて、動画を見てからまた戻ってきていただければと思います。
このグレンさんなんですけれども、50代の白人男性でアメリカの不動産金融系の業界で成功を収めているそうなんですね。
ただですね、顔が一般にはこの撮影の時点では知られている、売れているわけではないので、素性を隠してこういった企画にも出れるという。
ご本人はですね、子供時代も別に恵まれていたわけではなくて、むしろ家庭環境とか経済状況も非常に悪くて、
さらに学習障害、いわゆるLDと言われるやつだと思うんですが、識字障害があったみたいで、
かなりハードモードな幼少期から裸一貫で勝ち上がってきたんですね。
なので非常にガッツがあって優秀な人なんですよね。
そんなグレンさんなんですけれども、誰一人知り合いがいないペンシルバニア州の片田舎に行って、
先ほどお伝えしたみたいにトラックとスマホと100ドルだけを握りしめてプロジェクトをスタートさせるんですよね。
このペンシルバニア州の片田舎に行って、
このペンシルバニア州のエリーという町なんですけれども、
結構時期も悪いのか、すごい寒そうで、車中泊から始めるんですけど、
50代の人間には結構こたえると思うんですよね。
食料とかも当然買う必要があるので、手持ち資金もあっという間に100ドルが30ドルぐらいまで減ってしまうんですよね。
逆境からの成功
もう見ていて、なんかダメなんじゃないかなというふうに思うんですけれども、
やっぱりグレンさんは決してくじけないでですね、
町の様子を観察して古タイヤとかガラクタの転売をしようとか、
そういった商売を始めようとするんですけれど。
これまた最初はやっぱり全然、いかに優秀な起業家といえどもうまくいかないんですよね。
で、ここで最初の名言が飛び出すんですけれども、
「買い手を先に見つける」ことが商売の鉄則だと。
先に思い込みでこういったものがいいんだって作っちゃって、
そこから商売始めるからダメだと。
需要がわからないのにそうやって、みんな逆にやるから失敗するんだと。
だから自分も失敗したんだというわけなんですよね。
もちろんiPhoneみたいなイノベーションは別格として、やっぱりほとんどの商売、きっとそうですよね。
どうしてもやっぱり自分の作ったものを信じたくなっちゃうんですけれども、
先に需要がないと始まらないよということを、基本的なことだと思うんですけれども、
グレンさんは序盤で説いてくれるわけですね。
で、このグレンさんはその後でたまたまTシャツ屋さんのバイトに受かって、
地元の祭りで酔っ払いを相手にTシャツを売りまくるアイデアを出したあたりから、
ちょっとずつビジネスが回り出していくんですけれども、
全編ですね、このグレンさんがそうやって、
富豪なのになりふり構わずやる姿がやっぱり見ものです。
廃材とかも勝手に拾って売ろうとしているように見えるんですけど、
なんかそれ合法なの?、アメリカでもダメなんじゃない?っていうような、
違法なんじゃない?って一瞬よぎったりするんですけど、
さすが逆境から勝ち上がってきただけあるなと思って、
すごいなというシーンがたくさんありますね。
で、このグレンさんの特徴としては、
やっぱりですね、
人材の使い方とライバル企業との付き合い方
パートナー人材を集めたり、人を使うのが上手いんですよね。
まず、人柄重視で採用するっていうルールをはっきりと決めているみたいです。
で、その上でかなり熱く自分の夢を語って、
ある意味で洗脳しながら、
さらにちょっと相手のプライドを刺激するようなことも言って、
モチベーションを上げるんですね。
で、やっぱりメンバーが集まってくると、
受動的な人も、
必ずその中に混じってくるんですけれども、
そういった人には、
結構ストレートにペシペシとお尻を叩きながら、
君の仕事はこれなんだから、
指示を待っててどうするみたいなことをストレートに言うんですよね。
で、さらにその上で、
君に期待してるから言うんだよ、みたいな、
王道の飴と鞭みたいなコントロール術を使っていたりして、
さすがやっぱりですね、
起業して成功して、
もう何年も経っている人っていうのは、
もう部下の使い方とかパートナーの使い方っていうのが上手だなと思って見ていました。
で、そうやってですね、
自分のできないことを人にやってもらうっていう、
外注とか発注の能力につながるんですけれども、
そこの非常に参考になるシーンが結構あります。
でですね、
この辺はちょっと動画を見ていただくと、
やっぱり一番ニュアンスが伝わると思うんですけれども、
そうやってその人とのつながりも作りながらも、
結構ですね、
切るときはバスッと切るので、
こうめちゃくちゃアメリカ的というか合理主義というか、
日本の文化に染まっている自分としてでは、
結構戸惑いもあったりして、
そこも新鮮に感じました。
はい、あとはですね、
ライバル企業との付き合い方なんですけれど、
紆余曲折を経て、
グレンさんは地域貢献も兼ねて、
地ビールを作ることで起業しようとするんですよね。
ただ、
すでに地元に競合する企業があるわけなんですよ。
じゃあどうするかというと、
結局、
ウィンウィンになるように、
簡単に方向転換をするんですよね。
この地ビールを自分で作ることをやめて、
その競合企業に製造部分を委託して、
自分のグレンさんのブランドとしてのビールを作ってもらうと。
で、そのビールを扱うバーベキューレストランを出店する。
という方向にピボットするんですよね。
グレンさんのビジネスプロジェクト
なので、その辺の軽さは、
すごい企業家らしいなと思って見ていました。
でですね、やっぱりその、
いかにグレンさんが優秀な人間であろうとも、
前提条件が無茶だから、
全編、基本的にトラブルばっかりなんですよ。
で、綱渡り的に話が進んでいくんですけれども、
物語の最後の方で、
グレンさんの名言として、
飛び出すのが、
「誰よりも痛みに耐えろ」
っていうことなんですよね。
これ、結構精神論なので、
どう捉えるかが難しいですけれども、
スモールビジネス含めて、
何がしかのビジネスのオーナーなら、
全員大なり小なり、
誰よりも痛みに耐えろ、
っていうマインドセットが必要なのかなと思いました。
苦しい時でも、
諦めずに努力するんだっていうことを、
結構グレンさんは熱くといて、
実践しているんですけれども、
例えば、
野外フェスに起業したバーベキューレストランとして、
出展するんですが、
野外フェスなんで、
当然天候に左右されるわけですよね。
そこで、
嵐が来てしまうんですよ。
嵐が来て、
他の店がどんどんどんどん撤退して、
畳んでいく中で、
グレンさんの店だけ、
執拗に最後までやり続けて、
売上を追い求める、
っていう姿が描写されているんですけれども、
やっぱり、その辺も諦めないっていうところが大事なのかなと。
さらに、これ結構びっくりしたんですけれども、
後日談として、
このグレンさんですね、
がんの既往歴があったんですけれども、
撮影開始早々に再発しちゃってるんですよね。
それもあって、
今ちょっと見終わった後で振り返ると、
特に序盤で何か具合悪そうにしてるんですよ。
ただ、
番組中も一切、
一切そのことにも触れないし、
仕事仲間たちにも、
そのプロジェクトが進行中には一切話さないんですね。
でですね、
プロジェクトが終了した後に撮影した、
出演者のスピンオフ的なインタビュー動画があって、
そこでこの件が初めて出てくるんですけど、
グレンさん曰くですね、
自分の病気のことを公表しちゃうと、
プロジェクトの狙いもぼやけるから、
黙ってたんだよ、
みたいなことを言ってて、
なんか腹の決まり方が、
やっぱりこういう人はすごいなと思いました。
で、ここから、
ここからさらにちょっと結末に迫るネタバレなんで、
気になる方、
今再生を止めていただきたいんですけども、
よろしいでしょうか。
結末とグレンさんの人間性
えーとですね、
結末としては、
結局グレンさんね、
100万ドル達成できなかったんですよ。
最終的に、
事業を査定した評価額が100万ドルを超えればいい、
みたいな話に、
なんかね、
いつの間にかなってるんですけども、
まあそれでも100万ドルを超えれなかったんですよね。
ただ、
90日で立ち上げたビジネスとしては、
ありえないほどの評価額がついて、
まあさらにですね、
グレンさんの正体を知らずに、
献身的にビジネスを支えてくれた仲間たちにも、
とある出来事が発生するんですよ。
で、その辺りもやっぱり感動的なので、
ドキュメンタリー番組としても、
十分に見る価値があると思いました。
で、あと細かいことなんですけど、
まあ吹き替えも秀逸ですね。
なんか笑っちゃうぐらい、
グレンさんの声がこう、
ぴったりなんですよ。
なんですよね。
はい。
で、その他にも興味深かったこととしては、
グレンさんはですね、
まあ普段ね、
本来の姿としては成功者なわけじゃないですか。
社会的にはね。
で、まあそうやって、
まあ富豪として、
成功者として社会生活をしていて、
みんな俺が金持ちだから一緒にいるのかっていう疑問が、
やっぱり拭えないんだそうなんですよ。
でも相手に、
金持ちだから僕と友達なの?
なんて聞くわけにもいかないと。
なんですけども、
この番組の中では、
ただのおっさんとして、
下心がない仲間ができてくると。
それが素晴らしい体験だったっていうふうに本人が言うんですよね。
なんか結構これはね、
こう社会的に成功した人ならではの感想だなというふうに思って、
結構興味深かったです。
はい。
なのでまあそういった話がてんこ盛りなので、
義務感でビジネス書とかを読むよりは、
これを楽しみながら全8話を見る方が、
いいかなと思いました。
というわけで、
今回は知らない土地に行って、
手持ち資金を1万倍にする話をテーマに、
ディスカバリーチャンネルの覆面ビリオネアについて触れました。
よろしければ、
このディスカバリーチャンネルを見たついでで全然大丈夫ですので、
このスモビルもですね、
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