資金調達を実施されたばかりの企業家の人生や事業の裏側に迫る Startup Now🦄株式会社JOYCLE代表取締役 小柳 裕太郎さんへのインタビューの続きをお送りいたします。
前編では、新卒で商社ソウジスさんに入社をされまして、1年目でパパはニューエキニアに駐在をされて、そこで注力されていた施策がカントリーディスクによって混雑してしまい苦い経験もされつつ、その後数社から渡り歩きまして環境のビジネスの領域に興味を持ち、今の事業を立ち上げられていらっしゃるという話を伺ってまいりました。
後編では、そんな小柳さんが仕掛けていらっしゃる事業や組織について迫ってまいります。
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それでは小柳さん、改めてよろしくお願いいたします。
はい、よろしくお願いいたします。
よろしくお願いいたします。
前編からゴミ処理とかアップサイクルとか、そういった領域で事業されているというふうにお伺いしているんですけれども、
どんな事業されているのかという点、良ければ詳しく教えていただけますでしょうか。
はい、ありがとうございます。
ちょっと簡単に背景も触れさせてもらいますと、今どんどん人口が減ってまして、各自治体産税収とかもなくなっているので、
ゴミの焼却炉が維持できなくなって、ものすごい勢いでゴミの焼却炉というのが閉鎖しています。
日本は実はですね、世界で一番ゴミの焼却炉が多い国なんですね。
これがものすごい勢いで閉鎖しているので、ゴミを焼却炉まで運ぶ距離というのが年々ものすごく伸びていて、
それによるコストがどんどん上がっているという国になっています。
日本は離島とかも多い国なので、ゴミをわざわざ船で運んでいるエリアというのも結構多かったりするので、
こういう大きめの焼却炉をですね、どんどん投資して維持するというのが難しいし、新規で立ち上げるというのがですね、
結構ハードルが高くなってきているという背景があります。
そういう中で僕らはゴミを運んで燃やすのではなくて、運ばないで燃やさないで資源化できるインフラが必要であろうという考えから、
運ばないで燃やさないで資源化することによる環境の貢献効果とか、コストカットのメリットだったりですとか、
安全性というところをデータを可視化しながらですね、安定的に燃えるゴミを資源化できるようなインフラっていうのを開発提供しているというスタートアップになっております。
ありがとうございます。ゴミ処理焼却炉がどんどん少なくなってしまっているっていうのは、
やっぱり日本固有のその人口減少によってインフラが維持できないからっていう、その日本固有の問題に結構起因しているところがあるんですか?
おっしゃる通りでして、日本っていうのはまず面積が狭い割に先進国であるっていう特徴がありまして、海外だと出てきたゴミそのままポイポイ埋めてるケースって結構あるんですけれども、
日本は燃やしてちっちゃく灰にして埋めないと埋めるとこなくなっちゃう問題がめちゃくちゃ深刻っていう背景から焼却炉が高度経済成長期にめちゃくちゃ増えたっていうところがありまして、
それがグッと増えたのにグッと今人口減少で数が減ってきているので、よく日本過大先進国って言われてますけど、人口が減少するにつれてですね、この問題がものすごく深刻になっていると。
海外だと、そもそも今埋めてるので、じゃあ燃やさなきゃっていう話が結構東南アジアとかだと出てきてるんですね。
埋めちゃうと埋めたゴミからメタンガスっていうCO2よりもっともっと環境に悪いものが出てきてしまうので、まず埋めるよりは燃やしたほうがいいんです。
なんですけれども、でっかい焼却炉儲けようってなると結構お金かかるよねっていう問題があって、
じゃあそれを本当にインドネシアの離島とかフィリピンの離島とかでゼロから投資するんだっけっていう問題がこれから出るぐらいだったら、日本でも小型のインフラ使い出してるから、俺らもこっち使ったほうが投資対効果高くないかみたいな話がおそらく出てくるなというふうに僕らは読んでまして、
それに先駆けてですね、まず日本でこういった分散型のインフラが3倍処理のコストカットができますよという形で入れながらですね、海外の進出機会を今伺おうとしてるっていうような状況になってます。
ありがとうございます。これただ本来は小型よりも大型で処理した方がコストも安くなるし、なんなら環境も環境負荷も本当は優しいかもしれないみたいなところで、その一時期はすごく大型化に向かっていた波っていうのがあると思うんですけれども、この小型化の波っていうのはそのあたりはどう考えていけばよいでしょうか。
ありがとうございます。基本的には全国的に大型のゴミの焼却炉に運んできて燃やしましょうっていうのは基本方針であることは間違いないです。僕らもその方が効率がいいところはぜひそうした方がいいと思っています。
ただ、例えば僕の出身の北海道なんかだとですね、札幌の病院で出た感染性の廃棄物をカミフラノマで170キロ毎日運んでたりするわけなんですね。数時間かけて運んでて、ドライバーの方皆さん高齢者みたいな状態ですと、さすがにそれはゴミの出元で処理した方がいいんじゃないですかっていうエリアがあったりですとか、
あと、逆の南ですね。沖縄行くと綺麗な海を持ってる離島で出たゴミっていうのはわざわざ那覇に船で運んでたりするケースっていうのもかなり多かったりするので、そうすると船賃が3倍処理コストに乗っちゃうのでかなり高くなってたりするわけですね。
そういうところもやっぱりさすがに出元で処理した方がいいんじゃないのっていう、こういうところが局地的にはあるわけで、僕らまずそういったところをしっかりメリット出るようにしていくっていうことを考えているので、あまりポジションの話ではなくて適材適所、こういうインフラを使っていった方が絶対いいよねっていう話かなと思ってまして、
なんですけど、そこをちゃんとデータで実証しながら、こういう場所はこのインフラ、こういう場所はこのインフラって言える根拠っていうのが今までなかったので、そこをちゃんと示しながら、ちゃんとベストな提案をしていくっていうことをですね、やりたいなって考えているというところですね。
なるほど。ありがとうございます。今ちょっとテストが走り始めているところだとも思うんですけれども、こういうところだったらまさしくジョイクルの小型分散だっていうようなパターンっていうのはどんなものが見えてきているんですか。
ありがとうございます。沖縄の石垣島の参拝業者さんと今僕ら実証実験をしていまして、そこであの装置を使った生データをベースにですね、今ある国立大学と一緒に出したESGの貢献効果の比較っていうのがあります。
これは何を比較しているかというと、大きい焼却炉に運んで燃やす場合と、小型の資源化装置でゴミの出元でこの実証実験を行った装置とかで資源化した場合、この2つをですね、ESGの3000項目ぐらいからわーっと集計してですね、どっちがいいのっていうのを比較したデータっていうのがあります。
で、これによると沖縄のエリア、離島が多いエリアについては、小型の資源化装置を分散型で使った方が圧倒的にESGの貢献効果が高いよっていうデータを出すことに既に抵抗しています。離島エリアについても確実に分散型インフラの方がいいねということが実証できています。
全国的には、先ほど申し上げた焼却炉がどんどん閉鎖し続けていて、ゴミを運ばなきゃいけない距離って年々伸びているような状態なので、この沖縄の状態に近いような分散型インフラの方がいいよねっていうエリアが今後日本ではどんどん広がってくるはずであると。
こういうのが今の僕らがデータを本当に実証実験からですね、出した結果として言えることかなと思います。
なるほど、なるほど。ベースの技術は他所のものも使いながら、より顧客のニーズに即した形に変えて上位くるブランドとして売り出しているというところですかね。
そうですね。ちょっと加工商社っぽいところから入りつつ、装置そのものの知財のところも今取ろうとしてるっていうそんな感じ。
ありがとうございます。先ほど参拝業者さんも株主に入っているっていう話もあったんですけど、やっぱりこの領域イメージとしては、この参拝廃棄物っていう事業領域ある種既得権益みたいな側面があって、スタートアップが勝負できるんだろうかみたいな、入っていくと殺されてしまうんではないかっていうようなところもイメージ的にはあるんですけど、
この辺り株主に入れるっていうのも一つ戦略だと思いますし、それ以外に何か戦略面で考えられていることってありましたら教えてください。
今中山さんおっしゃった懸念っていうのは、ゼロではない業界かなっていうのは思っています。なので僕ら連携パートナー探すときは必ず銀行さんのご紹介とか自治体さんのご紹介から入るみたいなところは結構やっています。
その前提でいろいろお話をしていくと、小柳くんやってることって絶対必要だよねって皆さん言ってくださいます。なので、基本なんか邪魔しようみたいな参拝の関連の企業さんとはまだ会ったことはないですし、
僕らもそうならないようにちゃんと既存の参拝業者さんとか一般収集やっている企業さんも一緒に設けられるビジネスモデルっていうのを模索しているってスタンスはちゃんと伝わっているから応援してくださっているんだろうなというのは認識はしています。
一番はそこですね、競合として入っていくんじゃなくて競争パートナーとして入っていくっていう姿勢を最初から明らかにお見せした上でお話しに行くので、そこは結構ご評価いただいているのかなと思います。
なるほど、敵じゃなくて味方で一緒にやっていこうというところですね。ありがとうございます。
そもそも、会業者さんもですね、ドライバー取れなくてもめちゃくちゃ大変なんですよね。日頃のオペレーションで忙しいわりに新規事業を考える余裕もそういう人材もいないっていう状況なので、上位クロ面白いねって言ってくださいますね。
ありがとうございます。もう一つだけちょっと意地悪な質問をしますと、やっぱりこの廃棄系っていろんな小型の処理する機械を敷地内に置きます。それで処理しますとかなった時も、なんかこういろんな難しい法律って既得権益もあっていろいろ定められていると思うんですけど、この辺りってどの辺りの法律が一番問題になって、それに対してジョイクルさんとしてどう手を打っているのかっていうところを教えてください。
ありがとうございます。ちょっとだけマニアックな話になるんですけれども、ゴミを僕らの装置っていうのは電気で熱して全く火を使わない形で処理するという方法をとっています。
で、これ何でかっていうと焼却炉とみなされるか、それ以外の今環境省さんが使っている言葉で言うと熱分解装置って言葉を使うんですが、そういう焼却炉じゃない装置としてみなされるかによって、許認可がいる、いらないっていうところで、装置を導入する時の手間とかリードタイムが大きく変わってくるというところがあります。
で、この装置が焼却炉か熱分解装置かっていうのを判断するガイドラインっていうのは環境省が出してはいるんですね。出してはいるんですけれども、最終判断をするのは自治体さんですっていうたてつけになっています。
なので、環境省さんこれどこでも使える装置って言ってよって僕らが言ってもですね、いや自治体さんが決めますからってなっちゃうんですね。なので僕らいろんな自治体さんのアクセラレーションプログラムに採択していただいてるっていうのはそこのロビングをしていこうっていうところがありまして、各自治体さんでこういう事例が作れました。
いや、背景的にも絶対必要だよねっていう声をちゃんと各市で作っていくことができれば、そこについて環境省さんとしてこの自治体さんはこういう認識でこの装置を使ってますっていうコメントをちゃんと認知するっていうところについては今大筋いいよっていうふうに対話の中で言っていただいてるので、
もうすでに我々も環境省さんの担当者の方ついてまして、そういうディスカッションに常日頃必要な時には同席をしていただきながらロビングをしていくっていうところが今一つハードルとしてやろうとしているところではありますが、これ本当に全国やれるんですかみたいなところももちろんいろんな方からの目線であると思っているので、こうして対インドネシアとかからはもうすでに引き合いをいただいているところにはどんどん出していこうって思っています。
これ日本であんまり進まなかったら、やー、所詮この日本の規制緩和ってこの程度かよっていう話になっちゃうと思うんですね。こんなに背景として必要だとなっているのに広まらない。広めるためには広める安全に広めるためにはここをこういうふうに変えたらいいよねみたいな議論を僕らがこんだけ頑張ってもできないってなったらもうしょうがないかっていうぐらいの気持ちで今全力でロビングしに行こうとしてるっていうような。
もし聞いている自治体の皆さんいたらぜひ小柳さんにご連絡いただけたら嬉しいなと思いました。ありがとうございます。
もう一ついいですか。こういう規制緩和をマイクロインフラ、要するに分散型のインフラをやろうとしているスタートアップが一緒に規制緩和したりとか一緒に海外にパッケージで持って行ったりということをやりやすいようにするコンソーシアムっていうのを今うちで立ち上げようとしてまして、
これはあくまでうちは立ち上げるきっかけを作る立場で運営は別のところにやってもらうんですけれども、そういうコンソーシアムを今作ろうとしてますので、そうなったり興味があるよっていうスタートアップの皆さんもぜひお声掛けいただければ、一緒にパッケージ作ってロビングの効果を上げたりPRバリを上げたりということができるんじゃないかなと思いますので、ぜひこちらもよろしくお願いします。
ありがとうございます。これは環境領域以外も含めて全規制緩和したい、規制緩和した方がいいと思っている人たち全員って感じですか?
そうですね。今どういうスタートアップさんが最初入っていただくと一番ストーリーとして帯びやすいかなっていうのはスタートアップリストアップしながら考えているところなんですけど、基本的には規制緩和したいとか、マイクロインフラの領域で日本であったらすごく便利で、それは海外にも言えるみたいなものがあればどんどん組んでいきたいなと思ってます。
ありがとうございます。
今の領域を成し遂げている仲間みたいなところもお伺いしたいんですけれども、プレスリリース拝見していると資金は人材の採用にプロダクト開発を使っていくという話がありますけれども、この辺で具体的にどんな方に来てほしいみたいなものがありましたらいただけますか?
はい、そうですね。やっぱり僕らかなり、人からはチャレンジングって言われるんですけど、いろんな人と話してると全然チャレンジングどころか、すげえデマンドあるなっていうのは感じている。
インフラを作ろうとしている会社ってなかなか世の中にないんじゃないかなっていうのは、うぬぼれかもわからないので、ぜひいろんな人の話聞いてほしいんですけど、思ってますと。
で、そういうこれから次世代変えるかもしれないインフラを少ない人数ですごい裁量権を持ちながらやっていくっていうのはめちゃくちゃ面白いと思うので、そういったところにワクワクしていただけるようなCXをやりたいぞっていうですね、大企業の方でもスタートアップの方でも、もっと自分の実力で世の中変えてみたいみたいな方がいれば、ぜひお声掛けいただければなというふうに思ってます。
一言で言って、すごいせっかく生きてるからって姿勢感がある方にぜひ来てほしいなというふうに思ってます。
ありがとうございます。めっちゃ面白いですね、それ。
そうですね。自分の時間と人生を投資してるっていう感覚をやっぱり持って仕事した方が、仕事選び間違わないと思うので、そういう感覚の方に来てほしいなって思ってます。
ありがとうございます。