はい、アートテラー・とにのそろそろ美術の話を。この番組は、アートテラー・とにがアートに関わる方をゲストにお迎えして、トークを繰り広げるポッドキャスト番組です。
本日は、Art Watching 2024年12月号をお届けします。
はい、ということで始まりました。リスナーさんのお便り紹介と、面白かった美術性について話をするArt Watchingの38回目です。
ですが、今回は、今月は年末特別編ということで、毎年恒例、まるさんとゲストを迎えて、2024年のアートシーンを振り返っていきたいと思います。
ということで、まるさん、よろしくお願いします。
はい、お願いします。
今日はオンラインじゃないですもんね。
今日は、恒例の対面で。
はい。
年末恒例の対面で。
はい。
そして、ゲストが来ております。ということで、ゲストを呼びたいと思います。キレイタのヤマミネさんです。よろしくお願いいたします。
はい、よろしくお願いします。
すみません、呼んどいて何ですけど、じゃあ自己紹介から。
ああ、はいはいはい。なんかすいませんね、急にお邪魔しちゃって。
いや、全然全然。
そうそうそう。なんかね、最近まるさんがキュレーションしたりとかっていう話があって。
そんな、本職キュレーターの前で。
なんか、カリッとりしてたら、気づいたら、こういうことになって。
こういうことになって。
応年会しようとかで言ってたんですよね。
そうそう。
それで、こういうことに。
キュレーターのよう。
はい。そうです。キュレーターをしてます。
はい。
で、なんか美術館で10年くらい仕事してたんですけど、4年くらい前に辞めちゃって。
で、それで自分で会社を作って、この3年くらいですね、あと授業いろいろやってるんですけど。
そうですね、パブリックアートをやったりとか。
今年だと日比谷公演で3人のアーティストに出てもらってやったりとか。
あと、たばいもさんに寺田総工さんで新作を発表してもらう企画をやったりとか。
あと、ミーティーアートフェスティバルっていうので、吉田山君とか、つつみさんとか、クレミアさんとかに入ってもらって、若者キュレーターをまとめながら一緒に作っていくプロデュースみたいなことをやったり。
今年はミーティーアート10月でしたっけ?
10月です。
僕の内覧も言ってるけど、会場が広すぎて会わなかったですよね。
そうですね、そういう時って多分駆け回ってるんで。
裏側で。
今年はみんなをプロデュースする側だったからですけど、ああいう時って僕2つインカムつけてるんですよ、大体。
スタッフ系統、全体スタッフ系統と、自分が担当してるエキシベーションのところの系統で2個持って、はい、つってこっちで、つってこっちで。
完全に聖徳大臣。
同時になると辛いですね。
そうだね、うるさいなってしまうんですけど。
ニヤミスはしてるけど、でももともとのあれは言っていいんですか?美術館は。
全然いいですよ。
だからこの番組にも出演してくださった、ミト芸術館だからね。
ATMですね。
前回の回のATMですし、この番組ではお馴染みの番組の伊関先輩がいますからね。
伊関さんと同僚だった時代があるってことですよね。
そうですそうです。
そんな山峰さんですよね。
マルザーとはどれくらい関係性が。
でもちょこちょこ天羅会とかで遭遇したりとか、期間は結構長く知ってるけど。
長い気がするけど、いつ会ったかが全然思い出せない。
私も思い出せないです。
でもそれこそ天羅会だけじゃなくて、アートフェアとかね、そういうとこでも遭遇する可能性ありますもんね。
遭遇ちょこちょこしてますね。
そうそう、いろんなところでね、一緒になるし。
僕が六本木でアンビートーキョーっていう場所をやってた時があって、その時に結構来てくれてたイメージがありますね。
僕の知り合いのアーティストが初コテンやった時もそこが、ヘナさんとかもあったりとか、だからちょこちょこニアミスしてる感じですよね。
だから年間で言うとどれくらいでも天羅会回ることになる。
仕事も含めてで言うと。
見てるか?
見てるかで言うと。
恐ろしえよ、見てると。
だからこの年末にいろんな人出てくれましたけど。
ぴったり。
お邪魔しちゃってって言ってましたけど、むしろ来てほしかったというか。
ありがとうございます、光栄です。
だからクレーションしなきゃいけないから、やっぱりいっぱい見とかなきゃいけないのもありますもんね、新しい人見つけて。
そうそう、それもありえるし、あとなんか結局やっぱり好きだから見に行きますよね。
でもやっぱ見れなかったっていうのも、同じ時期にいろんなことが起こるじゃないですか。
しかも自分もやってるから、大体飽きて自分の仕事で手一杯で見に行けないんですよ。
あれもこれも見れなかったなって言って、こう密かに手を合わせる。ごめんなさい。
でも反対にも、だから山井さん天羅会見に行きたかったけど手を合わせてる人もいるってことね。
お互いね、僕は天皇寺にいて相手は六皇山にいるとかね、横浜にいるとかね。
そうだよね。
だからこれまでも芸術伸長の編集長が出てくれたりとかこのコーナーに、それからアート部を作ってくださってるね。
作ってくださってるっていうのは、作ってくれた企業の人もいれば、天羅会事業部の人も出てくれたりとかだけど、
もうガッツリキュレーターという立ち位置でここ参戦は初じゃないですか。
伊関さんは?
伊関さんはゲストとして出てきてるだけで、この中で選ぶということ。
どういうものを選ぶのかはすごい気になる。お互い毎回だけどこれ知らないからね、何を選んでるか。
一緒にしてるんで。山井さん海外とかも展覧会に行かれてるから。
何を選ぶのか。
何を選ぶのか。
全然入れていいですよ。海外のものも入れていいですし、刺さったものを2個選ぶ。
2個ね。
今海外入れない想定で来ちゃったんだよな。
全然いいですよ。
入れなくてもいい。
全然いい。
おまけでも。
そうそうそうそう。
じゃあ、もう最初に考えつつでいこうかな。
いきましょうかね。
さて今回は年末恒例企画ということで、それぞれが2024年を刺さった美術展について2つずつ挙げて紹介していきます。
ということで膨大に見てきた中から2を選ばなきゃいけないという毎年ね。
これね大変ですよね。
自分の番組なのに。もう少し言いたいのに。
でも2なんだもんね。毎年ね。
はい、ということで今言ったようにお互いが何を言うかは知らない状態ですので、ここで発表していきますということです。
じゃあ、まるさんから行きますか。
はい。
じゃあまるさんの1つ目よろしくお願いいたします。
はい。
ナイトオレ生まれておいで生きておいで展です。
東京国営学部さん。
はい。
これ6月25日から9月23日までやってた東博初めての現代アート展ということで、
今まで見たことなかった東博の展示室を窓開けて床も取り払って生まれたての姿になってるところに古代の縄文時代の遺跡とか
ナイトオさんの新作とかが混在してる。
素晴らしかったです。ちょっと言葉でなかなか表せないぐらいジーンときました。
あれは行きました。ちなみにメゾン・エルメスでも。
行きました行きました。
この番組では東博しかまでやってない時の話はアートモーチングでしたけど、その後行ってメゾン・エルメスとはどんな感じでした?両方見て。
メゾン・エルメスもやっぱりガラス窓というか壁が全部ガラスなんで光が差し込んでていい感じだったんですけど、やっぱ東博の方が空間かな。
なんだろう特にあの何室でしたっけ?
空間特別一室かな。
あそこの空間がすごかった。
ちょっとタイムスリップというか時空、違う時空に来ちゃったみたいな感じになりました。
ナイトオさんね、ミト芸術館でそれこそ遺跡さんがキューレーションした時もそうだったけど、空間との向き合い方がね、なんか本当にこうひもたら、ひもっていうかなんていうか手物みたいなのをこうするって探してくるだけなんだけど、
額が置いてあるとか、額なのと絵画なのとかがあると、どれがどれなのかってちょっとわかんなくなってきて。
確かに折り紙がなんか壁に貼り付けられてふわふわって風でたたなびいてるとか、ささいななんだろう。
小さなね、水たまりみたいな。
内覧会でね、ありがたいことに見させてもらって。
あまりに良かったから、普通の時にも行ったんですよ。
そしたら普通の時はやっぱりお客さんがね、当然多いわけじゃないですか、普通の会の方。
その時にちょっと思っちゃったのは、僕は結構インスタレーションは人がいて成立するものというかね、のタイプの作家さんって結構いるなと思うんですよ。
たぶん写真撮る時もわざわざモデル入れて撮ってる人とかいるじゃん。
内藤さんはいない方がいいなってちょっと思ってしまって。
だから展覧会として人来てほしいんだけど、人がいると内覧会であまり人がいない時に見たあの時の感動にはちょっとなってなかった。
この矛盾はちょっと感じたのは、難しいとこだなとはちょっと思ってしまったかな。
特にね、3会場あったじゃないですか。本館一室はまだいいんだけど、本館の庭が見えるちょっとした休憩室みたいなとこ開場になってたでしょ。
ちっちゃい水たまりのやつ。
あそこは常設展示見てる人も通過できたんですよ。
だから他の2部屋はチケット持ってる、だからもう内藤玲さんの作品だと思ってきてる人がいるから、まだなんか向き合ってくれてるんだけど。
雑然としちゃって。
そう、雑然としちゃってて、なんかあれだけはちょっともったいなかったなとは思ってしまった気はしました。
まあ一人で向き合いたい作品ですね。
ひっそりと。
あそこで同伯でやった以上はそうなる。
だからもう少し人が、動線がないとこの会場でやれたらもっとよかったのかなとちょっと思ってしまったけど、まあでもいい展覧会ではね。
難しいですよね。内藤さんが人気だから。
人気だから人集まっちゃうし、入場制限やるとかなるとすごいクレームくるだろうから、結局開けざるを得なくて、そうするとちょっとね一人で見たかったなって。
美術館的にもね、収益とかもあるし、いっぱい来てほしいんだけど、やっぱひっそりで見たいですね。
1時間10人とかぐらいで見たい。
効率だからね、それがね。私立の美術館とか私立のスペースでもっとはできるけど、同伯でそれやると多分絶対クレームがくるじゃないですか。
その矛盾との戦いみたいなものはちょっと感じちゃったかなって気がしましたけどね。
でも素晴らしかった。
そう言われるっていうことはすごいことですけどね。
そうね。
つまりすごいっていう。
そうそう。
まあ今年の刺さった美術展。
確かにですね、これは。
じゃあ山見さんいきますか。
僕は今年結構いい作品というか、昔のね、昔のというか、僕は木下勝世さんの中野島美術大会がすごい良かったんですよ。
今年は今日までだけど松谷さんのペラシティの展覧会とか。
あれ今日までか。
今月17日ね、今収録日ですからね。
そうそう。
あと今井則夫さんって、この人も舞台美術部の方なんですけど、の展覧会も足立美術館であったのかなとか。
本当にラディカルを行き切った時代の人たちの作品がいろんなところで見れて。
木下さんの作品というのは初期すごいものすごくコンセプチャルな作品で。
物の形とか、シーンを連続する街の風景の中で色の色彩の着彩の仕方を変えてみたりとかすることで全く見えるものが違ってきたりとか。
考えること、描くこと、見ること、線を引くことから考えられることっていうのが読み解かされて。
第5次展の取材で行ったら同時開催してて、せっかくだから見ようかなと思って見たらすごいよかった。
私は見逃していますね。
今は多分埼玉でまだやってるから、興味ある方はぜひ見ていただきたいなと。
僕がすごく印象的だったのは、前半と後半でもう作風がガラッと変わるというか、前半はラディカルな作風で、後半は抽象表現なんだけど、パートナーが変わってるんですよね。
キサソのみたいな。
それ言っちゃうの?
でもそこで紹介してあるからね。
逆キサソというか、この人は付き合う人でこんなに変わるんだ、そういうタイプの女性いるじゃん。男性もいるけど。
ファッションとかね。
こんなにパートナーで変わるんだっていうのが非常に興味深かったです。
それは面白いですね。
最後の方とかね、このすごい抽象の理由ファンみたいな。
前半は確か川口達夫さん。
そうなんですよ。
川口達夫さんと結婚された時は、やっぱ川口達夫さん、敵になっていたらちょっと語弊がありますけど、そういう路線だけど、後半は多分抽象画家の方とお付き合いしたら、やっぱりそっちに。
それは悪いって言ってるわけじゃなくて、結構女性画家とか女性芸術家で評価されてる人って、なんか我が道を行くタイプみたいな。
何があってもブレないみたいな。
もちろんこの辺はブレてないんだけど、こんなにガラッと変わるんだっていうのが、ちょっといい意味で印象的でした。
人間らしいというか。
なんか相互にきっと川口達夫さんもものすごく影響を受けたんじゃないかなっていうふうに思うし。
だから、なんか振り返ってみると、きっとその当時っていうのはみんなそれぞれ必死なんですよ。目の前のことで。
振り返ってみると、そうやって見えるけど、多分きっと思うことはみなさんいろいろあるんだろうなって、そういうところとか聞いてみたいですけどね。
本人たちになかなか聞けない話。
確かに。
結構若く、50代だからなんだかで亡くなっちゃって。
もしかしたら今は全然ご存命で、すごい昔の人っていうわけじゃないっていうのもちょっと興味深いところでは。
本当にそうなんですよね。
その後どういう、本当だったらっていう言い方も変だけど、どういうものを作ってたのかなとか、想像しちゃいますよね。
これね、ちょっとぜひみなさん。
はい、じゃあトニーさんいきますか。
そうね、もうすごい悩んで。
じゃあ一つ目は、今絶賛開催中ですがっていうのにしましょうと思って、東京都庭園美術館で開催中のそこに光が降りてくる青木の絵、三島立絵。
11月30日から2025年2月16日まで開催中と。
今年はすごい悩んだんだけど、庭園美術館が開館47年は去年だったのに、今年もすごい頑張ってたなって思って、庭園美術館の建物をすごく活かした展覧会が多かったなって思うので。
それはやっぱり、この人たちが建物の強みを知ってるから。
夢辞典も面白かったし、開館47年の旧朝霞の宮手を読み解くA to Zもすごい面白かった。
で、今回ね、三島さんと青木さんやるって。
で、もう大御所じゃないですか。
だから、なんか正直なところ、最初やるって聞いた時に。
でも、この二人が三島さん、ガラスの作家の三島さんと鉄の作家の青木さんが、二人展をやるのは初。
で、二人は別にこれまで特に組んだことがなくて、学園さんからチョイスして選んだって。
正直意地悪な言い方をすると、あの建物で三島さんと青木さんの作品があれば、そりゃそれなりのものができるだろうと思って。
もうどう考えても70点、80点取れる展覧会と思って。
まあまあそういうもんでしょうと思って行ったら、とにかく二人のやり込みがすごすぎてたというか。
なんかもう全部全力投球を三島さんも青木さんもされてたのが、この人たちまだ売れたいのかなって思った。
そういうレベルかじゃない。
でもほんと若手ぐらいの頑張りを見せてて。
だからやっぱりこういうことなんだな、ベテランの人たちというか。
だからやっぱりアーティストってそういうことなんだなと思って。
それはしかも展覧会のために、ほんとに全部屋に作品があって、とんでもない大きさの作品もあって。
担当の学芸員さんに、すごい良かったですって言った後に、これはぜひ若いアーティストたくさん見てほしいんですって言って。
チケットもらっちゃたくさん、とにかく若いアーティストに配ってって言ってたけど。
あれ若いアーティストが見たら、たぶんみんなやる気なくちゃいけない。
ベテランでもあんなに頑張らなきゃいけないの?って思っちゃうぐらい。
だからもちろん青木さんもすごいし三島さんもすごいけど。
それを、今回建築家の青木純さんが会場とかやってるけど。
その青木さんも本気だし、たぶん庭園美術館もこれのために本気で床とかも全部変えてとかやってて。
なんか手を抜かないんだな、ここの人たちは。
普通の姿勢かもしれないんだけど、それはなかなかできることじゃないし。
ちょっとね、このキャスティングだったらもう安全牌でいけるのに。
普通にやるだけで普通に。
いいのに、これかと思ったのは、ちょっとやられたなというか。
逆に言うと、ちょっと一丁噛みしてるからこの業界に。
なんかもう読めるんじゃない?
分かんないけど三島さんと青木さん呼んで庭園美術館でやればいいものできるよって。
もうそこで何か分かってた自分が恥ずかしかったというか。
まだまだなんか。
やっぱりそれが表現者としての探求心じゃないですかね。
やっぱりいい作家と一緒にやれる。
しかもやっぱり素材性も180度違う。
でもどっちもすごく素材に向き合ってるし。
やっぱり庭園美術館っていう歴史的な環境っていうところに対して
やっぱりそれぞれ試されてる感覚もあると思うんですよね。
だからそこで向き合える喜びもあるだろうし
大変さもあるプレッシャーもあるだろうし。
でもそれに対してやっぱり
今日の自分を明日乗り越えていくっていう
あるいは昨日の自分を今日乗り越えていくっていう向き合いで