1. 志賀十五の壺【10分言語学】
  2. #280 言語の音を学ぼう!(子..
2021-03-16 10:28

#280 言語の音を学ぼう!(子音編) from Radiotalk

IPAの表
http://www.internationalphoneticassociation.org/IPAcharts/IPA_chart_trans/pdfs/IPA_Kiel_2020_full_jpn.pdf

IPAを発音してくれるサイト
https://www.ipachart.com/

関連トーク
https://radiotalk.jp/talk/318112
https://radiotalk.jp/talk/318113

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#落ち着きある #ひとり語り #豆知識 #雑学 #教育
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始まりました、志賀十五の壺。皆さんいかがお過ごしでしょうか。志賀十五です。
この番組は言語学の話をやる番組なんですけど、いろんな分野があるんですよね。
その言語と社会の関わりを見たり、言語の歴史的な変遷を見たり、
あるいは、単語がどういうふうに出来上がっているかとか、その単語をどのように並べて意味のある文にしているか、
他にもいろいろいろいろいろ言語学の分野があるわけですが、今回は、この中でも音声学についてお話ししようと思います。
その名が示す通り、言語音の研究をするのが音声学ということになっています。
多分、2回に分けてお話しするかなと思いますね。
今回は主に詩音の話をしようと思います。
次回のトークは、母音の話と、詩音編と母音編に分けてやっていこうと思います。
実はですね、過去のトークでもこの音声学の話はしたことは何度かあって、
特に詩音の話はですね、シャープ123と124でやっております。
詳細欄にリンクを貼っておくので、こちら聞き終わった後でいいので、関連トークも聞いていただけたらと思います。
言語っていうのは、手話言語は別として、その本質っていうのはやっぱ音声なんですよね。
どうしてもね、書かれたものというか、文字を言語だと思ってしまいがちかもしれませんけど、
やっぱね、文字の方は副字的なものと考えるんですよね。
音声言語の本質はやはり音声であるということで、音声学っていうのは言語学の基本中の基本と言っていいようなものとなっております。
実用的な意味でもですね、音声学っていうのは当然役に立って、
外国語学習の時になんか日本語っぽい発音になっちゃうなぁとかいう時は、
ぜひこの音声学を参考にしてみるといいと思いますね。
よくね、通じればいいじゃんとか発音が変でも伝えることが大事だよみたいなことを聞いたりしますけど、
まあそりゃそうなんですけど、ある意味でそれってその言語に対するリスペクトが欠けてると思うんですよね。
言いたいこと言っておしまいっていうそういう自己中な態度じゃなくて、
やはりその学習している言語に敬意を持ってですね、
その言語の発音を身につけるっていうことは大人なんだからね、必要なことだと思います。
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というわけで先ほど申し上げました通り、今日はシーンの話をするんですね。
シーンっていうのはどっかしらで空気の流れを乱すような音ということができます。
この空気の流れを乱すっていうのはいろんなパターンがあって、
完全に閉鎖してしまうようなパーみたいな音とか、あるいは摩擦を出すようなサーみたいな音とかね、
いろんな空気の阻害っていうのがあるわけなんですけど、
こういったシーンを学ぶのに、もっと言うとシーンだけではなく言語音全体を学ぶのにとっておきのものがあります。
それはIPAというものですね。
IPA、日本語で国際音声記号と言われるもので、シーンと母音の表っていうのがあって、
こちら詳細欄にURLを貼っておくので、ぜひスクショするかダウンロードするかしてとっておくといいんじゃないかなと思いますね。
このIPAのいいところはですね、理屈の上ではこのIPAを用いれば、
世界中のどんな言語でも話せるということになっています。
理屈の上ではですね。
なので今回のトークと次回のトークは、ぜひこのIPAの表を見ながらですね、聞いていただけたらと思います。
ちょっと一旦トーク止めてもらって、ぜひリンク先のページにジャンプしてみてください。
このIPAの一番上にあるのがシーンと言われるものですね。
この表を使って説明していこうと思います。
音声学ではですね、シーンというのは3つの要素で決められるものです。
1つ目は調音位置、口のどこで発音しているか。
2つ目が調音方法、どういった方法で発音しているか。
3つ目の点は無声音か有声音か、声音と濁音みたいなものだとお考えください。
じゃあ1個ずつ見ていきますね。
まず1つ目の調音位置というのは、例えばパピプペポとかマミムメモという音は唇を使う音なので両心音というのが書いてあるのがわかりますかね。
両唇の音と書いて両心音という風になっています。
この表の見方は一番左の両心音というのが口の外側というか出口側なんですよね。
そこからだんだん右に行けば行くほど喉の奥の方に近づくようになっています。
両唇から唇と歯、歯、歯茎、その後口蓋、口蓋水、喉、正門という風に喉の奥の方に右に行けば行くほど近づいていくという風になっています。
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メジャーなところで言うと、今言った両心音パピプペポとかバビブベボマミムメモみたいなものとか、歯茎音あるいは歯茎音みたいなものですね。
タッとかダーとかナーとかそういったものになります。
あとは軟口蓋音というのもかなりメジャーで、カキクケコとかガギグゲゴあるいは微濁音のガギグゲゴみたいなものが含まれます。
あとは歯という音は正門摩擦音と言って正門を使う音になっています。
この調音位置というのがまず1個目なんですね。
2つ目の調音方法というのは、この表の左側にガーッと並んでいるのが調音方法ですね。
破裂音、鼻音、震え音とか、あとは摩擦音とか接近音とかいうものです。
破裂音というのはその名の通り破裂させるような音ですね。
パーとかバーとかターとかダーとかカーとかガーとかいうのが破裂音です。
その下の鼻音というのは空気が鼻を通るような音になっています。
マーとかナーとか微濁音のガーとかですね。
あるいは摩擦音というのは摩擦が起こるようなものでサーとかですね。
あとはハーとかそういった音になっています。
これが2つ目の観点の調音方法ということになります。
最後の観点は無声音か有声音かということで、
これはさっき言ったように声音と濁音みたいなものなんですけど、
例えばターとダーの対立とか、カーとガーの対立みたいなものです。
これは声帯が振動するかどうかの違いということになっています。
以上、調音位置、調音方法、無声音か有声音かというこの3つの観点でシーンというのは特徴づけられて、
例えばパーという音は無声両親破裂音みたいな言い方をするんですね。
こういうふうに3つの観点からシーンは特徴づけられるわけなんですけど、
ちょっとマイナーな発音のシーンの話もしとくと、
今見ている表はシーン括弧排気流って書いているものなんですよね。
その下にシーン括弧非排気流っていう表があるのが見えますかね。
吸着音とか有声乳破音とか放出音とか書いてあるものです。
こういったシーンは非排気流って書いているぐらいなので、
肺からの空気を使って発音するものではないんですね。
吸着音っていうのは簡単に言えば舌打ちの音でとかっていう音は肺の空気を使ってないんですよね。
こういった吸着音を多用する言語もあります。
具体的にはアフリカのコイサンと言われる諸言語がこういった吸着音を使っています。
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あるいは放出音っていうのも面白いんですけど、
例えばね、南高外音のKにアポストロフィーがついているようなものはっていう音なんですよね。
これは肺の空気を使わずに、
正音と下気不血行の発音する南高外、2つで閉鎖を作って、
その空気を圧縮して放出することで、放出音という音になっているんですね。
ちょっとこれは難しいかな。説明も難しいし、やる方も難しいと思います。
というわけで今日の話をまとめるとですね、
世界中で話されている言語の音、
その中でも真音は3つの観点から特徴付けることができる。
つまり、どこで発音しているかという調音位置、
どういう発音の仕方かという調音方法、
そして無声音か有声音かということです。
これがわかっていればですね、
一応理屈の上ではどんな言語でも話せるということになっているので、
ぜひこの表を参考にしていただけたらと思います。
というわけで今回のトークはここまでということで、
次回は母音の話をしようと思います。
ではまたお会いしましょう。ごきげんよう。
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