1. 志賀十五の壺【10分言語学】
  2. #290 配信日時変更のお知らせ..
2021-04-05 09:03

#290 配信日時変更のお知らせ/消えゆく「肌色」 from Radiotalk

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#落ち着きある #ひとり語り #豆知識 #雑学 #教育
00:01
こんにちは、志賀十五です。
今日も志賀十五の壺、やっていこうと思います。
まず冒頭でお知らせしたいのは、事務的な連絡というかね、番組からのお知らせなんですけど、
収録トークの配信の曜日を変えようと思います。
今までは週3回、花木堂の夕方6時15分に収録トーク配信していたんですが、
本日4月5日からですね、月曜・水曜・金曜・月水金の週3回収録トーク配信ということにしたいと思います。
時間は一緒です。夕方6時15分からということになっているので、どうぞよろしくお願いします。
収録トークはいつでも聞けるし、後からまとめて聞いてくださるとかね、そういう方もいらっしゃると思うので、
もしかしたらあんまり関係ない方もいらっしゃるかもわかりません。
それと合わせてですね、僕はこのRadiotalkでライブ配信もやっているので、そちらのライブ配信の時間も変えたいと思います。
今までは毎週月曜日、夜9時半からやっていたんですが、今後は毎週土曜日の夜9時半からやりたいと思います。
よろしかったらそちらのライブ配信も来ていただけたらと思います。
年度が変わったということもあって、ちょっとした改変というかね、曜日を変えただけなんですけど、そういうことになりました。
それと、毎朝ライブ配信はやっているんですね。朝7時からライブ配信はやっているので、もしそちら余裕のある方いらっしゃったら来ていただけたらと思います。
今やっているのはね、英語のWikipediaを読んでいるんですよね。
国連加盟国をAからZまで順番に読んでいるところですので、そちらも興味のある方いらっしゃったらぜひお願いいたします。
もう一回まとめておくと、収録トークが月水金の夕方6時15分配信、ライブ配信が毎週土曜日夜9時半から、朝のライブ配信は毎朝7時からとこのようなスケジュールでやっていこうと思うので、どうぞよろしくお願いします。
さて、本日のトークのメインテーマはですね、肌色っていう言葉、これについて考えていこうと思います。
これはご存知の方も多いんじゃないかなと思うんですが、今売られているクレヨンとか色鉛筆とか、そういったものから、絵の具もそうなのかな?
03:11
そういったものから肌色っていう色がなくなっているんですね。
代わりに薄橙という言葉が当てられています。
これはおそらく容易に想像できることだと思うんですが、肌の色っていうのは人それぞれ違うので、
あの薄橙色を肌色と言ってしまうと、その色の皮膚でない人たちが、それじゃあ我々の肌はどうなるんだと、こういうことになるからっていう、そういった配慮があるってことだと思うんですよね。
おそらくこの肌色っていう言葉は、今後完全に消える言葉だと思います。
これについて言語学はどういうふうに考えるかというと、非常にナイーブというかセンシティブな問題ではあるんですけど、
言語学の大元の考えとしては、そういった語源と実際に今の言語でどのように使われているかっていうのは別個にして考えなくてはいけないんですね。
専門的には通じ言語学と教じ言語学の区別みたいなことになるんですけど、今の言語を語るのに歴史を持ち出してはいけないということなんですよね。
もちろん肌色っていうのは肌の色っていうことで、語源としてはそういうことになってるんですけど、
その肌色という単語が一つの言語の中で、あの色を指す記号として機能しているのであれば、それはそれっていうことになるんですね。
これはね、じゃんけんで考えると非常にわかりやすくて、じゃんけんっていうのはグー、チョキ、パーで、グーは石、チョキはハサミ、パーは紙っていう、
一応語源というかな、起源というかそういったことが言われますよね。
それで実際にじゃんけんするときに、石は紙を突き破れる、だからグーはパーより強いんだみたいなことを言ったって仕方ないですよね。
実際こういったことを言う子供はいたりするんですけど、歴史を遡れば石は紙を突き破れるわけですけど、
じゃんけんというその一つのゲームの中で重要なのは、その歴史的な背景ではなくて、パーはグーに勝てるということが全てなんですよね。
まあそんなことは当たり前じゃないかと思われるかもしれませんが、こういった状況が日本語をはじめいろんな言語で起こっています。
これは非常に難しい。
世の中言語学では動いてないので、こういったことを言っても仕方ないとこはあるんですよね。
06:05
人間だったらその歴史を遡るっていうことは当然のこととしてやることであるし、
肌色っていうのは特にね、肌の色っていうその言葉としての透明性が高いので、変えるべきだっていう意見は出やすいと思うんですよね。
もしこの肌色っていうのが歴史が長くて、かつ日本語が文字を持たないような言語だったとしたら、
肌色っていうのがあーといいで母音の連続が起こっているので、
ハデエロみたいな音になったりとかね。
もし仮にそういうことになってたとしたら、肌色あるいはハデエロっていう言葉を廃止しろという流れにはなっていなかったと思います。
何が言いたいかというと、あまりむやみやたら語源を持ち出して言語を批判するのは言語学の立場から言うとナンセンスであるということです。
ただ世の中は言語学で動いているわけではないので、もちろん不快に思う方がいるんだったら、
言葉を変えていくということは必要なことだと思います。
それが文明社会のあるべき姿だと思います。
言葉っていうのは恣意的であると言われるんですね。
この恣意性っていうのが言語の最も重要な特徴であると言われてるんですよね。
その恣意性のために言葉っていうのはむやみやたら個人の力で変えることはできないんですよね。
ただ言語を変える簡単な方法はあるといえばあって、
それはそういった表現は差別的だとかタブーであるとか、
そういったことを宣言するだけで言葉っていうのは変えることができます。
これは嫌味で言ってるわけではなくて、実態としてそういうことになってるんですよね。
過去に普通に使われていた言葉も差別用語だと言ってしまえば、もう使うことができなくなってしまいます。
今後もそういうことは繰り返し起こっていくと思いますね。
それが良い悪いではなくてね、社会の本質なんだと思います。
というわけで今回のトークは肌色っていう言葉をめぐる問題を軸にして、
言語学では言語の歴史っていうものと体系として機能している言語というのをきちんと分けなければいけないというお話をしました。
ただそれは言語学の中での話であって、世の中その理屈が通っているわけではないというお話でした。
というわけで最後まで聞いてくださってありがとうございました。
ではまた次回お会いしましょう。ごきげんよう。
09:03

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