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始まりました、志賀十五の壺。
みなさんいかがお過ごしでしょうか。
所天之介です。
みなさんは、アルキメデスが、「ヘウレーカー」って叫んだっていうね、
そういった理通はご存知でしょうか。
古代ギリシャ語の発音は、「ヘウレーカー」みたいな感じだったらしいんですけど、
日本語の表記だと、「エウレカー」とか、あるいは、「ユリーカー」みたいに、
そういった風に書かれることもあります。
ユレがあるんですけど、今回のエピソードの中ではヘウレーカーで統一しようと思います。
どういった逸話かというと、
王様にこの王冠が純金でできているかどうか確かめろみたいなね、
そういった依頼を受けて、
王冠を解かしてどうこうとか、ばらしてどうこうとかね、
そういうことはできないので、どうしたもんかということを考えていて、
風呂っていうかオケに使ったときに、お湯というか水があふれたわけですよね。
そのあふれた分の体積っていうのは、
自分の体の体積、自分の体が使った分の体積に等しいということがわかって、
それが応用できるっていうことでね。
で、その風呂に浸かっていたときのすっぱだかのまんま、
ヘウレーカー、ヘウレーカーって叫んで町を駆け抜けたらしいんですが、
詳しくはね、アルキメデスの逸話をね、調べてみていただけたらと思います。
いっぱいありますね、アルキメデスに関するその逸話もそうですけど、
彼の残した功績っていうのは、現代でも十分通用するというか、
欠かせないものの基礎となっているわけですよね。
で、そういう数学なり物理なり、そういったアルキメデスの話も面白いんですが、
今回はそれは置いといて、僕よりもっと面白く話してくれる方はいらっしゃると思うので、
今回はこのヘウレーカー、このギリシャ語についてというか、
これをもとに古代ギリシャ語の話をしていこうと思います。
このヘウレーカーっていうのは、動詞で英語のfindに相当するようなものじゃないかなと思います。
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分かったとかね、見つけたというようなもので、
このヘウレーカーの英語読みのエウレーカーっていうのが、
アメリカのカルフォルニア州の標語になっているそうなんですね。
それぐらい日本のみならず、世界各国で、ある意味簡単詞的に使われています。
まあ今ではそういうふうに簡単詞なんですけど、
さっき言ったようにもともとは動詞で、見つけるっていう動詞の官僚系と言えるような形なんですが、
このヘウレーカーというのは官僚だけを表しているわけではなくて、
ものすごく正確に言うと、
まず古代ギリシャ語の動詞っていうのは主語と一致しなきゃいけなくて、
このヘウレーカーっていうのは主語が一人称単数の時専用の形です。
そういう意味では英語のb動詞のamみたいなものですね。
この時主語が私以外、つまりあなたとか彼彼女みたいな三人称とか、そういった場合は動詞の形が変わります。
さらに主語が単数じゃない場合、動詞の形が変わらなきゃいけないんですが、
英語だとその数っていう文法カテゴリは単数か複数かしかないんですが、
古代ギリシャ語には総数というものもありました。
つまり私たち二人の時か、私たち三人の時で動詞の形がまた違うんですね。
総数形、二人専用の形っていうのは古いヨーロッパの言語にはあったようなんですけど、
英語なんかにはね、残っていないということになっています。
で今のは主語によって動詞の形が変わるっていう話でしたけど、
時勢によっても動詞の形は変わって、7つあるんですね時勢が。
現在、未来、未完了、過去、青リスト、現在完了、過去完了、未来完了っていう風にかなり細かく分かれています。
これも英語と比べますけど、英語の場合は、例えば完了とかだと、
ハブプラス過去分詞形っていう風に、こういうのを分析的方法とか、
無限的方法っていう風に言うんですね。
つまり一つの単語で表すんじゃなくて、組み合わせで完了を表します。
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未来完了とかだと、おそらくwill、have、過去分詞形となりますよね。
3つも単語を使います。
古代ギリシャ語の場合は、英語でwill、have、過去分詞で表しているのを、
一つの動詞の活用で表していたっていうことなんですね。
こういったものに加えて、法と体についても動詞は形を変えます。
あんまり聞きなじみがないかもしれませんが、
法については直接法、接続法、寄与法、命令法っていう4つの法があって、
体については能動体、中動体、受動体っていう3つの形があります。
これもやっぱり英語と比べますけど、
英語の受動体っていうのは、b動詞プラス過去分詞形っていう2単語でね、
無限的な方法、分析的な方法で表してるんですけど、
古代ギリシャ語は、能動体なのか受動体なのか、それに加えて中動体なのかによって、
動詞の形がいちいち変化、活用します。
ので、活用形が非常に多いっていうことですね。
人称は1人称、2人称、3人称の3つ、数は単数、相数、複数の3つ、
次性が7つあってっていうふうに、3×3×7×っていうふうにどんどん掛け算で増えていくので、
いかに古代ギリシャ語の動詞の活用が複雑かっていうのがね、わかっていただけるかと思います。
古代ギリシャ語は動詞だけじゃなくて、名詞もいろんな変化形を持ってるんですね。
動詞の場合は活用と言われるんですけど、名詞の場合はよく極用という言い方をします。
古代ギリシャ語は、名詞に性というのがあって、男性女性中性の3つの性があるんですね。
それに加えて数は、これ動詞と一緒で、単数、相数、複数の3つがあります。
それに加えて格変化があります。
格は5つの格があって、主格、後格、続格、余格、対格の5つがあるんですね。
こういった特徴も、やっぱり英語と比べますけど、英語にはないもので、特に普通名詞ですね。
英語の場合は主語だろうが目的語だろうが、名詞の形は変わりません。
代名詞でちょっと変わったりするぐらいです。
あるいは間接目的語のときは、to〜〜みたいに前置詞を使ったりとか、
所有者を表すときは、〜sとか、あるいは前置詞ofを使ったりして、
やっぱり動詞のときと同様、こういう無限的な分析的な方法を使います。
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古代ギリシャ語の場合は、〜〜、主語なのか目的語なのか、間接目的語なのか、所有者なのか、
あるいは呼びかけるときの形なのかによって名詞の変化があるんですね。
これは日本語とも違う特徴で、
日本語の場合は格助詞って言われるものを名詞にくっつけるので、
が〜〜とかお〜〜とかに〜〜とか、名詞自体が変化しているわけではないんですね。
こういったことから、動詞にしろ名詞にしろ古代ギリシャ語っていうのは非常に変化形が多い、
覚えることが多い言語であるということができます。
こういう複雑性を持つことから、古代ギリシャ語っていうのはラテン語と並んで、
完成された言語っていう風にみなされていた時期がかつてあったんですよね。
興味のある方はラテン語の関連エピソードも聞いていただけたらと思います。
それではまた次回お会いしましょう。
お相手はシガ15でした。
またね〜。