1. サイエントーク
  2. 56. 腸内細菌が世界を変える?..
2023-04-20 48:34

56. 腸内細菌が世界を変える?今知っておくべきマイクロバイオームと疾患の科学【メタジェンセラピューティクス 前編】

腸内細菌ってどのくらいいるの?お腹の中でなにしているの?腸内細菌が「医療」の世界で大活躍の予感?!サイエントーク初のバイオベンチャー企業コラボ!前編では、腸内細菌とあの「病気」の関連に迫ります。


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●出演者情報

メタジェンセラピューティクス株式会社 代表取締役社長CEO 中原 拓

https://www.metagentx.com/members/taku-nakahara/

順天堂大学消化器内科准教授/メタジェンセラピューティクス株式会社 取締役CMO 石川 大

https://www.metagentx.com/members/dai-ishikawa/

●トピック

<前編>腸内細菌と疾患の関係性とは?

・腸内細菌ってどのくらいいるの?

・腸内細菌と世界平和の共通点?!

・失われし腸内細菌

・腸内細菌って遺伝するの?

・腸内細菌と病気のはなし など

メタジェンセラピューティクス株式会社について

メタジェンセラピューティクス株式会社は、「マイクロバイオームサイエンスで患者さんの願いを叶え続ける」ことをミッションとして、腸内細菌研究に基づいた医療と創薬でソーシャルインパクトを生み出す大学発ベンチャーです。順天堂大学の医師と慶應義塾大学、東京工業大学の研究者が共同創業し、「腸内細菌叢移植療法(FMT)」の社会実装と、「FMT起点のリバーストランスレーショナル創薬」を目指し、現在、その基盤となる「腸内細菌叢バンク」の構築を進めています。

HP: https://www.metagentx.com/


●参考文献 → 概要欄に載せきれないほど沢山あるので、Noteの記事としてまとめて掲載しています。

https://note.com/scientalk/n/n1b2f0e11b09f


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【番組について】

おしゃべりな研究者レンと普通のOLエマが科学をエンタメっぽく語るポッドキャスト番組です。

人類の科学の歩みと2人の人生を重ね合わせるシリーズ「科学史と人生史」を更新中。

⁠⁠⁠⁠⁠⁠https://scientalkclub.wixsite.com/scientalk⁠⁠⁠⁠⁠⁠

腸内細菌の基礎知識と企業紹介
今回は、 腸内細菌が世界を変える。
れんです。 えまです。
サイエントークは、研究者とOLが、 科学をエンタメっぽく語る、ポッドキャスト番組です。
腸内細菌って、どんなイメージあります?
腸内細菌ですか、 腸内にいる細菌っていうイメージありますね。
情報が、1から1にいってる。 全く増えなかった、今。
そうですね、なんか、 善玉菌、悪玉菌みたいな、いろんなのがいるみたいな。
そうね。
れんさんのイメージは、何ですか?
僕は、なんか最近結構流行ってるイメージは、 なんとなくあって、腸内細菌を分析してみました、みたいな。
流行ってるんだ。
のとか、なんかね、聞いたことはあるけど、 全然詳しくない、みたいな感じ。
で、そんな腸内細菌を、 病気の治療に使えるんじゃないかって言ってる企業がある。
今回はね、そんな企業の一つである、 メタジェンセラピューティクスさんっていうバイオベンチャーさんですね。
こちらとのコラボ企画になってます。
なんで、実際腸内細菌ってどんなものなの? っていう話から、
いろいろ、どうやって治療に使うんだ? みたいな具体的な話とか、いろいろと聞いていきたいと思います。
全くあまり想像がつかないので、 ぜひいろいろ聞きたいですね。
そうですね。それではお呼びしましょう。
はい。
今回のゲストは、メタジェンセラピューティクス CEO 中原拓先生。
そして、潤天堂大学消化器器内科 潤教授。
メタジェンセラピューティクス CMO、 こちらチーフメディカルオフィサーですね。
石川大先生です。 よろしくお願いします。
腸内細菌の治療への応用
よろしくお願いします。
最初にですね、ちょっとお声がどの方かっていうのは分からないですね。
一人ずつ自己紹介をしていただきたいなと思います。
では最初に中原先生の方からよろしくお願いします。
はい。先生じゃないんで、中原さんでいいです。
中原さんですかね?
社長ですか?
社長かな。中原さんでいいです。
中原と言います。よろしくお願いします。
メタジェンセラピューティクスで代表をやらさせてもらってます。
もともとは研究者でバイオインフィマティクスっていうそのコンピューターを使って
生物学を研究するような分野の研究者だったんですが、
この10年ぐらいバイオベンチャーの方で働いていまして、
2020年からこの会社を本日一緒にいる石川さんと、
あと2人の研究者と一緒に立ち上げました。
よろしくお願いします。
よろしくお願いします。
それでは石川先生よろしくお願いします。
はい、よろしくお願いします。
潤天堂大学消化器内科の石川と申します。
メタジェンセラピューティクスではチーフメディカル大きさということで、
医療サービス部門の責任者をしています。
本当に中原さん、先ほど言っていただいたんですけど、
我々で設立したメタジェンセラピューティクスが、
今どんどん私が今やっている大学での仕事である、
難病の患者さんに対する治療ということを、
どんどん実装化を進めているというところになりますので、
今回は話しに行くのを楽しみにしてきました。
マイクロバイオームのイメージと健康食品
よろしくお願いします。
よろしくお願いします。
すごい楽しみにしてました。
こちらも楽しみにしてました。
まず僕らの番組に、
CEOの方とCMOの方が来てくれるっていう時点で、
もうすごいなっていうのと、
緊張しますりです。
はい、めっちゃ緊張してますけど、
庁内最近のお話とかですね、
このメタジェンセラピューティクスという会社も、
すごい面白いなと思ってて、
聞いたことあります?
庁内最近で治療。
いや、私は知らなかったです。
庁内最近というワードぐらいしか聞いたことがなくて、
まさか治療に使えるとか、
そういうことをあまり考えてなかったので、
今回話聞きたいですね。
いや、本当に僕も今のところ全然よくわかってないので、
いろいろ聞けたらなと思います。
まずでは最初に、
このメタジェンセラピューティクスという会社ですね、
これどんな会社なのかっていうのをもう少し詳しくですね、
中原さんのほうから説明いただいてもよろしいでしょうか?
はい、とですね、
我々一番大きなビジョンというか、
パーパスとして設定してるのが、
マイクロバイオームサイエンスで、
患者さんの願いを叶え続けるということを目標としてます。
今までこのマイクロバイオーム、
庁内最近、聴覚とかっていう言葉ってよく聞かれると思うんですが、
基本的にヘルスケアで、
健康な人がより健康に、
より美しく強くとか、
そういうコンテクストで語られることって、
すごく多かったと思うんですけど、
我々が対峙しているのは患者さんですと、
そのお腹の、その庁内細菌の、
後でちょっと詳しく石川さんから説明してもらいますが、
その庁内細菌の乱れとかが原因だったり、
あと庁内細菌がターゲットになってお薬を作ったりして、
病気を治せるっていうのが最近分かってきまして、
この領域で日本の中でも、
洗便をつけるような、リードするような、
そういう役目になって、
患者さんにソリューション提供できたらなと思って、
やってる会社になりますね。
すごい、新しいですよね。
マイクロバイオームイコール庁内細菌なんですか?
はい、そうです。すいません。
なんかちょっと、
両方ちょっと使っちゃう時があるんですけど、
同じ意味です。
なんかそれを活用するっていうところですね。
どうしても庁内細菌って聞くと、
何だろうな、健康食品とか、
そういうイメージはやっぱ強いですよね。
千玉菌、悪玉菌みたいなイメージがすごく強いですね。
そうですね、もちろんそういう健康食品っていうのも、
一つ良いソリューションとして、
社会には届いているとは思ってるんですが、
ここ10年ぐらいですね、
乳酸菌みたいなのってもう何十年もあるじゃないですか。
ただ一方でここ10年ぐらいで、
ヒトゲノムプロジェクトとかでも使われた次世代シーケンサーっていう、
DNAをいっぺんに読んじゃうような技術が発達して、
腸内細菌とメタゲノムの解析
それで人以外のゲノムなんか読もうっていうので、
メタゲノムって言われるものが、
どんどん解析の対象になってきましたと。
メタゲノムって何かっていうと、
一個の生物のゲノムじゃなくて、
まるっと一つの環境の中にいる生物の全部のゲノムを、
ぐっちゃぐちゃなんだけどいっぺんに全部読んじゃおうと。
それで一個対象にしたのが腸内細菌。
簡単に言うとうんちの中の菌を全部読んじゃおうというのが、
ここ10年ぐらいで一気に進んで、
一気にサイエンスが深まったんですね。
ただのうんこだなと思ってたのが、
すごいいろんなことやってるっていうのはそこで分かり始めて、
そこでいろんなサイエンスが深まって、
実際にこれって病気の原因になったり治療に使えたりっていうのが、
やっと分かり始めたっていうのが今の段階ですね。
今日これ聞いたらただのうんこじゃなくなるってことですね、僕らにとっても。
そうです。
見方がちょっと変わるというか。
超大事。
超大事。
ってことで、今日はですね、
そんなメタアジェンセラピューティクスのお二人が今日来ていただいているので、
前半の方では腸内細菌と疾患が実際どういう関係なのかとか、
どういうことが知られているのかっていうところから、
まずちょっと聞いていきたいなと思っていて、
腸内細菌の重要性と生態系の維持
後半では実際にそれを治療に使うとか、
そういった話どういうことをやっているのかとか、
メタアジェンセラピューティクスでも取り組んでいるようなことっていうのを後半の方で、
ちょっと今日は紹介していただきたいなと思っています。
よろしくお願いします。
よろしくお願いします。
最初にですね、先ほどもちょっとお話出たんですけども、
腸内細菌が乱れるっていうところですね。
乱れるっていうのは一体どういう状態なんだっていうところからちょっとお聞きしてもいいですか。
これ僕が答えた方がいいですかね。
石川の方からお話しさせていただきますけれども、
そもそもその腸内細菌ってお腹の中に何個あるのかってご存知ですか。
全然知らない。
何個住んでるのか。
ぼんやりしてますよね。
どのぐらいいるかって、結構いっぱい住んでそうですけど。
うーん、なんかめちゃくちゃいそうっていうことか。
奥単位とかでいそうですよね。
奥?
奥いますか。
もっといますか。どうでしょう。
え、奥もいるのかな。
奥もいないような気がするんですけどね。
よくヨーグルトとかで何億個とかそんな話聞くんで、
奥、どうなんだろうって話ですけども、
実は40兆から100兆個います。
めちゃくちゃいる。
40兆から100兆個の話をしてるんで、
これっていうのは人間の細胞数より多い話をしてるから、
とんでもない量のものが、
つまり自分じゃないものが腸の中に住みついてるっていうことなんですよ。
これすごくないですか。
人の細胞60兆とかいろいろ言いますけど、全然多い。
そう、しかもこの先ほど中田さん言ってたその遺伝子数って、
有効な遺伝子っていうのは人間の遺伝子でも多いとされていて、
様々な役割を果たしつつ、
この100兆個近い腸内細菌が自分のお腹の中に生きている。
これってすごいことで、
これが自分の体に何か影響を与えたというのは間違いないだろうっていうのはわかっていたんですけれども、
それも何か、何が重要なのか、どういう作用しているのかっていうのは、
いまいちわかっていなかったっていうところがあったと思います。
ただ、この膨大なものが住むっていうことで、
様々な病気とか健康であるべき姿とかに影響してるっていうのが、
わかってきたっていうのがこの10年ぐらいなんですけど、
それが先ほど言った腸内細菌の乱れというやつで、
腸内細菌って1000種類ぐらいあって、
様々なバランスを持って、多様性を持って腸の中に住んでるんですね。
いま僕多様性って言っちゃいましたけど、
多様性ってよく池の水全部抜いたらみたいなテレビ見たことあります?
僕はありますね。
あります?
ちょっとわからなかったです。
池の水本当に全部抜いて、
そしたらいろんな生き物が出てくるの、下から。
1000種類ぐらいいるかも。
そう、いろんな種類の生き物が出てくる。
そうそう、池の水全部抜くので面白いのが、
外来種と在来種っていうのがあって、
例えばブラックバスみたいなのがすごくいっぱいになってしまうと、
本来の、そもそも日本にいた在来種っていう、
日本にいる種類のものがどんどんいなくなってしまって、
ブラックバスだけどんどん増えちゃうみたいな。
で、それってその生態系の中でものすごく狂ってて、
多様性が落ちるって言い方するんですよね。
まずある一種類のものが異常に増えちゃってる状態。
一興みたいになっちゃうんですね。
そう、一興みたいになっちゃう。
本当にまさに一興っていう表現があってて、
まさにそれが町内再建の乱れのことを言ってるんですけど、
要は全体的にまんべんなく、
様々なものが存在してるっていう状態が一番、
生態的には強いとされてるんですよ。
これね、自然の原則みたいな話で、
様々な森だったり、先ほどの池とか、
そういう生態系の中で多くの種類のものが上手く存在しているからこそ、
上手く生態系を保っていける。
ある一種類が増えてしまうと、
一方的にそれを捕食してしまったりされるから、
バランスが崩れてしまうっていうことがあって、
様々な種類のものが多く住んでるっていうのが、
多様性が保たれている、いわゆる良い町内再建。
そう、良いお腹の環境っていうことなんですよね。
腸内細菌の乱れと疾患
それってトータルの数は一緒でも、
種類が多い方が良いっていうことですよね。
そう、トータルの数って、
さっき言ったけど40丁とか100丁、この話してるから、
多少減ったってそんなに問題ないんですよ。
確かにね。
多すぎてちょっと。
ただ、バランスってのはなかなか補正しづらくて、
一挙に増えたものを減らそうとしても、
なかなかバランス的には難しい。
この多様性のバランスっていうのがもうキーワード。
で、このバランスが崩れている状態を、
ちょっと難しい言葉で言うとそのディスバイオシスって言って、
町内再建その乱れ、
先ほど言ってもらった乱れっていうことになるんですけど、
こういうものが体にすごく影響することが分かってきたっていうところなんですね。
なるほど、なんか乱れてるって言うと、
なんかもう食い荒らされちゃって、
ちょっと総量も減っちゃってみたいなイメージありますけど、
よりかも種類が変わっちゃうだけでもう乱れっていう。
そうですね、もうおっしゃる通りで、
いわゆるよく言う善玉菌とか悪玉菌とか、
言ったらすごく分かりやすいじゃないですか。
悪玉がいれば悪いのか、
善玉が多いからいいのか、みたいな、
そういう良いものは悪いもので語れればいいんですけど、
実は悪いと言われるものもある程度いないと、
良いものも増えないし、
良いものばっかり多くてもバランスが崩れるっていう。
これね、よく言うんですけど、
金鉢先生のクラスみたいなイメージ。
なぞってた先生がいて、
これ面白いなと思ったんですけど、
要は全部優等生だったら何か崩壊してもおかしくない。
それはそれで良いクラスなんだろうけど、
ただちょっと不良もいると。
で、優等生の生徒会長みたいな人もいたりとか、
勉強できる人とか運動できるとか、
万々な個性があって、
一つのクラスとしてすごく楽しそうじゃないですか。
なんかそういう環境自体が、
その腸内細菌層、自分のお腹の中でも、
お互いを影響し合って、
ちょうど良いバランスに保たれてると。
いうのが結構面白いですよね。
面白いですね。
腸内細菌の種類の違い
人間社会ですね、本当に。
そう、人間社会。
世界のこの国々みたいに例えると、
いろいろ語弊があるんであまりなんですけど。
いや、でも世の中そんな善悪はっきりしてないし。
何にでも当てはまりますね。
そう、世界平和をもたらす度にね、
あの国はいらないんだとかってやって、
上手くいった試しが歴史上あったのかと。
様々な個性のある国があるからこそ、
まあ、イデオロギーも違うけど、
とりあえず世界平和が保たれるかもしれないし。
まあ、なんかそういったことをイメージしてもらうと、
その乱れっていうのがちょっとイメージしやすくなるかなと、
思いますけど。
じゃあ結構、この種類は何割いて、
この種類は何割いるみたいな、
そういう具体的な数値が決まってるんですか?
良いバランスっていうのは。
それもね、面白いことで、
だいたい決まってます。
このぐらいいた方がいいよねっていうのが、
ちょっと大きなモンっていう種類。
モン、モウ、モク、カ、ゾク、シュって、
種類って、動物の種類ってこうやって分かれていくんですけど、
このモンはこのぐらいあって、
このシュはこのぐらいあってみたいのが、
だいたいは決まってるんですが、
これが面白いことに、国によって違うんです。
例えば、日本人とアメリカ人も違うし、
もちろんそれ以外の東南アジアの国の人たちの、
腸内細菌素性、
大まかに見てもずいぶん異なることが分かっていて。
へー。
むしろ日本人の腸内細菌素は、
他の国と比べると、
やや特殊ってことも分かってるんです。
特殊。
納豆とか関係してそうっすか?
腸内細菌と健康
いやー、分かんないですけどね。
なんか食べるものによって変わったりとかありますよね、きっと。
まさにそうで、
実はそれを調べるのがすごく面白いじゃないですか。
いろんな国でそれ解析してて、
どういう菌糸がどういう食事が影響するのかみたいのを、
例えば、100歳を超える人たちを全部集めてみて、
腸内細菌素を調べてみたり、
あとは、アマゾンの奥地の奥地の、
何にもまだ文明がなさそうなところから、
腸内細菌を持ってきて、
現代の人と比べたりとか、
そういう研究をしていて、
本来我々が持っているべき腸内細菌っていうのは、
本当はもう、
もうすでに我々は失ってるんじゃないかっていうのが、
もう定説になってきてるんですよ。
そうなんだ。
すごい変わりやすいのか。
変わりやすいし、
これは代々継がれていくものなんだけれども、
抗生物質の使用が結構大きなファクターになるとも言われているし、
我々がこうやって生活している食生活の中でも、
必要なものと思われる腸内細菌がどんどん失われていってしまって、
特にアメリカの研究では、
アメリカ人の腸内細菌層はもうすでに終わってるみたいな論文が出てる。
終わってる。
もう取り戻せない。
取り戻せないとこまで来てしまった。
そんなハンバーガー食べ過ぎみたいな。
その考えると、
ハンバーガー食べ過ぎとかなんか思いつきますよね。
だからそういうようなものが複合的に関係しあって、
例えばすごい肥満の人がいっぱいいる国とか、
これまた腸内細菌がすごく影響していて、
肥満の人には特殊に増えている腸内細菌もあるし、
あとは動脈効果、それから糖尿病、
それから最近では食物アレルギーとかアトピー性危険の人がすごく増えてきている。
これ日本でもそうなんですけど、増えてきている。
この現象も腸内細菌層が影響していることがもう分かってきた。
そんな色んなものに関係している。
そうなんです。
だからこれは何でもかんでも腸内細菌だねって言われちゃうんですけど。
確かに言われもないことも言われちゃいそうですけど。
何でもかんでも腸内細菌層のせいにしやがってみたいにね。
腸内細菌は思っているかもしれないですけど。
腸内細菌層と疾患の関係
ただ結果であれ原因であれ、
腸内細菌層が乱れたことと疾患が関係してくることは、
もう明らかに分かっている。
例えばアレルギーの人を集めてきて、
健常者と比べると、健常というのは健康な方ですね。
健康な方と集めて比べると、
特殊にこういう菌が減っていたりとか、
多様性が落ちてきたりしているのが分かっていて。
それがどうしてそういうふうに腸内細菌が乱れてアレルギーになるのかっていうのも、
子供の頃の腸内細菌が出来上がる時期に、
抗生物質を飲んだとか、
あとは低オセッカイで生まれたことが原因じゃないかとか、
こういう研究がどんどん進んできて、
腸内細菌層の乱れ、つまりディスバイオシスが、
今言った病気だけでも本当にいっぱいになりますけれども、
特に私の領域でありますけど、
消化器内科の領域だと、
難病指定疾患でもあるんですけれども、
炎症性腸疾患という病気なんですけど、
これまた後で触れますけど、
そういう疾患とも大きく関係しているというのが、
もう分かってきているというのが現在です。
腸内細菌層の移植について
ちなみに腸内細菌層の層って何ですか?
そうですよね。
腸内細菌はすごい莫大な数がいるっていう話を、
先ほどさせてもらったんですけど、
様々な種類のものが草むらのように、
昔腸内フローラーとかお花畑みたいな言い方もしていたと思いますけど、
フローラー。
お花が咲くときって群集で咲くじゃないですか。
ああいったイメージで草むらというところを層って呼ぶんですけれども、
そのように腸内細菌が様々な種類が存在するということを総称して、
腸内細菌層と言います。
腸内細菌のお花畑って思っておきます。
そういうイメージです。
腸内フローラーというのも間違いじゃないですかね。
フローラーって今言わないですかね。
だから途中で言わなくなったよねフローラーって。
統一されたんでしたっけか。
統一されたかはわかんないですけど、
アカデミックにあんまり聞かれなくなったかなという印象ですね。
フローラーのイメージでした。
それは間違ってないと思います。フローラーのイメージのお花畑。
取り戻せないって聞くともう無理なのかなみたいな気持ちになってしまいましたけど。
そこが後で触れる治療みたいなところになってくるんですけど、
本当に腸内細菌が乱れてしまった後に
より戻すというのはなかなか難しい作業で、
しかも子供の頃3歳くらいまでに
大体確立されるとされてますから、
だんだん成人したがってくると、
またこれも年齢ごとにぐるぐる変わっていくんですけど、
そういう必要な腸内細菌をだんだん失ってしまって、
多様性が失われた状態になってくると、
それをより戻すために治療ができないかっていうのが、
この腸内細菌層、健康な人の腸内細菌層を使った、
僕は究極の治療に近いと思うんですけど、
そういった腸内細菌層を移植するという方法になった。
腸脳相関と食に対する影響
そこで繋がるのか。
でも池の水みたいに外来種だけ覗くみたいなのはできないそうで。
そんな簡単なことじゃないから。
外来種を覗けば、たぶん池の水のやつも、
外来種を全部覗いた時に本当に戻るのかって、
かなり難しいと思うように、
いったんああいう状況になっちゃうと、
外来種だけ覗くっていうことよりかは、
そもそもの環境自体に問題があったから増えちゃったって考える方が、
自然かもしれないから。
そこを根本的にガラッと入れ替えてしまうという方法が、
正しいのかもしれないというところですね。
肥満の人とかが腸内細菌を変えて、
痩せ方になれるかもみたいなのもあったりするんですか?
試みとしては、
いわゆるヘルスケアというか健康食品的なところで、
試みはされていることもあると思うんですけど、
医療的なところとちょっと違うところでやられている試みかもしれなくて、
なかなか一つの菌種だけを増やしたり減らしたりするのは、
先ほど言ったようにバランスが結構重要になってくるものなので、
一つでなかなか解決しづらい。
例えばデブ菌がこれあるから減らせばいいとか、
痩せるのがこうだからこうっていうのは、
バランス的にこういうのが増えてたらそうなりやすいよねっていうのはわかってますけど、
なかなかそれを人間に応用し続けるのは難しいとされています。
バランス、全部バランスですね。
バランスです。
なんかもうすでにちょっと大切にしなきゃなっていう気持ちは芽生えてきてるんですけど、
後にも引き返せないし、
ただ腸内細菌にとって僕たちって家みたいなものなんですよね。
だからちゃんと保たないとなんかいろいろめちゃくちゃになっちゃうみたいな。
僕らからすれば腸内細菌は済んでるって言ってるけど、
腸内細菌は済んでやってると思ってるかもしれないし、
うまくこの僕らの体を利用して散々長生きしてきたわけですよね。
僕らよりずっと生き残ってきてるわけで。
例えば、これ2010年の論文なんですけど、
日本人は海藻類を食べて、
美味しいと思って海藻だけ食べますよね。
別に食べても美味しいと思ってるし。
ただ、アメリカ人はカルフォルニアロールでいいわけですよ。
別に黒い紙はいらないわけですよ。
あれ食べても何にも味しないし美味しくない。
これってすごい不思議な話なんですけど、
実は腸内細菌に答えがあって、
そこをでも?
日本人の腸内細菌の中には海藻類を消化して、
それを死化する、酵素で分解して栄養化するっていう腸内細菌を9割の人が持ってる。
でもアメリカ人は10%、15%くらいしか持ってない。
そんな違うんだ。
つまり、我々が海苔を食べて美味しいとか言って、
海苔が好きだとか言ってるのは腸内細菌が食べさせてるかもしれない。
それを餌として食べろよって僕らに言ってるかもしれない。
こういうのを腸脳相関って言って、
腸は脳、我々の趣味とか思考とか、
腸内細菌とアレルギーの関係
発想みたいなものにも関わってることが分かってきていて、
そういう積極性だとか、そういうものは腸内細菌でかなり影響されるとか分かってきてます。
どっちが本体なのか分かんなくなってくる。
実はポッドキャストでもちょっと似たような話をしたことがあって、
牛乳をなんで人間が飲めるようになったのかにも似てるなって思いましたね。
酪農とかを人間がやり始めて、
乾燥地帯でも生き延びれるみたいな話をしたことがあって、
それって牛乳をもともと飲める人は全然いなかったけど、
ラクトースとかを分解できるような人がどんどん生き残って、
だから国によって分解できる人種とできない人種全然違うとか、
今でもあると思うんですけど、そういうのも近いですよね。
まさにそれが今社会問題かというか、
例えばグルテンっていうタンパク質を、
アレルギーを持っちゃうこととか、
あとはアメリカで言うとピーナッツアレルギーがすごく増えちゃうとか、
そういった体の中で拒否を起こしてしまうような状況って、
今まで必要だったのに必要じゃなくなっちゃうのか、
それともアレルギーを起こしてしまう創因として、
腸内細菌層が乱れてしまうことで、
本当に重症の重篤なアレルギーですよね。
ピーナッツアレルギーなんか食べて、
本当になくなってしまうようなこともあるわけ。
日本だと蕎麦アレルギーとかもありますけど、
そういうような食物アレルギーとか、
アトピー性肥延とか子供の段階で増えてるっていうのは、
今おっしゃったような根本的にずれてるのかもしれない。
ずれてきてるのかもしれない。
出生時における腸内細菌の重要性
腸内細菌のバランスって遺伝するものなんですか?
そうですね。
実はほとんど母親譲りっていうことがわかっていて、
母親から獲得するっていう第一タッチがすごい重要で、
生まれてくるときに、
軽筒分泌のある筒を通っていって、
お母さんのお尻を見ながら出てくる。
お母さんに抱っこされて母乳を飲んでっていうところで、
お母さんとタッチして、
それで多くの腸内細菌を獲得して、
それが自分の腸内細菌層の元となるベースを作るっていう風にされてるんですよ。
母乳とかからってことですか?
今はね、だからその研究もされていて、
実は手を切開で生まれると、
お母さんのタッチが遅れますよね。
お腹を切開して子供を取り出す。
ということは、
いわゆるお母さんと接触する時間が結構長くなっちゃって、
初めのタッチが遅れると、
それがアレルギーの原因になることが分かってるんです。
それは疫学的に。
そうなんだ。
皮膚と皮膚のタッチですか?
そうなんです。皮膚も皮膚のタッチですし、
お母さんと生まれる軽筒分泌を通っていくときと、
お尻の近くを通ってくるんで、
そこで腸内細菌を得るんではないかという風にされていて、
ああ、そうなんですね。
面白いな。
最後、子供、赤ちゃんが生まれるときは、
お尻の穴を剥いて最後に出てくるんですよ。
第4回線っていって。
それがないので、ポンと取り出されて、
手を切開で生まれたお子さんは、
初めに保育機とかで安静にしっかり見られることが多いので、
そういうタッチが遅れると、
将来的にアレルギー疾患の発症率が高いことが
疫学的に分かってたんですよ。
面白いな。
手を切開が。
それが腸内細菌が原因じゃないかということで、
ヘルシンキ大学っていうところでは、
生まれたとき、手を切開で生まれた赤ちゃんに、
そのお母さんのミルクに便を溶かして、
お母さんの便を溶かして飲ませる。
これすごいなと思うんですけど、
将来的にはアレルギー疾患を予防できるというか、
治療というか病気を作らないという、
未病ってことになりますけど、
そういった試みまでされてる。
実際もうすでに臨床研究としてされてるんですよ。
ワクチンではないですけど、
あえてそういうものに触れさせるみたいな感じなんですね。
ワクチンの発想と結構似てるかもしれなくて、
家畜に触れたりとか、
兄弟同士で触れ合ったりするのも、
腸内細菌層が多様性が上がるっていう風にされていて、
兄弟?兄弟も?
兄弟がいる、いないが結構差があるとされていて、
そういった家畜を触るようなコミュニティだったりすると、
実はアレルギー疾患のリスクがすごく減りますとか。
だからある意味不潔とされてる。
今はコロナもあって、
みんな肝衛生の状態というか、
全部消毒しちゃいますけど、
実はそういったものから、
土壌からもらう菌だったりとか、
土壌に細菌というのがいっぱい住んでるわけですけど、
そういうものが手に触れちゃったりとか、
口に意図しなくても入ってくる状況であったりとか、
肝衛生と腸内細菌層
そういうものから実は腸内細菌層っていうのは
ある程度出来上がっていて、
対応度が保たれていて、
それを過剰に綺麗にした状態にしてしまうと、
それが一つ抗生物質とか、
肝衛生の状態っていうのが、
今現代我々に生きてる、
特に先進国と言われるようなところっていうのは、
肝衛生状態、
生き過ぎた衛生状態っていうのが
影響してるかもしれないっていうのも分かってきてます。
確かにこの数年でもしかしたら、
まだ分かんないですけど、
腸内細菌とかも変わってるかもしれないですよね。
時代によっても変わりそうというか。
数年とかいうことで良ければ良かったかもしれないけど、
恐らくこの30年とか40年にも
大きく変わってしまった可能性が言われていて、
ちょうどそういう時期にやはり、
ディスバイオシスって先ほど言った腸内細菌を
満たれたことと関連する病気っていうのが
急増してるっていう、
そういう事実があるんですよね。
30年前くらいからその変化が始まったっていうことですか?
腸内細菌と疾患
そうですね。これはもう時計的なデータでそのままお話ししますけど、
1975年に海洋性大腸炎っていう病気が
登録が始まったんですけど、
その時って数百人しかいなかったんですけど、
今40数年間経って、
今も20万人を超えるぐらい増えてる。
これって数百人の病気が、
20万人ってものすごく動きますよね。
確かにすごい勢いですね。
これってなかなか、
そもそもの遺伝子とかでは説明しづらいわけで、
そうすると食生活であったりとか、
やはり腸の病気なんですけどね、
腸の中のいわゆる腸内細菌層が大きく乱れてくることで、
こういう病気が発症しやすくなってるんじゃないかってことが、
だんだんわかってきたっていうところなんです。
会社としても対象の疾患とか、
いろいろ狙ってるようなところとか、
多分中原さんもそういうところが注目されてたっていう感じなんですかね。
そうですね。
もともと海外では、
腸内細菌ベンチャーと言われるような会社は、
ヘルスケアだけではなくて、
結構この創薬をやっていたと。
自分がベンチャーキャピタルで働いていたような時に、
アメリカでそういった会社に投資をして、
そういったことに気づいて、
ここの未来っていうのは、
いけるなっていうのを確信したと。
面白いのはですね、
腸内細菌って免疫炎症とすごく関係しているっていうところで、
そういった周りの疾患で、
多くの会社が立ち上がっていると。
かたや日本では株式会社メタジェンという会社があって、
その中には石川さんもいて、
臨床研究で患者さんを助けているというのがあって、
この人たちとやれば日本で一番いいチームと、
マイクロバイオンを創薬できるなっていうふうに思っていました。
実際だから免疫調整するって、
それで免疫のバランスがおかしくなって病気になっちゃうみたいなのって、
いろんな病気があると思いますし、
だからそういう意味では、
それを全部もとたどったら腸内細菌でしたってなったら、
すごい可能性秘めてますよね。
腸脳相関
そうですね。腸だけの話ではなくて、
全身性の免疫を腸患がコントロールしていると。
例えば腸患上皮に免疫細胞が大量にあるというのはわかっていて、
特に小腸のパイエロバンというところで、
食べ物が腸内細菌に対する免疫関与を起こして、
アレルギーみたいな過剰な免疫反応を抑えるというような機能があることを知られていたりすると。
腸内細菌が全身の免疫、炎症反応の上げ下げのチューニングをしているというようなことがわかってきていると。
こんな感じで腸は免疫のキーププレイヤーなので、
疾患の広がりはとても大きいと思います。
ということは腸内細菌は腸以外にもいるっていうことですか?
腸内細菌は腸にいるから腸内細菌ですね。
普通の細菌なんじゃない?
もちろん腸以外にも細菌はたくさんいて、
皮膚だとか航空内、上気道肺というようなところにいます。
面白いのは腸内細菌は腸に極在しているけれども、
免疫を通して全身の器官に働きかけられると。
例えば最近よく言われている腸脳相関というのは、
腸から脳に働きかけることで様々な精神疾患に影響しているということがわかってきています。
どういう風に腸から働きかけて脳に作用するんですか?
これは苦重いので氷川さんお願いします。
僕も若干苦重いかもしれないですけど、
いろいろわかっていることはわかっていて、
一番初めに面白いと思ったのが、
積極性のマウスというのを、
例えばプールの中に島を作ってマウスを飼っておくわけですね。
水の対岸にエサを置くと。
そうすると、ネズミって水が嫌いだから、
中に飛び込んでまでエサに行くマウスってそんなにいないんですけど、
時々そこを飼っていると、ピョンと飛び込んで泳いで行って、
エサを取りに行くっていうマウスがいる。
そのマウスの腸内細菌を移植すると、
そのマウスが飛び込んでエサを取りに行くようになる。
すごい面白いですね、その実験。
積極性とか脳の働きに腸内細菌が刺激したりすることで、
そういった性格だったりとか趣向だったりすることに影響を与えているっていうことも、
わかってきていたということで、
最近では鬱病とか自閉症の患者さんの腸内細菌層が注目されていて、
やはりこういうものが腸内細菌層に影響している、
疾患の活動性みたいなものに影響されることがわかっていて、
それを腸内細菌層を変えることで、
その疾患に至って役立たないかという試みが始まってきているんです。
さっき中原さんが説明していただいた、
免疫を起因して脳に影響を与える疾患というのも、
もちろんそれは腸内環境が影響しているだろうというのもわかっていますし、
あと腸の中で腸内細菌が作り出すタンパクという、
さっき言った代謝したタンパクが神経を通って脳に到達する。
これが悪さを知っている。
だから腸内細菌そのものを変えてあげればいいんだという発想で、
実は脳神経内科の先生が腸の勉強をどんどんしているんです。
腸内細菌の変更と治療
そうなんだ。すごい遠いのに。
本当に遠いですよね。
腸内細菌のことをやるのはお腹の医者、そうじゃないです。
今は脳神経内科の先生も勉強していますし、研究していますし、
さまざまな疾患、さっき言ったアレルギーとか、
免疫の病気はもちろんなんですけど、
腸とは関係ない病気の先生たちがみんな研究とか、
ここが起因している、腸が起因しているということが分かっている。
そうなると本当に横軸でつながっていくというか、
腸内細菌をキーワードにさまざまな疾患の治療をする可能性があるということになってきているということで、
脳は腸から離れているけれども、今も腸脳相関とか脳腸相関とか、
相関と関連しているというのが普通にキーワードとして使われるぐらいに。
めっちゃ面白いな。
関連を分析する技術が最近上がってきているからという感じだと思いますけど、
腸内細菌と疾患の関係性
まだ全然見えてないだけかもしれないですよね、いろんな関連性が。
相関するという言葉の中にちょっと誤解があってはいけないと思っているのは、
病気の人と正常な人と比べると差がありました。
病気になったから腸内細菌層が悪くなってしまったか、
腸内細菌層が悪いから病気になったか、
これって卵が先か鶏が先かみたいなことってその段階ではなかなか言い切れないじゃないですか。
因果関係がよく分からないみたいな感じですね。
腸内細菌層が乱れていることが疾患と関係しているというのはもう分かってきているけれども、
本当に腸内細菌層が乱れたから何かのメカニズムで疾患に移行した。
そこはブラックボックスじゃいけないと思っていて、
そこは基礎研究をしっかりしなきゃいけないんですけれども、
やはりそこがメカニズムが解明されることが重要。
我々は基礎研究で、大学側でもそうですけれども、
メタジンセラピティクスとしても基礎研究の部分で、
なんで腸内細菌が乱れればそういう疾患になってしまうのか、
例えばなんでアレルギーがそうやって生まれるのかというところをちゃんと分かってこれば、
もっと的確な治療ができるはずだと思っています。
だからさっきエマさんが言った、
なんでどうやって脳に働いているのとかが全部完全に分かってくるようなことがあったら、
もっと具体的に腸内細菌をどうしたらいいのかが分かるかもしれないという感じですね。
だからそこの今研究中という感じですね。
研究中だったんですね。
あるところでは研究中ですし、あるところでも分かってきているということで、
そうすると大元の腸内細菌層をガラッと変えてしまうという、
これは後半になると思うんですけど、
ガラッと変えてしまう治療というのがもしかすると、
手っ取り早いって言っちゃえば手っ取り早いかもしれないし、
究極一番良い方法かもしれないし、
我々とすればやはり患者さんに届ける治療というのを目標にやってますので、
まず患者さんに受けて、それがちゃんと利益として患者さんに届けるような治療というのを進めているというところです。
面白いね。
最初どう関連しているのか全然イメージつかなかったですけど、
全身の免疫とか脳とか。
脳とか性格とかそういうところまで関係あるんだってのは予想外すぎて。
飛び込むマウスの端はめちゃくちゃ気になりますけど、
すごい菌がいるんじゃないかみたいな。
それだけいろんな分野に腸内細菌が作用するのであれば、
いろんな分野というか、腸内細菌の中でも脳の分野の人とか、
行動の分野の人とか、いろいろ別れてたりするんですかね。
まさに我々と会社を作った、先ほどの紹介ありましたけども、
僕と中原さんと福田さんと山田さんと4人で設立したので、
福田さんは特にそういった他領域に、いろんな領域で腸内細菌に関連していることを
研究されている研究者で、国内トップの研究者と言っていいと思うんですけど、
それは例えば、マラソンが速いのはどの腸内細菌が影響しているのか。
面白いな。
実際にそういう研究はすでにされていて、
ボストンマラソンでトップに入る選手たちは、ある特殊な腸内細菌を持っていて、
乳酸を代謝してエネルギー化しているということも分かってきていたり。
ちょっと繋がってそうですね。
ですので腸内細菌層を、先ほどいろんな分野とおっしゃいましたけど、
もしかしたらスポーツアスリートの分野で活かす方も出てくるかもしれないし、
勉強とかIQとかそういったところにも関わっているかもしれないし、
食育って今すごく言われてますけれども、
食べるものがお子さんに与える影響ってすごく大きいっていうことは環境的にも言えるけれども、
もしかするとバランスのいい食事みたいなものが腸内環境を良くして、
スポーツとか勉強にいい影響を与えているかもしれない。
こういうことを考えると教育分野までも影響あるような話になってくるなと。
今度福田さんを呼んであげてください。
聞きたいですよ。
多分無限に聞けちゃうよね。
僕らも初めてですし、腸内細菌と、そもそも他のもの、
腸内細菌は腸内細菌でしかなかったと思うんですよね。
っていう人がほとんどだと思うんですよね。
だけど他の関連とかって、分野の数だけありそうというか、
それはそれでまた聞きたいですね。
遺伝だって諦めてたようなものが、実は腸内細菌かもしれないって思うと、
希望が持ててきません。
遺伝だと遺伝子は変えられないけど、
腸内細菌はいくらでも変えられますからね。
自分以外で。
格言みたい。
腸内細菌は変えられますもんねって。
ありがとうございます。
すごい理解が深まりました。
腸内細菌と疾患。
あります?聞きたいこと。
聞きたいことはあるんですけど、もしかしたら後半の内容かもしれない。
そうですね。だいぶもう治療に近づいてきたところの話まで来たんで、
前半の腸内細菌と疾患の関係みたいなところのお話ありがとうございました。
すごい分かりやすかったですね。
前半最後に、メタジェンセラピューティクスさんの紹介をよろしくお願いします。
メタジェンセラピューティクス紹介
メタジェンセラピューティクスは、マイクロバイオサイエンスで患者さんの願いを叶い続けるというパーパスを掲げて起業した、
潤天堂大東高大慶応大初のバイオベンチャーです。
腸内細菌サイエンスを活用した医療と創薬で患者さんに貢献することを目指しています。
我々の一つの大きな柱がFMTの社会実装で、潤天堂と一緒に先進医療Bという形で進めています。
また、ここまでお話しした通り、腸内細菌というのは腸以外の臓器の疾患にも密接に関係していて、
今後も幅広い疾患に対して医療創薬を進めていきたいなというふうに思っています。
そこで必要になってくるのが健康な人の腸内細菌です。
それを集めるための仕組みを腸内細菌バンクと言ったりするんですが、
献血の便バージョンみたいなもので考えていただければいいかなと思うんですけど、
腸内細菌というのは我々がいくら頑張っても、多くの健康なドナーの方々に協力してもらえないと進まないというものです。
そこでまずは研究目的の腸内細菌バンクを作るということを目的にして、
クラウドファンディングをレディフォーさんのプラットフォームで始めることにしました。
このクラファンはお金を集めたいというよりは、
ドナーに立候補したい方だとか、
あとは自分が長くは弱くてドナーになれないんだけど、
この仕組み作りだとかに協力したいなという方に集まっていただくということが目的です。
日本においてより良い腸内細菌バンクを構築するために、
今回クラファンで協力していただく一般の方、
さらにはお医者さんだとか研究者だとか患者さんも含めて、
皆さんとコミュニケーションを取りながら、
より良いバンクの形を探っていきたいなというふうに思っています。
ありがとうございます。
URLも貼っておきますけど、
本当にお金二の次って話でしたけど、お金で買えないですもんね、腸内細菌。
ちなみにそれって調べてもらって、結果みたいなのも自分に聞けたりするんですか?
そうですね。一応レポートは出しますが、
今、いろんな会社とかでも腸内チェックのレポートとかってもらえると思います。
普通にちょっと気になりますね。
例えば、デブ菌って痩せ菌の比率がこんなんですよみたいな。
ヘルスケアとしてやられてる分には、
いろいろ一般の方も面白いなと思えるデータを出すっていうのはすごい重要だと思うんですが、
我々医療創薬っていうところでやってきてることもあって、
やっぱりサイエンスとしてソリッドなことしか返さないつもりです。
結果としてかなり広範なレポートになるというふうに思っています。
科学者は燃えるかもしれない。
健康マニアとかも結構喜びそうですよね。
確かに確かに。ありがとうございます。
個別治療と科学的な返答、お便りフォームの紹介
それで今回ですね、個別の治療とか医療相談みたいなことはちょっと答え難しいっていう話なんですけども、
今回のお話、腸内細菌と疾患の話とか、ちょっと気になるよとかある人がもしいたら、
サイエントークのお便りフォームとかに送っていただけたら、
後日ちょっと質問の方を共有させていただこうかなと思ってますので、
これ聞いてちょっと気になるよって方がいたら是非お送りください。
はい、ということで前半はこんな感じでたっぷりお話ししていただきました。
後半も是非是非腸内細菌とこれを治療に繋がるところが大事だと思うので、
是非とも後半も聞いてください。
じゃあ前半はそんなところで。
ありがとうございました。
48:34

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