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2023-04-24 55:47

57. 腸内細菌を治療に使う?マイクロバイオーム創薬の最前線に迫る!【メタジェンセラピューティクス 後編】

腸内細菌を移植?!世界で進む、腸内細菌を活用した医薬品開発!あなたも「腸内細菌ドナー」になれるかも!?

バイオベンチャー企業コラボ回、後編では「腸内細菌」を使った医療や創薬の最前線に迫ります! 

 

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●出演者情報 

メタジェンセラピューティクス株式会社 代表取締役社長CEO 中原 拓 

https://www.metagentx.com/members/taku-nakahara/ 

順天堂大学消化器内科准教授/メタジェンセラピューティクス株式会社 取締役CMO 石川 大 

https://www.metagentx.com/members/dai-ishikawa/ 


●トピック 

<後編>腸内細菌使った治療とは?その最前線に迫る! 

・腸内細菌を移植するってどういうこと?! 

・すべてはアムステルダムから始まった?

・世界が挑む、腸内細菌を活用した医薬品開発

・腸内細菌による治療の未来

・「腸内細菌ドナー」になるには など 


●登場人物

メタジェンセラピューティクス株式会社 最高科学顧問 福田真嗣

https://www.metagentx.com/members/shinji-fukuda/

メタジェンセラピューティクス株式会社 最高科学顧問 山田拓司 

https://www.metagentx.com/members/takuji-yamada/



メタジェンセラピューティクス株式会社について 

メタジェンセラピューティクス株式会社は、「マイクロバイオームサイエンスで患者さんの願いを叶え続ける」ことをミッションとして、腸内細菌研究に基づいた医療と創薬でソーシャルインパクトを生み出す大学発ベンチャーです。順天堂大学の医師と慶應義塾大学、東京工業大学の研究者が共同創業し、「腸内細菌叢移植療法(FMT)」の社会実装と、「FMT起点のリバーストランスレーショナル創薬」を目指し、現在、その基盤となる「腸内細菌叢バンク」の構築を進めています。 

HP: https://www.metagentx.com/



●参考文献 → 概要欄に載せきれないほど沢山あるので、Noteの記事としてまとめて掲載しています。

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【お知らせ】

・今回のコラボのご意見や感想は⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠おたよりフォーム⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠あるいはTwitter ⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠#サイエントーク⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠ までお願いします! ・おたよりはメール(⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠scientalkclub@gmail.com⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠), LINE(⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠https://lin.ee/L4HmLWl⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠)でも募集中

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【番組について】

おしゃべりな研究者レンと普通のOLエマが科学をエンタメっぽく語るポッドキャスト番組です。

人類の科学の歩みと2人の人生を重ね合わせるシリーズ「科学史と人生史」を更新中。

⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠https://scientalkclub.wixsite.com/scientalk⁠⁠⁠⁠⁠⁠

腸内細菌治療の最前線
レンです。
エマです。
サイエントークは、研究者とOLが科学をエンタメっぽく語るポッドキャスト番組です。
前回に引き続き、メタジェンセラピューティクスのお二人に来ていただいております。
まず、CEOの中原先生と、あとは順天堂大学消化器内科純教授、
メタジェンセラピューティクスCMO、チーフメディカルオフィサーの石川先生に来ていただいております。
中原さん、石川さん、よろしくお願いします。
よろしくお願いします。
後半は、腸内細菌を使った治療とは、その最前線に迫るというようなタイトルでお話をお聞きしたいと思います。
前半で、かなり疾患と腸内細菌の関係がものすごい紐づいたところで、
実際にこれをどうやって治療として使っていくのか、
そもそもどういうイメージの治療なのかというのをお聞きしてもいいですか?
ありがとうございます。
前半で、結構、疾患と腸内細菌層、腸内細菌フローラの話をさせてもらって、
いかに自分の健康と腸内細菌は深く関わっているかというのを分かっていただいたと思うんですけど、
でもこれってどうやって治すんですかっていう話なんだと思うんですね。
なかなか、莫大な数の腸内細菌が住んでいて、
もう、絶妙なバランスで腸内細菌が住んでいるのに、
これをなかなか、これだけ増やして、これだけこの部分ちょっと増やして、こういう風にやってみたいなことって、
究極できたらいいなと思ってはいるんですけれども、
なかなか現実的に今やれるものとしては、なかなか難しいのではないかと。
もちろん、プロバイオティクスとかね、
ある乳酸菌とかビフィズス菌の力を借りて腸内環境を良くするということができたとしても、
なかなか根本的に腸内細菌層をコントロール、制御するというのは難しいのではないかなと考えていて、
一つ方法として、その腸内細菌層をそのまま移植する健康なドナーと呼ばれる人たち、
ドナーって臓器を提供する人、ドナーって言いますけど、
その便のドナーから腸内細菌を取ってきて、それを患者さんに移植するという方法があります。
前半の最後の方でも、健康な人の腸内細菌が欲しいとかそういう話も出てましたけど、
そういう方のものを直接入れちゃおうという。
FMTとCD菌について
本当にまさにそうで、このアプローチって、実は一番注目を浴びたのは2013年の論文なんですけど、
アムステルダム大学というオランダのアムステルダム大学が出した論文で、
センセーショナル、ランドマーク的な論文なんですが、
抗生物質を長く使っていると発症してしまう腸炎というのがあるんですね。
これは抗生物質をずっとやっていると腸内細菌がものすごく乱れてしまって、
それである菌が毒素を酸性するようになって起こしてしまう腸炎があるんですよ。
これちょっとまず覚えておいてほしいんですけど、これってなかなか治療するのが難しくて、
それが出てきた抗生物質で起きてしまった腸炎に対して、また抗生物質で治療しようというのが今までの治療だったんですが、
今も実はこの治療はスタンダードで行われているんですけど、
2013年の論文は何をしたかというと、健康な人の腸内細菌をそのままその患者さんに移植するという方法で、
従来の治療の抗生物質と両方と比べてみたと。
この腸内細菌を移植するというのをFMT、フィーカルマイクロバイルドトランスプランテーションと言って、
便の中の腸内細菌層の移植という意味なんですけど、
平田区では便移植とか言われたりもするんですけど、
この方法がその腸炎に対していかに効くかというのを2013年に報告したんですが、
これがものすごく治療効果が高くて、9割以上FMTが治療効果があるにも関わらず、
抗生物質というのは20%台しか治療効果がなかったんですね。
全然違う。
そんな違うんですね。
しかもそれが一般的にそのガイドラインに乗っている治療法なわけです。
ですから9割と20%どっちを選ぶかって言ったらやはりFMTだなということで、
全てのCDIという抗生物質で起きてしまう腸炎に対してFMTが適用になるわけではないんですが、
その翌年からヨーロッパのイギリスとかオランダとかオーストリアとかカナダとか、
これがガイドラインに乗ってきていて、アメリカも。
結構始まってるってことですね。
それをきっかけに。
もうすでに10年前にはこのFMTという健康な人の腸内細菌層を利用して治療しようという試みは始まっていて、
すでに今回の病気ですけれども、
抗生物質で投与して起きてしまう腸炎、
しかもそれがなかなか反復して治療が難しい症例に関しては、
このFMTがもうガイドラインに乗ってきているというのが現状なんです。
健常な腸内に戻すことが大切
さっきの毒素を出してしまうようになるっていう話ですけど、
その菌を殺す抗生物質を入れるわけですよね、20%で。
そうなんです。それよりも効いちゃうというのは何故かというと、
ちょっと不思議な話ですよね。
不思議なところが、そのCDIに起きているクロストリリオイリスティフィシルという菌なんですけど、
難しい名前で申し訳ないけど、CD菌と言わせてもらいますけど、
CD菌が抗生物質をずっと使われてしまっているので、
体勢ってわかりますかね、その薬には強くなってくるんです、どんどん。
効かなくなってきちゃうんだ。
効いたとしてもまた繰り返してしまう。
だから、永遠と菌と抗生物質のイタチごっこみたいな感じになってしまうんです。
これって、その菌を注目しているからそういう風に見えますけど、
もっと行ってしまったら、腸内細菌層自体がもっと平和な状態に戻れば、
その菌自体は、いたとしてもそんなに暴れ出さない。
存在はするはずですもんね、もともと。
存在してもいいです。
実は、健常の人にもクロスオリティムディフィシルっていうのは済んでるんですけど、
それ別にみんな病気になるわけじゃないんですよ。
それがバランスが崩れることによって、その菌だけが強くなるというか、
平たい言い方としては強くなるっていうことかもしれないですけど、
それがどんどん活動性が上がってしまうので、そういう疾患になってしまう。
これは、ある意味逆転の発想ですよね。
その菌を倒すということをせずに、健康な腸内細菌をそのまま移植した。
そしたらそっちの方がうまく静まったというか。
腸内細菌治療に関するアプローチについて
確かに。戦争じゃなくて平和的解決みたいな感じしますよね。
特定のものを倒しに行くのではなくて、平和な環境をそのまま持ってきて移植する。
その戦争してた環境自体を沈めるみたいな方法で、
それが2013年に報告されて、2014年にはガイドラインに乗ってきたというのが、
我々医学領域だと、そういうことがすでに行われていたと。
そこから、これってすごい話だなと思っていただけたと思うんですけど、
これはみんなその時世界の人はそう思って、
どんどん社会を実装化していくんですけど、
ここら辺の赤原さんが詳細がとても詳しいので。
そうですね。
赤原さんが説明してくれたFMTの最初のデータが出た2000年代前半に、
第一世代のマイクロバイオンベンチャーがアメリカを中心にどんどん出てきたと。
それ以降、いろんなアプローチでマイクロバイオン創薬店は進んでいるんです。
いろんな説明があると思うんですけれども、
すごくざっくりした説明をすると、2つアプローチがあると。
1個がトップダウンで、もう1個がボトムアップ。
トップダウンはどんなのかというと、
FMTという究極の腸内細菌治療がありますと、
それを薬にしようという、
菌全体を使ったものを薬にしていこうという考え方で、
こういう人たちはドナー由来の精菌世代、
ドナーさんが出してくれた便から作るお薬を作っていきましたと。
一方でボトムアップのアプローチというのは、
FMTだとかいろんなことで分かった有効な菌だけを取り出して、
それを工業的に作っていくと。
複数菌がいるんだったらそれを組み合わせて、
ブロックを積み重ねるようにして、
必要なものが集まったそういう世代を作っていくというようなアプローチですね。
なるほどなるほど。
それぞれ良いところ悪いところがあって、
トップダウンの良いところはですね、
有効性FMTで観察できたら、
その有効性が出るっていうのは高い概念でわかっているっていう、
そういう前提で早く始められるということですね。
我々もですね、患者さんファーストでできるだけ早く、
有効な治療を届けたいなと思ってますんで、
今このトップダウンのアプローチで進めていますと。
ただ悪いところももちろんあって、
一個は企画化できないこと。
やっぱり毎回同じうんこって同じ人からも出ないので。
確かにもう安定して同じうんこ出せないですもんね。
全然どうしたらいいのか思いつかないですけど。
難しいですよねというのが。
もう一個問題としては安全性の問題があって、
やっぱりこのベンっていう極めて感染性も高いようなものを、
その薬に使うっていうことですね。
特に2019年ですかね、アメリカでFMTをですね、
免疫をかなり抑制して弱ってしまっている患者さんにやったがゆえに、
死亡例も出ていて、きちんと安全性を担保してやればよかったんですけど、
そういった問題もあるので、
安全性っていうのは極めて大きなつきまとってくる問題として、
このトップダウンアプローチにありますと。
一方でボトムダウンのいいところはですね、
工業的に作るんでちゃんと企画化ができると。
スケールアップもしやすいというのがいいところですね。
トップダウンアプローチとその問題点
一方でデメリットとしてはですね、製造コストがめっちゃかかると。
一昔前はですね、一つの菌の製造プロセス立ち上げに
5億円ぐらいかかるっていうふうに言われていて。
5億円?
1個で。
例えば10個の菌でカクテル作るとかになると、
それだけで50億円かかるということになって、
ちょっと経済的に合わなくなると。
いや、すごいな。
あとはもう1個はサイエンティフィックな理由があって、
有効だと思われる菌だけ取り出して組み合わせても、
効かないことっていうのがよくあって。
なんでかっていうと、一見何の役に立ってないような菌だけど、
そいつがいないと有効菌も活躍できないみたいな、
そういう菌がいて、有効菌だけ取り出そうっていう発想が
ワークしないっていうこともよくあるというようなのが
デメリットになりますね。
ほんとに会社みたいですね。
会社に、なんだろう、また難しそうなのが、
いいやつを5人とか選んで送っても、
結局その5人は環境になりきれてないみたいなことですよね。
その移植するにしても。
そうですね。
ちょうど最近ってエコシステム全体で機能してるので、
人から見て役に立つみたいな、
機能があるっていう基準でセレクションしてきても、
系、システムとして機能しないとダメなんですよね。
だから実際何種類くらい入れたらできるのかなとか、
分かってるんですか、これ。
それ難しい。
何種類必要なのかっていうのは、
まさにミリオンダラクエスチョンで、
このセットオンみたいな完全なセットオンが分かれば、
世界的にも大きな発見、進歩になるっていう感じですね。
結構そんな環境ってぐらいだったら、
たくさん必要そうだなっていうのは何となく思いましたけど。
この問題の難しさっていうのは、
一見機能持たないのに重要なプレイヤーがいるっていうところですね。
例えば会社でもすごいエースではないけど、
あの人何やってるのかよく分からないけど、
その人がいるとエースが気持ちよく働いて成果を出せると。
その人がいないとチームが回らないみたいな。
なんかそういう人っているじゃないですか。
そういう人いる。そういう人いるな。
本当そういう人間社会みたいに複雑なものを、
実際にシーケンサーだとかバイオリンモティクスみたいな、
最新の科学で解き分かしながら、
患者さんに役立つものって何なんだろうっていうのを、
世界中で探しているっていうのが現状ですね。
今まさにいっぱい会社があって、
どの金がいいんだとか、
どういう使い方がいいんだっていうのが、
いろんな会社やり方がバラバラであって、
っていうことですね。
マイクロバイオーム創薬の歴史と現状
そうですね。今ちょうど第一世代のマイクロバイオン・ソイクベンチャーが生まれて、
ちょうど10年ぐらい。
去年の末から大きな成果がいくつか出ていて、
アメリカとオーストラリアでこのベン由来の医薬品がですね、
日本でいうところの厚生労働省だとかPMDAみたいなところから承認を得て、
お薬として認められたと。
本当にうんこから薬ができるんだっていうのが証明されたっていうような、
そういうタイミングなんですね、今。
ここまでですね、
ここ10年間ぐらいの世界中の話をバーッとしてしまったので、
ぜひですね、石川さんが進めた日本で、
どうやってこの腸内細菌素治療が進んできて、
今日に至ってるのかっていう話もすごく面白いですので、
ぜひちょっと聞いてみてください。
腸内細菌を利用した海洋性大腸炎の治療研究
そうですね、2013年にランドマーク的な論文、FMTは、
今まで難しかった治療がこんだけ効いたぞっていうのがすごくインパクトがあって、
薬ってすごく大事だけど、もしかすると、
僕らが思っているほど効いていなかったからにもするかもしれない。
もしかすると腸内細菌っていう未知なる力が、
それを上回るかもしれないって思えるような内容だったんですね。
それでアームステルタム大学に訪問したりとか、
もちろん学会等でもディスカッションがあったりとかで、
2014年に日本でこのFMTという治療を研究としてですけれども、
まず始めれないかということで、
私はもともと消化器内科で、
多くの患者さんを見ていたのが、
海洋性大腸炎、クローン病と言われる炎症性腸疾患。
ちょっと聞き慣れない方も多いのかもしれないですけれども、
自己免疫でどんどん腸が弱っていってしまって、
下痢とか血便とか腹痛を起こしてしまうっていう、
結構若い方がなる疾患なんですね。
この病気って治癒するっていうのがなかなかできないとされていて、
これから難病指定疾患って言うんですけれども、
一旦良くはなるんだけど、また悪くなっちゃったりっていうのを繰り返すということで、
本当に根本的な治療っていうのがないのかなっていうのを考えていまして、
その時に腸内細菌層をガラッと変えてみれば、
もしかしたらこの難しい病気かもしれないけど、
海洋性大腸炎の患者さん少しでも良くなるんではないかと。
できれば治癒まで持っていけるんじゃないかということで、
2014年の6月にこの臨床研究を開始しました。
FMTによる定着率と抗生物質の効果
なのでもう9年ぐらい経ってるんですけど、
もう初めこの治療するっていうのも、
ドナーをどう選ぶんだとかですね、
ドナーをどんな弁を持ってきたら患者さんは嫌じゃないのか、
しかも突然弁を移植とかって話になった時にも、
何の治療だろうっていうところからまず説明しなければならなかったですし。
難しいですよね。本当にそれで治療なの?みたいな感じに思う方ももちろんいそうですし。
本当に今日こういうふうに前半を通して今ここで話をするので、
前半部分が理解されてるから、
なるほど腸内細菌を移植したらうまくいくかもしれないっていう納得感あると思うんですけど、
それがない状態で9年前っていうと、
まず何なんですか腸内細菌とはっていう話から始めなきゃいけない。
それは大変ですよね。
これはまず患者さんに説明する以前に、
この研究を始めるっていう意義みたいなものを多くの方に知ってもらって、
研究を開始するっていうこの倫理委員会とかがあるんですけど、
この研究の意義とか本当に患者さんのために役立つことなのかっていうことを
分かっていただくっていうのも結構大変な作業だったんですよね。
なんかビジュアル…
手術とかして入れるのかなとか思ったんですけど。
確かに移植するって言ってもどうやるのって話だと思うんですけど、
手術するなんて難しい方法ではなくてですね、
本当に僕ら内視鏡って、大腸の内視鏡って
お尻の穴から入れて腸の中を見てくるっていう検査があるんですけど、
その内視鏡を使って腸の一番奥に行った時に、
そのドナーからの腸内細菌創用液を注入すると。
内視鏡を使って一番奥に入れるっていう方法なんです。
だいたい量で言うと200ccぐらい。
200ccはまあまあありますね。
ああいうものをそこの中には生きた腸内細菌がいっぱい入っていて、
それをパッと中に入れてくるっていう方法なんです。
今内視鏡でって言いましたけれど、
お尻から中腸って肝腸みたいにして入れる方法とか、
あと海外ではカプセルで凍結乾燥した腸内細菌層を内服するっていう方法も
一般的に行われていて。
それで腸に届く?
そうですね。胃の中では溶けないようにしてあって、
腸に届いたら割れるというか溶けて出てくるようにしてあって、
そうやってとりあえず大腸に腸内細菌層がしっかり届けば、
効果は出るということが分かっているので、
我々はまずは内視鏡で投与するっていう方法から始めたんですけども、
結構シンプルな方法っちゃシンプルなんですけど。
シンプルな物理的な感じですね。
ただ、これがいろいろ意見が分かれるところだったのが、
ただ入れただけで定着するのかっていう問題です。
定着とか定着っていうことが、
要は本当にちゃんと今日構えて生きてくれるかっていうところが問題なわけで、
そもそも自分のお腹の中にはたくさんの腸内細菌が住んでるわけじゃないですか。
そうするとそこに入れ込んでも、
そうそう簡単に定着することはできないんじゃないかなというふうに考えて。
外来種みたいなことですもんね、いきなり来る。
そう、その通りです。
我々とすると、それ住むとこがないんじゃ意味がないので、
まずそのFMT、弁食する前に、
抗生物質を3週2週間飲んでもらうってことを、
全患者さんにやってもらったんですね。
抗生物質。
そうです。
腸の中の腸内細菌がいっぱい住んでるのを、
とりあえず抗菌薬3種類を使って全部減らすんです。
無差別で1回減らせる?
そう。
腸内細菌層のリセットと健康な腸内細菌層の移植
リセットするみたいなイメージでやってますけど、
ちょうど本当はゼロになってしまえば一番いいんでしょうけど、
まず乱れた腸内細菌層の状態を一旦リセットして、
その状態で健康な腸内細菌層、
本当に健康な社会をそのまま移植すると、
うまく定着するんじゃないかっていうのを、
世界に先駆けてそういった方法が一番効果があるであろうということで始めました。
それは誰もやってなかったんですか?他に。
そうですね。やってなかったです。
回数を繰り返すとか、
例えば41回繰り返したらうまくいきましたみたいな研究であるとか、
41回、だいぶきついですね。
だいぶきついですよ。
これはオーストラリアで実際にやった研究で、
41回通りをして、
ただやっぱり効くんですけど、
でも41回ってこれ実臨症じゃもう患者さんもヘロヘロになってしまうし、
お尻痛くなっちゃいますよね。
お尻痛くなる。
これで効果的に効率的にうまく腸内細菌層を変えられる方法、
移植の基本ってやっぱり非事故。
自分がいると移植しづらい。
これって白血病の治療とかもよく言われることなんですけど、
まず自分の細胞をできるだけ照らして、
他の人の細胞を移植するわけですよね。
自分と自分一人だと喧嘩してしまうから。
究極まで自分の細胞をなくす、白血をなくしてから移植する。
移植するときに抵抗が起きない、
抵抗反応が起きない、拒絶反応が起きない一つの方法ではあるんですけど、
そういう方法とすごく似ていると思っていて、
確かに菌の拒絶みたいなことですもんね。
菌自体がいっぱいの中にいっぱいのものを入れ込んだって、
そうそううまくいかないだろうっていう発想で、
一旦リセットするっていう方法。
抗生物質とFMTをコンバインドして、
そういうコンビネーションセラピーを2014年から開始したというところです。
一回減らしちゃうのは、その後すぐに戻したら大丈夫みたいな感じなんですか?
これどこまで抗生物質がずっといってて大丈夫なのかっていうのは、
でも腸内細菌ってそもそもずっといるべきなのか、
皆さんも抗生物質を使って内服されたこともあると思いますし、
長期的に抗生物質治療されている方がいるわけですよね。
逆に言うとそういう方って、先ほど言ったCDIって、
クローストリーディングが増えてしまうような腸にかかってしまったりするわけなので、
長い間そういう状況にさらされているのは良くないんですけれども、
そこでFMTで健康な腸内細菌をバッと移植して、
整えてしまうことができれば。
普段からも死んだり復活したりっていうのを繰り返している中で、
腸内細菌素を大きく変えることによる治療の可能性
おっしゃる通り。
そこで一体死んでいるフェーズみたいなのにして、
新しく入れるってことですね。
腸内細菌は本当にターンオーバーが早いですから、
ベンの中の8割9割っていうのは、
ほとんど死んだ腸内細菌、死骸で出てくるわけですよ。
出てくる時は確かにそうか。
生きている腸内細菌も出てきますけれども、死んだ死骸も出てくる。
これが先ほどのお話と繋がるんですけど、
これがもし生きている自分のもので移植するってことになれば、
それを体を痛めつけて何かを入れるのってすごく抵抗あると思いますし、
大丈夫なのかなって思うと思うんですけど、
腸内細菌ってそもそも自分じゃないんですよね。
我々の体を借りてただ住んでいるだけだから、
それがいったん亡くなってしまうとか、
それを入れ替えるってことは、
自分の中に取り込んでいるというか、
自分以外のところに住んでいるところっていうのが結構違う。
非自己、自分じゃないっていうところがポイントなんですよ。
確かに普通の移植みたいなのとはちょっと違う感じがしますね。
やりやすそうですね。
直接例えば自分の遺伝子をいじって、
遺伝子の治療をしようとしたらすごく抵抗感あると思いますし、
体の中に強い薬をもし入れようと思ったら、
それも抵抗感あると思いますし、
それに対しての副作用とかも気になると思うんですけど、
この腸内細菌素を大きく変えるっていうことに関しては、
自分の体ではなくて、
その自分の中に住んでいるものを変えるっていう、
それが改変できるっていうところが、
すごく今までの治療と違うところだと思っていて、
ガラッと変えた腸内細菌が間接的に我々に
対応を及ぼすっていうことで、
間接パスみたいな、本当に間接的に
良いものを体の中に影響を与えてくれる。
これ免疫の注水って言ってましたけど、
まさに腸内細菌素をガラッと変えることで、
免疫が偏ってたものが不活化されていくっていうところを、
非自己、自分じゃないものを使って治療してるっていうのが、
ちょっと感覚として、
従来の治療と大きく異なるところだし、
ある意味、今までない治療の可能性というものを
感じられるところかなと思ってます。
海洋性大腸炎における腸内細菌移植療法の実施
薬とかって割と自分の体の中に入って、
そこからは自分の体が頑張れっていう感じですけど、
これは菌が頑張れみたいな。
そうなんです。
腸内細菌を頑張れっていう感じで、
腸内細菌が頑張って定着してくれれば、
そこで免疫をコントロールしてくれるおかげで、
私ですと、海洋性大腸炎の患者さんの
免疫バランスが整えることができれば、
炎症を抑えていくことができるということで、
これはもう9年やってるって言いましたけど、
本当に多くの患者さんやドナーに参加していただいて、
本当に協力を大きく受けて、
今まで続けることができました。
実は、今年2023年の1月に先進医療という形で、
海洋性大腸炎に対する腸内細菌移植療法、
抗菌剤療法と足した方法なんですけれども、
この方式で先進医療として、
今、患者さんに提供することができているということで、
すごく大きな一歩を踏むことができたので、
治療体制の整備
とても私としては嬉しいんですけれども、
腸内細菌移植療法とこのFMTが先進医療までいくときには、
先ほど言った安全性とか、
いかにちゃんと腸内細菌が生きていて届くかってことが、
とっても重要だったので。
中身がどうなってるのかっていう。
中身が重要なんですよ。
特にどなたがどういう人がいいのかとか、
とても気になるところだと思うんですけど、
そういうところをどうしてもやっぱり研究だけ、
大学の研究レベルだけではどうしてもそこまでは
整えることっていうのはなかなか難しくて、
長い時間をかけて200名ぐらいの患者さんたちに
参加していただきましたけれども、
今はこのメタチェンセラピュティクスと、
僕は順天堂の大学の方でももちろん、
小学期内科医としてやってますけど、
メタチェンセラピュティクスとして、
この順天堂と共同して、
三学連携で正しいイベント、
治療効果のあるドナーをしっかり、
その腸内細菌をうまく使うことができるようにセレクトして、
そして安全、確実に安全に、
ここが一番大事っていうか、
もう一丁目一番地だと思ってますけど、
安全にこのメフェミキンの治療が提供できる体制を整えて、
それで今治療ができるようになった。
これが先進医療としてのステップが始めたというところなんです。
今そういう段階になってきたというところが、
本邦の状況というか、
本当駆け足9年間なんですけど、
2023年では先進医療のところまで行き着いたという話です。
めちゃめちゃ面白いタイミングですね。
すごいワクワクするタイミングですね。
もうベストタイミングとしか言いようがなくて。
本当に?
ちょうどドナーの準備が1月から、
いろんな方々に参加していただくということで登録を始めて、
かつ今、患者さんたちがお話しする中で、
エントリー、参加を進めているタイミングでしたので、
僕としては完成度の高いFMTの治療を、
多くの患者さんに届ける、
患者さんのもとに届けるというのを目標としていますので、
今ちょうど多くの患者さんに届けられる第一歩というか、
実装して本当に患者さんに届く一歩を踏みしめることができているタイミングだったので、
今日本当に良いタイミングでした。
すごい。
ドナー選定の考察
具体的にどんな人が良いドナーになるんですか?
これ相性、マッチングみたいなのがあるのかなっていうのも、
今まで我々も報告していったところで、
マッチング。
全ての良い人に良い品種だったりとか、
腸内細菌層の構成って、
本当はそこって狙うべきなんですけど、
そういうのをみんなゴールデン・ドナーとか言ったりするんですけど、
要は全ての人にすごく治療効果の高いような腸内細菌層が、
見つかれば一番良いと思っていて、
それを今でも模索中っていうのはあるんですけれども、
少しずつ分かってきたのは、
その人にとって良い腸内細菌層、
うまくマッチするみたいなものが、
患者さんとドナーの関係性で見つかってくるっていうことも、
分かってきてますし、
患者さんとドナーの関係性。
例えばですね、
家族の中で選んだ場合、ドナーを選んだ場合、
どの関係性の人が一番うまく長くいったのかっていうのを、
データで出したことがあるんです。
これはもう既に文化されてるんで、
どの関係の人が一番うまくいったと思いますか?
一番長くうまくいったと思います。
これは選択肢とすると、
親からもらったっていう人と、子からもらったっていう人と、
兄弟がドナーになったっていう人と、
それから配偶者。
このパターンだったら、
どの人のドナーが一番うまくいくのか。
僕はやっぱり最初の方に、
最初、赤ちゃんの時に、
親からもらうっていう話もあったんで、
成長したら変わっちゃってるかもしれないけど、
もともと親のものだから、
親のものをもらった方が定着とかするのかなと思いましたけど。
確かに。
私は、自分が持ってない金を持ってる人のものの方が、
バランスが良くなりそうなので、
逆にね。
欠縁の人ではなく、配偶者の人を選択してみます。
本当に素晴らしい考察というか、
僕もいろんなことを考えてて、
一番遠い存在がうまくいくんだろうとか、
やっぱり親からもらうから親かなとかって思ったんですけど、
答えは兄弟が一番うまくいくと長く、
治療効果が続いたっていう結果だったんです。
兄弟。
これ兄弟、これも、
僕もこの答えっていうのはまだわからないんですけども、
ただ仮説として言うと、
親からもらったっていうのはすごく重要だって先ほど言いましたけど、
そうすると兄弟ってすごく似てるんですよね。
子供の頃の職環境と親が同じですから。
であると、非常に病気になってしまって腸内細菌が乱れた患者さんにとって、
とても健康な腸内細菌を反映してるのが兄弟で、
それがうまくマッチしたってことは言えるかもしれない。
なるほど。
腸内細菌の解説
だから、親からもらって同じような成長をしてきてる兄弟が、
腸内細菌のパラレルワールドみたいな話ですよね。
それじゃあなんで親がうまくいかなかったのかも考察してみると、
もう1世代20歳とか30歳違うと、
そもそも我々のこの30年違うってなると、
それぞれエネルギーの代謝の仕方が変わってるんですよね。
つまり腸内細菌の蘇生も変わることはわかっていて、
赤ちゃんの時はほとんどビフィズス菌で生まれて、
母乳で全部エネルギーは賄えるけど、
そこから筋肉もつけなきゃいけない、
そういう弱年期になったら食べるものも変わってくるし、
あとそんなに代謝しなくてもいいような世代になってくれば、
40、後半50、60になれば、
もちろんそれはそれなりの代謝は必要だけれども、
成長するには必要ないっていうところで、
腸内細菌バンクの可能性
必要な腸内細菌層の、
ちょっとこれは本当に予測なので、
あまり強くは言えないですけれども、
やっぱりその世代ごとに必要な腸内細菌層が変わっているから、
うまく年齢がものすごく変わってしまうと、
うまくマッチしない可能性があるのかなっていうのを論文で出したんですけども、
一緒に年取ってるみたいなことですよね。
腸内細菌はそうですね、
必要に応じて腸内細菌の蘇生は変わりますし、
ただこれってそしたら、
これから実装から進めていくときに、
全部兄弟からやるのっていうのは、
それはやはり無理な話で、
ただ今までやってきたやはり症例が多いので、
どういう菌が含まれていればうまくいくとか、
どういう菌種が少なかったらうまくいかないであるとかですね、
そういったような、
これは僕が話してるように、
多分この山田さんとか統計インフォマティックスの学者の方が話すべきかもしれませんけど、
やっぱりそういった様々な要素によって、
良いドナーっていうのは、
僕らは見つけることができると思っていて、
これはメタジェンスセラピオティックス内でやってることなんですけれども、
見つけられる?
っていうのを信じています。
確実にこれですって今言えてるわけではないですが、
ただそういう試みはもうすでにしてます。
じゃあ結構顕現みたいなのをして、
一人一人のデータを取って、
それをバーって並べていって、
この人が一番いいみたいなところを調べていっているみたいなイメージなんですかね。
ありがとうございます。
本当にドナーの候補の人を多く調べて、
菌尊のプロファイルを知ることで、
この人がうまく合ってるかもしれないっていう予測がどんどん立ちますよね。
そういうものってできれば多くの人たちに参加してもらって、
どういう菌尊を持っているのかっていろいろ知ることで、
選択肢の幅が広がってくると思っていて、
前半の最後で中原の方から告知がありましたけれども、
そういう菌尊のバンクみたいなものを日本で進めることができれば、
これ今海洋性大腸炎の話だけしてるような感じになってますけれども、
そうだけではなくて、
ディスバイオシス、腸内細菌のビタミンに関わるアレルギーだったり、
他の疾患にうまく応用できるような腸内細菌を持っている方を、
もしかするとそうやって効率的に見つけ出すことができるかもしれない。
今だったら骨髄バンクみたいなのあるじゃないですか。
そういう感じで腸内細菌でも腸内細菌バンクみたいなのがあれば、
中に引っかかるものがあるかもしれないとか。
本当にHLA型って人の型で決めて、あなたが合うから骨髄バンクって、
とても素晴らしい仕組みだと思いますし、
ただ、痛みを伴う献血とか骨髄バンクと比べると、
腸内環境を知るだけ便を調べるっていうことであれば、
それは大変なことではないし。
やりますしね、健康診断とかで。
そうなんですよ。
そういうふうに結局調べられたものも、
腸内細菌は自分のものだけれども、
自分以外のものを見ているわけで、
そしたらそれを使って本当に患者さんを変えられる。
変えることができるとすれば、
従来の移植よりもさらに進化したものになるんじゃないかなっていうことで、
腸内細菌のバンクの発想みたいのは、
我々で今進めていますけれども、
これが引いては多くの患者さんに大きな利益を
共有できることにならないかなって考えています。
健康に良い腸内細菌の取り入れ方
それはまさに社会の仕組みを何とかして
集められるように作ろうっていうところですよね。
そうです。
ちょっとやってみたくなりました。
なんか毎日水に流してるけどな。
宝の山なのかもしれない。
そんな話ですよね。
本当に毎日捨てるものであれば、
それが本当に誰かのためになるっていうことって
あんまり考えたことないと思うんですけど、
僕もこの研究をする前にそんなこと思ったこともなかったし、
それは自分は自分のものでしかないと思ってましたけれども、
もし自分が健康であれば、
その健康のものをお裾分けできて、
それが誰かのためになるって、
本当に研究するときも誰かのためになるかもと思って
研究するのって気持ちいいことだと思うんですけど、
それが自分が持ってるものであって、
それが人に移植できるっていうことになると、
すごくそういう健康のものをお裾分けできるっていうのは、
すごくいいシステムだなというふうに思います。
いいことしかない感じする。
ちょっと今の話の文脈とかとは異なってしまうかもしれないんですけど、
前半を聞いてて思ったんですけど、
結構その腸内細菌のバランスって、
その3歳ぐらいで完結するっていうふうにおっしゃってたので、
もう成人になった今にできるようなことってないのかなって少し思っていて、
治療とかで他の人の腸内細菌をFMTで移植したりはできるのかなって思ったんですけど、
普段の生活で何か私たちにできることがあったら教えていただきたいです。
そうですよね。本当に私の専門ツールと疾患を治すことっていうところで医療にしているので、
ヘルスケアみたいなところが本当に難しいなと思うんですけど、
いかに腸内細菌が健康とか、
いい腸内細菌層っていう定義自体がすごく難しいっていうこともあるんですよね。
実際、本当に健康であれば腸内細菌層もいいのかもしれないしっていうところで、
様々な食品であるとか、発酵食品だとかですね。
ヨーグルトをはじめ腸内細菌を活性化するようなものであるとかっていうのは、
どんどん食品の中でも多く取り入れられていると思うんですけれども、
僕の知っている中ではなかなかこれぞという答えが、
全体的にユニバーサルに言えるものってなかなかないなっていうのが一つあって、
腸内細菌総バンクの説明とクラウドファンディング
これはですね、もし次回、福田先生や山田先生の腸内細菌層の次回続けていいかもしれないんですけど、
本当にやはりそこらへんって、多くの食品であるとか、
そういう素材であるとか、そういう研究を多くしているところだといろいろ見えてくるところだと思うんですけど、
僕の場合はどうしても、そろそろ乱れてしまった人を治すための最終的手段みたいな話、
から始めてしまったので、ちょっときちんと答えられなくて申し訳ないんですけども、
ただ健康な人に参加してもらって患者さんを治すって、
ここにおいてはやはり健康な方っていうのがどういう方なのかっていうのは、
このドナーの組成を調べることでだんだんわかってきてますけど、
その人をさらに良くするっていう方法っていうのは、なかなかちょっと今パッと思いつかないっていうのがありますね。
ありがとうございます。
でもそういうところの理解を深めるというか、データをいろいろ出していくと、
もしかしたらわかることが見えてくるかもしれないですよね。
いろんな人の腸内細菌を調べることで、どうしたらいいのかというか、
そもそもどんな種類がいいのか、どういうバランスがいいのかみたいなのを掴むきっかけにもなるかもしれないですね。
腸内細菌バンクが。
いろんな人が参加していただくと、それでもわかってくるっていうのもありますし、
今、日本でも多く進んでますよね。
進んでますけども、例えば京タン越しで100人者を超える多くの方が住んでる場所が日本にあったりするんですよね。
沖縄もものすごく長寿だったりすると。
で、ここの中にヒントが入ってるかもしれない。
どういうものをその人たちは食して、どういう生活習慣があったんだということを知ることで、
もしかしたら日本人の原点みたいな、どういうものが我々にうまく合っているのかみたいなものが、
ちょっと逆算的ではあるんだけれども、
それが京都フリーズの先生が、内藤先生がおやりになってますけれども、
そういうような研究結果がフィードバックされて、実は後ろ向きにわかってきたときに、
我々がこういう生活習慣を取り入れた方がいいのかみたいな答えが、
こういう研究が今かなり並行していろいろ進んでますけど、
こういうものがいい情報となって患者さんにも披露できればなというふうに考えてます。
面白いですね。だから東京のある地区の人だけ調べるとかじゃなくて、
日本全国のいろんな人が参加したらそれだけ幅広い情報を得られそうですもんね。
データが今求められてるんですね。
みんなのうんちが求められてる。
本当にそういうことですよね。
さっきの実際に最近治療が始まったっていうところで、
このメタジェンセラピューティクスでも今後もっといろんな疾患ですとか、
使い方とかこれから広がっていくんだと思いますけど、
最後に会社としてこれからどんなことを進めていくのかとか、
その思いみたいなところがあれば最後に聞いてもいいでしょうか。
ちょっと前回との繰り返しにもなっちゃうんですけれども、
この我々メタジェンセラピューティクスはマイクロバイオサイエンスで患者さんの願いを叶え続けるという
こういうパーパスを掲げて起業した大学初のバイオベンチャーですと。
この去年最近のアカデミックなサイエンスの力を活用して、
医療と創薬、この2つのアプローチで患者さんに貢献するということを目指しています。
一つ注力して進めているのがFMTの社会実装で、
今、潤天堂が代表機関となった先進医療Bというのを我々も協力して進めていると。
今後、この潤天堂の先進医療Bに限らず、
様々な疾患に対してこの腸内細菌で創薬という医療を届けるために、
健康な方の腸内細菌はたくさん必要なんですね。
こういった方の腸内細菌を集める仕組みを腸内細菌総バンクと呼んでいるのですが、
赤十字というか献血の弁バージョンみたいな感じでご理解いただけるといいかなと思っていて、
これは我々がいくら頑張っても皆さんの協力がないとできない。
多くの健康なドナーさんに協力していただかなくちゃいけないという性質のものです。
そこで我々、まずは研究目的なんですが、
腸内細菌総バンクを作ってみようということで、
クラウドファンディングを始めることにしました。
4月20日からLady4さんのプラットフォームで始まっています。
このクラファンはお金を集めたいというよりは、
ドナーになりたい、ドナーで貢献したいという方、
ドナーになって貢献したいという方、
もしくは自分はお腹があまり自信がなくてドナーにはなれないんだけれども、
メタジェンセラピューティクスの目指す方向性
こういう活動に協力していきたいというような方に
集まっていただきたいなというのが目的で行うクラファンになります。
この腸内細菌総バンクどういう姿であるべきかというのを
ここで協力していただける方だとか、
お医者さん、研究者、患者さん、みんな含めて
みんなで議論しながら形を作っていけたらなというふうに思っています。
今後への思いということも聞いていただいたんですが、
我々の大きな強みというのは、
やっぱりサイエンスの力と臨床との距離と、
臨床と近くやれるというこの2つが特に強みだなというふうに思っていて、
その創業者がお医者さんの石川さんと、
あと基礎研究の福田さん、山田さんというふうにいて、
この臨床と基礎を行き来しながらスピード感を持って
患者さんにソリューションを届けるということを今やっています。
さらにできたらその副産物として
サイエンスの発展にも貢献したいなとできたらいいなというふうに、
元研究者としてもとても強く思っています。
ベンチャーだからこそ進められるサイエンスがあるということを
説明していけたら嬉しいなというふうに思っています。
研究現場と持続可能な社会への貢献
ありがとうございます。
本当に臨床から基礎からつながってみたいな話ありましたけど、
実際こうやって人を集めようというのも、
実際研究現場でやられている方と、
実際それをいい便を持っている人の距離みたいなのはやっぱりありますよね。
なかなかどうやって集めたらいいのかみたいなところもあるけど、
それをクラウドファンディングという形とか、
あと僕らは趣味で音声配信みたいなやつで、
毎週科学の話とかをやってるんですけど、
そういうのを聞いている人とかも、
興味を持つきっかけになったらいいかなとはすごい思いますよね。
最後にドナーってどうやってなれるんですか?
まずはですね、
ドナーになりたいよって立候補していただく方が登録するデータベースみたいなものがあるので、
そこに登録していただくと。
登録するには簡単なウェブでの質問書の回答と庁内サイキンスを受けていただくと。
ここのプロセスが今まさにこのReady4でクラファンで立ち上げようとしている部分ですと。
そのデータベースの中に入っていただいた方で、
実際にドナーになっていただけそうな方には別途ご連絡させていただいて、
医療機関でホームスクリーニングを受けていただくというプロセスになります。
なんで一回この候補者登録のデータベースみたいなものを挟まなきゃいけないかというと、
この安全な庁内サイキンスをドナーに
厳しいスクリーニングを経る必要がありますと。
やっぱり安全性がすごく大事なので、すごく厳しくやるので、
だいたい合格率が10%と、ぶどまりがとっても悪いんですね。
多様な庁内サイキンスが必要だけど、
ドナーになっていただけるためには結構厳しい試験が待っているというのが
この庁内サイキンスパンクの特徴で、
そこでまず一旦ドナー候補者としてデータベース登録していただくと、
可能性の高い方のみ医療機関に行っていただくというプロセスを経ることで、
医療機関にみんな行っちゃって、
病院の方がパンクするというのを防ぐというのが目的です。
実際、医療機関でどんなことが行われるのかというのは、
話の締めくくりと感想
実際に潤天堂で今やってますので、石川さんの方から説明してもらいたいと思います。
そうですね。本当に今、潤天堂のホームページを見ていただくと、
ベイ飲食とか潤天堂FMTなんかで入れていただくと、
我々の研究グループのホームページが見れると思うんですが、
ドナー登録みたいな、ドナーに興味がある方みたいなところで説明が書いてありますが、
いろいろな今までの病気とか治療歴とか、
ここで言うとかなり細かい話になってしまうので割愛しますが、
多くの質問に答えていただき、
かつその先に採血や便検査、
こういったもので全ての健康状態を確認させていただくプロセスがあります。
これは結構詳細にわたる検査なので、
今まで皆さんが受けている健康診断とは、
さらにさらに難しい健康診断になるんですが、
ここでしっかりパスした人がドナー登録という形になっていくということになりますので、
先ほど中川さんの方が言っていただいたように、
まずはちょっと興味を持っていただくところになれば、
ドナー登録について
まず自分のお腹の状態を知りたいんだというところですと、
クラウドファンディングが今回始まりますけれども、
そういうものに興味を持っていただいて参加していただくと、
そういうところから始めていただけるといいかなと思います。
ありがとうございます。
実際これを聞いている人でも、
もし興味があったら自分で調べてみたりとか、
あとはホームページのリンクとかもありますので、
そちらの方から詳細を確認していただけたら嬉しいです。
ちょっとでも僕たちもお手伝いというか、
協力できたらいいかなというふうには思いました。
ということで、今回前編と後編にあたって、
かなり腸内細菌に詳しくなった気で言っているんですけど、今。
だいぶイメージは変わりましたよね。
前編トーク聞いたら腸内細菌のことよくわかっている人になりますよね。
ちょっとこれ聞いたやつを明日誰かに
ちょっと言ってみるとかでもいいかもしれないですけど。
腸内細菌って実はちょっと脳とも関係あるらしいよみたいな。
とか治療に使えるんだよって言ったら、
何それってなるかもしれないですし、
そういう会話のきっかけにもなったらいいですよね。
ということで、本日は大変お忙しい中ありがとうございました。
本当に今後これが実際にもっといろんな患者さんを救うとかになっていくとか、
いろいろ活躍されるの非常に僕も楽しみだなというふうに思いました。
それで本当にこの治療がかなりメジャーになってきたりしたら、
私たちがちょっと関われたんだよっていうところが、
もしかしたら自慢に思えるかもしれないですね。
本当にちょっと自慢したいなって思いますけど、
それぐらい今後も楽しみな分野だなと思いました。
改めてありがとうございました。
本日のゲストはメタジェンセラピューティクス CEO の中原さん、
そして順天堂大学消化器内科純教授、
メタジェンセラピューティクス CMO の石川さんでした。
ありがとうございました。
ありがとうございました。
こちらこそありがとうございました。
というわけでお送りしましたメタジェンセラピューティクスとのコラボ会ですけど、
どうでしたか?
腸内細菌は思ってた以上に重要な働きをするんだなっていうことを学びました。
学びましたね。
はい。
めっちゃわかりやすかったよね、話。
わかりやすかった。
こんなバカな質問をしてしまったけど、
腸内細菌って腸内以外にもいるんですか?みたいな質問をして。
ちょっと困ってたかもしれないけど。
ちょっと困ってたですね。
でもね、すごい僕らの疑問を完璧に回答していただいてね、
そうですね。
ツッコミどころがないぐらい。
すごい勉強になりました。
勉強になりましたね。
これ聞いた人で腸内細菌バンクに協力したいって人も出てくるんじゃないですか?
ね、出てきたらいいよね。
で、実はこのエピソードに合わせて、なんと企業プレスリリースまでしていただいてる。
あら。
ありがたいですね。
ありがたいですね。
すごい。
エピソードの感想とフィードバック
初めてじゃない?こんな。
そうですね。
ちょっと私らごときがプレスリリースに乗っていいのかという疑問はありますけれども。
なんかこういうバイオベンチャーの方の話って結構ディープな話も出てきて、
そういう話聞けるのなかなかないんでね。
そうですね。
てかそもそもバイオベンチャーの社長さんとこと喋ったの初めてだ。
いや、ないんじゃない?普通。
ないですよね。
すごい貴重な機会だと思うよ。
サイエントークやってなかったらもう無縁の世界ですけど、
でも意外とすごい話しやすいというか優しくて。
優しかったね。
うん、よかったですね。
すごく緊張しましたけど。
めっちゃ緊張してたけど、今もう終わったからふーって感じで喋ってるけど、
ちょっとガチガチすぎたかもしれない。
そうですね。
俺なんかやたら笑ってたなと思って。
そう?
聞きづらかったらすいませんって感じだけど。
でもリスナーさんからしても普段の私たちと多分違うなっていうのは感じたのかなとは思うよね。
それで後日、これを聞いた人がまた質問をもし送ってくれたらそれも答えてくれるっていうことでしたので、
一応期限決めておこうかなと。
はいはい。
5月18日の木曜日までに、もしもお便りフォームとか、あとはツイッターでもハッシュタグサイエントークをつけて質問とか送ってくれれば、
僕らがそれをまとめてお送りして、後日またそのいただいた回答もポッドキャストに紹介できたら、
まあいいコラボなんじゃないかな、いいというか。
そうですね、私たちとメタジェンシャラピューティックスだけじゃなくて、
リスナーさんも巻き込みながらみんなで話していくみたいな感じになりますね、そしたら。
いい感じなんじゃないですか。
いい感じだと思います。
メタジェンセラピューティクスの紹介とその活躍
なのでぜひぜひ、感想だけでもね、こういうふうに思いましたとか、ちょうど最近やべえとか、
そういう感想とかでもいいので、ぜひツイートやコメントよろしくお願いします。
よろしくお願いします。
ありがとうございました。
ありがとうございました。
55:47

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