そう、だからもう宇宙がまんじゅうで埋まっちゃうわけですよ、それだけでね。
うん。
で、これがまあ、すっごい平たく言うとPCRの概念。
実際はこんなに増えないんだけど、材料が必要になるから。
それ聞くとさ、なんかやばいアイディアな気がしてきた、PCR。
ある意味やばいアイディアなんだよ、これ。
で、PCRのすごいところって、あとね、すごい簡単っていうのがある。
バイバインはさ、漫画の世界だから、その質量保存の法則を無視してボンって増えていくわけだけど、実際は材料が必要になってくるわけよね。
で、このPCRに必要な材料って、増やしたいDNAと、あとはそのDNAの端っこにくっつく2個のちっちゃいDNAと、ATGCのパーツと、あとポリメラーゼっていう酵素。
で、あとマグネシウムイオンとか、まあそういう簡単なイオンとか入ってるけど、材料そんぐらいで、それを今から温度と秒数のレシピ言うんだけど、最初意味多分わかんないと思う。
98度で10秒加熱して、55度で5秒ぐらい加熱して、72度で15秒加熱して、これで2倍です。
これ一例だけどね、この秒数とか温度。温度上げて下げて上げただけ。
これやばくないですか?
やばいね。
これやばいよね。料理だったらちょっと意味わかんないけど。
でも、全部決まってるからさ、誰でもできるってできるよね。
そうそうそう。ほんと料理でも一回温めて、ちょっとフライパンから避けて冷まして、もう一回合わせて炒めますみたいなのがそんなもんよ。
でもこれちゃんと上げて下げて上げてみたいな、この温度変えるのも全部ちゃんと理由があって。
で、まあちょっとPCRの原理にも絡んでくるんだけど、この辺の話は。
で、まあざっくり今ね、PCRの概念こんなもんですっていう話で。
じゃあこのポリメラーゼってなんだよっていう。
で、これはDNAを型にしてDNAを作るっていうコースだね。
なんだけど、そもそもDNAってなんだっけとか、あとゲノムっていう言葉とかも出てくるんだけど今後。
その辺もちょっとこれ人類の起源を考えていくにあたって重要ワードなんで、一応復習しておくけど。
人間の体がどうですかとか、こういう遺伝子がありますとか、設計図全体のことをまずゲノムって言いますと。
設計図全体セットみたいな感じ。
全体セットがゲノムね。
その全体セットの中の本みたいなイメージしてもらったらいいんだけど、
この中の何ページ目みたいな、それが染色体ですみたいな。
で、そのページの中の文字がDNAなわけよね。
で、その文字が例えば、これATGCっていう、IUEOみたいなのはDNAでいうところのATGCなんだけど、
これがずらーって並んでて、この並びになってると、じゃあこの場所は目の情報ですとか、
そういう設計図の情報になってるっていう、これが遺伝子。
で、DNAはその文字で大体30億文字とかが並んでますと。
2セットあるって感じ。
で、こんだけの情報が、細胞1個のDNAって全部伸ばしたら2メートルぐらいなんだよね、長さ。
すごい短いっていうこと?
いや、長くない?
長いってこと?
だって細胞1個あたりだよ。
細胞1個あたり。
2メートルあんのに、それが数千分の1ミリメートルに収まってんだよ。
そうだよね。すごいね。
でも、大体人間全部の細胞の長さつなげてったら、これもわかんないかもしれないけど、200億キロメートルぐらいになって、
地球から太陽までを65回往復できるぐらいの長さになる。全部並べると。
すごい。それで、人1人分のDNA。
の長さ、そう。全部つなげたらだけどね。
で、今回の話は、なんかDNAって文字って言ったんだけど、要は並びじゃん。ずらーっと一列の。
だから、このプラレールみたいなイメージをね、してもらったらわかりやすいかなと思ってて。
何がプラレール?
DNA自体が。だから、例えば、A、T、G、Cってだったら、
AっていうレールとTっていうレールと並んでガチャってつながったら、この並びになりますみたいな。
で、それが2車線あるみたいな感じだよね。
で、この2行の線路みたいになってるわけだけど、DNAって。
で、これがペアになってますと。
で、このペアっていうのは、AとT、GとCはそれぞれくっつきますっていう。
じゃあ、1車線がAだったら、もう1車線がAとTTになる。
そう。で、GGGの相方はCCCみたいな。
これが言ったら、二重螺旋みたいなのって、この二重ってそういう2本が並んでますよみたいな。
そういうことなんだけど。
これがざっくりDNAのイメージで。
で、これが増えるってなると、当然これがさ、そのまんま2車線のやつがさ、4車線になって分かれるみたいなことが起きないとさ、いけないわけじゃん。
倍にするっていうことはそうだよね。2車線が4車線になるよね。
そうそう。どうやって倍にするかっていうと、この今線路2本あったら、それ1回それぞれ離れて1本ずつになって、
で、それぞれに対してまた新しいペアができたとしたら、2本と2本で2倍の4本になるわけじゃん。
で、それがもう1回起きたら、さらに倍になって、次8本になったりっていうまずイメージができると思うんだけど。
これがポリメラーゼがやってる反応で、このDNAを1本の線路に対してペアの線路を作るっていうことなんですね。
で、この1本のレールにくっついて、このAとDとGとCのパズルのピースというか、プラレールの1個のパーツとしてはそもそもバラバラに細胞の中に存在していて、
で、それをガチャガチャガチャガチャと繋げていく役割がポリメラーゼ。
うん。
だけど、これ目印ただつけるだけじゃダメで、そっからポリミラーズがDNAを増やして2本になって、それがまた離れて、でまた目印がついて増えて、また離れてっていうのを繰り返さなきゃいけないじゃん。ぐるぐるぐるぐる。
はいはいはい。
で、さっきのわけのわかんない温度のレシピが出てくるっていう感じですね。
じゃあ、プライマーは何度も利用されるわけね。リサイクルみたいな、リサイクル、リユースみたいな、同じやつが利用される。
というより、もうプライマーをスタートにしてバーってつなげちゃうから、
あー、じゃあ剥がれる必要はない。
そうそう。プライマーはね、結構いっぱい入ってる、その試験管の中には。だけど増えた後に剥がれなきゃいけないってこと。
うんうん、なるほどなるほど。
で、このさっきの温めて、ちょっとだけ冷やして温める。98度、55度、72度っていう温度設定は、
温めたときに、このDNAって2本から1本に熱くてほどけるっていう温度で、
で、ちょっと下げた55度っていうのが、さっきの目印をつけますっていう温度。
で、72度にもっかい関連すると、このね、ポリメラーゼよく使われるやつって、72度で増えますっていう。
伸びる反動が72度で行われるわけね。
あ、そう。で、DNAが作られて、で、その後また加熱して98度でまた2本に分かれてっていうのが、一応この反応の全体像なんですよ。
酵素ってさ、熱に弱いイメージないですか?酵素とかタンパク質。
あります。だってさ、酵素洗顔とかあるじゃん、最近。
酵素洗顔。洗顔。
普通の洗顔料じゃないよ。なんか普通の洗顔料ってさ、石鹸だったり、あとはさ、チューブに入ってたりみたいなやつだ、大容量で。
海綿活性剤みたいなね。
でもなんか、酵素洗顔は一個一個包装されてるよ。
1回分の量、3gとか5gとかが、一個一個なんかアルミっぽい感じの袋に入ってて、不安定なイメージあるよね。
でもそれで普通に送られてくるんだったら、強めの酵素ではあると思うけど。
不安定ってほどでもなそうだけど。めっちゃ加熱したら死んじゃうっていう。
タンパク質が弱いのってよく卵で例えられるけど。
白身が加熱されてガチガチに固まっちゃうのって、あれタンパク質が熱で変性してっていうことだけど、
このDNAポリメラーゼみたいなやつも酵素でタンパク質だから、言ったら本来は熱に弱いものなんだけど、
今回のはこの72度で使うような、ちょっと特殊な酵素を使ってる。
で、それまでって昔は1回1回、継ぎ足してやってたんだよね。
だから、酵素入れてDNAが2倍になったらと、もう1回そのペアを引き剥がすっていう時に98度に加熱したら、タンパク質が死んじゃうわけじゃん。
そうだね。
ってなって、もう1回プライマーをくっつけても、その時にはもう酵素が死んじゃってるから、
そのタイミングで酵素をもう1回継ぎ足して、で、もう1回温度下げて、で、また加熱して。
だから、1サイクルごとに酵素をどんどん継ぎ足していかないといけなかったみたいな。
なるほどね。
そう。
めんどくさいしさ、かつ、なんかどんどんどんどん後のほうになると死んだ酵素いっぱいになって、なんか反応の効率とか悪くないそう。
まじでそうだと思う。
でも、今はこのほうを使ってないと。
だから、もう昔の人がこれもうめんどくせーってなったんだと思う。
でもさ、これどうやってさ、見つけたと思う?熱に強いやつ。
え、火山とかにいるやつだっけ?いる菌みたいな。
あー、そうそう。
なんか見つけたんだよね。
そう、あの、海ん中のね。
海ん中の。
うん。あ、ガチ火山ではない。
海底のなんかすごい熱い場所にいる菌。
そうそうそう。熱水が吹き出してくるとこにいる菌から、
このめっちゃ熱いとこだったら熱に強い酵素持ってんじゃねーみたいな感じで、
なんか全然たぶん違う人がその当時は研究してて。
あー、じゃあPCR用に研究してたっていうよりは、熱い地域にいるポリメラゼを別々に研究してる人がいたのか。
そう、この高熱菌っていう名前の菌を取ってそれを調べたりしてる人って、まあそれはそれで研究ジャンルがあるわけじゃん。
まあ、たしかに。
っていうのから熱安定のDNAポリメラゼが見つかって、だからそれ結構すごいコラボだなって思うんだけど。
そうだね。でもPCRを受動化しよって考える人が高熱菌の研究者にアプローチとかしてたんかな。
あー、そう、アプローチしてたんかな。
アプローチっていうか、そっち側からじゃない?なんか高熱菌の方からさ、こっちこれ使えませんかって言わんくない?
あー、そうだね。それはないね。だからこういうのあったらなみたいなやつで調べたら、報告あったんじゃないかな。
それいつの時代?
PCR自体が考案して発明されたのは1983年なんだけど、この高熱菌自体が見つかってんのが1969年とか。
イエローストーン国立公園の熱線、温泉みたいなとこだな。から高熱菌が見つかって、で、この耐熱性DNA合成酵素は短離されてた。
でも別にこれの使い道っていうのは特にないわけよね、最初は。
だからそこから、これが使われたのが1986年だから、20年弱越しに使われてるって感じ。
すっごい昔だったらさ、ちょっと別ジャンルの論文とか探すの難しいかなって思ったけど、でもそれぐらいの時代だったら探せるのかって思った。
あー、でもそれ結構ギリギリの時かもしんないな。
あー、まだネットのプラットフォームみたいなのがちゃんと作られてない。
80年代、まあ、論文の情報とか手に入ると思うけど。
まあ、でも考えたらそっちにたどり着くよね。熱に強いポリメーラーじゃないかなってなったら、そういう発想は出てくるよね。
ほうほう。
え、これ知ってる?ってプローブ法ってやつなんだけど。
うん、なんか昔やった気がする。
あ、やった気がする?
DNAポリミラーズってバーってプラレールのレール増やすみたいにパチパチパチパチ作っていくんだけど、
その線路の途中に例えばちょっとしたDNAの並びが始めからくっついちゃってるパターンがあって。
うん。
例えば1,2,3,4,5,6って合成してきたのに途中になんか3,4,5のとこにもうくっついちゃってる像みたいななんかが。
うん。
っていう状況があると、DNAポリミラーズって邪魔だ邪魔だみたいな感じで、1,2,3ってきた時点でその途中のやつを切りながら自分で3,4,5,6って。
作っていくんだよね。
うんうん。
だからその線路の途中にあるものはぶっ壊してからもう一回新しい線路を作り直すみたいな。
うんうん。
で、プローブってそれを利用してる方法なんだけど、なんかね、プライマーみたいな感じで目印なんだけど、
片方の端に光るものつけといて、もう片方はその光を打ち消すものがついてる、吸収しちゃって。
それは、ごめん、何の片方って言った?
あ、えっと、プローブって呼ばれる、この線路の途中にくっつきますみたいなやつがいて、その端端、片方の端には光るやつがついてるんだけど、もう片方の端にはその光を吸収全部しちゃって、
ぱっと見光ってないみたいな線路のパーツがあるんだけど、それがぶっ壊されると、その光吸収するものと光発するものが離れるから光が見えるみたいな。
例えば、3が光るやつで5が吸収するやつでも、それ打ち消して光吸収しちゃいますみたいになってて、
で、この3,4,5がポリミラーゼの効果でバラバラになっちゃうと、3は3だけで光るわけじゃん。
あ、そっかそっか。
5は光らないままだけど。
あ、なんか3,4,5がくっついたまま離れるのかと思ったけど、そうじゃなくて、3は3,4は4、5は5みたいな感じでバラバラになるから、その時に光るってことね。
そうそう、ブチブチ切られてくってこと。
理解した。
あ、理解した。これをすごい上手いこと使ってて、で、これをコロナのPCRの時にポイって入れとけば、コロナの配列の線路の途中みたいなので設計しておいて、
したら実際にPCRが起きると、これがブチブチ切られて光が出るっていうのがわかるから、それを見ればどんだけコロナの元々RNAが入ってたかってわかる。
でも、その光るプローブはさ、必ずくっつくの?
必ずくっつくように、自分でだから設計するんだよね。
でも設計しててもさ、必ずくっつくもんなんだね。それがすごいね、なんか。
あ、でもだから例えばさ、コロナで変異しちゃったりしたらさ、RNAの並び変わるわけじゃん。
うん。
だからその変異入っちゃうところだと、くっつかなくなっちゃって、検出できなくなっちゃったりする。
うん、まあそうだとしても、変異とか入ってない状態で狙った配列には必ずくっつくって、なんかある意味すごくない?
だってさ、わりといろんなもの入ってるんでしょ?
いろんなもの入ってる。
その中でさ、自分のツイートになるものを見つけて必ずくっつくっていうのすごいね。
あー、まあでもそれ言ったらプライマーもそうだけどね。
プライマーもそんな感じでさ、ちゃんとくっつくっていうのは、だけど1文字あたりさ、ATGC4種類文字があって、
うん。
1個増えたら4×4パターンになるわけじゃん。
うん、1個増えたら4×4。
あ、だからDNAが、たとえば1文字だけだったら4種類でしょ?
うん。
2文字になったら、4×4で16種類でしょ?
あー、はいはいはい。
だから4の何乗ってなるわけよ、その文字数分。
うん。
だから4の10乗とかでも、けっこうものすごい数じゃん。
で、それでもかぶるってなかなか起きないみたいな。
えー、だからかぶることはなかなか起きないと思うけど、
あー、うんうん。
唯一のものだったとしても、なんかいろんなものがさ、いっぱいある中でさ、勝手に吸い寄せられてくっつくのってすごくない?っていうことを言いたかった。
いや、それはすごい。
うん。
で、そんだけDNAがちゃんと合い方を見つけて、ぴたってくっつくっていう能力があるってこと?
すごいね。
分子的に。
うん。めっちゃ離れてても、最終的にはくっつくのかな?
まあ、1対1だったら難しいけど、いっぱいといっぱいだからね。
あー。
一応。
うんうんうん。
一応いっぱいDNA増やしたのと、あとこのプライマーとかプローブもいっぱい入ってるから、
うんうんうん。
確率的にはけっこうあるんじゃん。
うんうん。
っていう感じだと思う。
まあ、これでだいたいPCRの概要伝わりましたかね?
うん。
ちょっと説明すぎたかな?分かんないけど。
で、じゃあこれがなんで人の起源を知ることになるのかっていうことなんですけど、
要は、ほんとにちょびっとでもDNAがあれば増やせるっていうことだよね?PCRがあれば。
はいはい。
もう何ナノグラムとか何ピコグラムとか。
うん。
そんなレベルでも増やせる。
うんうん。
ってことは、たとえば土の中から掘り返したときに、化石についてるめちゃくちゃちょびっとのDNAも増やせるっていうことになる。
だから、これもう太古のDNAを現代によみがえらせられるっていう状況よ。
おー。はいはいはい。
だからすごいじゃん、この化石とか地層だけ調べるのって、まあそれも大事なんだけど、限界がやっぱあると。
うんうんうん。
たとえば化石同士の関係性とかさ、細かいことまで分かんないとか、
あと放射性炭素みたいなの使う方法あるけど、これも言っても半減期が5700年ぐらいだから、
それよりも昔になってきて、何万年ってなってくるともう分かんないわけよね、どんぐらい昔だったかって。
DNAはどれぐらい持つんだっけ?
DNAはね、もう数万年でも残ってるやつある。
逆に言えば、じゃあ数万年前までしか分かんないってことだよね。
それより前はもうDNA残ってないから、降伏しようにもできないよね。
まあ、DNA残ってなかったらね。
だけど、今人間が見つけてる最古の人のDNAは43万年前とかにスペインで見つかってるやつがあるんだけど、
でも43万年残ってんだよ、DNAが。
すごいね。
すごくない?これ2016年に見つかって報告されてるんだけど。
結構最近。
結構最近。
で、この辺の研究はもうね、めっちゃ最近。
ここ10年ぐらいでめちゃくちゃ多分、DNAの情報から人間の祖先考えましょうみたいなのですごい発展してて。
だからね、俺らが教科書で習ってたのとだいぶ変わってると思う、もう状況が。
確かに、そうだね。
最近だな。
めっちゃ最近だから、結構これはね、アップデートしないといけない気がしてるんだよね、自分でも。
そのためにはちょっと知りたいなと思ったんだけど。
うんうんうん。
だから、しかも今だったらDNA調べたら、そのDNAの配列のさっき言ったさ、4×4×って4の何乗みたいなのって、なかなか被る確率ってないわけじゃん。
うん。
それがさ、何億文字もあるわけで、それを比較したら、この動物はこのDNAのこの部分が変わった種類だとか、それどれぐらい近いかがわかるみたいな。
うんうんうん。
それを並び替えると、進化の順番がわかるっていうことにつながってくるのね。
DNAが少しずつ変わっていってて、で、その並び順にすると進化の順番わかる。
で、それをだいたい1個の変異何年ぐらい経ったら起きますみたいなのを設定するんだけど、
うん。
したら、これが何万年前の化石ですとかでわかるみたいな、だいたいね。
あ、じゃあDNAから何万年前っていう、そのどれぐらい昔かっていう情報がわかるの?
そう、その情報もわかる。
え、でもさ、変異が何年に1回起こるかみたいなのってさ、
うん。
そんなに定期的なの?
あ、これはね、結構その遺伝子の変異入るのが、だいたいどれぐらいの速さでみたいなやつはもうわかってるらしくて、
だけどそれはなんか場合によって、それが例えば1000年あったらこれぐらい数変わりますみたいな、
その計算の仮定の立て方によって何万年前かって変わってくるわけじゃん。
そうだよね。
だから、めっちゃ正確ではない。
けどざっくり1万年とかそれぐらいの単位ではわかるって感じ。
幅はあるけどわかるって感じ。
そうなんだ。
でもなんか何年に1回とかどれぐらいの速さで変異が入るみたいなのってさ、
うん。
結構算出するの難しそうだけどね。
しかも本当にそうかどうかみたいなさ、実証するのもさ、めっちゃ時間かかりそうだけど。
あ、でもね、変異の入りやすさを実証するのは、
例えばこのポリメラーゼとかもPCRでいろいろ言ってきたけど、
このポリメラーゼがどれぐらいの頻度で変異入っちゃいますとかはちゃんとわかってる。
言ったらいっぱいそれやって、配列読んでここ変わってるっていうのがわかったら、
1万文字に1文字間違えますとか。
なるほどね。
実際の今のPCRの構想とかも一定数の割合でエラーはどうしても起きちゃうんだよね。
やっぱ自然界100%ないから、例えばここAなのに間違ってGとか入っちゃいましたとか、
そういうのって、やっぱ数千分の1か数万分の1で入ってくることがあって、
要はそれって生き物の中でも一緒ですよねっていう。
でもさ、生き物の進化のためにDNAに変異が起こるのとさ、
ポリメラーゼで増やすときに変異が起こるのってまた違うよね。
まったく一緒だよね。起きるっていうのが一緒っていう。
生き物の進化につながる変異って何?
生き物の進化につながる変異は、
1個設定だと千文字に1つくらいの割合で突然変異が起きたりするっていうのがあって、
ただそれが1文字変わっただけで、アミノ酸がまず変わるかどうかわからないっていうのが1つ。
アミノ酸って4×4×4、DNA3文字で64個になるけど、
そのうちかぶりもあって20種類のアミノ酸がそれぞれ割り当てられてて、
たとえDNAが1個変わったとしても同じアミノ酸のままってこともあるし、
例えばアミノ酸1個変わったとしても、それは別にそんな重要じゃないですみたいな場所としてってこともあるし、
だからそういうあんまり意味がない変異っていうのが実際は結構多くて、
だけどあんまり意味ない変異も起きてるからこそ、
遺伝子の中立的な変化っていうんだけど、
だからこそ一定の速さで割合起きてるって仮定してもいいよねっていう。
でもそれって1つの個体の中で起きる変異のことだよね。
そう、1つの個体。
それって進化に関わるような遺伝的な変異じゃないよね。
ただ1回起きてそれが子供に引き継がれたら、それは同じのを持ってるわけだから。
でもポリメラーゼとかでいっぱい同じ遺伝子が複製されていってて、
で、その中で1つちょっとエラーがあったとしてもさ、
その他ほとんどは正確なわけじゃん。
その他ほとんどは正確、そう。
じゃあマイノリティで変異が入ったものが、
次世代とかに伝わっちゃうのってどういうこと?
それは子供のDNAとかは、要は親のコピーを引き継ぐわけじゃん、とりあえず。
それが良くても悪くても。
だから全然関係ないとこに入ってる変異だとしても引き継ぐわけでしょ。
で、それが何世代か経った時に、例えばある1箇所が変異したとして、
その1箇所の変異によって今まで蓄積されてたやつが動き始めたりとか、
そういうことも起きたりするわけじゃん。
本当はここ、タンパク質とかを読んでるところじゃなかったけど、
例えばカイシコドンってATGだけど、今までTTGだったのに、
最初のTがAに変異しちゃったばっかりに新しいタンパク質作るようになりました。
っていうのが起きるとするじゃん。
ってなったら、その近くにあったやつ本来タンパク質とかに読まれないはずだったけど、
いきなり読まれるようになって、それがまた違う機能になるかもしれないじゃん。
でも、複製していっぱい複製した中で、
例えば何か1000個のうち1個だけがエラー起きたとしても、
残りの999個は普通じゃん。
だからその1個がさ、受け継がれなさそうだなって思って。
さっきと同じこと言っちゃうけど。
1個変異したらさ、次に引き継がれるの。
一番わかりやすいの、減数分裂するときとかかな。
子供に受け継ぐ用のDNA作るときって減数分裂するけど、
そのときにエラー起きたやつはまあ、おそらく引き継がれるよね。
だってそれ1だったやつがさ、子供はそれを受けて最初は1個のDNAから始まるわけじゃん。
で、それが細胞分裂してどんどん増えていくわけじゃん。
ってなったら100%になるし。
生殖とかに関わるその細胞とかの分裂は、
生殖に関わる減数分裂細胞が変異が起きたら、
引き継がれちゃったりする可能性はあるよね。
それ以外はその人、個人?
いや、でもそれ以外もさ、例えばガンとかもそうだけど、
それが遺伝子1文字変わっちゃっただけで、
ものすごいその細胞増えるようになっちゃって、例えば。
ガンってそういうことじゃん。そういうので起きるガンもあるけど。
それってもう1個の影響でさ、
その個体全体にはめっちゃ大きな影響を与えるわけじゃん。
ってなったら、その1個の変異によって、
その生き物が死んじゃうってことが起きたりするよね、例えば。
ってなったら進化的には淘汰されていったりするじゃん。
なるほど、なるほど。
そう、たとえ1個の、たとえ1文字の変化でも、
それを実際には細胞の中で修正する機能とかもあったりするんだけど、
それを修正しきれないってなっちゃったら、
その細胞が暴走して、
同じその悪いDNAのコピーがどんどん増えるようになったら、
体の中の細胞のほとんどがそれじゃないとしても、
それによって肺の機能がおかしくなりましたとかさ、
心臓おかしくなりましたとかさ、
なっちゃったらもう敗北するわけじゃん、生き物としては。
そうだね。
え、それでいったらさ、ほとんどの人って結構ガンになるじゃん。
だったらさ、変異はさ、しょっちゅう起こるじゃん。
でもさ、さっき言ってた変異のスピードみたいなさ、
何百年に一度変異が起こりますみたいなさ、
その変異は何なんじゃ?
それはなかなか起こらない変異ってこと?
それはなかなか起こらない変異。
だって、進化ってすごい何世代も何万世代も結構かかったりするじゃん。
じゃ、進化に関わる変異がどの程度の頻度で起こるかっていう。
のを仮定してるって感じ。
そんな仮定できんの?
それ仮定してるんだよ。
ポリミラーゼが変異入っちゃうっていう可能性も一つあるし、
それが引き継がれるっていう可能性もまた差し引かれるし、
それを全部統合したのが、今言ってる進化するときに、
これぐらいの年数だったら、
動物として変異したやつになりますみたいな。
なるほど。ごめん、なんかめっちゃ聞いちゃった。
納得できた?これ。
うん、なんとなく。とりあえず計算できるんだなっていうことはわかった。
とりあえずこの化石からDNAをちょっと取ってPCRで増やすっていうのが
大事そうっていうのはなんとなくわかったと思うんだけど。
うん。
じゃ、これ増やしたはいいものの、
どうやってこのDNAの、そもそも増やして並びはわかんないわけよね。
増やせるけど。
増やせるけど。その中がどうなってんのかって、
さっきの光る光らないでやるのは、
もともとこういう配列ですってわかってるやつは使えるんだけど、
じゃあ化石から増やした結果、
これがどういう順番でATGC並んでますかっていうのはPCRじゃわかんない。
うん。
なんか次回はこれをどうやって読むのかっていう話をしたら、
歴史にやっとつながりそうだっていう感じですね。