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2023-04-03 55:57

日本酒づくりはバイオ実験?菌とお米の関係を学んで日本酒マニアになろう!【日本酒 前編】 #111

日本酒の醸造家が登場!日本酒づくりもサイエンス?そもそも日本酒とはどんなお酒なのか?について語っていただきました。

【ゲスト】

川名啓介さん

楯の川酒造 https://www.tatenokawa.com/ja/sake/

【トピック】

・日本酒との出会い

・お酒の種類とは?

・サイエントークのお酒回 → https://scientalkclub.wixsite.com/scientalk/podcast/episode/36637abf/45

・お酒の原料と口噛み酒

・酵母菌と麹菌

・米の表面で何が起きているのか?

・なんかうめぇ酒ができる樽

・日本酒とバイオ実験

・きょうかい酵母とは?

・お米をどこまで削る?蒸す?

【Twitter】

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たての川酒造に転職するまでの経緯
サイエンマニア
こんにちは、レンです。サイエンマニアは、あらゆる分野のゲストを招き、ディープでマニアの話を届けるポッドキャストです。
今回のゲストは、たての川酒造の醸造責任者である河原さんです。よろしくお願いします。
よろしくお願いします。
今回はまさかの酒造からゲストが参加してきたということで、まずありがとうございます。この番組に。
こちらこそありがとうございます。
すでに結構ワクワクが止まらないんですけど、お酒がすごい大好きなんで。
じゃあ最初にちょっと簡単に自己紹介をお願いします。
今紹介に預かりました。山形県にあるですね、たての川酒造という日本酒の酒造があるんですが、そこで醸造責任者をしています河原と申します。
私、なぜか今日本酒を作ってるんですが、あらためて今回ですね、理由を聞かれてですね、なんか理由全然説明つかないんだよなっていうところなんですが。
一応説明してみます。
前の会社、自分が理系の大学院修士まで出てですね、それに近いところに新卒で入ったんですが、
東京の会社で入ったら、初任地が山形だったんですよ。
たまたまみたいな。
そうなんですよ、そうなんですよ。やりたいことできるならいいかと思いながら山形に来たんですが。
そこで日本酒が美味しいなということに気づいてですね。
それは仕事全然関係なくですか。
そうですそうです。山形とあと隣の新潟なんかのお酒を飲む機会があるんですね。
あの辺いっぱいありますもんね、米どころだから。
そうなんですよ、こっちのお酒こんなに美味しいんだなってちょっとびっくりしちゃってですね。
その前職、今でいう前職で日本酒好きになっていろいろやってるうちに、たての川っていうお酒を知って飲んでみたら、それもまたびっくりしたんですね。
めっちゃ美味しいみたいな。
そうなんですよ、そうなんですよ。ちなみに今回のアイコンにもですね、私がその時にあまりに驚いてインスタに投稿したんですけど、その写真を付けてもらいます。
結構じゃあターニングポイントみたいな。
自己紹介とサイエンマニアへの出演経緯
そうなんですよ、そうなんですよ。いろいろ背景とかもあるんですが、とりあえずそこで知って。
で、ちょっと転職なんかを考えてる時に、県内山形県の中でちょっと嫁さんを見つけてですね。
じゃあどうしていこうかなんて時に、嫁さんの実家の近くにこのたての川酒造があったんですよ。
なんかすごい縁だな。
そうなんですよ、そうなんですよ。あのたての川酒造があって言ってちょっと調べてたら、あれ製造部門で人を募集してるじゃないかと。
あれあれって言って。
すごい見つけ方ですね。
そうなんですよね、大外から来ちゃって。
で、なんかいろいろ人を大事にするとかいろんなことを言い、なんかすごい素敵だなと思ってですね、面接受けてみたら。
いきなり社長面接で、じゃあいつから来られますかみたいななんかトントンと話が進んじゃってですね。
えーすごいですね。
そうなんですよ。で、飛び込んでみて今今年今9年目ですかね。
はい。
ですね、そんぐらい今やっているところです。
いやありがとうございます。なんかすごいいろいろと気になるポイントはあるんですけど。
ちょっと後々いろいろ詳しく聞きたいなと思うんですけど。
はい、ぜひ。
まあそもそもちょっと今日なんでこうゲストに来ていただいたのかっていうと。
はい。
あのサイエントークの方にお便りをいただいたんですよね。
そうなんですそうなんです。
はい、いや僕もそれすごい嬉しかったんですけど。
なんかたまたまそのお酒の、お酒の話じゃないか、お便りくれたのは中学生の方が受験したいっていう、受験するっていうところで、
確か筑波大学の物理系のところに行きたいって言ったら。
そうなんですよ。
そこの先輩だっていうことでお便りさせてくれましたよね、確か。
そうなんですそうなんです。
しみくんっていうなんかぶっ飛んだメール送ってるのがいるなと思ったら。
なんかポッドキャストのサイエントークの最年少リスナーかもしれない。
ですよね、たぶんね。みんながみんな年齢言わないとはいえ。
いやそう。
それでも中学生、中学生はたぶん最年少でしょ。
いやそうなんですよ。でめっちゃなんか夢を語ってくれて、でそれに反応してくれた方もたくさんいて、先輩もいるんだっていうのと、
あと日本酒造にその後入って、なぜか醸造責任者として働いていますみたいなお便りが来て、どういうことだと思ったんですよね。
っていうのもあって、ちょっと今回お誘いしたっていう経緯ですね。
学歴から日本酒造りの道へ
はいありがとうございます。
これもまたなんか変化球で日本酒の話しすることになりましたね。
いやそうですよね。なんか変な不思議なつながりですよね。
物理学科からのなぜか日本酒の話みたいな。
そうなんですよそうなんですよ。
理系、物理学類、物理、すぐ話題だと学部じゃなくて学類って言ってたんですけど、まあそれは言って、
バイオ、生物系だけ別のところに行ってたんですね。
別のところ。
大学のくくりで、数学、物理、化系学、地学は一つの学部にあったんですけど、
その昔バイオが流行ったときにバイオだけ別学部に移ってたんですよね。
あーなんか場所も違うみたいな感じですか?
そうですねちょっと違うところにあるんですけど。
理系を出たと言ってもですね、本当に全然生物には触れてなかったので、
方から見るとあれそうは言っても理系でしょって思われるかもしれないんですが、
全然別のところから来たってつもりでいます。
しかも日本種像めちゃめちゃバイオ系のイメージがありますけど、
そうですよね。
やってることとしては。
そうなんですよそうなんですよ。
それで面白いなと思って、もともとポッドキャスト聞かれてたんですか?
そうですねはい聞いてましたいろいろ。
特にサイエントオークさんは去年の夏ぐらいにですね聞き始めました。
ちょうど科学史だとか言い始めたぐらいですよね。
そうですちょうど二部に入った頃で、
どっちに行こうかなと思いつつ二部に今進んでいってるところですね。
ありがとうございます。
そんな不思議な縁で今回サイエンマニアで日本種について語っていただけるっていう部分。
はいそういうことでよろしくお願いします。
醸造酒とは
よろしくお願いします。
そうですね最初にさっききっかけっていうのを教えていただいたんですけど、
そんな日本種像にポンって飛び込んで、
経験とかそういうのってあんまり必要とされるものじゃないんですかね?
気になったんですけど。
はいはいはいそうですねそうですね。
そこは結構うちの会社はかなりその辺自由でしたので、
本当に入ってくる人基本的にあの未経験ですね。
ほとんど未経験の人ですね。
そうなんだ職人さんみたいな人がいて教えてくれるみたいな感じですか?
そうですね先輩がまあそういう感じですが、
でも年齢も一番上でも40代とかなのでだいぶ若いんですけど、
若いですね。
なかなか特殊です。
そうですねそういう意味だとあのなんだろうな、
本当にいろんな人がいる中で自分も物理から飛び込んできたとはいえ、
その理系的な考え方っていうんですかね。
仮説を立てて試してみて成果を出すみたいな、
このロボットが活かせたっていうのはそういう背景もあるかもしれませんね。
やっぱりその醸造みたいなやつもちょっと条件変えて、
試してみてで結果を見てみたいなその繰り返しみたいな感じですか?
全然ちょっと僕どういう感じなのか想像できてないんですよ。
日本書作る現場見たことないんで。
そうですよねそうですよね。
試すって意味では見えない、
お酒作ってる中身は見えないんですけど、
だからこそ何かをインプットして、
何かが起きてアウトプットっていうところを、
いろいろ試さないと逆にわからないってとこですね。
結構トライアンドエラーなんだろうなっていう。
そうですねそうですね。
そのあたりの話もぜひ紹介がてら進めていこうと思います。
よろしくお願いします。
お願いします。
なんか日本酒もいろんな要素があってですね、
どこからどこから伝えたら分かりやすいかなと思ったんですけど、
じゃあですね、ちょっと身近なところから、
レンさんは前の回でビールが好きだっていう話を聞いてですね、
そうですね、しました。
実際今は何飲みます?ビール以外は何飲みます?
ビール以外は、僕日本酒も買って飲むことあって、
そうですか?珍しいって言ったわけだけど。
僕が日本酒すごい好きになったのは、
研究室にいるときに教授に、
結構やっぱめっちゃいいお酒みたいなのもらったりしたことがあって、
そうなんですね。
そのとき何だったかな、ダッサイとかを飲んだんですよ。
はいはいはい、いや美味しいですよね。
いやめっちゃうまいなこれみたいな。
そうなんですよ。
山形だったら、結構いろんな、
くどきジョーズとかも山形ですよね。
そうですそうです、ついこの間社長とも話しましたけど。
そうなんですね。
とかも僕結構好きですし。
そうですか。
自分の方が詳しくなさそうなので、今日はこの辺り。
そこまでではないですけど、好きなやつは好きみたいな感じですね。
だから日本酒をいろんな種類飲みに行けるお店とか行くことありますね。
それはそれは、それだと話しやすいですね。
それはそれは。
だから今日ワクワクしてるんですよ。
いや良かったです良かったです。
じゃあビール日本酒って、結構醸造酒が今やってますけど、
例えばワインとか、ワインは飲みます?
ワインもたまにぐらいですけど、
でもそんな種類とかは知らないですね。
ですよねですよね。
あとは上流酒とかはどうですか?
ウイスキーとか焼酎とか。
僕焼酎が全然飲めなくて。
わかります。
自分もそっち派なのでよくわかります。
ウイスキーはハイボールは飲むけどみたいな。
そうですよね。
それぐらいな感じですね。
多分普通だと思いますけど。
ちょうどですね。
自分と飲む感じがちょうどいいので、
多分今日はスムーズに話せると思います。
今の話に出てきた醸造酒の話なんですが、
日本酒ってこの前のサイエントークでも頑張って、
お酒会の春保志音会をやってくれて。
お酒会をやりました。
神戸の歴史みたいな話をちょっとだけしたんですけど。
すげえ調べてるなと思って、すごいなと思って聞いてましたが。
あれを少し解説しながら話すんですけど。
ありがとうございます。
醸造酒っていうのがあるんですが、
果物とか穀物とかを発酵させて作るお酒のことですね。
それを蒸留って言って、アルコール分を濃く抽出したものを蒸留酒って言って。
日本酒について
お酒にはほとんどこの二つに分かれるんですが、
そのうちこの醸造酒の中にワインとかビールとか日本酒とか、
他にもいろんなシードルとか、近いところだと商工酒とか、
いろんなとにかくお酒があります。
その中でもサイエントークの中でも話してた、
ワインとヴィンテージの話。
しましたね。ヴィンテージの意味みたいな。
そうなんですよ。この辺りから聞いていくと面白いんですが、
ワインにはヴィンテージがあります。
ラテン語で語源もヴィンテージ、ワインの採れた年だって言ってましたが。
葡萄の収穫の年ですね。
そうですそうです。
あれって、これで化け学につながってくるのが、
コウボがエタノールを作ります。
コウボがエタノールを作るってのは分かるかと思うんですが、
その原料は糖なんですね。
グルコースとかそういうやつですね。
特に日本酒はグルコースが中心なんですが、
糖分をエタノールに変えるというのがコウボ君がやってることです。
そうした時にワインって原料ブドウじゃないですか。
そうするとコウボ君の働きだけでお酒ができるんですね。
もともとついてるコウボみたいな。
もともとついてるコウボもあれば、添加するコウボもありますが、
原料に糖分が入ってるとコウボの働きだけでもエタノールがゲットできると。
ブドウに糖分が入ってるからっていうことですね。
日本酒の原料と加工工程
そうするとすごくシンプルな1工程でお酒ができるので、
ブドウの特徴がそのままお酒に出やすいんですね。
だからブドウの出来が直で味が大事っていう。
そうなんですね。
人によって違うんですが、極端に言うと、
ワインの出来はブドウの栽培が8割だっていう人がいて、
その後の2割ぐらいが醸造家の腕の見せ所っていう。
ブドウ作りの方が8割ぐらいの比率を占めてるという声もあります。
それに対して今度はビールと日本酒です。
ビールと日本酒の原料って分かります?
麦とか米とかですね。
ビールは麦。
穀物ですね。
穀物って糖あります?
ブドウとかに比べたらあんまりないんですか?
そうですね。ほとんどないです。
ゼロではないんですけど、
澱粉の状態でいるので糖になる前の状態でいるんですね。
つながってる状態みたいな。
まさにその通りですね。
そこに酵母君を添加しても、
こんな大きい状態じゃ食べられないよと。
こんな大きい状態じゃエタノールにできないよって言って、
お酒にならないんですね、実は。
なのでビールと日本酒はちょっと特殊な工程をもう一つ挟みます。
例えば先にどっちから言えばいいかな。
分かりやすく言うと、
米って口で噛んでると甘くなるじゃないですか。
もぐもぐしてると甘みが出てくるっていうのは、
あれは代研院の中にある…なんだっけ。
アミラーゼですか。
そうですね。アミラーゼが米の澱粉を糖に変えてくれると。
ということで、それが元になって口噛み酒っていうのができたんですね。
これはあれですね。黄身の縄で出てきましたね。
そうですね。まさに黄身の縄ですね。
本当に元々がそれだったっていうことですか。
そうです、そうです。
弥生時代なのか、米が来て、
多分最初に発見されたのはそれなんじゃないかと言われてます。
口の中で糖分ができて、
それをあえて吐き出して置いておくと、
この場合は添加しない偶然入っちゃった酵母が糖をアルコールに変える
という、一段階糖を用意するという工程が入るんですね。
なるほど。一工程目が人の口で噛むっていう。
そうなんです。糖にするっていうのが糖にしなきゃいけないっていうのが
一つ難しいところですね。
これ偶然見つけたんですかね。
それも難しいところで偶然だと思います。自分も。
いや、普通やろうと思わないですよね。
そうですよね。わざわざ出すかっていうところですね。
でも多分何かしら、
どうですかね、ちょっとこの辺りは微妙なところですけど、
偶然何かつばがかかっちゃったとか、
そういうところからできたんじゃないかと私は思うんですよね。
確かに確かに。諸説ありだと思いますけど、ありそうですね。
そういう偶然入ってて。
あれ、何か発酵してる。
発酵が見つかったのも多分そんな感じじゃないですか。
そうですよね。
そういうときでもビールが見つかったのが麦に水に浸してたスープのようなものが
プツプツ泡立っていてなんて話ありましたが。
そうですね。作ってそのまま置いといてみたいな。
それもおそらく偶然じゃないかみたいな話でした。
あれがまたちょっと戻ってきますが、ビールの作り方にも関わってくるんですね。
日本酒のお米は米の澱粉を糖に変えるのに口紙酒が発酵で、
今は麹っていうのを使ってるんですが、
ビールの原料と発酵工程
ビールはですね、そこがまたこれもすごい偶然なんですが、
麦を水に浸けておくと発芽をします。
普通に芽が出る。
そうですそうです。芽が出ると。
で、そのときに麦自体がこれから大きくなるのに、
麦の中の澱粉を自分で糖に変えるんですよ。
へー。
普通に代謝するみたいなことですか。
そうですそうです。
自分でこれからでは。
使うみたいな。
そうそう。肉体じゃないか。
麦の中にある澱粉を自分で変えるんですね。
だからインプットは水と温度だけやってやると、
自分で糖を作り出してくれるんですよ。
植物すごいですね。
そうですよね。そうなんですよ。
で、ビールはその薄型、薄型っていう状態で、
それがもう糖を持ってるという。
薄型はもうなんかその生えてきてる状態みたいな。
そうですねそうですね。
生えてきてる時点でもう中には糖が用意されてるということなんですね。
だからすごい偶然で見つかったって中では比較的見つけやすい。
水と温度があればそこに糖が用意されてるので、
比較的見つけやすかったって意味で、
ワインと日本酒とビールの比較
すごく歴史も古いんじゃないかと。
確かにな。口神崎の方が見つかりにくそうだもんな。
そうなんです。そうなんです。
それは面白いですね。ちょっと確率論みたいな感じしますね。
ですね。ですです。
やっぱりそっちの方が古いもんな。
そうですそうです。歴史的にもやっぱ古いし、
特殊な、結構肥沃と逆の、
荒れ果てたところでも比較的小麦は生えやすいので、
そういう意味でも、
そういうとこで見つかってても、
水と温度で爆がりになってとか、
偶然が早い可能性が高かったですね。
実際その方が古いです。
どんだけその植物が反映してるかにもよりますもんね。
ですです。そうなんです。
今、ワインとビールと日本酒ってきてますね。
複雑さの順なんですね。これが。
複雑さの順っていうかあれなんですけど、
ワインだと糖がもともとあるので、
酵母を入れるだけでお酒になる。
これを一つの発酵だけでお酒になるということで、
単発酵っていうんですね。
単細胞の単ですね。単体の単。
ビールは一回の、
酵母を添加するだけだとお酒にならないんだけれども、
膜がにするっていう工程を一つの発酵、
で、澱粉を糖に変えるっていう
科学的変化が起こってるので、これを発酵とすると、
糖に変わる発酵と、
日本酒に必要な要素と複雑さ
次に酵母を加えてエタノルになるっていう
二つの発酵が起きるんですね。
だからこれを複数の発酵って書いて
複発酵って言います。
で、日本酒はさらにそれよりもう一段ややこしくってですね。
日本酒はこの米から米の澱粉を糖に変えるのと、
その糖をアルコールに、エタノールにするっていうのを
同時に行ってます。
同時?
はい、同時に行ってます。
ちょっとこの後もう少し詳しく説明しますが、
この二つの発酵を液体の中でグラグラ発酵させてる中で、
両方同時に起こってるんですね。
なんかあのでっかい樽みたいなやつをかき混ぜるみたいなのを想像してますけど。
そうですそうです。
白く濁った液体が中に入ってるんですが、
その中で米が糖になりながら、
その場でその糖を酵母君がエタノールに変えるっていうのが
並行して起こってるっていうことで、
並行複発酵って言うんですね。
並行複発酵。
でもこれ難易度はでも上がるんですか?
そうそうなんですよ。
二段下に分かれてるよりも。
これがすみません、難易度って言っちゃうとまた難しいところなんですが、
そういう地理的、歴史的に、
それが一番良かったってことですね。
決してそれを選んだわけではなくて、
例えばワイン、フランス、見つかった場所はまた違うんでしょうけど、
葡萄のあるところで、
エタノールは愉快になれるし中毒性もあるぞって言って、
みんなが飲みたがったと。
やったときに、
ここには葡萄がいっぱいあるじゃないかって言って、
じゃあ葡萄でうち裏はワインってものを作っていこうってなったりとか、
じゃあうちには小麦があるぞと。
じゃあ小麦で酒をどうにか作れないか。
バクガニするとビールができるぞって言って、
ビールを作ったと。
日本には米が伝来してきたぞと。
弥生時代に伝来してきて、
米はたくさんあると。
ただなんか、
偶然見つかったものの、
偶然エタノールの気持ちよくなれる液体はできたものの、
なんか作り方よくわかんないなって言いながらも、
どうにかこうにか工夫して、
麹っていうものを使って、
安定して糖ができるようになると、
じゃあこの日本っていううちでは、
米を原料に麹でお酒を作ろうと。
地域性みたいな。
そうですそうですっていうのがあるので、
なのでちょっとすいません、最初の最初に戻っちゃうんですが、
ワインが単純でシンプルだと。
だから良いとか悪いとかでもなく、
日本酒が複雑だから、
良いとか悪いとかいう話ではないというのをちょっと伝えておきたいですね。
麹菌の役割と歴史的背景
それぞれの場所にあったものが今まで残ってて。
そうなんですそうなんです。
結構イメージつけられがちですよね。
これ前僕も話したんですけど、
結構ワインは結構西洋の人たちが飲んでて、
ビールは東側で、
そっちの地域の人の方がまだ文明進みが差があったんで、
ビールは野蛮人が飲むものだみたいな言ってたけど、
実際そういうのは勝手にその人たちが決めたことであって、
実際その地域に適したものがただただ飲まれていってるみたいなことですよね。
そこが文化とか格差とかになっちゃうけど、
また歴史の話になっちゃいますけど、
その土地の適したお酒だっていうことです。
そうっすよね。
分かりやすく言うと、
ややこしさ、複雑さってことなんですけど。
というところでした。
じゃあお米が今なんだっけ、
2段階で日本酒になるっていう話には伝わったとこですね。
あと麹が必要。
これ麹菌ですね。
麹菌が必要ですね。
これがどういう働きというか。
そうですね。麹はカビ菌です。
カビ。
アスペルギルスオリゼっていう日本酒に適したカビ菌が発見されたんですね。
普通のカビとは違うんですか。
普通のカビと違って一番大きなのは無毒です。
これが一番大きなところですね。
カビのいろんな中でも無毒のカビっていうのはものすごく限られるんですが。
あれですよね。チーズとかのカビとかもありますよね。
あの白カビも青カビもそうですね。無毒のカビです。
ああいうので日本酒に適してるやつがいるっていう。
そうですそうです。
ちょうどお米、たぶん農家さんだとわかるんですけど、
お米栽培してると稲穂に緑っぽくふわっとしたカビちゃった米っていうのがたまにあるんですね。
あれが実はアスペルギルスオリゼの発見されたルーツっぽいんですが。
そういう意味では目の前にあった菌で偶然等になったので、
これもやっぱりまた偶然がきっと面白かったんだろうなと。
麹の仕組みと実験的要素
確かに。材料自分から集まってくるみたいな話ですもんね。
そうなんですよ。
今回そっち方向もすごく話したいんですが、日本酒の話に寄せていきました。
無限に話せそうな感じですけど。
面白くて歴史とかと話すとですね。
日本酒の話聞きましょう。
まずは麹行きましょう。
麹が面白いのがカビ菌ですね。
カビ菌で日本特有、アジアによくある文化なんですけど、
中国にの商工酒も実はカビ菌を使った醸造酒なんですが、
日本も同じようにカビ菌を使っています。
このカビ菌の胞子を蒸したお米にふりかけてしばらく置いておくとですね、
そのカビ菌が蒸したお米を溶かして糖に変えてくれるということが起こってますね。
だからやってることは最初の口神酒で言う口の中に入れるみたいなのに近いことが起きてるってことですね。
酵素が唾液から酵素を取っているか、
麹菌が蒸したお米の中にある水分ですね。
この水分を使って麹菌は生えようと、繁殖しようとした時に、
お米を溶かす時に酵素を出すんですね。
そこで糖が生まれるということなんですよ。
本当に実験みたいな感じですね。
そうなんですよ。
日本酒の麹作り
かなり麹だと農業ですね。麹作りはほぼ農業です。
栽培みたいな感じなんですか?
もうほぼそうですね。
イメージとしては麹を作るのに普通の作り方だと約3日間くらいかかります。
3日?
そうですね。麹自体は3日くらいでできます。
蒸したお米をある培養室、室って言うんですけど、
培養室に持って行って、3日間綺麗なところで麹菌だけを増やすっていうことをやるんですけど、
農業だって言ったのはですね、
蒸したお米に水もあるし、養分、澱粉もあるし、
さらにその室っていうのは暖かい部屋でやるんですね。
30数度くらいの暖かい部屋でずっとキープさせます。
蒸すみたいな感じですか?
蒸すまで行かなくて、保温するぐらいですね。
保温するぐらい。
本当に培養って感じですね。
そう、まさに培養なんですよ。
で、それを金が増えるための3要素が揃っているということ。
さらに蒸したお米の表面に麹菌の胞子、種がぴとってくっつくと、
まるでそれが地面、土に種を蒔いたような状態になるんですよ。
米がもうフィールドみたいになるんだ。
そうです、そうです。
植物って土の中に根を食い込ませていくんですけど、
土とか砂って隙間があるじゃないですか。
だから間を抜けていけばいいんですけれど、
蒸したお米ってすごくソリッド、固いんですね。
ですよね、割らないと根が張れないですよね。
そうなんですよ、そうなんですよ。
そこで、その時に麹菌君が、
これは水分が欲しいけども、ここは固い土地だから、
どうにかこうにか溶かして、中の水分を取りに行ってやろうと思うわけです。
そういうことか。
その時に自分で麹菌君の武器である酵素も自分で作り出して、
米を溶かし進んでいって根を張るんですね。
すごいな。
最近、ノンコーディングRNAの話をしてくれた人がいたんですけど、
その人が実験の時に、
細胞の周りの膜とかを酵素で溶かすんだみたいな、
ゆっくり抽出するんだみたいな話してて、
それと一緒だなって思いましたね。
細胞膜破壊するみたいな。
硬いところをどうにか抜けるっていうところは、
多分考え方は同じですよね。
一緒ですよね。酵素を使って壊しているっていう。
あの回もとても参考になりました。
面白いな。
最近びっくりしたのは、
実は鰹節も同じことが起きてたりするんですよね。
そういうのもまた面白いんですが。
え?鰹節?
鰹節もそうそう。
すいません、巻き道で揃えてあるんですけれど。
とりあえず工事はそうやって作っていってます。
発酵プロセスがそういう感じなの?
そうなんです。
ちなみにイメージ、今ここ聞いて大体掴めたと思うんですけど、
悪い例えかもしれないんですが、
カビキラーのCMって見たことあります?
お風呂の黒カビにカビキラー噴射すると、
黒カビが消えるんだって言って。
根こそぎ殺すみたいなやつですよね。
そうですそうです。
パッキンに食い込んだ黒い線みたいな。
あれが蒸したお米とカビ菌、工事菌で起こってます。
そういうことか。
めっちゃでもイメージしやすいですね。
ああやって食い込んだ。
あれめっちゃわかりやすいなと思って、
よくこの例え使うんですけど。
そうなんですよ。
あれが蒸したお米の中で起こってますと。
そっか、だからその表面みたいなのも線状ですよね。
溶かされるか守るかみたいな感じじゃないですか。
パッキンもお米も一緒。
そうですね。
そういう意味ではカビキラーはちょっと強すぎる兵器ですけど。
確かに強すぎる。
そんなことがそうですね。
確かに線状って言えば線状ですよね。
いや線状だと思いますよ。
戦うっていう意味ではそうなんですが、
うちらはそれを旗から神のように見ながら、
それをうまくコントロールするっていうのを、
麹作りとしてやってます。
それも麹菌の種類とかもあるんですか。
種類によってちゃんと起きやすいとか。
ですね。
ありそうですよね。
あります。
酵母菌の役割
これもたくさんの歴史の中で、
より甘くなるとか、
より綺麗な味になるっていう麹菌が選ばれてきました。
綺麗な味になるか。
難しそうですね。
そうなんですよ。
せっかくなので、
サイエントークでも酵母の種類。
私はビールも結構ってことじゃないですが、
多少好きなので。
酵母の種類とか、
酵母をブレンドするみたいな話も日本酒にあってですね。
そこの話もちょっと合わせてしていこうと思います。
その気になるな。
ビールの話ではイメージあるというか、
エールとラガーの違いみたいな。
そうですね。
そういう話ですよね。
日本酒にもある。
日本酒にもあります。
さっきの種麹菌がいろんな種類がいるとか、
選ばれてきたんだとかいうのと合わせて、
日本酒にはもう一つ酵母菌も使われてますが、
酵母菌も同じように選ばれたり、
今では保護されたり、
いろんなことが起きてます。
保護されてます。
種類がですか?
そうです。
どうしようかな。
どちらも日本酒に適した麹菌とか、
酵母菌っていうのがいろいろ選ばれてきた。
開発されたり、
見つかったりしたのを選んでいくっていうのを、
ずっと繰り返してきてたんですね。
そんなイメージはありますね。
日本酒と他のお酒の比較
だから今のやつは、
生物体だけがよく使われてるという感じですね。
それでも種類はもう味見ていくしかないってことですよね。
ひたすら。
そうですそうですそうです。
特にビール会でも、
お酒会でもありましたけど、
タルタルで、
なんかこのタルからうめぇビールができるぞっていうのも、
日本酒でも起きてます。
そうなんだ、このタルに入れたらうまいの作れるから、
このタルもっと使いまわそうみたいな。
そうなんですよ。
それがもう少し生物学、
培養的な意味で抽出、
抽出っていうか、
摘出されて、
これは本当に良い菌だぞ、
突然変異の良い菌だぞっていうのが保護されてるんですね。
え、それって、
ちょっと深いっていうかあれなんですけど、
本当にDNAとか読むんですか?
取れた菌。
すいません、
そうかそうか、
でも同点されてるから、
多分されてますね。
こういう変異が入っててみたいな、
分かっちゃいますよね、調べたら。
多分そうです。
読む解析までされてるかまでは分かんないですけど、
交互の話をするときに、
同点はされてるはずなので、
これが今までにないものだとか、
これはこれ系だとかは必ずされてるはずです。
面白いな。
ですです。
例えば今、境界交互、
業界では境界交互って言うんですが、
境界?
醸造協会っていう協会があって、
団体ですね。
団体が保護になってるんですけど、
その協会が出してる交互がナンバリングタイトルって言って、
1番から今は19番ぐらいまであるんですけど、
選ばれし交互たちがいるんですね。
そうなんですよ。
今は一番若いやつで6かな?
1から5はちょっと古すぎるし、
今となっては時代遅れかなって作られなくなっちゃったんですけど、
6以降は今でもよく使われてます。
それ使ったらこういう味になりますみたいな、
なんとなくのデータがあるってこと?
そうなんです。
データもあるし、
しかもほぼ反布されてるので、
全国でうちはこのお酒は6棒で作りましたとか、
これは9棒で作りましたとか、
そういう感じで使われてます。
めっちゃ面白いな。
本当にバイオ系の主役というか、
細胞とかもそんな感じですよね。
そうなんですね。
よくあるヒーラー細胞とか、
よく実験で使われる細胞とかも、
保護というか、
元のやつがあって、
いろんなとこ行くんですけど、
ただ配った先で、
そこでずっとバイオしてたら、
そこ特有の変異入っちゃって、
みたいなこともあったりするんですけど、
生き物だからどうしてもそういうこと起きちゃうみたいな、
あるじゃないですか。
境界公募もそうです。
実はその保護反布も、
毎年更新されます。
毎年なんだ。
1回ワンシーズン、
秋にお米が来て、
そこから酒作り始まるとこが多いんですけど、
夏はオフシーズンなんですけど、
秋から冬、春ぐらいまでも酒作りするんですけど、
次の秋、翌年の秋には、
もう1回境界から公募、
その年バージョンの境界公募を買って、
更新して、
毎年新しい公募を使ってます。
そうなんだ、
毎年違うんだ。
そうなんですよ。
それも、
蔵内でスラントの状態でもらったりとか、
培養されたもので、
増やされたものでもらったりとか、
境界交互とその選定
いろんな形あるんですけど、
スラントで観点配置に乗っかったものをもらって、
これまだ残ってるから来年も使おうってやってると、
だんだん変異してきちゃうんですよ。
やっぱりそうですよね。
そうなんです。
それを出資安定させる、
全国の酒蔵の出資安定させるって意味で、
毎年境界で選んで、
もう1回選び直してとかやってるんですよね。
それを全国の酒蔵みたいなところが、
選ぶみたいなことですか?
そうですね、選んだり。
どれを使うかみたいな。
そうです、そうです。
そういうシステムなんだ。
だいたい8割?
それこそ9割ぐらいはだいたい境界広報って言っちゃっていいかな。
多分そんぐらいは使われてますね。
あとは蔵で、
蔵の紙棚から偶然見つかった広報とか。
結構そういうイメージを持ってましたね。
そうなんです。
元々はそういうのが多かったんですけどね。
今となっては逆に境界がそれぐらい安定して出してくれてるので、
古川もたくさん作れるし、きれいに作れるから、
より安定してることを重要視してるんですね。
境界広報がよく使われてます。
酒造りの研究や工程について
確かに需要と供給のバランスおかしくなっちゃいますもんね。
みんな好き放題やってたら多分。
そうなんですよ。
また独自制とかも今はまた起きてたりもするんですけれど、
境界保護されてるのがすごく多いですね。
それが境界がすごい研究してるってことですね。
そうですね。
もちろん民間ってことでもないですけど、
酒造業界だと月景館っていう大きな蔵があるんですが、
そこだと独自で研究所も持ってて、
たぶん業界でもトップクラスの研究所持ってますね。
そういうところもあったりします。
それも完全に広報とかをバーッと調べて、
スクリーニングみたいな感じなんだ。
したりしてますね。
いろんな研究をしてます。
意外と聖書業界もそういうことをしてると。
めちゃめちゃバイオ系の実験ですよね。
ですよね。
本当に。
飛び込んできて聞いてみたら、
こんなんザー理系じゃねえかと思いながら。
そうですよね。
驚きましたっていうところですね。
たまたま工事金も広報金も、
ルートとか背景とか、
工事金は民間の企業がやってたりするんですが、
でもやっぱり伝統的なやつは守られてるし、
やっぱり長く使われますね。
そんなところです。
どっちも同じような工程を経て、
その組み合わせというかどう使うかで、
味が決まってるみたいな。
結構この2つが大事なんですか?
ワインはブドウが8割って話でしたけど。
日本酒の発酵プロセス
そうですね。
日本酒は?
この2つが大事です。
日本酒は核発酵、この2つの発酵ですね。
澱粉を糖に変える。
発酵名で言うと糖化っていう発酵する工事金と、
糖をアルコールに変える。
アルコール発酵する広報金。
この2つがやっぱり発酵のツートップですね。
米の味自体も大事は大事ですか?
そうですね。
その話もちょっとしていきますか。
2つの発酵が関わるので、
今の工事金と広報金にまず話しておいたんですが、
米の話もいろいろあるんですよ。
ぜひ聞いて欲しいんですが。
米めっちゃ取れるところとか有名なところで、
日本酒いっぱい美味しいのあるっていう。
そうなんですよ。
米大事なんだろうなと思ってるんですけど。
そうなんです。
たぶんそうですね。
土地とか品種とかの話も多少イメージ付くと思うんですが、
もう少しもっと驚くことがあって、
食べるお米って、
玄米はわかりますよね。
茶色い状態の。
周りの磨き切ってないみたいな。
はい、そうです。磨いてない状態の。
あれに対して、
食べるお米って、
玄米をどれぐらい削ってるかわかります?
どんぐらい?
玄米を100%とすると、
食べるお米って何十パーぐらいでしょう?
半分以上あるんじゃないですか?
半分以上ありますね。
7割ぐらいですかね。
実はあれは90パーぐらいです。
90パーぐらいか。
実は本当に表面の表面しか削ってないんですね。
だけど真っ白になるし、
白米ですね。
いわゆる白米になるというところなんですが、
お酒作りに、全国のお酒、
日本酒も、
削ってからお酒にするんです。
お米を削ってからお酒にするんですけど、
その全国で作ってる、
全部の日本酒の削り、
そのパーセント、
使ってるお米の削り具合、
専門用語で言うと精米具合って言うんですけど、
食べるお米は精米具合90パーセントだと。
したときに、
全国の日本酒の平均精米具合ってどんぐらいだと思います?
僕が知ってるというか、
何パーセントって押してるやつは、
結構低いイメージなんですよ。
10パーとか20パーとか10パー台とか。
全部の平均です。
パックとか鬼殺しとか全部です。
作る側からしたら、
もっと増やしたいですよね、量を。
半分ぐらいですか?
全部平均して、
今63パーっていう統計が出てます。
63パーを使ってるの?
63パーまで削ってます。
全国のお酒で、
いろんなお米を削ってお米を使うんですが、
全部のお米の平均精米具合は、
63パーまで削ってます。
普通に食べるお米よりもさらに30パーセントぐらいは、
削ってるってことですね。
導入としては上手くいかなかった感じがあるんですが。
それぐらい削ってるってことです。
食べるお米って、
だいぶ真っ白で、
食べられるってことは、
お米って63パーまで削らなくても、
いいんじゃないかと、
思えるじゃないですか。
そうですね。
なるべくいっぱい使った方が良さそうと思います。
だけれど、全国のどんなに安いお酒でも、
全部含めて平均すると、
63パーぐらいなので、
平均してみるとだいぶ削ってるんですね。
ちゃんと理由があるってことですもんね。
そこでお米の味の話が出てきます。
食べるお米って、
玄米を削って、
一番外の茶色い部分を取っちゃうじゃないですか。
あれがいわゆる、皆さんが知っているぬかですね。
ぬか漬けのぬかだし、
色んな料理とかにも使ったりもしますが、
ぬかですね。
あそこはお米の、
油分が一番入ってるところなんですね。
表面の10パーセント。
そうですね。
固くかつ油が多いところですね。
米油なんかもあそこで取れます。
ぬかから取れますね。
さらにそこから削っていくと、
タンパク質がどんどん減っていきます。
米からしたら大事なところ、
だいぶ削られていってるってことですね。
このタンパク質も、
麹の発酵している間に、
プロテアーゼ。
タンパク質をアミノ酸に変える。
アミノ酸ができるんですけど、
これがすごく簡単に言うと旨味なんですね。
アミノ酸。
タンパク質がアミノ酸になって、
それが旨味になると。
お米のタンパク質がたくさん残ってた方が、
お米の味、お米の旨味は出ます。
そういうことか。
タンパク質をどんだけ残すかっていう。
お米と精米具合の関係
そういうことです。
食べるお米は90%なので、
お米の味、旨味がたっぷり残ってるんですが、
お酒は63%まで削ってるわけですよ。
だから、
美味しいところを削っちゃってるんですね。
そっか、だから言ったら、
お米っぽいというか、
食べる用の味の部分は、
日本酒からするとそんなに求められてないところあるってことですよね。
またこれも面白いところなんですが。
日本酒って実は定義で、
定義っていうか、
酒税法上は清酒、清いお酒って書きます。
よく見ますね。
あれが清いお酒、
透明なお酒にしたときに、
あんまり味が多いと色がついたり、
くどかったり、
香りが雑になったりしすぎちゃうんですね。
濁酒みたいなのもありますね。
あれは結構残ってるってことですか?
また別ですか?
ちょっと違うところですね。
最後の方で、
お酒ができる話もしますが、
濁酒はちょっと違うところですね。
お米の削り方で、
蛋白質の残り方、つまり旨味の残り方が変わって、
削れば削るほどより雑味、
この場合旨味って言いましたが、
お米の削り方と蒸し方の重要性
雑味になっちゃうんですね。
ちょっとくどいなとか、
いう味になっちゃうということで、
どんどんたくさん削っていく。
レンさんが知っているダッサイさんとか、
奥時情図さんとかはだいぶ削ったの出してますもんね。
4割5分とか。
4割8分はだいぶ削ってますね。
そんなイメージはありますね。
本当に清いやつを出しに行ってるみたいな。
業界だとクリアとか、
透明感のあるっていう表現をよくしますね。
この削り方によって、
まずお酒のタイプがだいぶ変わります。
面白い。
お米を蒸すっていうところもまた、
面白いところなんですが、
ご家庭だとお米を炊くんですけど、
炊飯器は炊く機械ですけどね。
蒸して、お石半とかおこわみたいな状態にして、
麹菌とか、
酵母菌にパスしてあげると、
これまた綺麗なお酒に仕上がるんですね。
炊くと蒸すは、
全然違うって感じですか?
そうですね。この後の工程で、
麹菌と酵母菌、菌にパスするってなった時に、
あんまりベタベタな状態、
粘り気のある状態で渡しちゃうと、
わかりやすく言うと、
水分活性とかいう話になるんですが、
あんまり糊状、ベタベタした状態だと、
菌って増えにくいんですね。
さっき言ったネオハル的なところとか、
そういうところにも影響しちゃうって感じですか?
そうですね。麹菌にとっては、
水分が多すぎて楽をしちゃう。
俺、根張らなくても、
ここに水分があるからいいやってなっちゃうと、
甘くならない。
あと、酵母菌は、
液の中で酵母を使いますけど、
液がネバネバした糊状の液体だと、
頑張りたいんだけど、
ちょっとネバネバして増えにくい。
活動しにくいってなって、
これまた悪いんですね。
蒸したお米って水分が、
40パーぐらいなんですけど、
それがちょうどこの後の麹菌にも、
酵母菌にもちょうどいい水分になるんですね。
そこもやっぱ最適化ですね。
精米具合によって変わるお酒の味
そうなんですよ。蒸す病があるんですね。
日本酒はほとんど、
ほぼ100パーセントお米を蒸してますね。
ぜひぜひ知っておいてください。
お米を削って蒸して、
使われて、
その上で綺麗なお酒を作っていくと、
やっぱりお米の味が雑味、
ここまで清い清いとか、
クリアーとかそういう話ばっかりしちゃったんですけど、
でもここまでしてきても、
お米の味が分かれて出てくるんですね。
それがまた面白いところですね。
まだ足りないみたいな。
ちなみにうちが最初紹介した、
縦のかわし蔵ってところなんですが、
うちがですね、精米具合、
つまりお米を削ったのをですね、
突き詰めていきすぎて、
1パーセント。
ほとんどなくなってる。
お米の真ん中の真ん中の真ん中の、
1パーセントだけにしたお酒を、
最初に出したんですよ。
すごいですね。
やっぱ違うのか。
作り手側からすると、
甘みとか、
味もあるんですけど、
究極の透明感というか、
やっぱ違うのか。
背景とかもいろいろあるんですが、
削っていくと、
味が綺麗になっていくという話ですね。
コア中のコアみたいなやつを、
取りに行かないといけない。
変なこと聞くかもしれないですけど、
99%同士ですか?
そうなんです。
それは全くその通りで。
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