2020-04-14 10:32

ep.115 気楽にやろうよ

藤子不二雄先生のSF短編集をまた紹介します!気楽にやろうよ、です。
00:07
スピーカー 2
こんにちは、パリナパルトマンからお届けします。フリーランスのSAKIです。
このラジオは、私SAKIがパリ生活やビジネス、読書で学んだことを配信しています。
皆さん、今日もお元気でしょうか。
最近、私は毎晩映画を見ているんですよ。
プロジェクターを持っているから、天井に映して見ていて、映画館気分で見ています。
最近、結構宇宙系の映画をよく見ていたんですけども、宇宙系の映画って、
スピーカー 1
宇宙人が出てきて人類と戦う、人類滅亡の危機みたいなセオリーが多いから、
壮大な気持ちになっていたんですけど、
昨日の夜は趣向を変えて、別の感じの映画を見ようと思って、日常的なやつを見たくて、
ミッドナイトインパリっていう映画を見たんですよ。
見たことある方いますかね、ミッドナイトインパリ。
ちょっとネタバレするから、あんまり詳しくは言いませんけども、
スピーカー 2
それ見たらね、すっごいパリが好きになります。
スピーカー 1
綺麗なパリの場所とかがいっぱい描かれていて、
スピーカー 2
芸術家もたくさん関係してくるんですよ。
スピーカー 1
だからすごいフランスに興味が出るなって感じの映画でした。
スピーカー 2
アメリカの映画なので、アメリカが撮ってるフランスの映画だから、
結構パリの王道な場所が出てくるんですよ。
地元の人が撮ったって感じじゃなくて、
セイヌ川とか、チャンジェリーズ通りとか、そういうとこがよく出てくるんですけど、
でもやっぱりそういう世界中の人を魅了する場所で、
美しさの魅力があるから、それが映画ですごい描き出されてて、
めっちゃよかったです。
スピーカー 2
よかったら見てみてください、ぜひ。
スピーカー 1
エミングウェイを見たくなりました。
私、ちっちゃい時はね、児童文学で結構他の国の本よく読んでたんですよね。
北欧とか、ヨーロッパのドイツとか、フランスもかな、アメリカの文学とかよく読んでたんですけど、
スピーカー 2
大人になってからは結構日本の小説が好きで、
スピーカー 1
どうしてかっていうと、気持ちの書き出しとかが結構上手いなって思うから、
そういうの、情緒的なところとかを読むのが好きで、細かい感情の変化とかね、
そういうのをよく読んでたんですけど、フランス文学もちょっと読んでいこうって思いました。
03:01
スピーカー 2
思いましたっていう決意表明をしたところで、映画づいてる毎日ですけども、
今日のラジオのテーマとしてはですね、また本の紹介をしたいなと思っていて、
それが前回のラジオでね、お話しした藤子藤代先生の短編集、SF短編集の中にあるまた別の短編です。
スピーカー 1
タイトルは気楽にやろうよっていうタイトルで、内容はどんなものかっていうと、
スピーカー 2
人間の常識的にはね、今、食欲と性欲っていう人間の根源的な欲のうち、
スピーカー 1
恥ずかしいとされているのは性欲の方じゃないですか、常識的にね。
スピーカー 2
食欲は普通にお腹すいたとか言いますよね。
でもこの世界の中では、その食欲と性欲っていう2つの根源的な欲望の、
どっちを恥ずかしがるっているかっていうと、食欲の方が恥ずかしいっていう世界なんですよ。
で、どうして食欲が恥ずかしいかっていうと、
スピーカー 1
1個の個体を維持するための欲だから、個人的とか独善的とか、本当に欲望って感じっていう考えなんですよ。
スピーカー 2
逆にその性欲っていうのは、種族の人間の存続を目的とする欲望、
スピーカー 1
社会的な、公共的な、発展的な欲望だということで、
全然恥ずかしくないことってされてるんですよね。
スピーカー 2
で、主人公は、もともとは、私たちが今いるような、
食欲が全然普通に言ってもいいみたいなところにいたんですけど、
ある日目が覚めたら、そっちの世界に行ってて、
スピーカー 1
でも家族とかは全く同じだし、周りにいる人も同じで、会社とかにも行ってるんですけど、
スピーカー 2
何かがおかしいと。
で、よくよく日々を過ごしてたら、
スピーカー 1
食欲と性欲の恥じらいっていうのが逆になっている世界に来てたんですよね。
スピーカー 2
だから、街に出ても、お寿司屋さんとかラーメン屋さんとか、レストランがないんですよ。
恥ずかしいものだとされてるから、ご飯食べるときは、
スピーカー 1
家の中でカーテン閉めて、こそこそと食べないといけないですよね。
スピーカー 2
そういう世界なんですよ。
スピーカー 1
だから、奥さんがご飯用意して、
スピーカー 2
おい、飯!って言うんですけど、奥さんがすっとんできてね、
スピーカー 1
そんな大きい声で言わないで!みたいな感じで、
カーテン閉めて、鍵もかけて、真っ暗にして食べるっていう世界なんですよね。
06:04
スピーカー 2
で、奥さんにね、お医者さんにちょっと行ってって言われて、
スピーカー 1
行かされるんですけど、やっぱり誰とも話が通じなくて、
何これおかしい!みたいな感じなんですよ。
スピーカー 2
で、お医者さんと話していたら、
さっき、私がお話ししたみたいな、
スピーカー 1
食欲とは個人的な欲望、性欲とは社会的な欲望、発展的な欲望ということで、
スピーカー 2
全然いいとされてるみたいな話をお医者さんがしてね。
スピーカー 1
で、主人公は、そうかな、みたいな感じなんですけど、
やっぱり、その後家に帰って日常を過ごしていても、
変な感じなんですよ。
スピーカー 2
で、子供がいるからね、女の子の子供がいるんですけど、
絵本を読んであげるシーンもあるんですよね。
で、そのシーンで、シンデレラやったかな。
スピーカー 1
で、子供に読んでいて、シンデレラと王子様はめでたく結婚しました。
スピーカー 2
おしまい、おしまいって言って、本を最後に閉じるときの最後のシーンが、
スピーカー 1
すごいベッドのシーンで、お父さんだからギャーって言って飛び上がって、
スピーカー 2
なんだこの本は、みたいな感じで奥さん入院に行くんですけど、
何が、みたいな感じで、結婚した場面でしょ、これがどうしたの、みたいな感じなんですよ。
だから、やっぱりおかしい、みたいな。
で、なんか僕がやっぱりおかしいんかな、おかしいんかなって思いながら、
スピーカー 1
悩みながらまた寝るんですよね。
スピーカー 2
で、起きたら、なんか気分が違うって言って、
スピーカー 1
でもその世界の中に生きてると思うから、そのまま街に出るんですけど、
でも気づかないんですよね。
よく見たら、街にラーメン屋とかパン屋さんとかレストランとか普通にめっちゃあって、
スピーカー 2
元の世界に戻ってきてるし、
スピーカー 1
その奥さんも、あなたお弁当忘れてるわよ、みたいな大きい声で言うんですけど、
気づいてなくて、またその世界の中にいると思いながら、
逆の常識を持って過ごしていくっていう話なんですよね。
私これを大学生の時に読んだんかな、高校生だったかな、ちょっと忘れましたけど、
スピーカー 2
すごい衝撃で、なるほどというか、自分が当たり前と思っている常識の中で生きてるけど、
そう言われてみれば、なんか理屈的にね、あーとか思って。
だから、言いたいことはそっちの世界が正解とか、そういうことを言いたいんじゃなくて、
今ある常識で疑ってみる必要もあるんじゃないかなって思ったんですよ。
09:04
スピーカー 1
この話じゃなくてね、この欲望の話じゃなくても、
スピーカー 2
当たり前だと思っている常識の理由とかを考えてみれば、
もしかしたら、社会的なしがらみとか、昔からある常識をそのまま採用しているから、
スピーカー 1
普通と思っているけど、よく考えたらなんか違うな、みたいなことって結構あると思うんですよ。
スピーカー 2
海外に住んだことがある方とか、今住まれている方は、
スピーカー 1
そうやなって思う場面がちょこちょこあると思うんですよ。
日本で常識だと思っていたことが、今来ている国だったら全然常識じゃない。
むしろ真逆、いいと言われていたことが、ノーだったりとかするじゃないですか。
そういうことって、海外に住んでいるとか住んでいないに関わらず、あるんじゃないかなって思って、
もっともっと常識をいい意味で疑っていくっていうのは、面白いなって思いました。
これは私がすごい昔に読んで衝撃的だった話なんで、紹介したいなと思いました。
スピーカー 2
じゃあ今日はそろそろこの辺でお開きということで、また次回お会いしましょう。
それでは皆さん今日も素敵な一日をお過ごしください。
それでは。
10:32

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