社会的処方とは
心と体の専門家が様々なトピックを取り上げて、健康について考え直す番組、Rethink Healthということで、今回はみなさんよろしくお願いします。
はい、よろしくお願いします。
今回はですね、ちょっと新しい概念で、社会的保障っていうのをテーマにあげてみようかなと思うんですけども、
最初にざっと解説をしておくと、この社会的処方っていうことなんで、処方って言うと薬とか、医療の治療とかを処方するみたいなイメージがありますけど、
社会的処方っていうことなんで、孤独とか孤立とか、こういう問題を解決するために、医療とか介護のサービスだけじゃなくて、民間サービスとか住民同士の支え合いの活動とか、
ちょっと引きこもりとかですね、そういう孤立がちな人を、より社会の中に溶け込ませていくっていうか、自立度を高めてメンタルを安定していくみたいなことを目的にした取り組みを社会的保障っていうみたいなんですが、
本当ちょっと新しい概念なんで、ちょっといろいろ見ながら、記事とか見ながらですね、今日は喋ってみたいなと思います。
はい、お願いします。
本当にちょっと、三浦さんもあんまりまだ聞きなじみのないトピックかなとは思うんですけど、
でもメンタル的なことを考えていけば、例えば高齢者になって、家で独居してしまうとか、よくないよねとか、
子供でも引きこもりとか、何か例えば精神障害の人でも、家族関係だけじゃなくて地域との関わりを持った方がいいよねみたいなことは、
多分思うことはあるかなと思うんで、この社会的保障っていう新しい概念ですけど、重要さは感じるってとこですかね。
そうですね、繋がりの特に、ご近所さんとか、手に届く範囲のコミュニティの繋がりって、
みんな繋がり方がわからないとか、繋がって逆にすごく良かったっていう人もいらっしゃると思うので、
ここの架け橋になるリンクワーカーさんっていうんですか、そういう人がやはりいることで、何かいろんなことを変容して起こるのかなとかって思いますよね。
そうですね、ここでその一応3つの構成要素があるっていうふうに言われてて、社会的処方というのが、
それが社会的処方者っていう人と、リンクワーカーと、紹介先の社会資源っていうやつみたいですね。
さっき言ったリンクワーカーっていうのは、その紹介先のいろんな団体とかを知っていたりとか、
あとは、社会的処方者とリンクワーカーって結構近いような気はするんですけど、
かかりつけのドクターとか、ちょっと孤立がちな人とつながりがある人とかですね、
そういう人がリンクワーカーっていう人を頼りながら紹介先とつないでいくっていう感じなんで、
本人といろんな地域をつなぐ人たちが専門的に活動できるといいよねみたいな構造になってる感じです。
リンクワーカーの役割
はい。
リンクワーカーっていうと、これまでの仕組みだと、多分介護だったらケアマネーさんとか、
障がい者支援だったら相談支援の事業所の人とか、子どもとかでも、ちょっと名前はちょっとわからないですけど、
福祉だったらそういう相談支援とか、いろいろありますしね、
それをただもうちょっと包含している、いろんな分野横断的に関わるのがリンクワーカーっていう言葉でまとめられてるんで、
本当に今までよりも多様な知識が必要になるかなとは思うんですけど、
こういう人に必要な要素ってどういうのがあるのかなみたいなのもちょっと考えていけるといいかなと思うんですけど、
例えば三浦さんの場合だったら、心の専門家とか精神障害の方とか関わる機会があったりすると思うんですけど、
そういう人を地域とか社会とつなげていく役割を考えた時に、どういう取り組みっていうか関わり方ができるといいかなみたいなのがあったりしますかね。
そうですね。やっぱり良き理解者的な人で、医療の専門家ほどじゃなくてもいいんですけども、
そことも連携していて、先生からの一任を得ている方とか、ちょっとそういう意味で理解者であり信頼ができる人っていうような人がいらっしゃるっていうのは、
すごい心の安心みたいなところにつながると思うので、確かにちょっといろんな知識や勉強も必要かもしれませんけど、
でも気軽にまずは何か起きた時に相談できる人っていうふうに、意味としたら、そういう方が人格者じゃないですけど、
気軽にコミュニケーションできる相手がいたらいいよねって思いますよね。
なるほどですね。
そうですね。自分たちは医療従事者って感じなんで、例えば本人の体とか、
障害に関することとかの理解はある程度あるので、多分社会的処方者的な立場には立ちやすいかなと思いますし、
紹介先となるような団体とかはある程度は知ってますけど、
だから障害の理解とそういう地域のつながりみたいなのがある程度あって、両方からの信頼を受ける必要があるっていうと、
本当に結構独自の専門性が要りますよね。社会福祉士とかそういう領域と近いんですかね。
でも、もしかしたらもうちょっと次元を落として、例えば病気じゃなかったにしても、
ただ孤立っていう観点で見るんだったら、多分公的なラジオ大会、朝ここでやってるから公民館行ってみなとか、
ここで何かこういうイベントやってるよみたいな情報を伝える人や場所みたいな感じでも、
孤立の解消としてはすごくいいのかなと思うんですよね。
社会的処方の実践
なるほどですね。そうですね。
あと、やっぱり紹介先をどういうところにつなぐのかってすごい大事かなと思うんですけど、
精神障害のレベルとか段階によって、どういうところからつながっていくといいかなとかありますかね。
公民館みたいなところなのか、自治会とか、ごらくの何かしらのコミュニティとか、どうですかね。
まず、地域で暮らせてるっていうレベルは、わりといいのかなと思うんですよね。
もちろん、生活面とかで何かうまくいかないことがあれば、必要な訪問看護とか支援を受けてると想定して、
やっぱりその人があとはどういうふうに余暇を過ごしたいかっていうのは、わりとその人が選んでいいと思います。
だから、あんまりステップアップとかっていうよりは、本当に好きなこと、運動が好きとか、何か手作業が好きとか、カラオケが好きとか、
なんかそういったところから選んでいくやり方でも、全然いいのかなとは思いますね。
なるほどですね。だから、まずは生活を安定させて、少しずつって感じなんですよね。
なるほど。結構難しそうだなっていう気もするんですけど、どうだろうな。
だから、それこそまず家で過ごせてるんだったら、自分から出向くっていうよりも、家に誰か来てもらうとか、
それこそオンラインで関わりつくるとか、そのぐらいでもいいんですかね、最初は。
そうですね。そういうのは全然難儀じゃなく、オンラインとか全然福じゃない人とかにとっては、そういうのがいいでしょうし、
あくまでなんとなくこれ見てて思ったのが、そんなにお金をかけて出動するっていうイメージではなく、
なんとなく地元密着的な、公的なサービスを、もっとみんなたくさん使おうよっていうような趣旨に見えたんですよ。
なので、どちらかと言うと、やっぱそちらのほうもまずは、もっと充実化していき、
あとはそういういろんな人にまず届ける、情報を届ける方法を考える必要もあるかなと思いましたね。
そうですよね。一応、この、まあ添付しておこうかなと思いますけど、資料の中だとリンクワーカーっていう人の持続性みたいな話もあって、
リンクワーカーみたいな仕事をするだけで報酬を得られるとか、整形立てていくって、現状ちょっと難しいんじゃないみたいな感じもあって、
もしビジネス的にやろうと思うと、例えば本人がどのぐらい自立度が高まったかによって報酬が得られるとか、
人が足りなくて人を紹介してほしいというか、コミュニティに所属する人を増やしたいという団体があればそこにつなぐことによって、
そっちから報酬を得られるとか、そういう何かしらのインセンティブっていうか、必要かなと思いますけど、それが現状だとどういうふうにするのいいかなっていうのは、
なかなか見えてないっていうとこなんで、そうですね。本人に対して情報は届けられたりとか、こういう概念は出てきてますけど、
実際に広く稼働していくためには結構まだハードルがありそうだなっていうイメージがありましたね。
そうですね、まあ普通に折り込みチラシとか、なんかポスティングみたいな感じで情報発信するの、結構なんかイメージとしてついたかな、割とアナログな作業かなとも思ったんで。
まあね、本当に情報提供するだけだったら、そういうチラシとかウェブの媒体使って提供はできるけど、
本当に自立と高めていこうと思ったら、やっぱり直接対面とか、本人の話も聞きつつ、ちょっとずつやる必要もあるかなと思うんで。
心理職とか精神面の活動してる専門職はこういう切り口で活動するっていうと、ちょっと新しい切り口があるんですかね。
そうですね。
まあでも医療にかかってくれてたらね、たぶんそこの主治医からの診断書とか本当に受けやすいかもしれないですけど、
医療者だからといって、なんかあれですよね、専門的知識はあるけどあくまで個人として敏感みたいな感じで動くのかとか、
本当にちょっと相手がどういう方なのかっていうのがまずちょっと浮かび上がってこないんですよ、私。
高齢者で孤立って感じなのか、もういかにも若い頃からの引きこもりみたいな感じなのかとか、そういったところも地域の特徴とかもいろいろあるんだろうかなとか思いますね。
そうですよね、本当幅広いんですよね、孤独とか孤立対策っていうので。
そうですね、概念がね。
だから子どもで学校行けなくて、ちょっと不登校で引きこもりみたいなパターンもあれば、
例えば普通に子育てしてる親御さんがなかなか同じような親同士とつながりが作れなくて、
ちょっと一人で子育てしちゃってて孤立してるみたいなパターンもあるかもしれないし、
それこそ仕事をしてて、会社の中とか組織の中でちょっと孤立してて、
仕事辞めて、ちょっと家で引きこもって活動してるとか、高齢者とかあるんで、
ちょっと対象がぶれるんで、なかなか考えづらいですよね。
どっか決めて考えていった方が考えやすいかもしれないですね。
そうですね。ただ、たぶんそこの垣根も越えて、
医療者だからとしてとか関係なしに、もうちょっと身近な人っていうイメージなのかなとは思うので、
新しい形の街の保健室みたいな、あれも書いてありましたけど、
まさにそういうような感じで、この人がいたら安心とかと思ってもらえるような、
人であり場所でありみたいな、そういう機能が今日は求められてるのかなとは思いましたね。
幅広い場作りの要点
なるほど。だから、今までであれば、例えばそういう年代とか、
こういうカテゴリーの人って分ければ、考えやすかったは考えやすかったですけど、
今回ちょっと幅広くこういう孤立・孤独とかでリンクワーカーっていうのを考えると、
だから複数の世代とかカテゴリーにかぶってていいっていうか、
いろんな人が集える場とかを作ると、こういう社会的処方っていうのの考えにも合う場作りとかができるかもしれないって感じなんですかね。
そうですね。シェアルームみたいな発想だと、結構自由な場所って感じはあったんですけど、
ここは、もうちょっとそのうながす、行動変容をうながすっていう意図を持ってると思うので、
そういう意味では、もちろんそういう専門的な知識も必要だし、
ただ、なんかこう自由な気楽な場所みたいな雰囲気も持ち合わせた感じの掛け合わせた感じですかね。
なるほどですね。だから行動変容っていうときに、ただこう居場所としてあるだけじゃなくって、
その先に何かより娯楽的な活動をするのかとか、仕事につなげるのかとか、それは人それぞれなんで、
まずちょっとでも家に聞き困らずに外に出れる場所っていうのがあって、
その先に何を見つけていくかっていうのは、いろいろ用意されていくといいですかね。
そうですよね。
どうなんだろう。いろんな年代とかそういう人でも集まりやすい場所ってどんな感じなんですかね。
自然とかになるんですかね。
そう、なんか私、あまりなんかそのみんなが集う場所イコール、閉鎖的なイメージっていうのもあんま好きじゃないんですよね。
あくまで、なんかこう一体感は感じつつ、なんかこう自由な感じっていうふうに思う。
自分自身は好きなので、そういうときって結構、意外と家の建物の中とかよりは、自然とかのほうがなんか気持ち変わったりするんで、それはあるかもしれませんね。
屋外フェスとか。
そうそう、屋外フェスとかまさにそうですよね。
なんか雨が降ったりとかしても楽しいみたいな。
行ったことないんですけど、イメージはなんかそんな感じはしますよね。
そうなんですよ。
なんか一つのコンテンツをみんなで楽しむって感じで、でもその集まってる人は特にみんなで交流する必要はなくて、その人は思い思いに楽しんでいればよくて、みたいな。
そうですね。
うん、とか。
すごいそれいいと思います。
まあ海とかもそうですよね、例えば海水浴とか、もう別にその海っていうのが一つのコンテンツにあって、まあいろんな年代の人がそこに集まってるけど、
まあその中で別に交流を特にするわけじゃなくて、まあその中で何かもしかしたら生まれるかもしれないですけど、
そうだな、まあまあまあそういう場がいくつかあって、
そうですね、まあ自立度が上がっていくと、まあ社会の中に溶け込むきっかけになるといいなという感じですね。
そうですね、なんかつかず離れずの距離で、多分孤立の人は孤立の人で、なんかこう独特な、その人との付き合い方が難しいとかそういう側面がある場合、
なんか本当にこうあまり押し付けたか、人関わる量を増やそうとかってやることが逆にストレスになることもあると思うので、
本当になんかね、自分とのやり方をあくまで尊重しつつ、
コミュニケーションを通して、何か表情が生き生きとしたりとか、また来てくれたりとか、あくまでその人がなんかこう自主的にいるみたいな、
そういったものが生まれるのが一番いいと思いますね。
なるほどですね。
はい。
そうだな、まあそれこそあと今リアルな話題で例が出ましたけど、
なんかメタバースの空間とか、なんかネットの掲示板的な感じなのか、
まあ匿名でもいいし、
なんかそこに人が集まって、なんか気が合う人とか、そこで出会ってコミュニケーション取り合ってみたいなのも、
まあありっちゃありなんですかね。
私はもう嫌ですね、そういうの。
メタバースとかどうとかじゃなくて、掲示板とかSNSのやり取りっていうのは、
すごく私は視野が狭くなりがちになっちゃうので、
そこが危険と思うところもしっかり意識した上で活用した方がいいと思います。
だからこそやっぱり目の前にいて、手に届く人がいて、生の声が聞けてっていう方が、
多分なんか認知がずれにくいっていうか。
なるほど。
そうなんですよ。
だからその孤立の人だからこそ、
SNSっていうのはね、ちょっと私なんかリスクも考えたいということだなと思うんです。
例えばなんですけど、
ちょっとこう否定的ではあるけど、こういうのはどうかなっていうのを聞いてみようと思うと、
完全オープンなバーだとやっぱりちょっとリスクあるかなと思うんですけど、
リンクワーカー的な意識を持った人がちょっと作ったクローズドなウェブ上の空間で、
なんかこう発言の様子とか、
人とかもちょっと限定しながら、
購入・購入を促していくみたいなのとかはどうですか?
文字ベースじゃなくて、
例えば声とか、
少し動きが見えたりとかすればよくいいと思うんですけど、
オンラインでもね、全然最近は自然にコミュニケーションこうやって取れるので、
まずは、
そうですね、
外に出るのが辛いって人からするとすごくいいと思います。
そうですね。
色々あるとは思うんで、
社会的処方の進展と将来展望
本当この社会的消防って新しい概念で、
2010年、11年ぐらいからちょこちょこ論文発表され始めて、
ここ5年ぐらいで増えてきてるっていうところなんで、
まだまだ全然こういうメソッドがいいとかっていうのが固まりきってない段階かなと思うんで、
ちょっと今回話題として取り上げてみましたが、
今後色々文献とか出てくる中で、
リンクワーカー的な関わりの人はこういう風にした方がいいとか、
何かしらメソッドが出てくるかなと思うんで、
それが出てきた段階とかでまた取り上げてみれたら、
そうですね。
いいと思いますので、
じゃあ今回はちょっと社会的処方というテーマを取り上げてみました。
以上です。
ありがとうございます。