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2021-02-22 30:24

第32回 予想外のドラマとユーモアに引き込まれる「忘却についての一般論」ジョゼ・エドゥアルド・アグアルーザ著

spotify

【今回の紹介本】

 ■『忘却についての一般論』ジョゼ・エドゥアルド・アグアルーザ著 木下眞穂訳

 今回紹介するのはアフリカのアンゴラの作家ジョゼ・エドゥアルド・アグアルーザの作品。

ラジオで取り上げる初のアフリカの作家の作品になります!

 アンゴラの内戦27年間に及び、犬とマンションの最上階に閉じこもっていた女性を中心に描く、奇妙な運命に導かれる登場人物たち。

 タイトルやあらすじからは想像がつかないほど、ユーモアに溢れ、とても読みやすい一冊です。

 ぜひお聴きください! 

【番組内で紹介したトピック】

 ■『忘却についての一般論』ジョゼ・エドゥアルド・アグアルーザ著 木下眞穂訳 白水社  

https://www.hakusuisha.co.jp/book/b517265.html 

【文学ラジオ空飛び猫たちとは】

硬派な文学作品を楽もう!をコンセプトに文学好きの二人がゆる~く文学作品を紹介するラジオ番組です。

案内役の二人は、 東京都内で読書会を主催する「小説が好き!の会」のダイチ

京都の祇園で本の話ができるカフェを運営する「羊をめぐるカフェ」のミエ

文学のプロではない二人ですが、 お互いに好きな作品を東京と京都を繋ぎ、

読書会のようなテイストで、それぞれの視点で紹介していきます!

毎週月曜日朝7時に配信しています。

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番組の感想・リクエスト・本を読むきっかけになったなど、 #空飛び猫たち をつけて、ぜひSNSに投稿してください!

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#本 #小説 #読書 #読書会 #文学 #海外文学 #ブック

00:03
どうもみなさんこんにちは。文学ラジオ空飛び猫たちです。この番組は、いろんな人に読んでもらいたい、いろんな人と語りたい文学作品を紹介しようコンセプトに、文学と猫が好きな二人がゆるーくトークするラジオ番組です。
お相手は、私小説が好きの飼いのダイチと、
羊を巡るカフェのミエの二人でお送りします。文学のプロではない二人ですが、東京と京都をつないで、お互いに好きな作品をそれぞれの視点で紹介していく番組です。
お互いの紹介に関しては、2021年最初の回で話しているので、そちらをお聞きください。
今回ですね、ご紹介するのは、ちょっと神そうな著者名なんですけど、ジョゼ・エドゥアルド・アグアルーザの忘却についての一般論をちょっとご紹介したいと思います。
アフリカ文学になるんですかね。
そうですよね。ラジオで初めてのアフリカ文学。
アンゴラという国を舞台にした小説ですね。まず、書名、ちゃんと言っちゃいましょうか。
今回紹介するのは、ジョゼ・エドゥアルド・アグアルーザが書いた忘却についての一般論になります。
木下真帆さん役、白水車から2010年に出版されています。
ちょっとあらすじをご紹介したいんですけれども、長いんですね、今回あらすじ。
白水車から撮ってきたんで、でも結構ストーリーの大切なところをちょっと紹介しているので、少し注意して聞いていただけたらなと思います。
27年間にわたる泥沼の内戦下を地力で生き抜いた女性、ルドをめくるめく物語。
既来のストーリーテラーとして知られる、現代アンゴラ作家による傑作長編。
ポルトガル生まれのルドビカ、ルドは、それは広い場所が怖い。
両親を相次いで亡くし、姉、オデッテの結婚に伴い、鉱山儀式の儀形。
オルランドがアンゴラの首都、ルワンダに所有する豪華なマンションの最上階に移り住む。
長年にわたり、ポルトガルの支配下にあったアンゴラでは、解放闘争が激化し、1975年、ついに独立を宣言。
動乱の最中、姉夫婦が消息不明となる。
恐慌をきたし、外部からの襲撃を恐れたルドは、マンション内の部屋の入り口をセメントで固め、犬と共に地球自粛の生活が始まる。
その後、アンゴラは27年間にわたる泥沼の内戦状態に陥る。
その間、誰からも忘れられて孤独に暮らすルド。
一方、外の世界では、独立の動乱を乗り越えた人々が、運命に手繰り寄せられるようにして、ルドの元へ引き寄せられていく。
魅力的で謎めいた登場人物と、刺激でユーモアに満ちたスリリングな展開。
2013年度、フェルナンド・ナモーラ文芸賞。
2017年度、国際ダブリン文学賞受賞作。
となっております。
ちょっと長いですね、やっぱね。
舞台が1970年代からですけども、やっぱり今のね、あらすじの中で、やっぱり一番はあれですね、
27年間にわたって、内戦の間、部屋に閉じこもる女性の話というのが、結構すごいですよね。
実際読むと、そこもすごかったんですけどね。
なんか、内戦の間ずっと、たまたまそのセメントがあってみたいな感じで、あれなんだけど、
03:05
その家の中にセメントがあって、で、内戦中襲われそうになってみたいな、家を。
そこを固めちゃったっていう話なんだけど。
結果その、内戦の間ずっと、その家にずっと犬と、犬の名前も言い出せずに、ファンタズマで。
そうですね、幽霊という。
食事とかどうするんだろうって思うんですけど。
そう、自給自足ね。
サバイバルじゃないけど、その辺の感じも面白かったですね。
で、なんか、こんな話をしてるとですね、めちゃくちゃ重そうな話だなって。
内戦があって、27年間女性が閉じこもってた話ってなると、だいぶ重そうに聞こえるんですけど。
この話は、この小説はですね、そういう重い話じゃないんですよね。
そこがすごく面白かったなと思うんですけど。
主人公はね、引きこもっている女性ではあるんですけども、他の登場人物もたくさん出てきて、
みんなのエピソードが絡んでくると、決して重い話ではなくなってくると思いません。
あらすじだけ読むと、女性が閉じこもっている話なんだみたいな感じなんですけど、
全然それだけじゃ終わらない話なんで。
この本は去年出版されたんですけども、
なんで取り上げるのかってなった時に、
結構、去年出版された翻訳本の話とか色々知り合いに聞いたりとか、ネットで調べたりとかしてると、
すごい評判がいい本であるんですけども、
そこで面白そうだなと思って、アフリカのアンゴラの話っていうので、
どういう話なんだろう、読んでみたっていうのが経緯ではあるんですけども。
めちゃめちゃ面白かったから、これ読めてよかったって思いましたね、だいぶ。
本当に思いましたね。
すごい面白かったこれ。
ちょっと後悔しましたね。
このジョゼ・エドワルド・アグアルーザさんの小説は日本ではこれしか訳されてないみたいですね。
翻訳した木下真帆さんはですね、
2019年第5回日本翻訳大賞をガルベイアスの犬というですね、
これもポルトガルの小説ですね。
で、受賞してますね。
ガルベイアスめちゃめちゃ面白かった。
それ読まれたんですか?
読んでます読んでますよ。
とりあえず読みましたよ。
読みましたよ。
やっぱこの、ちょっとこの後に、
この、
翻訳についての一般論でも触れたいんですけど、
この日本語の感覚からかけ離れてる感じがもうたまんなかったですね。
日本翻訳大賞を取っている作品はいいですね。
そうですね。
まあ当たり前ですけどハズレはないですよ。
本当そうなんですね。
今回もね、原作はポルトガル語で書かれていて、
アフリカ文学ではあるんですけど、
ポルトガル語圏の作家という、認識ですかね、このジョゼ・エドワルド・アグアルーザさん。
エドワルド・アグアルーザで、
そういう意味で、いかにもアフリカっていうか何でしょう、
ポルトガル語圏っていうちょっとラテン、ラテンな感じですよね。
そうですね。ラテン感がめっちゃありますね。
じゃあそのところでちょっとこれから話していきたいと思います。
06:09
まずですね、この話を、この本の話をする際に、
ちょっと構成の話は最初触れといた方がいいんじゃないかなと思うので、
少し構成のことを触れたいと思います。
この本ですね、30以上の章って言っていいのかわからないですけど、
めちゃくちゃ短い、本当に短いのは1ページで終わっちゃったりする章もありましたよね。
ほんとすごい、平均すると3、4ページぐらいが多いのかな。
そうですね。
そういう小さい章がですね、たくさん積み重なって構成されている本で、
結構珍しいタイプの本ではありますよね。
3、4ページぐらいの章が多いんですけども、
なんかね、意外と断片的なものではなくて、ちゃんとストーリーがある。
これがすごいなと思ったんですけども、
ちゃんと話が続いていくというか、構成されているというところが、
短い分量でよくできる感じがします。
結構その最後の一文っていうか、結構印象的な文章がすごく多くて、
その辺の本を読ませてくれる感じはすごい良かったなと思いましたね。
だからなかなか、なんだろうな、この辺は読みにくいですよって話をしたいんですけど、
ある意味めちゃくちゃ読みやすい本だなと思いましたね。
引きをちゃんと作ってくれてるし、そんな感じの本になって、構成の話ですけども。
で、ちょっと内容の話をしていきたいんですけど、
今回読んですぐ感じたのは、
この日本的な感覚とは全くかけ離れたところで書かれている小説だなと思って、
南米とかですね、あの辺りの本を読むときに必ず感じるんですけど、
日本じゃ、なんだろうな、うまく言えないですけどね、
乾いた感じっていうか、いい意味で、
こういう感じってなんか、海外文学を読んでるとたまに味わえるんで、
こういうのがあるから、ちょっとこういう海外の小説に手を出しすぎてしまうなっていう、
思っているところではありますね。
いや、分かりますよね。
なんかもう本当に言い方がすごくあやふやなんですけど、
雰囲気がちょっと違うんですよ。
うん、そうね。
革命があって、それで人が死んでいたりとか、
警察が腐敗していたりとか、
あと名刺が信じられていて、
何かちょっと奇妙なことがあったりと、
全部そういう名刺のせいで、
これぞ海外だなって。
なんでしょうね、なんかうまく言えないんだけどな、毎回。
別に日本語で、翻訳材とか日本語で書いてあるから、
日本語で読んでるから、
でも海外文学を読んでる感じはすごくしますよね。
具体的な話に入っていきたいんですけど、
まずこれですね、この辺りで混乱するんじゃないかなっていうポイントがありまして、
主人公のルドの視点、
あらすじだけ読むと、
これはもうルドの視点でずっと話が進んでいくんじゃないかなとか、
最初もずっとある程度、
ルドの話が中心にストーリーが積み重なっていくんで、
09:00
これはルドの話がずっと続くんだろうなって思ったんですけど、
途中からですね、いろんな人の視点とかいろんな話が出てきて、
なんか結構急に違う話になったみたいな感じを、
印象を受けるんじゃないかなと思いました。
なのでこういう話を読み慣れてない人は、
結構最初戸惑うんじゃないかな。
急に途中から混乱するんじゃないかなってちょっと私は思いました。
そういうもんだと思って読んでもらえればいいのかなっていう気はしてるんですけど。
そうですよね。
だから登場人物結構たくさんいますし、
たくさんいる人たちの視点の話が描かれるようになってくるんで、
個人的にはメモしながら読むのがお勧めかなとは。
いや今回ですね、たぶん私読みながらですね、
みえさんたぶんめっちゃメモ作ってるだろうなと思って。
最初と途中あたりまでは出てきたキャラクターの名前を一応控えてるんですけど、
だんだん増えてきて確かにメモしていくのがちょっと面倒になってくる。
タイミングとか多分あると思うんで、
あそこまで全部追わなくてもいいのかなと。
把握できるなというところまでメモできていればもう十分かなと。
なんか小説で一コマだけ出てきたキャラクターが、
途中から結構その人の視点の話になって、
実は重要キャラだったんだっていうのがあったりするんで、
そういうのがこの人さっき出てきたけど、
どういう人だっけって忘れがちになってしまう。
そういうのも知っておくとスムーズに読んでいけるかなと思いますよね。
なるほど。
私もうね、途中ね整理がつかなかったですね。
登場人物の。
もうこれ絶対めいさんメモ取ってるからめいさんのメモ欲しいなと思いながら読んだ。
あの時がちょっと後半始まるくらいかな。
真ん中からちょっと過ぎたあたりに結構驚いてましたね。
ちょっと混乱するかもしれないけど、
まあそれにめんくらわずに読んでも全然面白いですよっていう感じではあります。
登場人物と登場人物が最初は離れ離れになっていても、
だんだん繋がってくると思うんですね。
まあその辺がこの小説のやっぱり面白いっていうか醍醐味かなと思っていて。
そうですね、それはある本当に。
主人公は女性のルトで、その人の視点の話が最初描かれるんですけど、
だんだん他のキャラクターの視点の話が入ってきて繋がってきて、
やっぱりかなり面白かったです。
すごいですよね。
じゃあちょっとルドの話しますかまず。
ルドなんですけど、あらすじの話通り、
27年間マンションの一室に閉じこもる話なんですけど、
この時に犬と二人で引きこもるんですね。
犬の名前がファンタズマっていう、
さっきちょっとみえさんがちょろっと言ってたんですけど、
幽霊って意味の名前をつけて一緒に暮らすんですけど。
犬もですね、途中で死んじゃうんですよね。
だからルドは一人で生きていくんですけど。
残されたマンションの11階の結構高い位置にある、
部屋に閉じこもっているから誰からも見つからない石フォン。
12:00
水道が通ってるからなんとかなってて、
食料はかなり閉じこもった当初ってですね、
かなり備蓄されてたんで、
そういうのもやりっくりしながら食べてみたいな。
庭にバナナの木を埋めてとか。
なんかそういう、ベランダなのかな?
テラスだっけ?
テラスか。
テラスにいろんなものを植えたりとかして。
あとテラスで鳩捕まえて食ったりとかして。
ダイヤモンドを餌に。
ダイヤモンドを食べた鳩を、
そこからダイヤモンドをまた取り出して。
食べた後取り出してみたいな、
そういう循環をしてるんですけど。
そこが結構話の肝になってきて、
水面一夜物語みたいなですね、
これが後々重大というか、
ありえないことが現実に起きてくるみたいな。
ルドは孤独なんで、
本を読んだりとかして。
しかも多分、
栄養が足んなかったんじゃないかな?
目が悪くなっちゃうんですよね、すごい。
目が見えなくなってきちゃったりとかして。
っていう状況で、
話したげてすごく絶望的な状況なんですけど、
実際ちょっとルドはですね、
日記を書いて、
日記のページがなくなったら、
壁に文章を掻き殴ってっていうところで、
その文章がところどころ、
ちゃんと章扱い出てくるんですよね。
その章とか読むと結構ですね、
絶望的な感じを受けたりとかあるんですけど、
でもこの話すごい良いところは、
それじゃ終わらないっていうか、
ルドがさっき言ったダイヤモンドを
餌にしてるとか、
あの話あるんですけど、
ルドはですね、
誰からも忘れ去られた場所にいながら、
誰からも見つからない場所にいて、
忘れ去られた状況にいながら、
物語を先に進めていくんですよね。
この構造がですね、
めちゃくちゃ面白いっていうか、
いやー確かに。
これすごいですよね、
この発想っていうか。
確かにね、
ルドが動かすなって思いもしない。
そう。
結果そのルドの行動がですね、
物語を作っていくんですけど、
で、時間もですね、
苦しんでる時間めっちゃ長かったと思うんですよ、
27年間。
苦しんでる、
孤独で耐えてる、
耐えてるわけなのかわからないけど、
でもそのあたりの時間って、
まあ多少描かれるけど、
結構スパンスパン話が、
時間が飛んでいって、
この話だって、
おばあちゃんになってから、
半分おばあちゃんになってからの話ですもんね、
ルドね。
そうですよね。
主人公のルドって、
結構前半の方を読んでると、
神経質なイメージ、
だからね、
あと性格にも何かあって、
最初の方を読んでると、
ソロが怖いっていうのを言ってたりとか、
なんでそんなこと言うのかなと思ったりとか、
あと、
まあ27年間引きこもるんですけど、
なんでそこまで強引に
引きこもってしまうのかっていうのも、
ちょっと理解できないところがあったんですけど、
これやっぱり最後まで読んでほしいですよね。
だからこのままでは終わらないとか、
ルドってすごい、
極限状態で、
空腹もそうだし、
ちょっと怪我してしまったりとかで、
大変な目にあったりして、
いやー、
辛い人生なのかなと思うところはあるんですけど、
でも本当にね、
最後まで読んでいくと、
やっぱりそれだけではなかったなっていうのが、
すごく描かれているんで。
いや、本当そうっすね。
なんかね、
今の話を聞いてると、
自分が話した話と、
みえさんが話した話を聞いてると、
15:01
もしかしたら、
なんかやたら感動的な展開が待ってるんじゃないかって、
予想した人もいると思うんですけど、
そうじゃないんですよ。
そういう、
あれきたりな急出撃とかじゃなくて、
なんかね、
押しつけがましくない、
いい感じにですね、
話が転がっていくんですよね。
そこがすごく、
自分もめちゃくちゃいいポイントだなと思ってて、
それはちょっとちゃんと伝えておきたい。
そうですね。
なんていうか、
ストーリーで見た時に、
本当すごいと思ったんですよね。
ルドって、
最初はね、
すごい辛い状況で、
じゃあ最後まで読んでいくと、
印象変わっていくんですけど、
でもなんか、
それが安易な話でも決してない。
そこがすごい、本当に。
説明しづらいです。
説明しづらいんだよね。
で、説明しなくていいと思う。
なんか読んだ人に、
これは味わってもらいたい、この流れは。
そうそう。
ルド含めて他のキャラクターも絡んできて、
なんですけど、
やっぱりこのストーリーのすごさっていうのが、
やっぱり感じました。
だからその、
ネタバレになっちゃうっていうか、
このね、
ちゃんと味わってもらいたいなって思ったので、
ここは話さないでおきますが、
ちょっとあの、
ある程度、
こういう話だよみたいなのがしたい。
ま、してはいるんですけど今。
話はですね、
これ特に前半なんですけど、
内戦状況の、
ルアンダの話なので、
結構血まなぐさいっていうか、
暴力的な描写とか、
暴力的なシーンとかですね、
多いですよ。
で、なんかそれがですね、
急に後半ですね、
いろんなことが繋がってって、
その時になんかこう、
殴れた同士だよね、
みたいな人とかがですね、
急に内戦が終わったからってわけじゃないけど、
関わるようになったりとかして、
なんかその辺の展開の形もですね、
なんかちょっとほっこりする感じがあって、
自分もすごく好きでしたね。
そうですね。
ここ面白かったのが、
ルドが住む建物の一番最上階に、
結構いろんな人たちが集合した。
あれ一回ピークだよね。
この小説のピークだよね、あそこね。
なんかその、
追う人間と追われる人間と、
逃げてた人間と、
あと本当殺したいっていうぐらい、
強いレベル持ってた人間とか、
全員がなんかね、
一つの心に集まって、
偶然集まってしまう。
あそこフィクション感超強いけど、
絶対映画だったらめっちゃヤバいシーンだなっていうところですね。
あそこ良かったなあ。
すごい緊迫するけど、
最後ちょっと笑える感じになってくっていうのもね、
すごい良かったね。
確かにね、
これちょっと展開的に大丈夫かって思うんですけど、
なんかその本当の意味での怖さみたいなのは感じないんですよね。
面白さというか、
そこが結構ね、
強めに描かれていて、
もしかしたら映画とかされたとき、
どうなるかなと。
やっぱりちょっとコメディ要素もあるかなとか思ったり。
いや、あると思いますね。
結構コメディ感。
そうですね。
結構重要人物で、
ぺけのさん。
はいはいはい。
この人とかすごいね。
面白かった。
面白いね。
そうですね。
これ、なんでこの話差し込んだんだか分かんないけど、
脱獄の話あるじゃないですか。
急に脱獄の話。
ぺけのそばが、
18:01
内戦の時って結構政府が二極化してたのかな。
国の中で二極化してたって。
だから内戦か。
ぺけのそば、あれですよね。
特に何もなかったけど、
女に色目使ったら、
その女がすげえ重要人物の妻かなんかで、
その人に恨まれて、
何もしたいのに牢屋に入れられてみたいな。
それで脱獄するんですよね。
脱獄の仕方面白かった。
ぺけのそばはね、
死んだことにして看護家に入って脱獄するんですけど、
数ヶ月後すぐバレて戻されるっていう。
そうですよね。
この展開すげえ面白かった。
またすぐ捕まってた。
そう。
あっさり。
結構そうなんですよね。
僕もね、シリアスな話かもしれないですけど、
一人、モンテっていう。
モンテね。
権力側の人間ですよね。
国民から恨まれたりしているような。
その人の恋愛の話とかも、
好きになった女性がまだ高校生なんですけど、
でもお父さんが結婚許さなくて、
アンゴラじゃなくて、
ポルトガルに一家で逃げようってなって、
好きになった人と離れ離れになってしまうんですけど、
恋は叶わなかったのかなと思いきや、
その後にあっさりと女性がまたアンゴラに戻ってきてしまって、
あっさり結婚してるって感じですね。
それまでの間の、
叶わなかった恋なのかなと思う過程が結構真面目に書かれてたんですけど、
最後の結末、ちゃんと結婚したんだっていうところでは、
すごいあっさりとやっぱり戻ってきましたみたいな。
そうですね。
これはちょっと後で話すかなと思ったんですけど、
モンテって結構その、
読んでると結構嫌なやつみたいな感じで出てくるじゃないですか。
でも後半ちゃんと、
モンテのこの愛の部分とか、
いろんな生活のこととかが描かれて、
なんかめちゃくちゃなんだろうな、
後半結構好きになるじゃないですか、モンテのこと。
その辺の作りとかもすごく面白くて。
モンテもなんか決して、
そうですよね。
権力側の言いなりの人間化っていうと、
そうでもなくて、
結構その人見る目とかもやっぱりあって、
見込みのある人のことは、
ちゃんと思いを馳せていたりとか、
結構その人間味があるなと思った。
で、ちょっとですね、
その登場人物の話をしたいなと思うんですけど、
この流れで。
で、その前にですね、
ちょっと一個挟んどきたいのが、
伏線回収って言っていいのかわからないですけど、
ちょっと三枝さんも言ってたんですけど、
前半ちょっとしたことで出てきた人たちが、
後半すげえ重要人物として現れたりするじゃないですか、これ。
その感じがすごく良くて、
さっき言ってた、
急にほぼ全ての登場人物が、
なぜか廊下に集うっていう瞬間とかあるんですけど、
そこにいた時とその後に描かれる、
なんでこうなったのかっていうのが描かれてて、
で、何ですかね、
事情みたいな、
なんでこうなっちゃったんだろうみたいなのは、
最初読んでると、
最初出てきた時流しちゃうっていうか、
説明もないし、
これ多分説明ないんだろうなって思って、
読んでたんですよ私。
このこれがこうなったことは、
21:01
流れとして出てきただけで、
詳しいことは説明されないだろうなって思ってたら、
後半で説明が入るっていう、
回想じゃないけど過去の話が少し出てきたりとか、
こういうことがあってこうなってたみたいな話が、
ちょっとずつ出てきて、
その作りがめちゃくちゃ面白かったですね。
そうですね。
しかも側線というか、
出来事の背景が、
読み手が思ってる以上に大きな背景を、
あ、そうそうそうそう。
ここでちょっとびっくりして、
いやこんな経緯があって、
このキャラクターが主人公の元に、
もう一度やってきたんだとかです。
なんかそういうのが、
背景とかあるとすごい引き込まれました。
そのいろんなことが語られるから、
その登場人物が一人一人めっちゃ魅力的になるんですよね。
すごくちゃんと掘ってくれてる感じがあって、
なんだろうな、すごい小説だなって、
そういう意味では本当に思いましたね、読んで。
あんまりないタイプですよね。
本当になんか最初に、
その登場人物が出てきた時の印象と、
読んでいくうちの思う印象が、
多分違ってくると思うんですよね。
第一印象とかっていうのを、
ほぼ無視してるような小説かなと思って。
だから、いやこれはですね、
すごいなって思いましたね。
いやでも結構僕、
何人かの人は本当に魅力的だなと思った人いて、
例えばその中の一人、
修道場のまだれなという人。
はいはい。
そうですよね。
多分出番としてはそんなに出番がなくて、
なんか途中からはもう出てこなくなったと思うんですけど、
でもすごい印象に残っていて、
なんかある意味ちょっと天使のような女性で、
この人が結構革命、
国中は革命をしてるけども、
でもそれよりもやっぱり新婚外の職の問題とか、
そっちをもっと何とかしないといけないんじゃないかっていうのを言っていたり、
そういうセリフとかすごい感動して、
もっとまだれなという人の話を読みたいなと思う。
なんか正義感という言葉が伝わってるかどうか。
いいおかみさんって感じですよね。
そんな感じですよね。
役者あとがけで書いてますけど、
このアガールーザーを横断して登場人物を出す作家だから、
だけどまだれなが出てないんですよね。
他の作品に。
まだれなに会いたいと思ってるって書いてて、
確かになって思います。
存在感で言うとやっぱりすごい重要人物ではあると思いますし。
確かにそうですね。
ペケのそばを囲まってくれた。
やっぱりペケのそばですかね。
そうですね。
ペケのそばだよね。
こいつがいいやつじゃなかったら、
この街慣れたってないからな。
ペケのそばはほんとみんな惹かれると思います。
確か最初ペケのそばが登場してるのって、
街の住人に追いかけられて、
一人で走って逃げて、自転車乗って逃げて、
24:03
突き当たりに着いて、石に投げられて失神してしまうっていう。
ぼっこぼこにされてるっていうところですよね。
それをルドがテラスから見てたっていう。
そうなんですよ。
ちょっと俯瞰して最初そういう絵が描かれているんですよ。
そこの最初の印象だと、
本当にちょい役なのかなと思いきや、
実はとんでもないキャラクター。
完全に、
でももうだってルドかペケのそばも主役はね。
ペケのそばも主役ですね。
ほぼこの感じだと。
僕はペケのそばが、
パピーボリンゴっていう王の血を描いて、
それを助ける場面とかもめっちゃ感動してました。
あと個人的に、
いろんな登場人物が出てくるんですけど、
僕はこの小説で本当にすごいなって思ったのが、
最初の方に出てくる27ページ。
ほんと最初だ。
主人公のもとに強盗が、
若者2人組で、
その中の1人が、
主人公が銃撃って、
それがたまたま当たってしまって、
死んでいってしまうんですけども、
死んでいくそのシーンで、
強盗に入った若者が、
喉が渇いたって言って水をもらうんですけど、
でも本当に欲しいのはコップ一杯の冷たい空気なんだがって言って、
その後、主人公のルドに、
歌ってくれないかっていうのが出て、
若者が、そこのセリフの一連がですね、
歌うように死んでいくのを読めたんですね。
これって現実離れにしてるのかなと、
気もしなくもないんですけど、
でもすごいそこに情緒的な雰囲気があって、
本当に何ページかしか出てこない、
強盗の若者に感情を持っていかれてしまって。
なるほど。
なんでそういう強盗が生まれたのかっていうと、
やっぱりその背景に国の問題とかってあったりはするんですけども、
なんかいろいろ考えせられて、
決して主要な人物ではないところにも、
こういう描き方をしてるので、
最初の方でこの小説が好きになりました。
なるほど。
確かに。
ここのシーン結構いいですよね。
じゃあいつも通り最後は、
感想とどんな人に読んでもらいたいか、
話して終わりたいと思います。
じゃあ私の方から。
冒頭で一番最初に話したんですけど、
海外文学感がすごいあふれる、
日本じゃない感じがすごくする小説なので、
日本じゃない場所に行きたい人には、
すごく合うんじゃないかなと思います。
感覚っていう意味ですけどね。
なんかすごくこの小説めちゃくちゃ良かったんですよ。
で、なんかこれがですね、
うまく伝えにくいなって思ったんですけど、
役者の日野下さんのあとがきを読んで、
書いてあったんですけど、
27:00
この作品はルワンダっていうところに対する、
街に対する愛があるっていう話が出てきて、
あ、なるほどなーってこの時すごく思ったんですよね。
本当にこの登場人物一人一人を、
ないがしろにしない感じがあって、
読んでるとですね、
全員に対して愛情を持てるように書いてると。
本当にこういうことに成功してる作品って、
すごく珍しいというか、
私もですね、ほぼ初めて読んだなと思ってて、
文句なしに本当にお勧めできる一冊だなと思ってます。
なんか暴却についての一般論って、
名前だけ見るとけっこうなんかヘビーそうで、
かつあらすじもヘビーなので、
ちょっと敬遠しがちなのかもしれないんですけど、
もうなんか思った以上に、
ポップだし、笑えるし、
読んでる時のこのいろんなことが絡み合ってくる、
楽しさもあるので、ぜひお勧めです。
そんなにですね、読むの大変じゃないです。
あったのわりにはそんなにかからない方の作品だなと思っているので、
お手に取っていただけたらなと思っております。
じゃあめいさん、よろしくお願いします。
ストーリーが抜群によくて、
普遍的な面白さがある小説かなと思います。
なんかラテンアメリカの文学作品を読んでいるような感覚に近いなと思って読んでました。
そういう意味で、いかにもアフリカという感じはしなかったんですけど、
ただ所々ちょっとアフリカらしいというか、
土着的な部分もあったりして、
1970年代の歴史的な革命の時代を、
すごくユーモアたっぷりに書いているのがすごいなと思って、
決して重い話でもなくて、読みやすいし、
でも心に入るものがある、そういう小説かなと思いました。
大地さんも言われていたんですけど、
この小説のテーマって愛かなと、
ありまして、一つのキーワードで実際に小説に愛というのが出てくるんですけど、
登場人物にしている一人が、本当に愛すべき人物に思えてくるので、
小説を読むと、そういう人物とか、
アンゴラという国とかにも愛着が湧いてくるんじゃないかなと思います。
忘却についてもいっぱいあるのという難しそうなタイトルなんですけど、
実際に人間味溢れた小説なので、
人間味溢れたものが好きな人とか、ぜひ読んでほしいなと思った。
ありがとうございます。
面白かったですね。
今回、取り上げてよかったですね。
本当に読んでよかったんですけど、
多くの人に読んでほしい小説だったなと思います。
じゃあ次回予告して終わりましょうか。
次回はですね、バンガー編2021年度初のバンガー編を、
全身にいろいろやったからなんですけど、やります。
テーマなんかは聞いてからの楽しみということで、楽しみにしていただければなと思います。
おそらく三枝さんのEDM話はすると思うんで。
いろんな話をバンガー編でする予定ですけど、
EDM話はそこに入っているので、注意していただけたらなと思います。
番組の完成のリクエスト、またこのラジオを聞いて紹介された本を読みました。
30:03
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積極的に拡大共有していただけると大変助かります。
ではまた来週。
30:24

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