どうもみなさんこんにちは。文学ラジオ空飛び猫たちです。この番組は、いろんな人に読んでもらいたい、いろんな人と語りたい文学作品を紹介しようコンセプトに、文学と猫が好きな二人がゆるーくトークするラジオ番組です。
お相手は、私小説が好きの飼いのダイチと、
羊を巡るカフェのミエの二人でお送りします。文学のプロではない二人ですが、東京と京都をつないで、お互いに好きな作品をそれぞれの視点で紹介していく番組です。
お互いの紹介に関しては、2021年最初の回で話しているので、そちらをお聞きください。
今回ですね、ご紹介するのは、ちょっと神そうな著者名なんですけど、ジョゼ・エドゥアルド・アグアルーザの忘却についての一般論をちょっとご紹介したいと思います。
アフリカ文学になるんですかね。
そうですよね。ラジオで初めてのアフリカ文学。
アンゴラという国を舞台にした小説ですね。まず、書名、ちゃんと言っちゃいましょうか。
今回紹介するのは、ジョゼ・エドゥアルド・アグアルーザが書いた忘却についての一般論になります。
木下真帆さん役、白水車から2010年に出版されています。
ちょっとあらすじをご紹介したいんですけれども、長いんですね、今回あらすじ。
白水車から撮ってきたんで、でも結構ストーリーの大切なところをちょっと紹介しているので、少し注意して聞いていただけたらなと思います。
27年間にわたる泥沼の内戦下を地力で生き抜いた女性、ルドをめくるめく物語。
既来のストーリーテラーとして知られる、現代アンゴラ作家による傑作長編。
ポルトガル生まれのルドビカ、ルドは、それは広い場所が怖い。
両親を相次いで亡くし、姉、オデッテの結婚に伴い、鉱山儀式の儀形。
オルランドがアンゴラの首都、ルワンダに所有する豪華なマンションの最上階に移り住む。
長年にわたり、ポルトガルの支配下にあったアンゴラでは、解放闘争が激化し、1975年、ついに独立を宣言。
動乱の最中、姉夫婦が消息不明となる。
恐慌をきたし、外部からの襲撃を恐れたルドは、マンション内の部屋の入り口をセメントで固め、犬と共に地球自粛の生活が始まる。
その後、アンゴラは27年間にわたる泥沼の内戦状態に陥る。
その間、誰からも忘れられて孤独に暮らすルド。
一方、外の世界では、独立の動乱を乗り越えた人々が、運命に手繰り寄せられるようにして、ルドの元へ引き寄せられていく。
魅力的で謎めいた登場人物と、刺激でユーモアに満ちたスリリングな展開。
2013年度、フェルナンド・ナモーラ文芸賞。
2017年度、国際ダブリン文学賞受賞作。
となっております。
ちょっと長いですね、やっぱね。
舞台が1970年代からですけども、やっぱり今のね、あらすじの中で、やっぱり一番はあれですね、
27年間にわたって、内戦の間、部屋に閉じこもる女性の話というのが、結構すごいですよね。
実際読むと、そこもすごかったんですけどね。
なんか、内戦の間ずっと、たまたまそのセメントがあってみたいな感じで、あれなんだけど、
まずですね、この話を、この本の話をする際に、
ちょっと構成の話は最初触れといた方がいいんじゃないかなと思うので、
少し構成のことを触れたいと思います。
この本ですね、30以上の章って言っていいのかわからないですけど、
めちゃくちゃ短い、本当に短いのは1ページで終わっちゃったりする章もありましたよね。
ほんとすごい、平均すると3、4ページぐらいが多いのかな。
そうですね。
そういう小さい章がですね、たくさん積み重なって構成されている本で、
結構珍しいタイプの本ではありますよね。
3、4ページぐらいの章が多いんですけども、
なんかね、意外と断片的なものではなくて、ちゃんとストーリーがある。
これがすごいなと思ったんですけども、
ちゃんと話が続いていくというか、構成されているというところが、
短い分量でよくできる感じがします。
結構その最後の一文っていうか、結構印象的な文章がすごく多くて、
その辺の本を読ませてくれる感じはすごい良かったなと思いましたね。
だからなかなか、なんだろうな、この辺は読みにくいですよって話をしたいんですけど、
ある意味めちゃくちゃ読みやすい本だなと思いましたね。
引きをちゃんと作ってくれてるし、そんな感じの本になって、構成の話ですけども。
で、ちょっと内容の話をしていきたいんですけど、
今回読んですぐ感じたのは、
この日本的な感覚とは全くかけ離れたところで書かれている小説だなと思って、
南米とかですね、あの辺りの本を読むときに必ず感じるんですけど、
日本じゃ、なんだろうな、うまく言えないですけどね、
乾いた感じっていうか、いい意味で、
こういう感じってなんか、海外文学を読んでるとたまに味わえるんで、
こういうのがあるから、ちょっとこういう海外の小説に手を出しすぎてしまうなっていう、
思っているところではありますね。
いや、分かりますよね。
なんかもう本当に言い方がすごくあやふやなんですけど、
雰囲気がちょっと違うんですよ。
うん、そうね。
革命があって、それで人が死んでいたりとか、
警察が腐敗していたりとか、
あと名刺が信じられていて、
何かちょっと奇妙なことがあったりと、
全部そういう名刺のせいで、
これぞ海外だなって。
なんでしょうね、なんかうまく言えないんだけどな、毎回。
別に日本語で、翻訳材とか日本語で書いてあるから、
日本語で読んでるから、
でも海外文学を読んでる感じはすごくしますよね。
具体的な話に入っていきたいんですけど、
まずこれですね、この辺りで混乱するんじゃないかなっていうポイントがありまして、
主人公のルドの視点、
あらすじだけ読むと、
これはもうルドの視点でずっと話が進んでいくんじゃないかなとか、
最初もずっとある程度、
ルドの話が中心にストーリーが積み重なっていくんで、
これはルドの話がずっと続くんだろうなって思ったんですけど、
途中からですね、いろんな人の視点とかいろんな話が出てきて、
なんか結構急に違う話になったみたいな感じを、
印象を受けるんじゃないかなと思いました。
なのでこういう話を読み慣れてない人は、
結構最初戸惑うんじゃないかな。
急に途中から混乱するんじゃないかなってちょっと私は思いました。
そういうもんだと思って読んでもらえればいいのかなっていう気はしてるんですけど。
そうですよね。
だから登場人物結構たくさんいますし、
たくさんいる人たちの視点の話が描かれるようになってくるんで、
個人的にはメモしながら読むのがお勧めかなとは。
いや今回ですね、たぶん私読みながらですね、
みえさんたぶんめっちゃメモ作ってるだろうなと思って。
最初と途中あたりまでは出てきたキャラクターの名前を一応控えてるんですけど、
だんだん増えてきて確かにメモしていくのがちょっと面倒になってくる。
タイミングとか多分あると思うんで、
あそこまで全部追わなくてもいいのかなと。
把握できるなというところまでメモできていればもう十分かなと。
なんか小説で一コマだけ出てきたキャラクターが、
途中から結構その人の視点の話になって、
実は重要キャラだったんだっていうのがあったりするんで、
そういうのがこの人さっき出てきたけど、
どういう人だっけって忘れがちになってしまう。
そういうのも知っておくとスムーズに読んでいけるかなと思いますよね。
なるほど。
私もうね、途中ね整理がつかなかったですね。
登場人物の。
もうこれ絶対めいさんメモ取ってるからめいさんのメモ欲しいなと思いながら読んだ。
あの時がちょっと後半始まるくらいかな。
真ん中からちょっと過ぎたあたりに結構驚いてましたね。
ちょっと混乱するかもしれないけど、
まあそれにめんくらわずに読んでも全然面白いですよっていう感じではあります。
登場人物と登場人物が最初は離れ離れになっていても、
だんだん繋がってくると思うんですね。
まあその辺がこの小説のやっぱり面白いっていうか醍醐味かなと思っていて。
そうですね、それはある本当に。
主人公は女性のルトで、その人の視点の話が最初描かれるんですけど、
だんだん他のキャラクターの視点の話が入ってきて繋がってきて、
やっぱりかなり面白かったです。
すごいですよね。
じゃあちょっとルドの話しますかまず。
ルドなんですけど、あらすじの話通り、
27年間マンションの一室に閉じこもる話なんですけど、
この時に犬と二人で引きこもるんですね。
犬の名前がファンタズマっていう、
さっきちょっとみえさんがちょろっと言ってたんですけど、
幽霊って意味の名前をつけて一緒に暮らすんですけど。
犬もですね、途中で死んじゃうんですよね。
だからルドは一人で生きていくんですけど。
残されたマンションの11階の結構高い位置にある、
部屋に閉じこもっているから誰からも見つからない石フォン。