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2023-03-14 09:13

#380 大江健三郎さんのSF小説『治療塔』を読んだことを思い出した話

大江健三郎さんが亡くなられたニュースを聞いて、大江さんの1990年『治療塔』、91年『治療塔惑星』をSF小説として読もうとしたことを思い出しました。当時、こういう思索小説があるんだと驚きました。その小説の中の背景となっていたディストピアの世界に、現在、世界に近づいているのが気がかりです。


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はい、おはようございます。本日の放送は、2023年の3月14日、火曜日です。
本日は、第380回目のお話となります。
このチャンネルは、福島県郡山市在住の特撮アニメ漫画大好き親父のピョン吉が、
響きになったことを誰だらかな承知していくという番組です。
そんな親父の一言を気になりまして、もしもあなたの心に何かが残ってしまったら、
ごめんなさい。悪意はなかったんです。
不幸にもこの番組に興味を持ってしまったら、ぜひ今後もご協力のほどよろしくお願いいたします。
今回もね、家庭の都合でショートバージョンです。
まずですね、深谷香織さんのね、夜回り猫。この放送開始がですね、1週間遅れることになりました。
予約していたんですかね。そうして直さなきゃいけないんですよね。
なぜですね、NHKが直前に送らせたのか、ちょっと不明なんですね。
これ以上ね、送れないことを祈っております。
昨日ニュース流れてきましたね。
あの現代日本を代表する小説家でね、日本人として2人目のですね、ノーベル文学賞を受賞した大江健三郎さん。
その大江健三郎さんがね、今月の3日にですね、浪水のために亡くなっていたというんですね。
88歳だそうです。
ご冥福をお祈りしたいと思っております。
大江さんはね、1958年にね、死逝っていう作品で芥川賞を受賞しました。
その後数々の文学賞を受賞しまして、新しい世代の作家としてね、戦後の日本文学界をリードした方です。
そして1994年にはね、川端康成さんに次いでね、日本人としては2人目となるノーベル文学賞を受賞したんですね。
核兵器だとかね、平和の問題についてですね、文学者の立場から向き合いましたね。
広島で取材した広島ノートはベストセラーになったんですね。
また憲法改正に反対する九条の会、その後脱原発を訴えるデモの呼びかけ人としてね、名を掲げていたんですよね。
その感じの社会問題に対してもですね、積極的に取り組む方だったんですね。
東日本大震災から1年目のね、3月11日、2012年の3月11日にですね、福島県でね、福島第一原発の事故から重なってね、福島差別みたいなものね、懸念されていた当時なんですよね。
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その当時、福島県の小山市ですね、改正山9条でね、原発要らない311福島県民大集会が開かれたんですよ。
そこに1万6千人がね、参加しましてね、安心して暮らせる福島をね、取り戻そうとね、脱原発社会の実現を目指す声を全国に発信したんですね。
そこのところですね、作家のこの大江健三郎さんがね、連帯のアピールをしてくださったんですよね。
常に人々の幸せ、平和をね、強く願う作家さんでした。
大江健三郎さんというとね、1990年に治療島、そして1991年にね、その続編の治療島惑星という本を書いているんですよね。
日本のノーベル賞受賞作家がね、書いたSF小説っていうね、これはぜひともチャレンジしなければと思ってね、自分当時読んだんですね。
正直言うとですね、SFとしてはね、古いっていう感じだったんですね。ごめんなさいね。当時のね、自分若かったからですね、そういうふうに思っちゃったんですね。
ストーリーはですね、21世紀半ば、核兵器を使用した極地戦争、原子力発電所の事故、資源の枯渇、エイズや新しいガンの蔓延などに地球は荒廃しきっているという設定でね、ありきたりのディストピア小説だなーって思ったんですね。
原子力発電事故がそんな風に身近だと思ってませんでしたし、資源の枯渇とかね、またあと病気とか、そういったのがね、こんな風に増えるっていうのはね、本当に全然ね、身近に感じてなかったですからね。
でも今思うとね、どんどんどんどんね、その予想が当たってきているっていう風に思うんですよね。
その地球をですね、見限ってですね、人類の文明をね、保存するためにですね、世界各国、地域から選抜された100万人がね、選ばれたものがですね、宇宙戦団を組んでですね、古い地球を捨ててですね、太陽系外に発見された新しい地球を目指してね、大出発していくんですね。
よくある現代版のノアの箱舟計画ですね。これに飲みましてね、古いなぁと思ったんですよね。
ですけどもね、2021年にね、レオナルド・ディカプリオさんだとかね、メル・ストリープさんとかが出ているDon't Look Upっていう映画があるんですよ。
それとか見るとね、アメリカの金持ちとかね、本当にマジでそういう計画しているそうな感じしますね。
新しい地球ではですね、高度な意識、神と言うべきですね、存在に疲れたですね、治療塔っていうのが発見されるんですよ。
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その治療塔に入りますとね、そうすると体が再構築されてね、選ばれたものっていうふうになるんですね。
でも、そのことを拒否した人がいてね、そういう人たちは落ちこぼれと呼ばれる人たちが出てくるんですね。
結局その新しい地球というかね、戻らなきゃいけないようになっちゃいましたね。
古い地球のところに、元々ですね、地球に残された人、それから治療塔で選ばれた人、それから治療塔を拒否した落ちこぼれの3つの人類がね、存在することになるんですね。
あとはですね、読んでいただきたいなと思うんですけどもね。
続編のね、治療塔惑星の最後の最後、日本の広島の原爆ドームがそれに繋がってくるんですよね。
どうしてそう繋がるのかなっていうのはね、ぜひ読んでいただければというふうに思っております。
SFっていうのはね、サイエンスフィクションっていう意味だけではなくてですね、スペキュレティブフィクション、試作する文学っていう意味でもね、
優れた作品でした。ただ当時の自分は若かったのでね、その面白さはね、完全に理解することができなかったですね。
大江健三さんと言うとね、ごめんなさい、自分がチャレンジした本はたったその2つだけなんですね。
今から33年くらい前に書かれた本です。大江健三さんがね、55歳頃に書いた本なんですね。
当時古い作家だなぁと思ったけどね、55歳ですか、若い作家ですねって感じですね。
残念ながらですね、本当に世界はですね、大江さんがね、予想していたそっちの悪い方向、行ってはいけない方向、そっちの方に向かっているような気がしますね。
文芸評論家のね、羽住重彦さんはですね、大江さんはノーベル賞を取ったから偉いのではありません。ノーベル賞とは関係なく、もともと偉い作家なのですと言っていましたよね。
確かにそうだなぁと、世界をどうにかしなければっていうね、意識で小説を書いている人で、実際に行動している作家の人っていうのはどれぐらいいるのかなぁと思ったわけですね。
そこまでの意識を持ってね、たまにはね、行動しなきゃいけないなぁというふうにね、自分もね、今回の大江健三さんのね、不法を聞いて反省いたしました。
はい、それではまた次回よろしくはピョン吉のお互いの視聴にお付き合いくださいね。本日もお聞きくださいまして誠にありがとうございました。
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