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宮武 徹郎
みなさん、こんにちは。草のみきです。 宮武哲郎です。
草野 みき
Off Topicは、アメリカを中心に最新テックニュースやスタートアップ、ビジネス情報を緩く深掘りしながらご紹介する番組です。
宮武 徹郎
今回のトピックは、ピーター・ティールが見る世界観について話していきたいと思います。
はい、ピーター・ティールさんというところで、なかなかオフトピックだと特定の人物について話すことってあんまりないと思うんですけど。
草野 みき
そうですね、確かに。
宮武 徹郎
今回はレアケースとして、どうしてもピーター・ティールさんの考えとかフレームワークっていうのは、
僕ももちろんそうですし、結構シリコンバレー内だとすごい影響されているのかなとは思うので、
特にここ3、4年ぐらいですかね、は非常に影響力が、これ自分の方ですけど、自分にあったなと思っていますし、
多分過去のオフトピックのエピソードでも、本当に直接的に影響があったエピソードとかっていくつかあるので、
草野 みき
何でしたっけ、シリコンバレーに結構人気だったエピソードありますよね。
宮武 徹郎
リベラルアーツのテストですかね。
そうですね、今年ですと。
草野 みき
あれとか結構ピーター・ティールイズムをちょっと感じました。
宮武 徹郎
まさにあれ206話ですかね、のシリコンバレーでリベラルアーツと哲学が必要な理由のエピソードですね。
草野 みき
全体的にもっと成長している、ハズレ地みたいな人に投資しようみたいな、でもそれがみんなそうなれるわけじゃなくて、
全体的に見てここに投資した方がいいよね、みたいな考え方ちょっとピーター・ティールっぽいなとはちょっと思いました。
宮武 徹郎
でもそれこそその次の次のエピソードのPayPalマフィアから学ぶスタートアップの人材発掘とか、まさにそういうアウトライヤーを見つけるみたいな話とか、
ピーター・ティールさんの直接的な彼の採用基準じゃないですけど、フレームワークみたいなことを話したこともありますし、
それこそ、たぶん2年か3年ぐらい前になると思うんですけど、イノベーションが加速してるか減速してるかっていうエピソード119話と120話やってたんですけど、
それももう彼のやっぱり考えとか、それに結構基づいた話が一部活用されていたり、それこそメンタルモデルの回をやって、その後にルネ・ジラールさんの未明子数理論ですね、
の話をしたと思うんですけど、これも完全ピーター・ティールさんの師匠みたいな感じの人だったので、そこをすごい影響されましたし、それこそ2年前のシステムルネッサンスっていうオフトピックのメインテーマがあったと思うんですけど、
それも多少なり影響されたり、去年の進化した新宗教の課題みたいな193話目とかも、かなり彼の考えにすごい影響されたのかなと思うので、結構のエピソード数がかなり直接影響しているのかなと思うんですけど、
はい、ピーター・ティールさん自身の面白さっていうか、すごさっていうところは、一般的であったりとか、普通っていう概念をちゃんと捨てられること、ちゃんと疑うことができて、世の中をそのままの形でちゃんと見ることができる人。
さらに、そのソフトウェアだけではなくて、テクノロジーだけではなくて、カルチャー面とか社会学とか哲学とか、時には宗教学みたいな観点からしっかり見ることができて、しかもそれをしっかり簡潔に分かりやすく伝えてくれる。
そこの両方を持っているっていうのが、やっぱりすごいところだなっていうのは思いますね。
草野 みき
うーん、どういうきっかけで結構インスパイア受けてるんですか?
宮武 徹郎
やっぱり彼ってSNSやってないじゃないですか。
草野 みき
うんうん。
宮武 徹郎
なので、基本的にピーター・ティールさんの話を聞くには、彼の書いた本とかを読むっていうのは一つあるんですけど、もう一つはやっぱりどうしても彼のいろんななんか登壇とかスピーチを見るしかないので、なんでそれを見始める中でどんどんハマっていくっていうところですかね。
草野 みき
うーん、なるほど。
宮武 徹郎
しかもそれがしっかり文化として行き渡ってるっていうのはすごいなと思うので、まあ基本的によく社長とかいろんなスタートアップとかのCEOって、イエスマンは欲しくないって言ったりとかするんですけど、でも結果的にイエスマンが揃ってるケースって全然多かったりするので、なんでそれじゃない組織体制をしっかり作れてるのはすごいと思います。
草野 みき
うーん、面白い。
宮武 徹郎
あとはなんか個人的に、いろんな彼の登壇とか、対談みたいなのを見ていると、いろんな質問をされるじゃないですか、当然だから。これについてどう思ってるんですかとか、すごい特定な質問とかされるときに、なんか彼がよく使う手口がありまして、
それが個人的にすごい正しいなと思いながら、なんか彼だからできることかなと思うんですけど、必ずしもちゃんと答えてくれないんですよ、その質問に対して。
で、そのときに基本的にごまかし方っていろいろあると思うんですけど、違うトピックにすぐ振るとか、いろいろやり方あると思うんですけど、彼って結構ダイレクトにそれ言ってくれるっていうか、聞いた本人にあなたの質問の前提が間違ってると思いますっていうのを言って、それの説明をして自分なりの回答を出すっていう。
草野 みき
勝てないですね、それ。勝てないっていうか、すごい技だな。でもまあ、ピーター・ティールさんっぽいですね、前提を。
宮武 徹郎
ぽいですよね。ちょっと1回、1回やってみたいなとは思うんですけど、なかなか難しそうだなと思うので、やっぱ彼だからできることですよね、これは。
草野 みき
でもなんかできそうですよね、質問自体が間違ってますよねっていうことはなくもないことな気がするので、すべてがすべてそれやっちゃったらちょっと悪くなっちゃう。
宮武 徹郎
でもやっぱりピーター・ティールさんからすると、これからいろいろこれ系の話はいろいろすると思うんですけど、やっぱりその前提を否定するっていうところは、そもそも質問の持っていき方とか、そこに意味合いするナラティブがそもそも、
相手のナラティブに乗りたくないっていう、たぶん考えをしっかり持ってるのかなと思うので、そこってすごいでも彼らしいポイントだなと思うんですよね。
草野 みき
三宅さんもそんな感じありますよね。
宮武 徹郎
そうですか。
草野 みき
はい。
宮武 徹郎
たぶん学んでるんじゃないですか。
草野 みき
いや、結構三宅さんの話し方、wikipedia私作れると思います。こういう構文とかこういう答え方みたいな、QAの回答の仕方みたいなのは、結構わかるつもりです。
宮武 徹郎
確かに、クサラさんが一番それ聞いてますからね。
草野 みき
前提を自分の元に戻していくみたいなのは、結構ピーター・ディールさんから学んでるんですから、ちょっと似てる気がします。
宮武 徹郎
たぶんすごい影響されてると思います。
草野 みき
なんかこれこれこういうことがあってて、もうここで話したんですけど、みたいな、もうすでに話してますよっていう前提があって。
宮武 徹郎
否定しにくいですからね、それは。
草野 みき
でも実は、みたいな、自分だけが知ってるみたいな、なんかでもそういうあると思います。
宮武 徹郎
いやでもなんか、今回のエピソードもそうですし、一般に言ったら来週もそうだと思うんですけど、そのピーター・ディールさんの考えとか、やっぱりすごい重要だなと思うので、すごい尖ってはいますけど、
やっぱり何かしらの真実に突き止めてるケースってやっぱり多いなって思うんですよね。
それがやっぱすごいからこそ今日話したいっていうところで、で基本的には、例えばなんかゼロツーワンとかその夢の本とか彼も書いてはいるんですけど、そこの話をしても、
たぶんそれはゼロツーワンを読めばすごいわかると思うので、
基本的には最近だったり、例えば10年以上前から言ってる話、そういう本とかにそこまで書かれてないことについて話したいっていうところと、
あともう一つその注意点ではないですけど、すごい重要なポイントとしてあるのが、
今回のエピソードの準備をするときにいろんな記事とか、いろんな彼の対談とか見たり読んだりしたんですけど、
基本的に今回とか、ピーター・ディールさんについて話すときには、基本的にメディアの発言は入れてないです。
彼自身が話したことを基本的に言ってます。
草野 みき
なるほど、第三者目線の話は入ってないと。
宮武 徹郎
はい、基本的にはです。もちろん僕の個人的な意見は入ってるかもしれないですけど、
基本的にはメディアの意見はあまり入れないようにしてます。
草野 みき
なんかでも意外ですね。
自分の幸せからとかからなんだなってちょっと思いました。
もっとそのシリコンバレーとかテクノロジーに興味があって、
そっちの産業の方が成長するみたいな観点かなと思ったら、
意外と楽しくないみたいな。
宮武 徹郎
たぶんどっちもあったと思うんですけど、
たぶんベースとしてなんか、
たぶんそれこそスタンフォード大学で、
彼ってそれこそルネージェラールさんの下でいろいろ学んでいるので、
このミメーシス理論っていうのを学んだ後に、
まさに自分がこのミメーシス理論の中に入ってるじゃんっていうのをたぶん気づき、
草野 みき
みんなが求めてる成功にのっとって言ってみたけど、
これは幸せじゃなかったって気づいてしまった。
宮武 徹郎
たぶんなんですけど、
自分がそれを本当に選んだのかってたぶん疑問があったと思うんですよ。
で、彼のやっぱり根本としてあるリベタリアンなので、
エージェンシー、人が自分の判断をするっていうコントロール権を持つっていうのが、
すごい重要視しているのは、たぶんこういうところから生まれてるのかなと思うんですよね。
まあ、でもなんかこの全体的にこの階級を上がるみたいな話って、
彼もここら辺の話をちょこちょこしてるんですけど、
なんかやっぱりそれがすごい危険でもあるっていうのは、
彼は最近でも言ってるんですけど、
やっぱりなんか、みんな周りの人たちが、
次は医者になれとか、次は弁護士になれとかっていうのを、
ただただそれに従って動くのが良くないと。
ある意味、2008年のリーマンショックのタイミングが、
結構ミレネア世代にとってはすごい、
カルチャー面ではすごい重要だったんじゃないかっていうのをピーター・ティルさんが言っていて、
彼自身はこれは経験してないんですけど、
今までウォール街に行くとか、
そういう階級っていうか、エリート層の道のりが、
そこで一回途切れたっていうか、変わったっていうところで、
テックに寄ったタイミングがそういうタイミングなんじゃないかと。
草野 みき
絶対なくならないだろうと思ってたものがなくなった時の衝撃ありますよね。
宮武 徹郎
ヤバい奴らだったんだとか。
草野 みき
確かに、それもそうかもしれない。
確かに。
仕様が変わりましたね、それは。
宮武 徹郎
なんて、ピーター・ティルさんって、
シーコンバレー内ではすごい重要人物じゃないですか。
歴史で見てもそうですし、
場合によっては、本当に人によっては、
彼が最も重要人物っていう人もいたりするので、
もちろんPayPal共同創業したっていうところもあれば、
Facebookに最初の投資家として入ったっていうところもあれば、
パランティアを創業したり、
ファンダーサウンドを作ったりとかもしているのと同時に、
影響力が半端ないですよね。
草野 みき
どうしてなんですかね。
宮武 徹郎
でもやっぱり、ゼロツーワンはやっぱりすごい大きいですし、
あとやっぱり、PayPalマフィアがやっぱり、
他のPayPalマフィアのメンバーが、
彼の考えをすごいいろんなところにどんどん拡散していったんですよね。
草野 みき
やっぱり言語化する能力が高いっていうところもあるんですかね。
めちゃくちゃ高いと思います。
分かりやすくてみたいな。
みんながそう思ってたみたいな、
そういう視点があるんだも含めて、
めちゃくちゃ分かりやすいみたいな。
宮武 徹郎
あとやっぱり尖ってたっていうのはありますよね。
やっぱりそのタイミングでは、
多分あんまり話されなかったことをしっかり言ってるっていう。
それが後々正しくなった時に、
やっぱり彼は預言者風に見えちゃうので、どうしても。
だから若干宗教的な意味合いだと思うんですけどね、こういうのは。
なるほど。
明らかにいろんな、
例えば彼って反射的にコントラリアンな部分があったりとか、
自信を持って話すとか、
ガバナンスについて違うやり方、
よりファウンダーファーストなやり方があるんじゃないかとか、
新しい授業を作る時にコピーを作るのではなくて、
完全新しいものを作るとかっていうのは、
今のテック業界、シリコンバレーの中だと当たり前のことなんですけど、
やっぱ彼がそれの切り口を結構開いてくれた。
なので、いろんな意味合いでやっぱり、
今のシリコンバレーのカルチャーは、
彼の考えから、
彼の考えを結構形付けたっていうところがあるんですよね。
草野 みき
今めっちゃ話題になってるのも、
今まで確かにそんなに話題は。
宮武 徹郎
そこまで話題になってないですよ。
ちょこちょこメタバースの領域とかで
ちょっと話題になったりとかもして、
ゲーム領域ではすごい有名なプレイヤーなんですけど、
でもやっぱりメインストリームまで入るっていうのは
なかなかなかったと思うので。
草野 みき
なんか株関連では聞いたことはあった気がするんですけど、
企業としての名前とか、
そのテックカンファレンスの中に
NVIDIAの名前が入ってくるみたいなことって
あんまりなかった気がしたんですけど、
あんな喋りがうまい
カワジャンの経営者いたんだっていうぐらい。
授業と人物含めてやっぱすごいなって思いますね。
宮武 徹郎
だって今ではもうウォッチパーティーがあるぐらいですからね、
彼の市販機決算発表のタイミングとかで。
シリコンバレーに行くとバーで
いろんな人が株価どうなるんだっていうのを見ながら
市販機決算発表見てますからね。
草野 みき
へー、すごい。
宮武 徹郎
でもやっぱり競争がいなかったっていうのは
すごい重要なポイント。
で、やっぱりバブル時期だと競争がすごい増えちゃうので、
やっぱりそういう意味でそのタイミングに
エヌビリアが始めたのはすごい重要だったっていうところですね。
なんかちょっとトピック変わるんですけど、
最近ちょこちょこピーター・ティールさんが登壇するときに
この話してて個人的に面白いなと思ったのが、
去年ピーター・ティールさんがバイトダンスのCEOと会ったんですよ。
ほー。
で、そこにそのタイミングでピーター・ティールさんが
あるアドバイスを提供するんですけど、
アメリカがTikTokを禁止にするかっていう質問をされたんですよ。
まあ当然バイトダンスの社長なので、
それはすごい気になるじゃないですか。
はい。
で、これTikTokの社長だったかもしれないですけど、
どっちかちょっと、多分TikTokの社長ですけど、
草野 みき
中国の方の?
宮武 徹郎
シンガポールの方ですね。
シンガポールか。
バイトダンスは中国ですけど、TikTokは一応シンガポールなので、
多分TikTokの社長に聞かれて、
ピーター・ティールさんが、
アメリカはTikTokを禁止にしませんと。
なぜなら、政府が無能だからだと。
草野 みき
鋭いですね。
宮武 徹郎
で、ただ、
それでも、
中国との関係性を切り離すべきで、
中国にある事業を全部別の場所に動かして、
そこにあるパソコンとか、
従業員を全部別の場所に移動するべきだと。
草野 みき
それはアメリカ国民として、
アメリカの政府として、それともバイトダンス?
宮武 徹郎
ピーター・ティールさんが一応TikTokに言ってるアドバイス。
草野 みき
のアドバイスとして。
宮武 徹郎
で、なぜなら、
中国がもし台湾に潜入した場合、
その24時間後には、アメリカでTikTokは禁止になるからっていう。
で、その確率が、
中国が台湾を潜入する確率が、
例えば、50%のチャンスがあるとすると、
その50%の確率で、
100%のTikTokの価値がゼロになるんですよ。
いわゆる、USで使えなくなるので。
そのリスクを取るのはおかしいので、
なので、中国から切り離したほうがいいと。
っていうのが彼のまずアドバイスでしたと。
で、それに対してのTikTokのCUの回答が、
我々TikTokがいろんなシミュレーションをしてますと。
社内で。
それをやってる上で色々調べた中だと、
第一次世界大戦と第二次世界大戦の時に、
両側にサービスを供給した会社はいましたと。
っていう回答をしたんですよ。
まず、そういうシミュレーションをしてるんだっていうのは、
当然ながらしてると思うんですけど、
それはそれで面白いっていうところと、
あとピーター・ティールさんからしてすごい面白かったのが、
そのピーター・ティールさんが出した前提を否定しなかったっていうことで。
草野 みき
TikTok顔が。
宮武 徹郎
いわゆる中国が台湾を潜入する可能性が50-50であるっていうことの前提を否定しなかったのが、
ちょっと興味深かったっていうのは言ってました。
草野 みき
なるほど、なるほどって受け入れたんですね。
宮武 徹郎
それはどういう形で受け入れたかっていうのはわかんないですけど、
本当に受け入れたかどうかわかんないですけど、
その前提の上で話しただけかもしれないので、
ただそれはそれで面白かったなっていうところですね。
ピーター・ティールさんですと、
よく10年以上前から、
20年くらい前から話してるトピックが、
それこそトピックでも話した、
宮武 徹郎
その他は減速しているというところなんですけど、
これの意味合いがいろいろ彼としてあるかなと考えていて、
例えば1960年代ですと、
テクノロジーの定義が違かったというのは彼が言っていて、
もちろんコンピューターとかパソコンみたいな概念もあったんですけど、
それ以外に新しい薬とか医療を作るとか、
宇宙船を作るとか、超音速の飛行機を作るとか、
農業の革命とかそういうのがいろいろあったんですけど、
今だとテクノロジーイコールコンピューターイコールITのことになっているのが、
一部この減速している原因なのかなっていうのが彼の考えですね。
草野 みき
意味合いがそっちに全部主役されてしまっていることに対してってことですか?
宮武 徹郎
まさにそうですね。他のところをテクノロジーとして呼んでないっていうのは、
まずおかしいんじゃないかっていうところと、
ここの領域でしか発展がない。
草野 みき
英語でもそうですか?
宮武 徹郎
英語でもそうですね。
基本的にテクノロジーイコールパソコンとかインターネットみたいな感じになっちゃってるっていうのは、
なんとなくの意味合いとしてですよ。
これの一部の原因って、
やっぱり20世紀あたり、
多分第一次第二次世界大戦の後から、
やっぱり全てのテクノロジーが必ずしもいいことではない。
特に原子爆弾みたいなものは、
やっぱり技術的にはすごい革命的なことではあったものの、
すごいネガティブな影響を与えたっていうところもあって、
やっぱりそれに対して、
やっぱりよりリスクを考えるようになったんじゃないかと。
別にそれは悪い話ではないんですけど、
全体的にそういうことがあって、
よりリアルにまつわるテクノロジーのイノベーションが減速したんじゃないかと。
より特定の領域のイノベーションにしか集中できないっていうのが、
全体的なイノベーションの減速につながっているものかなっていうところで、
ファウンダースファンドも長年有名なスローガンがあったと思うんですけど、
空飛ぶ車が欲しかったのに、
140文字のサービスしか出てこなかったみたいな。
これは別にツイッターに関する悪口ではなくて、
単純にその領域でのイノベーションしかなかったっていうところで、
結局このバーチャルな領域のテクノロジーが一番発展したんですけど、
例えばその不動産とかでそこまでイノベーションって起きてないっていうのは彼の考えで、
もちろん何かその2,30年前と比べるとより大きなビルとか作れ、多少ない作れたりするんですけど、
思った以上に革命的なものが出てきてないですと。
何ですかね、彼ってすごい言葉とかもすごい気にする人でもあるので、
それってなんか、彼が見るには多分その当時の考え方とかカルチャーを示しているっていうところとして多分考えてるんですけど、
例えばその世界の発展もその呼び方が変わったんじゃないかと、
そのナラティブが変わったんじゃないかっていうのが彼の考えでもあって、
昔、それこそ僕が多分小学生の時とかそうだったと思うんですけど、
その世界を英語だとFirst World, Second World, Third Worldとして分けてたんですよ。
第一世界、第二世界、第三世界として分けてたんですよね。
で、大体基本的に言われるのが第一世界と第三世界なんですけど、
第一世界が例えばアメリカとか、いわゆる一番技術的に発展してる国。
で、第三世界が一番状況的にヤバい国みたいな、すごい軽い定義でしか話してないですけど、
その定義の仕方、その言葉の意味合いってピーター・ティルさんからすると、
すごいテクノロジーをすごい好むストーリーだったと。
いわゆるその第一世界にみんななりたいですと、いわゆる本当に一番発展するような世界になりたいんですけど、
それがなれない国と、それがなれる国っていうのがありますと。
で、それが今だと、日本語だと多分先進国と発展途上国みたいな括り方をしてると思うんですけど、
アメリカだと、これ多分英語だからすごい大事なニュアンスがあって、英語だと先進国はDeveloped Countriesなんですよ。
で、発展途上国がDeveloping Countriesなんですよね。
で、ここってすごい重要なポイントで、Developedって過去形なんですよ。
で、Developingっていうのは、今現在進んでるっていう、発展中っていうところですよね。
でも、Developed、発展したっていうことになるので、そのまま翻訳すると。
そうすると、いわゆるこれ以上発展しないっていう意味合いなんですよね。
発展しましたと、もうトップにいますと、これ以上イノベーションすることはないっていうことを彼が捉えていて。
だからこそ、結局Developed CountriesとDeveloping Countriesってよりグローバル、グローバライズされたストーリーになるんですけど、
テックフレンドリーではないですと。
っていう考えを持ってたりするので。
草野 みき
もう発展されてしまって、それ以上それ以下でもないみたいな、成長の伸びしろを感じさせないニュアンスみたいな感じなんですかね。
宮武 徹郎
もう発展しなくていいっていう感覚になっちゃうんじゃないかと。
もうそこまで行ったから、発展した国だからっていうところですよね。
これちょっと日本語だと若干多分意味合いが違うので、これはもうちょっと英語圏とかアメリカとかに特化した考え方かもしれないですけど、
なんでピーター・ティルさんからすると、発展した国、今日本語で言った先進国がどうやってもう一度発展できるかっていうのを探るのが重要なんじゃないかと。
宮武 徹郎
あともうちょっと経済周りとか、今の経済周りとかで話すと、ピーター・ティルさんからすると、今のアメリカは結構不況環境に近いんじゃないかということを言っていますと。
で、やっぱり今のアメリカってどうしても政府の予算とか政府がかけるお金によって不況と呼んでないだけなんですけど、実はまあ前から不況に入ってたんじゃないかっていうのが多分彼の考え。
草野 みき
前からってどれくらい?
宮武 徹郎
少なくとも数年前から。
で、やっぱりその例えばですけど、2023年去年の5月にアメリカ政府がその翌年度のどれくらい負債が出てくるかって予想を出してくるんですよね。
GDPがこれぐらいでそれに対してこれぐらいお金をかけるので、これぐらいプラスになります、これぐらいマイナスになりますみたいなことを出して、いわゆるアメリカ政府のPLですよね。PLの事業計画みたいなものが出てきたんですけど。
その時にこれって翌年度なんですけど、一応2023年の10月から2024年の9月までの1年間を示しているんですけど、その時に1.5トリリオンか1.6トリリオンぐらいの負債が出ますと赤字が出ますと。
日本で言うと200兆円ぐらいの負債ですよね。負債というかマイナスが出ますと。
実態としてどれくらい実際に出たのかっていうと、おそらく予想した200兆円よりも60兆円ぐらいもっとマイナスになるんですよ。
アメリカどおりで言うと400ビリオンぐらいマイナスが増えるというところで、そもそも200兆円のマイナスが出るってすごいヤバい話なんですけど、それ以上に実態としてヤバかったと。
でも一応GDPは伸びてますし、でもそれを見せるためには実はその400ビリオン分の何かしらアメリカ政府がお金かけなかったらそれぐらいの成長ができなかったんじゃないかっていうのが彼の考え。
なのでそういうのがなくなってしまうと、そもそも借り入れしすぎてるっていう問題があるのと、そもそも成長が全然できてないですとアメリカが。
なので結局その成長の道のりを見つけないとアメリカって救われないっていうのが彼の考え方で、その救う方法っていうとこういうイノベーションが必要。
もちろんそれ以外にアメリカ国としては売り上げを増す方法っていろいろあるじゃないですか、例えば税金を増やすとかいろいろあるんですけど、それが現実的ではない、おそらくやらないっていう方向性になってしまうと結局成長するしか道のりがないとアメリカ国としては。
草野 みき
税金はもうあれですか、もう生活がいっぱい、もう高騰してるし、これ以上は上げられないみたいなことなんですか。
宮武 徹郎
それも一部あります。で、まあおそらくそれ以上に税金上げる、まあ上げす、多少ない上げてもいいかもしれないですけど、かなり上げるってなった場合にその人が選ばれない。
例えば次の大統領として。
草野 みき
その、そのなった後に上げるみたいなのってできないんですか。
宮武 徹郎
えっともちろん多少なりにできるんですけど、もちろんその大統領だけが選ぶものではなくて、そのそれ以外の政治家はもう巻き込まないといけないですし、そのその政治家も次にもう一回選挙で勝つためには、その国民から選ばれないといけないので、でも税金上げた人として思われるとそれができないっていう。
草野 みき
うーん、なるほど。
宮武 徹郎
で、なかなかそれをやるのが現実的ではなくて、で、まあ多少なり上げたとしても、今の夫妻学から見ると全然何もならないんですよ。
50%とか70%までいくとだいぶ変わってくると思うんですけど、その税金を人々が欲しいのかというともちろん欲しくないので。
草野 みき
うーん。