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スピーカー 2
その地域も農業が盛んで、静岡県全体的にも農業が多くて、野菜に困ったことがあまりなくて。
その後、四国の高知県にきっかけがあって行くことになって、高知県の行った先もまた偉い田舎で。
スピーカー 1
四万十川とかの方だっけ?
スピーカー 2
そうそう。四万十川。三大西流のうちの一つ、四万十川があるところなんですけど。
四万十川の中流域っていう場所で、携帯もインターネットの当時まだ普及し始めぐらいで、携帯は電波入らないよみたいな。
人口も3000人ぐらいしかいない場所で、そこでやっぱり農業が中心で生活を皆さんされていたので。
やっぱりそこでも野菜が困らなかったんですよね。お金はないけど。
はい、食べる野菜には。
そう、食べる野菜には全然困らなくて。それまではお金があった方が幸せなんじゃないかみたいなのが学生の頃あって、東京行ったりとかしてもお金必要だしみたいな。
で、高知で過ごしている間にやっぱり野菜をたくさんもらうんですよね。
で、やっぱりお金中心で動いてなくて、田舎に行けば行くほど多分そうだと思うんですけど。
で、野菜をもらったら対価として草刈り手伝うとか。
そういう物と物を交換するとか、物と人件費じゃないけど、体で返すみたいな。ニュアンスが弱いけど。
で、そういう中でお米も足りねえわって言ったら、次の日朝帰ったら玄関に米が30キロ置いてあったとか。
普通にあって。
で、そんな中で僕は道の駅、島渡、東和っていうところで産直の管理とかも普段手伝ったりとか農家さんと話してて。
ある日島渡流域で作っている加工品を外販で東京に行きますみたいな。
で、東京のビッグサイトで行われているフーデックスジャパンっていうのに。
イベントみたいな。
そこに1週間ぐらい滞在するのが年に1回あって。
そこに毎年行ってたんですけど、行くと食べる物がねえなっていうのに気づいて。
スピーカー 1
野菜もらえないし、しっかりお金払わないと。
スピーカー 2
そう、お金を払わないといけないし。
フーデックスって朝から晩までやるんで、疲れ切った体で。
じゃあ終わって帰る時に何食べるって。
やっぱりその辺の居酒屋の軽食みたいなのか、あとワンコインで食べれるラーメンとかを食べるしかないわけなんよ。
その当時20歳とかだから。
で、食べて、食べた後の不快感がすごくて。
うわ気持ち悪いみたいな。
なんか言いに残る感じわかる?この。
スピーカー 1
繊細だね。
スピーカー 2
そう、それまではね、学生の時はカップラーメンとか普通に食べてたし、野菜はあったけど。
で、その時は平気だったのよ。
だけど、高知に行って何年か住んでる間に体がね、多分虚偽反応を示すようになっちゃって。
スピーカー 1
タツジャンキーみたいな。
スピーカー 2
そう、ジャンキーな物を買いに行くのに片道1時間ぐらいかかるから、車で。
ああ、高知だと。
そうそうそうそう。スーパー遠すぎるみたいな。
コンビニまで40分とかなんで。
そういう世界に来てたら、あれ?みたいな。
で、それで帰ってきて、で僕がその四万都にいる間に、そのNPO法人リバっていう。
会員制度を持っている法人があるんですけど、そこでその法人が何するかって、豊かさとは何なのかを考えるっていう。
えー面白いね。
それ何年前?
それが。
一回り前ぐらい?
そうだよ、20歳頃かな。当時いたのが2012年くらいから2年間ぐらいそこの事務局とかもやってて。
約10年前か。
10年ちょい。
で、そのNPO法人リバ自体はもっと前からやってて、その豊かさとは何なのかを、四万都側のその自ら豊かさを考えるみたいな。
なんていうかな、ちょっと難しいんですけど。
豊かさのベースって何?って考えた時に、四万都はその水があるから水だというので、でリバっていう名前がついていて。
その豊かさとは何なのか、これカタカナで表記されてるんですけど、これをねずっと考えながら、この自分のその東京にいる時の胸焼けした感じの感じを歩きながら考えて。
豊かさって何だっけってやっぱ思っちゃって。
それまでお金だと思ってたのに、高知に行ったら急にこう野菜に恵まれてるわけじゃない。
で、食べるものに困らないんですよね。
お金がなくても。
で、お金がなくても食が困らなければ、で美味しいものを食べられていれば、優しい人がみんな優しいなっていう感じがして。
みんなすごい親切なんですね、高知のその人たちって。
っていうのを考えた時に、あれ?ってなって、じゃあ農業をちょっとやってみようかがとりあえずのきっかけ。
スピーカー 1
なるほどね。
じゃあもうシンプルに、まずお父さんが農家だからっていうのは元々違うもんね。
スピーカー 2
全然やってない。
スピーカー 1
お父さん料理人だからね。
スピーカー 2
料理人で何なら俳優目指してとかそういう感じで。
全然違うから。
スピーカー 1
かっこいい。
で、なんか今の聞いてた話は、なんかもう都会の人が憧れる地方ライフを絵に描いたような素敵なところがすごい濃縮されてる感じで、
それでいえば農業を始めるのもすごい分かるなと思って。
スピーカー 2
うんうん。
スピーカー 1
だから掛川に帰ってきてすぐ農業を始めた。
スピーカー 2
農業を初めて自分でやったのは高知にやっぱいる時。
その時。
島にいる時に、当時その地域のものとかを、そのローカルのものを付加価値をつけて売るみたいな風潮が出始めた全国的に。
スピーカー 1
六地産業家的なね。
スピーカー 2
そう、六地産業がすごいこう持ち上げられて地域おこしっていう言葉がすごい盛んに叫ばれてた時代で、
で、その中でやっぱ原農薬とか無農薬とかそういう付加価値のところが結構こうもてはやされるようになって、
で、無農薬って大変なのかなっていう疑問が湧いたんですよ。
本当に大変なのかなと思って。
じゃあちょっとやってみようって言って近所のおっちゃんたちに相談したら、
近所のおばあちゃんが田んぼを自分でやらなくなったから誰かやってほしい、やってくれるのやってほしいみたいな話をしてると言うんで、
じゃあおっちゃんたちもじゃあ俺らが手伝ってやるから一緒にやるかみたいになったんで、
そこで本当の完全無農薬の米を作り始める。
スピーカー 1
すごいね。最初が完全無農薬なんだ。
スピーカー 2
入り口が。
当時インターンシップ制度とかも結構盛んにやっててしまうとドラマで、
で、そのインターンシップ制度で都会の人とか法学部の人が来てるとか、
大学生が、そうそう大学生で現役法学部とかが普通に来てて、
で、体育会計のことが来たりとか、いろんな子たちが来ていて、
管理人というか宿舎の管理人もしてたから、
で、声かけてちょっとやりたい奴一緒に行こうみたいなので、
もう総出で田んぼの植え付けから全部手でやるみたいな。
そんなことをしていて、
結論から言うとすげー大変だった。
死ぬほど大変だった。多分もう二度とやらんかもしれない。
すごいね。青春要素もあるし、
スピーカー 1
20代前半でわーって田んぼ行って。
そう。
スピーカー 2
お米の量も半分くらいしかね、
観光農法に比べたら半分くらいしか取れないし。
もちろん今うまくやってる無農薬栽培とか雪栽培でやってる人で、
もっとうまくやれば今の観光農法と変わらないぐらい取れる人もいるんだけど、
まあ初めて経験、教えてもらいながらも初めてやるってなると、
スピーカー 2
その後旦那さんが教えてもらってたおじいちゃんが亡くなっちゃったんだ。
スピーカー 1
急に。
スピーカー 2
急に。
奥さんと二人でやってる畑なんで、
僕が使ってるとこのさらに倍以上の面積があるので手が回らんっていうのもあって、
じゃあそのまま頑張って作りますって言って半分を丸々借りてる。
ちょっと広げてる。
むしろ広がっちゃったっていう。
土はすごいいいんですよね。
もう長年作ってきた土だから。
そういうことね。
スピーカー 1
有機物もたっぷりで。
スピーカー 2
そう。その農家さんも有機栽培って言うといろいろ問題があるからあれなんだけど認定を取ってるわけでもなんでもないから。
農薬とかもやらないし化学肥料も入れない。
ぼかし肥料をメインでやってる農家さんで。
何肥料?
ぼかし。
ぼかし?
ぼかしとは?
ぼかしとは。
ぼかしとは米ぬかとかバックとかあまり肥料が入ってない。
肥料が入ってない肥料っておかしいな。
緩めな。
そう緩めなやつで土壌に混ぜてその混ぜることによって空気が中に入るから、
その空気が入ることによって高規制の微生物の繁殖が促されて土壌が改善されるっていう基本的なそういう原理で。
多数としても魚カスとかそういったものをちょっと入れたりとか駆土石灰入れたりとかっていうぐらい。
スピーカー 1
ガチ用語が出てくるね。
スピーカー 2
説明がちょっとおかしいな。
スピーカー 1
料理人は知らないような。
スピーカー 2
知らないような。
料理人は知らないような言葉が出てくる。
この辺の説明ちょっとむずいなと思って。
スピーカー 1
なるほどなるほど。
太郎さんここまで聞いたことありましたか?弟さんの話を。
スピーカー 2
なんとなく聞いてたのと、地元の太郎が今曲がりさせてもらってる農場の亡くなった方も僕も知ってる方だし、
地元でぼかし農業とかっていうのも紹介された時の一番最初は僕同席してたんですよ。
スピーカー 1
ああそうなんですね。
スピーカー 2
だから知ってはいるんですけど、そこから実務に行くときに僕は言ってほしい。
スピーカー 1
それも聞きたくて、役割分担といえばそうなのかもしれないですけど、
太郎さんはやってて、太郎さんはやってない。
そこの差はなんなんですか?もちろん言い出しっぺえが太郎君みたいなとこはあると思うんですけど。
スピーカー 2
これなんなんでしょうね。
兄ちゃん草刈りもしないもんねほとんど。
本当ね、僕はこの今のお店で働くのが2回目なんですよ。
実は10年くらい前に太郎と2人で戻ってきてやったのが2回目で、20代の時に1回戻ってきてるんですけど、
その時はちょっとちっちゃい農業っぽいことをそれこそ近所の方に教えを受けながらやってたことは確かにあるんですよね。
で、僕40越えてて、今から行くと腰生かすっていうのも確かにあるんですけど、
あと一方で太郎がすごく真剣にやってるので、どちらかというと厨房の使う側の開発を考えるのがいいのかなっていう気は言い訳のように言ってます。
でも帰ってきてから1回やったよねみんなでね。
やったやった。
サツマイモの畑を耕すっていう。
何ならウネ立ても人力でやったしね。
兄ちゃんね必死にウネ上げしたよね。
草刈りもから始まりウネ立てまでやりましたよ。
やったよね1回だけね。
死ぬかと思った。
あれすごかったもんね。
2人で人力この面積ふざけんなよとか。
今の畑に比べればだいぶ小さいけどね。
そうですね。だから昔の人偉いなと思ってました。
スピーカー 1
でもなんか面白いなと思ったのが、結構この2人で農業やってるじゃないけど、その夫婦での役割分担とか低いんですよね。
だから旦那さんが主に農作業をやって、奥さんも農作業やっちゃうと2人ともクタクタになって潰れちゃうみたいな。
奥さんの方が配達とかやったりとか、活発な農家さんだったらSNSやったりとかあるけど。
兄弟の住み分けとかね。聞いたことないもんケースとして。
スピーカー 2
私あの調理担当みたいな感じ。
スピーカー 1
しかも料理大和。
タクロがどっちもやってるみたいな。
なかなかのレアケース。
肉体的負担が大きいっていうのはありますね、確かに。
スピーカー 2
すいません、なんか言い訳ばっかりな感じですが。
ジジイの言い訳みたいな。
料理やってる時間よりも畑の方楽しかったのもあるかもしれない。
厨房に立ってる時間数、単純なシンプルな時間数で言ったら全然違うしね、そこら辺が。
違うね。