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にゃおのリテラシーを考えるラジオ、読書と編集の千葉直樹です。
このチャンネルでは、読書とIT時代のリテラシーを中心に、様々な話をしています。
今回お話しするのは、「小さい時刻表の大きい思い出」というものです。
火曜日は、地図と時刻表の話をしています。今回は時刻表の話です。
一周置きとはいえ、わざわざ時刻表の話をするくらいですから、結構時刻表が好きです。
なので、復刻版を含めて何冊かの時刻表をいつも使う机のそばに積んであるのですが、
よく開いてみるのは、大きい時刻表です。
一般的な雑誌サイズで、厚さが3センチくらいあるやつ。
今は、ほぼマニア向けに出ていると言っても過言ではない大きい時刻表ですが、
それでも毎月出ているってすごいですよね。
マニア向けなら、持ち運びしにくい大判の時刻表でも大丈夫なんです。
昔々、鉄道旅行をしている人は普通に大時刻表を持ち歩いていたものですし。
まあでも、もうちょっと実用性を考えたとしたら、小さい時刻表も必要でしょう。
その中に、交通新聞社の小型全国時刻表というのがありました。
ありましたってことは今はないってことで、残念ながら2021年8月号を最後に休館してしまったのでした。
交通新聞社からはコンパス時刻表っていうもうちょっと大きいサイズの時刻表が相変わらず出ています。
で、この小型全国時刻表の2018年9月号が手元の本棚にありました。
サイズは新書を厚くしたような感じです。
小型は小型なんですけど厚さは3センチ近くあるので持って歩くのには微妙なサイズ感なんです。
だからまあ休館してしまったのも仕方がない感じ。スマホの方が便利ですからね。
この2018年9月号、あまり開いていなくて新品同様なんです。
それには訳というか思い出があるんですよね。
この時刻表を買ったのはこの時期に旅行しようと思っていたからです。
行き先として考えていたのは静岡、長野、三重、奈良、そして大阪でした。
場所がバラバラなのはとあるオンラインサロンで出会った人たちに実際に会いに行こうと思ったからです。
この移動ちょっと大変なんですよね。
まず北海道から静岡にどうやって行くかは案外難しいんです。
順当なのは東京まで飛行機で箱から新幹線でしょうか。
でも飛行機で直接静岡に乗り込む方法もあるのです。
これローカルな航空路線なのでまあまあ魅力があるんですよね。
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静岡から長野、実際には松本に行こうと思っていました。
ここがまた大変なんです。
静岡から松本に鉄道で行くルートをググってみてください。
割とバリエーションがあると思います。
名古屋経由と甲府経由。
こう聞いただけでも面白い感じじゃないですか。
どちらにしようかなと思いませんか。
そこから三重に行くのです。
この頃息子が四日市に住んでいたのでとりあえずそこに行くことと、
三重に行くなら伊勢神宮にも行きたかったのですね。
そしてその近くのサロン友達にも会いに行こうと思ったのです。
その次は奈良。
僕は奈良に行ったことがないのです。
北海道からの高校生の修学旅行では京都奈良は定番なんですが、
僕は修学旅行の直前に熱を出していけませんでした。
京都は家族旅行で何とか行ったのですが、奈良は日程的に無理でした。
なのでせっかくなので奈良に行こうと思ったわけです。
ここも路線の選択肢がいろいろあってどれにしようかなと選ぶ楽しみがあります。
最後の大阪はどちらかというとここから飛行機で帰ってこようという感じで
あまり予定を考えてはいなくて出たとこ勝負でいいやと思っていました。
そんな感じで行ってから移動手段を考えるために
この小型全国時刻表を持っていくことにしたわけですね。
でも結論を言うとこの時刻表が活躍することはありませんでした。
出発前日までに主要な宿泊先を抑え、飛行機の予約も済ませて、
旅行荷物をまとめてワクワクしながら布団に入りました。
夜中に小さな物音で目が覚めました。
僕は寝ているときでも地震の予兆の小さな音で目が覚めることが多いのです。
布団の中で身構えて待っていたらゆらゆらときました。
緊張してさらに身構えたら激しい揺れになっていきました。
うちのあたりは物が落ちるような揺れではなかったのですが、
あまり感じたことがない揺れだったのですぐに起きてテレビをつけ、お風呂に水をため始めました。
そして家族と結構揺れたねーなんて話しているうちに停電しました。
あの揺れなら停電することもあるかもと思っていましたが、それは時間がたっても復旧しませんでした。
僕のこれまでの人生で経験した停電は数分で復旧するものだったので、
この時点で相当の被害が出ていることが想像できました。
何しろテレビが使えませんから、情報はスマホが頼りです。
それもバッテリーを大事に使うことを考えなければなりません。
何が起きているのかを逐一知ることはできませんでしたが、この時点で旅行は数日延期だなと思いました。
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でも実際には旅行は中止せざるを得ませんでした。
その地震は後に北海道胆振東部地震と名付けられて、
震源の真上にあった北海道のベースロード電源であった発電所を破壊し、長期にわたる停電被害をもたらす大きな地震でした。
幸い僕の周りは停電で苦労した以外は大きな被害はなかったのですが、
交通や物流に支障が出て日常の不便さに対応する必要があったりして、旅行どころではなくなってしまったのですね。
その後はほとなくコロナ禍などもあり、旅行どころではない時期が続いて、
そもそもデブ症な僕はどこにも行けず仕舞いということになりました。
そんなわけで、この小型全国時刻表は真っさらなまま本棚に置かれています。
この時刻表を見ると、地震直後の信号機すら沈黙する真っ暗な札幌の街中を思い出します。
なんだか不思議な運命みたいなものはあるものなんですね。
今回は小さい時刻表の大きい思い出という話をしました。
今日はここまで。
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今日もワクワクする日でありますように。
柴直樹でした。ではまた。