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2022-08-02 06:15

#269 【談】なんでも表組みしてしまう弊害

記入しやすいように枠で囲んである書類はたくさんありますよね?

例えば履歴書みたいなもの。

あれ、便利だけど、ひょっとしてDXの邪魔になっているんじゃないだろうか?

という話です。

にゃおの考える現代の基礎的なリテラシーは、ITをきちんと使えることが含まれます。そのためにどのような問題があり、どう解決していったらよいか考えてみるPodcastです。

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をご覧ください。

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にゃおのリテラシーを考えるラジオ、読書と編集の千葉直樹です。
このチャンネルでは、読書とIT時代の読み書きソロ版を中心に様々な話をしています。
今回のタイトルは、「何でも標組みをしてしまう弊害」というものです。
書類といったら、入力する場所を明確にするための枠が書かれているものをイメージしませんか?
身近なところで言うと、履歴書なんかそうですよね。
書式といったら、枠が書かれたものをイメージするでしょう?
みんな書こうのが好きですよね。
枠が明確になっていると書きやすいというイメージがあると思います。
だから、とにかく枠のある書式が多い。
まあまあ便利なんですけど、最近は不便に感じることも増えていませんか?
僕が不便に感じるのは、パソコンなどのIT機器を使って入力する場合です。
いつも不便なわけではないのですが、
枠のあるフォームは、大抵の場合入力できる文字数が限られていることが多いのです。
また、キー操作が煩雑で、キーボードから手を離してマウス操作をしなければならないケースもよくあります。
もちろん柔軟性が確保されたフォームもあるのですが、
オリジナルの紙のフォームをそのまま画面上に表示するようなケースもたまにあって、
今までに見たもので酷かったものは、
10桁くらいの番号を1桁ずつ枠の中に入力するフォームで、
しかも枠の中の桁数は1桁に限定されていないものです。
僕と同じような問題意識をお持ちの方ならお察しでしょうが、これはExcelで作られていました。
手書きなら1桁ずつ枠の中に書くのは苦になりませんが、
このフォームをキー入力すると、数字の桁数の倍のキーを打たなければなりません。
住所を入力するときにちょっとオシャレな名前のアパートに住んでいると、
名前が桁数制限に引っかかるなんていう笑えないケースもあります。
枠があるばかりに文字数制限をしてしまうのです。
理由のような文章を書く枠が狭すぎるということもよくあるでしょう。
このような問題が起きる原因は、古いシステムと古い考え方にあります。
昔のコンピューターシステムは使える資源が今とは桁違いに少ないものでした。
だから文字数制限が必要なこともよくありました。
紙の書類にしてもまとめたり閉じたりすることを考えれば、
その上に記述する文字数はある程度制限する方が効率的という考え方もあるでしょう。
この形、実は我々ほぼ全員が通ってきている精度が影響しています。
学校のテストですね。
特に小中学校のテストはサイズとか枚数が決まっていますよね。
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そして、だいたい個体の欄のサイズって決まっているでしょう?
穴埋め問題で、欄の大きさから個体のサイズを想像するなんてこともありませんでしたか?
それはそれである種の能力が発達するということもあるでしょうけど、
実際には思考を制限する効果の方が大きくなってしまうでしょう。
こういう学校のテストのようなフォームになれると、逆にフリーフォーマットが難しく感じるようになってしまいます。
もっと簡単に言うと、文章を書くのが苦手になるのです。
作文が嫌い、という人が案外います。
IT系資格の定番である情報処理技術者試験でも、小論文がある試験は難しいと思っている人が割と多いようです。
就職活動で履歴書は書けるけれど志望動機がうまく書けないとか、職務経歴書をフリーフォーマットで書けと言われて困るという人も案外います。
それは枠を埋めるという小学校の時のテストの呪いがかかっているのです。
日本人にExcelをほとんど芸術的に使って、ワードはいまいち使い方がわからないという人が多いのも、たぶん根っこは同じでしょう。
入力項目を枠で用意しすぎると文章が書けない人が増えるのです。
そして怖いことに、文章が書けない人は文章を読めない人でもあったりします。
Excelをワープロのように使う人の中には文章を書けない人が結構隠れています。
入力枠のあるフォームを作りたがる人は、実は文章を書けない可能性があるのです。
そして文章が書けない人は、物事を論理的に考えられない可能性があるわけです。
これ、枠がなくても同じような効果が生じるものがあります。
140文字制限のアレですね。
これを俳句のようにクリエイティブに使う人もいますが、制限を受動的にしか使えないために、文章を読んでいるようで全然読めていない人もかなりいるように思います。
文章は長ければ良いというものではありませんが、そもそも短く書く方が難しいくらいのものでもあります。
文章を書くことは思考を整理するということでもあるわけで、枠があるフォームばかりに頼るのは弊害があるのです。
まあ、残念ながらこういう話をここでしても、このコンテンツを読んだり聞いたりする人は、そんなことは当たり前と思っている方ばかりでしょう。
本当に問題を抱えている人にどのように伝えるか、それを考えるのも読書と編集のミッションだなと思っています。
読書と編集では、ITを特別なものではなく常識的なリテラシーとして広める活動をしています。
ITリテラシーの基本を学べるオンライン講座をやっています。
詳しい内容については、概要欄のリンクから、または、読書と編集と検索して、猫がトップページに出てくるホームページをご覧ください。
この配信の書き起こしを、ノートで連載しています。
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概要欄にリンクがありますので、フォローいただけると嬉しいです。
今日もワクワクする日でありますように。
千葉直樹でした。ではまた。
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