プログラミングの準備と環境の構築
にゃおのリテラシーを考えるラジオ、読書と編集の千葉直樹です。
このチャンネルでは、読書とIT時代の読み書きソロ版を中心に、様々な話をしています。
今回お話しするのは、BardとReplitでプログラミングしてみた、というものです。
水曜日は、ITを中心とした技術的な話をしています。
すごいプログラマーってどんなイメージですか?
黒い画面によくわからない文字列を大量に打ち込んでいるイメージ?
確かにそんなに外れていません。
プログラミングを学び、数年経験を積んだら、そんな感じになると思います。
では、そういう人が黒い画面の上で、プログラミング言語を自由に操れているかというと、それは結構微妙です。
プログラミング言語に精通していれば、プログラムを自由に書けるわけではないということです。
プログラミングの経験が全くない方向けに例えるとすると、
日本語の読み書きに不自由しないからといって、小説を書けるわけではないという感じです。
何かまとまった文章を書こうとすると、まずは文章を書くための道具を揃えなければなりませんよね。
例えば原稿用紙とか鉛筆とか消しゴムとか。
さらに辞書もいることが多いでしょう。
さらにさらに書きたいことについて調べるということも必要になりますよね。
実際に書いてみて、なんだかやっぱり違うなぁと修正したりして、散々書き直して、それなりの小説っぽくなったとして、
それを本にしようと思ったら、さらにいろいろなことをやらなければなりませんよね。
紙の本はさすがにハードルが高いから、Kindleの電子書籍にしようとか思っても、
どうやってAmazonに載せることができるかってところは、また調べたり試行錯誤したりせざるを得ないですよね。
これでも随分簡単にしていますが、実際に一冊の本ができるまでにやることはとにかくたくさんあります。
プログラミングの世界もだいたい同じと言っていいでしょう。
僕は40年以上前にプログラムを書き始めました。
一応その世界でフルタイムで仕事をしたこともあります。
今はそれなりの歳になったこともあって、コーディングをするのはちょっと面倒だなと思うようになりました。
何が面倒なのかというと、やり方を調べることと、その行動を書いて実行できる環境を作ることなのです。
例えば、パソコンの中に一つフォルダを作るとしましょう。
デスクトップのどこかでマウスを右クリックして、コンテキストメニューから新規作成フォルダを選んで、ファイル名を打ち込むというだけのことなのですが、
これをプログラムでやりなさいと言われたら、フォルダを作るのってどう書けばいいんだろう?ってことになって、
いや、待って、まずはどのプログラミング言語を使ったらいいんだ?
とりあえずPython使うか。
フォルダ作るのって、Pythonで何て書くんだろう?
Make DIRsっていうのがあるのか。
あれ?これを使うにはまずOSモジュールをインポートして。
という感じで、果てしなく調べることが出てきます。
まあ、Pythonばっかり書いている人なら、こんな基本的なことはすぐ書けるでしょうけど、
どこかのサーバーからデータを取るためのAPIを叩くような、最近よくあることをしようとしたときには、
やっぱり色々調べなければなりません。
そして、よし、こう書けばいけそうだと分かったとして、
次はそのコードを実行する環境を準備しなければなりません。
大昔はパソコンといえば、電源を入れたらベーシックインタプリタが動くというもので、
迷うことなくベーシックのコードを書けばよかったのですが、
今のパソコンでプログラミングを始めるためには、
あれもこれもといろんなツールを導入しなければなりません。
残念というか悲劇的なことは、この環境は大抵使うパソコンごとに準備しなければならないということです。
だからプログラマーは全部入りのノートパソコンを持って歩くのですね。
まあ、最近はもっとスマートに仕事をしている方も多いと思いますが、
自分の場合にはこういういろいろなことが頭をよぎって、
まあいいや、手動でやっちゃおうということになります。
あまり有能なプログラマーでないことは自覚していますし、
今はお仕事でコードを書くことはない立場なわけですけどね。
でも最近、とてもありがたい仕組みができてきました。
コードを書くための便利なエディタと、
コードを実行できる環境がクラウドサービスとして提供されていて、
それをすぐに使えてしまうのです。
AIチャットを使ったプログラミングと実行の容易さ
こういうサービスはいくつかあるのですが、
今回知ったのがレプリットというサービスです。
これ、ブラウザ上で動く統合開発環境なのですね。
ログインさえすればすぐコードを書けるし、
それを実行することさえできてしまうのです。
さらにさらに面白いことができるようになりました。
Apple BirdというAIチャットを使って、
AIにプログラムを書かせて、それをレプリットに転送し、
すぐに実行してみることができるのですね。
AIにコードを書いてもらった上に、
実行までがブラウザ上でできてしまうってことですよ。
ブラウザ上でできるってことは、
スマホでもできちゃうってことなんですよ。
ちょっとくらい非力なパソコンでも、
まともなブラウザさえ動けば、
プログラミングができるってことなんですよ。
まあ、もちろんきちんと使おうとすると、
それなりに課金することになるけれど、
とりあえず無料でも使えるから使ってみようじゃないの、
っていう気になりませんか。
実際にやりたいことをBirdに話してコードを書いてもらって、
レプリットにエクスポートして実行してみたら、
これは楽勝だなと思いました。
まあ、僕はまだまだAI使いではないので、
簡単なことをやってみただけですが、
とりあえずコードを書いて実験してみよう、
っていうときにはかなり重宝しそうです。
ただ、これ、案外プログラミングの知識が必要です。
AIが書いたコードを見て、
ほうほう、なるほど、こうやるのか、
と直感的に理解できる程度には、
日本語の読み書きができるだけでは論文は読めない、
というのと似ているかもしれません。
まあ、こんな感じでやりたいことをパパッとプログラムにして、
コンピューターにやらせる時代が来たということなんですね。
さて、だとすると、
これから仕事に必要となる能力はどんなものでしょう。
こんなことが必要になるよ、みたいなことがありましたら、
ぜひコメントで教えてくださいね。
今回は、バードとレプリットでプログラミングしてみた、
という話をしました。
今日はここまで。
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今日もワクワクする日でありますように。
柴直樹でした。ではまた。