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にゃおのリテラシーを考えるラジオ、読書と編集の千葉直樹です。
このチャンネルでは、読書とIT時代の読み書きソロ版を中心に、様々な話をしています。
今回お話しするのは、【棚】アニメ好きを大人が公言し始める画期となったオーケストラの話、というものです。
月曜日は、自宅の本棚にある本の話をしています。
本棚には、本ばかりでなく、CDやDVD、Blu-rayディスクも入っています。
とはいえ、これらのディスクメディアはほとんど使うことがありません。
音楽も、映画やドラマなども、オンデマンドで使用するのが当たり前になったからです。
となると、本棚の概念もちょっと変える必要があります。
物理的な本棚にはないけれど、見たり聞いたりするものも、本棚にあるというふうに考えることにしました。
ご都合主義な感じもしますが、実際にグレーなものが増えてきているので、ちょっと緩めでもいいかなと思うのです。
さて、今回もアニメの話をします。
このところ、アニメの話題を週に2回くらいしています。
今年になって、Netflixでやたらとアニメを見るようになったからです。
急にアニメファンになったのかというと、そうでもありません。
今でもアニメファンはオタクと呼ばれますが、昔はもっとオタクらしいオタクの趣味の世界でした。
というのも、今のようにいつでも好きな作品が見られるわけではない時代に、アニメ作品を追いかけるにはかなりの情熱が必要で、
ビデオなどの機材に湯水のようにお金を使わなければならなかったのです。
考えてみてください。
真っ当な社会人になり家庭を持つようになった人が、こういう趣味にお金をかけ続けることができるでしょうか。
女性の社会進出がまだまだだった時代には、そういう誰もが共感できるわけではないことにお金をかけるのは難しかったのです。
アニメを卒業することは、一発の大人になることと同義でした。
今から40年ほど前はそういう時代で、アニメに一喜一憂するのは大人がすることではないと思われていて、
そういう人に対して社会の目は今と比べ物にならないくらい踏めたかったのです。
大人のアニメ趣味誕生:オーケストラ大和
そこに風穴を開けたのが、シンフォニックオーケストラ大和という存在でした。
オーケストラといったら、普通はクラシックを思い浮かべますよね。
それは聴く人も演奏する人も、今よりもずっと圧倒的に大人の世界でした。
その大人の世界のオーケストラの演奏者たちが、「宇宙戦艦ヤマトが好き。」と講演して、一枚のアルバムを出したのです。
アニメ作品の楽曲がLPレコードになるのは珍しい時期でしたから、もちろん商業的な成功を狙って作られ、
実際に商業的成功を収めたのでしょうけど、そんなことよりも大きかったのは、大の大人がアニメに本気になってもいいんだという空気が出来上がったことではないかと思うのです。
このアルバムのタイトルは、公共組曲宇宙戦艦ヤマトというものです。
概要欄にYouTubeのリンクを貼っておきますね。
この頃から大人向けのアニメ作品が続々と生まれてきます。
僕の周りには初期の宮崎駿作品や、うるせえ奴らに代表される高橋隆子作品に熱狂する人たちがいて、初期のコミケにも連れて行かれたりしたものでした。
まあそんな感じで、シンフォニックオーケストラヤマトは、家庭用ビデオが普及する前の時代に、大人が堂々とアニメにお金をかけられる素地を作ったと僕は考えているのです。
もちろん、これは僕の見解で異論はあると思いますが、そういう時代の見方があるのだなと穏やかに捉えていただけるとありがたいです。
今回は、アニメ好きを大人が貢献し始める学期となったオーケストラの話をしました。
今日はここまで。
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今日もワクワクする日でありますように。
千葉直樹でした。
ではまた。