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にゃおのリテラシーを考えるラジオ、読書と編集の千葉直樹です。
このチャンネルでは、読書とIT時代の読み書きソロ版を中心に、様々な話をしています。
今回のタイトルは、「破壊する創造者を読んで、病気と進化を考える。」というものです。
自宅の本棚にある本を語っていくシリーズです。
今回手に取ってみたのは、「フランク・ライアン著 破壊する創造者」という本です。
この本を手に取ったきっかけは別の本です。
僕は上橋直子さんの「精霊の森人」が好きで、森人シリーズを一気読みしたことがありました。
順調に「獣の操舎」「古敵の彼方」「鹿の王」と読み進みました。
鹿の王を読んだのは、ちょうど今の感染症が流行り始める直前でした。
偶然その頃に感染管理認定看護師さんとの出会いがあり、
手洗いやマスクの着用の仕方というような身の回りで気をつけることを教わるということがありました。
それからほどなくウーハンで何かが広がり始めているらしいという情報をネットで知り、
年を越したら大騒ぎになったという流れになっていました。
鹿の王は謎の感染症をめぐるお話なのです。
そして小説の後書きからこの「破壊する創造者」という本を知りました。
植橋菜穂子さんが鹿の王の着想のきっかけとなった本と言われているので、これは読まなくてはということになったわけですね。
これ実はかなり難しい本です。
ウイルスとその宿主となる生物が長い時間のスパンで見ると強制しているということがテーマです。
長い時間のスパンということがポイントです。
誤解しないようにしなければならないのは、強制だから恐れることはないという意味ではないということです。
進化ということにウイルスが何らかの影響を与えているということが遺伝子情報を読み取れるようになってわかってきているという話なのです。
僕は医学の勉強したことはないし、生物についてもまとまった知識があるわけではないのですが、
この本を読んでみてウイルスがどんな働きをするものなのかおぼろげながらわかってきて、
ウイルスを完全に消すことはできないことと、それでも感染を防ぐ必要はあるということを考えられるようになりました。
大事なことは長いスパンで起きることと、今すぐに起きることは区別して考えることだと思うようになったのです。
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物事をこのように捉え始めるようになると、今必要なことを考えるためには直接関係がないと感じるようなものも含めた広い知識がいると漠然と思っていたことが言語化できそうな気がしてきました。
それを僕はリテラシーだと思っています。
まだまだうまく言語化できていませんが、僕が日頃リテラシーリテラシーと言っているのはそういうことなんです。
難しい本ですけど何度も読み返しているのは、ここから得られるものがもっとありそうだと思うからなのですね。
読んでみると病気に対する見方が変わると思います。
シカの王と合わせてぜひ読んでみてください。
この3年間の大変な日常で学んできたことをひとまず総括してみるということができるかもしれませんよ。
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今日もワクワクする日でありますように。千葉直樹でした。ではまた。