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はい、前回の収録に引き続き3つ目の収録なんですけれども、
映画【君たちはどう生きるか】についてのネタバレ有の解説音声となります。
はい、ということでここから以降は、その映画【君たちはどう生きるか】についてのネタバレ有の解説になりますので、考察になりますので、
まだ見てない方、ネタバレが嫌だという方は、今すぐに閉じてください。
はい、ここから先は自己責任でお願いします。
はい、じゃあ話していきます。
で、えーとですね、この【君たちはどう生きるか】についての自分なりの考察を話しております。
で、トピックは大きく分けて5つあります。
5つ、もう一度言っておくとしつこいですけども、
1つ目のトピックが、この映画が分かりにくいと言われる理由。
2つ目が、青鷺とは何だったのか。
で、3つ目が、現実を引き先としての答。
4つ目が、【君たちはどう生きるか】の本はどのような役割を果たしたのか。
で、5つ目が、王子とは何だったのかということについてでございます。
はい、で、1つ目のチャプターではですね、
②のトピック2つ目の青鷺とは何だったのかということについて話しました。
えーと、ざっくりとその内容をまとめると、
端的に言うと青鷺はイコール手塚治虫説ですね。
手塚治虫の象徴として描かれていたというふうに思われます。
で、この手塚治虫的な青鷺が不思議な世界に誘っていったんですね。
はい、で、それを踏まえてですね、今回話すのは3つ目のトピックですね。
現実逃避先としての答ということを話していきたいと思います。
で、この物語の大きなポイントとしては、まず最初に現実世界がありました。
で、その後に不思議な世界に迷い込んでいきます。
で、それが答なんですね。
答というか、なんか不思議なでっかい答があって、
で、この答に迷い込んで不思議な世界に入っていって、
で、最終的にまた元に戻るという、そういう大枠があるんですけれども、
で、この答というのは何だったのかというと、
まあ、一言で言うと空想世界の象徴ですね。
で、これまあいろんな捉え方があるんですけども、
まあ一つは現実世界ではないということなんですけれども、
まあある方はですね、その西洋文明の象徴ではないかというふうにも言ってましたね。
で、あとはジブリの象徴なんじゃないか。
そのスタジオジブリというもの自体が答なんではないかっていう解釈もありました。
これはまあ多分ね、あのどっちも正解っていうか、
あのいろんな解釈があるんですけれども、
要は現実世界ではないところっていう大枠があると思います。
空想世界ですね。
で、えっとね、これはあの要は現実逃避先なんですよね。
つまりこのこの不思議な世界にいる人たちっていうのは、
現実が嫌だからここに迷い込んできたっていう人なんですよ。
で、これはね、おまけの夜さんのyoutubeで語られていた内容を参考にさせてもらってるんですけれども、
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あの、真人はですね、現実が嫌だったんですよ。
お母さんを亡くして、本当のお母さんを亡くしてしまって、
で、夏子さんっていうね、新しいお母さん。
で、しかもそれはお母さんの、本当のお母さんの妹っていうね、
それもまたちょっとね、まあ今の時代ではちょっとあんまり考えにくいですけども、
昔はよくあったみたいですよね、そういう。
お母さんが亡くなったらその妹さんと結婚するみたいな、
そういう、まあちょっとね、今の時代では気持ち悪いっていう感じの感覚になっちゃうかもしれないですけど、
まあ当時としてもやっぱり嫌悪感はあったのかもしれないですよね。
で、真人はですね、やっぱりその新しいお母さんを受け入れられないということで、
あの、すごくこう、心開かないんですよね。
で、新しいお母さんの夏子さんも、
その、心開いてくれないなっていう感じで、ちょっと嫌だなと思いつつも、
でもなんとかこう、仲良くなろうとしたり頑張るんですよね。
でもなかなか心を開いてくれないと。
で、でさらにその主人公の少年、真人は学校に行ったりするんだけど、
まあ家がお金持ちなんですよね。
お金持ちが故にいじめられたりとかして、学校にもなじめない。
で、まあ戦争が始まるような年で、っていう中で、
まあ嫌なことばっかりですよね。
学校にもなじめないし、家では新しいお母さんともなじめないし、
で、お父さんは仕事忙しいから相手にしてくれないし、っていう感じだし、
とか、あとはその、
戦争も始まるし、世の中も嫌な感じになるし、みたいな感じで、
まあ現実が嫌だと。
で、その現実が嫌だっていう時に青鷺がバッと現れてきて、
あの、一緒に空想世界、空想世界とは言わないけれども、
なんか一緒に行きましょうよ、みたいな感じで、
こう、不思議な世界に誘おうとしてくるんですよね。
で、それに対して最初は、なんだこいつっていう感じで、
矢を作ってですね、その弓矢を一生懸命作って、
その青鷺を追い払おうとするわけなんですよね。
で、これは先ほど申しましたように、
青鷺っていうのは手塚治虫の象徴みたいなものとして描かれている、
まあこれ一つの解釈ですけども、
なので幼少期に宮崎駿監督自身が実際に体験したことがベースになっているらしいんですよね。
お母さんが別にその2人いたわけではないらしいんですけども、
実際にその実の母とうまくなかなか仲良くなれなかったっていうこともあったらしくて、
で、あと実際にお父さんがその戦闘機とかを作っていて、
それでお金を設けていて、
で、家が裕福だったっていうのも事実らしくて、
で、そのせいであの学校の子供たちと仲良くなれなかったっていうのも実際あったらしいんですよね。
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だからその実際の宮崎駿監督の幼少期をベースにして作られている話らしいんですけどもね。
で、そこでじゃあ青鷺がその現実装飾の世界に誘うっていうのはイコール、
さっきも一つ前の収録で話しましたけども、
手塚治虫の漫画作品に魅了されて空想の世界においでよ、
アニメの世界、漫画の世界においでよみたいな、
そういうことのある意味メタファーとして描かれているような僕は感触を受けたんですね。
で、最初はそれを拒否するんだけども、
でも結果的にその空想の世界に誘われるみたいな、
そういう感じなんですよね。
で、この塔の中にいる人たちっていうのは、
現実が嫌で空想の世界に来た人、
つまり真人は、さっき言ったようにお母さんと馴染めなくて、
新しいお母さんと馴染めず、かつ学校の中でも浮いた存在になり、
かつ現実は戦争も始まりそうだっていう中で、
空想の世界に迷い込んできた。
そしてこの映画にも出てくるんですけども、
かつて大王子さんっていう人がいて、
その大王子さんっていう人は本にハマりすぎて、
現実に戻ってこれなくなっちまった。
現実に戻ってこれなくなったというか、
頭がおかしくなっちゃったみたいな感じで語られているんですけども、
その大王子というものが、
その塔の世界を作り出した、
その不思議な世界を作り出したっていう設定になってるんですけれども、
その大王子っていうのが、
本を読みすぎて変な世界を作っちゃったっていうか、
そういう人として描かれてるんですけども、
はっきりとは描かれてないんですけども、
そういう設定なんじゃないかっていうことですね。
つまりその読書にハマるであるとか、
空想の世界にハマるとか、
漫画やアニメを創作するみたいな、
そういう不思議な世界のメタファーとしての、
その塔の中の世界なんですよね。
それはイコール、現実が嫌になった人たちが行く世界なんですよ。
なつこさんもなぜかその塔にいるんだけど、
それは何でかっていうと、
なつこさんも最初はマヒトと仲良くなろうとしてたんだけど、
マヒトが全然心を開いてくれないし、
妊娠のつわりとかもあってしんどい、
そういう辛労とかも重なって、
なんかもう嫌になっちゃったんですよね。
それでなつこさんは途中で、
不思議な世界に連れられて行ってしまうんですね。
だからなつこさんもなつこさんで、
マヒトに対して本当は心からは歓迎しなかったんですよね。
でも大人として、
なんとかマヒトさんと仲良くなろうとしていたんだけども、
全然心を開いてくれないから、
もう本当に嫌だっていう風になってしまって、
現実の世界から、
逃避先としての空想の世界に行ってしまった、
ということがあります。
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なのでこの塔というのは、
現実逃避先としての塔であり、
これはスタジオジブリの象徴でもあるという解釈もあるんですけども、
それもその通りだと思いますね。
あとは読書とか空想の世界に迷い込んだ、
空想の世界および読書の世界、
オタクの世界ですよね。
オタクの人たちが迷い込んだ世界の、
そういう象徴的な世界でもあり、
かつ死の世界という風な表現もされてましたよね。
生の世界、いわゆる現実世界が生の世界、
生きる世界だとしたら、
これは死の世界の象徴でもあり、
いろんな魔物とか畜生みたいなものがいて、
これは仏教的な世界観も入り乱れている。
いろんな空想がごっちゃになっているので、
やっぱり一言では説明できないんですよね。
空想としての塔という一言ではなくて、
いわゆる仏教でいう六道輪廻っていうんですかね、
そういう楽器界畜生界みたいな、
そういう話もあって、
食べ物に群がる人たちとか、
そういうものも描かれていたりとかしてましたね。
ということで、
この現実逃避先の死体の塔という話をしました。
次のトピックは、
君たちはどう生きるかという本ですね、書籍、
実際その元ネタになった本があるんですけども、
この本は物語の中でどのような役割を果たしたのか、
ということについて話してみたいと思います。
一旦このチャプターは終わりにしたいと思います。
お疲れ様でした。さようなら。