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こんにちは、横浜で15年以上、犬の保育園の先生を行っている、なおちゃん先生と申します。
犬と人の架け橋でありたい、私が犬に関する様々なお話、大好きな旅の話、子供たちの話などをマイペースにお届けしています。
より具体的なトレーニング、しつけ、アニマルコミュニケーション、ペットロスについてはメンバーシップでお話ししています。
今回は、ちょっとギョッとするようなテーマのお話をしていきたいと思います。
7割以上の問題犬🐶の飼い主さんが意識していないこと、というテーマ、タイトルにしたんですけれども、
実は、今月の犬育てのプロになるセミナーの本質的なお話になります。
ここでもう一つ告知になります。
2月26日に行われます、月1回のズームセミナー。
今回のテーマは、生活の中での境界線、ルール設定はなぜ必要?具体的なトレーニングの方法とは?というテーマになります。
この境界線とルール設定、これについては問題を抱える飼い主さん、犬との間に問題を抱える飼い主さん、実に多くが意識されていないことなんですね。
そのため、私が問題を抱えた飼い主さんとのトレーニングに伺うとき、この境界線とルールというのを必ず確認します。
そうすると、実にご自宅でのワンちゃんと人との間の境界線とルール設定というものが曖昧であり、
そうすることで犬たちが犬独自の境界線とルールを決めてしまって、その規範にそぐわない飼い主の家族の行動を修正しようとすることで、噛みつきや吠えといった問題行動につながっていく。
これが非常に多くあります。
特に、生犬になってからの噛みつきはこのケースが非常に多いんですよね。
もちろん、同じ環境、同じ飼い主さん、同じ生活ルーティーンで過ごしたとしても、噛みつきや吠えやいたずらといった問題、
人が問題と思う行動というのは、全く出ない子もいれば出てくる子もいるので、一概には言えないです。
ですが、問題が出ているこの多くは、境界線とルール設定が曖昧であるということは、犬との間に問題を抱えてしまう飼い主さんの原因の一つ、これも確かなんですよね。
ここまで言っても、境界線とルール設定って何ぞやと思う方多いと思いますので、具体例を挙げてみましょう。
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ダイニングテーブルの下に潜り込むと、そこに近づく家族を威嚇する。
その犬に近づいたわけではないのに、テーブルに添えてある椅子に座ろうとすると、椅子の下から出てきて噛むという問題行動を抱えた2歳の犬の飼い主さんがいらっしゃいます。
犬の行動が出始めたのは1歳頃からでした。
そのワンコさんのお家の1階はすべてそのワンちゃんが自由に行き来できますが、
就寝時間と日中のご家族が不在の時間は、自分の犬のサークルで毎日土日を以外の5時間から6時間お留守番をしています。
お留守番中はおとなしくしていて特に問題はありません。
ご家族の誰かが帰宅をすると、お散歩に行ったり、リビングに出してあげます。
そこから夜の就寝時間まではご家族と一緒に思い思いの場所で時間を過ごしています。
ワンちゃんはご家族と遊んだり、カーペットや自分のベッドで寝たりしていますが、
何かちょっと怖いことや嫌なこと、例えばいたずらをして怒られたり、大きな音がしてちょっと怖い思いをしたり、
おもちゃで遊んでいるとき、人がそれを取り上げようとすると、いつからかダイニングテーブルの下に潜り込むようになりました。
ご家族は、「あれで逃げて隠れてるつもりなんだ。かわいいね。」と気にしていませんでしたが、
だんだんと行動はエスカレートしていき、いつしかダイニングテーブルの下に犬がいるときはテーブルに近づくことができないという状態になりました。
また、人のスリッパやゴミ箱から引っ張り出したゴミをくわえては、このテーブルの下に逃げ込み、威嚇をするようになりました。
さて、ここで問題です。飼い主さんの愛犬さんに対しての対応はどこか悪いところがあったのでしょうか。
どうしてテーブルの下に犬がいるときに近づけないという問題が起きてしまったのでしょうか。
先ほどもお話ししたように、同じような環境や状況で飼われていても、全くこうした問題が起きない犬という方が実は多いかもしれません。
ですが私はドックトレーナーという立場上、問題を抱えた犬を多く見るので、どうしてもちょっと問題ありのワンちゃんのお話をしてしまうことをご了承ください。
この飼い主さんに境界とルール設定のお話をするとき、きっとこのようにおっしゃるでしょう。
犬が一人になるときに好きにさせないように、いたずらしないように、一緒の寝室で寝る癖をつけないように、
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きちんとサークルに入れていました。
先生、何が悪かったんでしょう?
はい、これは大正解。何もここまでは間違っていないんです。
ただし、これは犬が一人でいるときの境界線とルール設定であり、ご家族と一緒に過ごしているときの境界線とルールは一体どうだったのかというと、ないんですよね。
ご自宅にどなたが帰ってきたらサークルから出してもらい、その後就寝時刻になってご家族が犬の前からいなくなるまでの間、もしくは朝誰かが起きてきて犬のサークルを開けてからお留守番までの間、
犬はというと一階のリビングダイニング、廊下、玄関を自由に行き来し、好きなところに寝て好きなことをしていました。
えっ、それって良くなかったことなの?と驚かれるかもしれません。
必ずしもそうではないのですが、原因のいくつかはそこにあったということも確かです。
家族が一緒にいるときには犬に対しての境界線とルールが設定されていない、ということは裏を返せば、家族と一緒にいるときのルールを犬が決めていい、と犬自身が認識することもあるんです。
この問題は、その犬の認識が引き起こした問題でもあります。
では、この犬目線で家族と一緒にリビングにいるときのルールはどうなっているのか、少し見ていきましょう。
犬の視界に入るもの、手と口の届くものはすべて取ってよい。
犬の口に入ったものはすべて犬のものである。
犬の邪魔をするもの、犬のものを取ろうとする人はそこから逃げていい。
逃げた先に近づくものは追い払ってよい。
テーブルの下に逃げ込むと人が近づいてこない。
テーブルの下は犬の安全地帯である。
いかがでしょうか。
犬の目線と人の目線での物事の認識、捉え方がこれだけ異なっているということが問題を引き起こしてしまうことがあります。
では、どうしたらよかったのか、どうやったらこの問題を防ぐことができたのか。
それにはまず、この犬の気質と行動パターンを知ること。
例えば、こうした物を取って逃げるということは子犬のうちからパターン化しやすい行動です。
子犬のうちに物を取って逃げるという行動が出た場合、この時に早めに対処すること。
この犬のパターンで言えば、物を取って逃げるイコール、所有したい気持ちが強いので、
人と物をシェアすることを教える。
無理やり取り上げないことや、犬の手や口が届くところなど、物の管理といった環境要因を整えることも大切です。
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また、逃げ込める生意気を作らせないということも重要。
テーブルの下に逃げ込むという行動が一度、二度と見られたなら、私ならその場所に近づけないような工夫をして、
どうしてもそこに行きたいという場合には、リードをつけ、許可でその場所に行かせることと、呼び戻しでその場から離れるということをセットで教えます。
部屋の隅に置かれたダイニングテーブルのような、二方や三方を壁で囲まれた場所というのは、
家族全員の行動を見張ることができつつ、正面以外から他者に接触される危険性が少ない、格好の隠れ場所、逃げ場所になります。
そういう資格は、所有意識の強い犬にとっては最初から自由にアクセスさせないということが重要です。
いかがでしたか?
実は、このような飼い主さんの意識しないところで問題行動が進行していた。
問題行動のご相談やパターンというのは驚くほど多いんですね。
正確な数字はわかりませんが、過去20年来の経験から言うと7割以上の飼い主さんは、
何かしたら問題行動をするようになったと思うよりも、何もしていないように犬が問題行動をするようになったと感じているように思います。
何もしていない、つまり犬と人との間の境界線とルール設定を意識していない。
そこに境界線とルール設定を何もしていないからこそ起きる問題というのは意外と多いんですね。
では、どうしたら犬との間に問題を起こさせないための境界線とルール設定を設けることができるのでしょうか?
これは犬全体に共通することもあれば、犬の気質や行動のパターンによって異なることももちろんあります。
犬との日常生活の中で何を教えるのか、どういうルールを設けるのか、犬の気質ごとの境界線とルール設定の方法、そして具体的なトレーニング方法について、
これはですね、2月26日月曜日、夜7時45分から9時、19時45分から21時、オンラインズームセミナーにて皆様にお伝えをしていこうと思います。
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