内科医たけおの心身健康ラジオ、皆さんおはようございます。
たけお内科クリニックからだと心の診療所、院長内科医たけおと申します。
この放送では、医療にまつわるちょっと役に立つ小話を、毎朝5時50分、20分程度で配信しています。
毎朝5時半からライブをやっていて、公開生出録や皆さんからのご質問やリクエストに直接お答えしたりしています。
アフタートークも人気で、ぜひご参加ください。
ということで、毎週火曜日は興味・心身論文をご紹介しているんですけれども、
先週末に開催されましたプライマリケアに関連する論文をご紹介しようと思っていたところで、
これをご紹介すればと思った論文を思い出したので、今日はそれを取り上げていきたいと思います。
今日取り上げる論文は、日本の心身医学とプライマリケア医学ということで、
もう30年以上前に書かれた論文なんですけれども、
30年、30年はいかないかな。
そうですね、30年ちょっと前に書かれた論文ですけれども、
書かれた先生が、平原茂明先生ですね。
平原先生のことを知らない日本人はいないんじゃないかと個人的には思っているんですけれども、
いろんなところに影響を及ぼしたというか、日本の内科学というか医学をかなり進めた、
重鎮中の重鎮ですけれども、その先生がですね、
この心身医学とプライマリケアの両方に関わっておられるということを知っていらっしゃる方って意外と少ないんですよね。
なので、今日はその即席をたどるという感じで論文をご紹介してみたいと思います。
ちなみに今までご紹介してきた論文は、
論文というのは基本的には新しければ新しいほどいいんですよね。
なんですけれども、こういう古典的な論文とか、そういうのも読みごたえがあるかなと思って、
随筆みたいな感じの論文なんですけれども、
ぜひ一緒にご覧いただけたらなというふうに思います。
ということで、まず一番上のカッコのところに養子というのを3行でシンプルに書いてありますけれども、
私はまず日本では、
心身医学とプライマリケア医学とがそれぞれどのように発展したかについての歴史を述べ、
次に日本では今後、心身医学とプライマリケア医学とがいかに統合されるべきかについての考えを述べたいと思うという、
3行、1文の養子ですけれども、
まさにこれは本当に僕がやりたいことと一緒やんっていう、
ちょっと檜原先生と一緒っていうのはちょっとあれなんですけど、おこがましいですけれども、
でも本当にプライマリケアに心身医学は実装されるべきというふうに、
ずっと私が心身医学に転校してから思ってるんで、
これ檜原先生の思っておられることはまだ実現できていないのはちょっと不甲斐ないんですけども、
というふうに思います。
ということで、ちょっと順番に読んでいこうと思うんです。
内容はまた、これ10ページあるんですけれども、
実は後半英語なんですね。
4ページ目以降英語なんで、
英語読める方はそっち読んでいただいてもいいんですけれども、
日本語のところだけでいくと3ページなんで、
非常にシンプルな論文なんで、
これをちょっと後からまたゆっくり目を通していただけたらと思うんですけど、
まずはこの日本の心身医学の歴史から語られています。
心身医学って、これいつも取り上げたかもしれないですけれども、
実は日本では60年以上の歴史があるんですよね。
これ意外とご存じない方が多いというか、
医療者でも知らないし、何なら私も知らなかったという恥ずかしい過去もありますけれども、
この心身医学会、1959年、昭和34年に設立。
当然我々は生まれる前ですけれども。
という感じで、もともとは内科医と精神科医のグループで生まれました。
そんな形になっています。
第二次世界大戦の後、軍のところで働いてとかっていうのがあって、
その中で、もともとは医学って、ドイツ医学がメインだったんですけれども、
そこからアメリカの医学を結構輸入してっていう部分があって、
それでアメリカ医学っていう雑誌を作ろうっていうことになったりとかですね。
平原先生ご自身もアメリカに留学されてみたいな、
いうことになっていました。
その中で、日本の心身医学のレジェンドですね、
池見雄二郎先生と出会うみたいな、そんなのが1952年にあって、
そこからの流れの中で、この心身医学会ができたっていう、そんな形になっています。
当初の名称は、ここに書いてある通り、日本精神身体医学会だったんですけれども、
これが心身医学会、今の心身医学会の前身になっていて、
それが、いつだったかな、ちょっといつか忘れましたけど、
途中で心身医学会というふうに名称が変わったみたいな、そんな形になっています。
発足当時の2枚目に行っていただくと、心身医学の研究テーマって、
神経症、今までに神経症っていうことはあまりなくなりましたけど、
神経症の研究とかですね、あとはストレスによって起こる
十二指腸回余圧減速、ジンマシン、高血圧とかっていう、
こういうのが主な研究対象だったということで、
今はいつも言っているように、どちらかというとこういう、
特に全速とか十二指腸回余とかっていうのは、
あまり研究のメインではなくなっていて、どちらかというと、
機能性の小肝疾患とか、IBS、過敏性腸症候群とか、
機能性ディスペプシアとか、そういったものとか、
あとは肥満症とか、新型の糖尿病とか、そういう内分泌とかにも、
結構研究の幅が広がってきているみたいな、そんな感じですよね。
で、アンデン・イケメン先生、アメリカのエンギル先生と、
これBPSモデルを提唱した方ですけれども、