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2023-07-06 14:10

ワープロの歴史から予測するAI時代の問題

ワープロの普及で手書きの能力は落ちましたが、実はそれより大きな問題は漢字のご返還(誤変換)という新たな問題が生まれたことです。これと同じことは自動翻訳や大規模言語モデルという人工知能が普及した時代にも起きるのではないかと思います。

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サマリー

本日は2023年の7月6日ですね。インドでは8時30分を回っています。今日も音声配信、むらスペを始めさせていただきますので、どうぞよろしくお願いいたします。今日はワープロの歴史から予測するAI時代の問題というタイトルでお話をさせていただきたいと思います。「語弊感」が生まれることが問題として挙げられます。自動変換によって意図しない表現が選択されることがあり、同様の問題が自動翻訳や人工知能の時代でも起こりうるのです。

お知らせとワープロの歴史
はい、冒険家の皆さん、おはようございます。今日もですね、落雷に揺られて灼熱の砂漠を横断していらっしゃいますでしょうか。
本日は2023年の7月6日になりますね。インドでは8時30分を回ったところです。
今日も音声配信、むらスペを始めさせていただきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。
今日はですね、ワープロの歴史から予測するAI時代の問題というタイトルでお話をしてみたいと思うんですけど、
本題に入る前に最初にいくつかお知らせをしておきたいと思います。まずZoomで鼻筋なんですけど、今日木曜日ですからもう明日ですね。
明日がZoomで鼻筋の日です。で、乾杯の温度はですね、ココ出版さんの方から新しい本が出てますね。
始めてみませんか?履歴作文 新しい共同学習の試みっていうね、こういう本が出てます。
これ、著者の方が何人かいらっしゃるんですけど、その中でメインの編集をされた野口清さんですね。
その野口清さんに乾杯の温度をとってもらうことになっております。ツイッターとかではですね、エデュジャパーとかを主催されている
岡田彩さんもね、この本の著者の一人になっています。あと、柴津桃代さんとかですね、結構有名な方が何人かこの本の著者の中に入っていらっしゃいますね。
はい。で、それから鼻筋の部屋は今3つあってですね、1つはチャットGPTで会話が上手になったかどうか分かるの?
っていうのがありますね。これはデザートの時間です。僕がホストなんですけど、ここはですね、
これ先週のQFTでこの問いが選ばれたんですね。で、これを皆さんで、僕がプレゼンするんじゃなくて、皆さんで意見交換するような、そういう感じの
時間にしてみたいと思っています。あとですね、リクエストが結構あったので、何のテーマもない雑談の部屋が欲しいというので、一応そういうのも
ホストなしで作っています。それから、バンガロールで
小学勤の機会があるかというね、そういうあの相談の部屋も一つできていますね。はい、これ鼻筋でした。
それからですね、日本語教師映画パーティーは今2つの映画が候補になっていて、1つはマイスモールワールドという、このクルド人のね、
日本に住んでいるクルド人の生活が中心になっている映画。それからもう一つはシャイニーシュリンプスっていう、これはゲイの人たちの
追求のチームの話ですね。この2つ、実は昨日の時点で同点になっていて、同点ですから、まだ投票お願いしますって昨日言ったらですね、
また投票してくれた人がいるんですけど、それでまたですね、今もまた同点になってしまいましたので、ぜひ
この日本語教師映画パーティーでハッシュタグつけてね、検索するか、あるいは僕のタイムラインの一番上にね、僕のプロフィールページの一番上に今固定していますので
日本語教師映画パーティーでみんなで映画を見たい方はぜひご投票をお願いしたいと思います。
それから日本語教師ブッククラブは今、やさしい猫ですね。これが今月の本になっています。ちょうどNHKのテレビドラマにもなっているので、タイムリーな本なんじゃないかと思いますね。
これもですね、さっきのマイスモールワールドとちょっと近いんですけど、
マイスモールワールドはクルドの話ですね。やさしい猫はクルドではないトルコ人の話ですね。
難民とかも関係ないですけど、外国人労働者と日本人が結婚して、それが入管に収容されてという問題が描かれていますね。
それではですね、ここからは本日の本題に入ってみたいと思います。
今日お話ししたいのは、ワープロの歴史から予測するAI時代の問題ということですね。
これを話そうと思ったのは直接のきっかけがですね、スマイリングユーコさんというツイッターのアカウントの方が、2、3日前にツイートされていた方なんですよね。
そのツイートによるとですね、急にグループレッスンをやめることになった生徒さんからですね、クラスメイトへの皆さんへのメッセージとして、最後にですね、
ご冥福をお祈りしますっていうふうに日本語で書いてあってびっくりしたというのが書いてありました。
Google翻訳にこのご冥福をお祈りしますっていうのをかけてみると、これが直訳ではなくて、I wish you all the bestとかそういう感じだったらしいんですね。
つまり、亡くなったご葬儀とかね、葬式とかにいうニュアンスが失われてしまって、それが表示されているということだったわけです。
これが本当にこのAI時代のすごく典型的な例だなと思ったのが一つと、あともう一つはですね、
チャットGPTの問題としてですね、文章が書けなくなる人がいるんじゃないかっていう人が多くいらっしゃるんですけど、それについてもちょっとですね、最近いろいろ思うことがあるので、それで今日はちょっとそれについてお話をしてみたいと思うんですね。
漢字と語弊感
まず、これまでの歴史として、これからチャットGPTがどういう問題を起こすかということを予測するのに参考にしたいのが、ワープロの歴史なわけです。
僕はですね、1991年に大学の卒業論文を書いたんですけど、この時はワープロで書きました。まだですね、この時代はほとんどの人が手書きで、ワープロがそろそろ本当にまだ珍しいって感じですね。
ワープロで卒論を書くのはまだ珍しいという感じの立場でした。中にはですね、ワープロで書いちゃダメ、全部手書きで書かなければいけないとか、そういう大学もまだ存在していました。
それが本当に問題になりかけていた頃ですね。
でもですね、その後、実際に手書きの能力というのは落ちるわけですよね。
やっぱりどんどんワープロでキーボードを使って入力するようになってくると、手書きで難しい漢字とか、そういうのが書く能力が落ちてきたというのは確かにあります。
だけどですね、実を言うと、それ以前に全部漢字を手書きしていた時代に比べて、手書きの能力が落ちて困ることっていうのは実はほとんどなかったように僕は思うんですね。
なんでかっていうと、漢字の場合は漢字を書けなくても別にひらがなとかで書いてしまえば、特にそれほど大きな問題ないわけですよね。
ちょっと恥ずかしいこともあったりしますけど、ひらがなだとね。
だけど、例えばアテナね、自分の家の住所のアテナぐらいはもちろん漢字で書けますけど、
知っている人の住所の、たとえば墨田区の墨がどういう漢字だったかなとかですね、
そういうのを忘れてしまったとしても、そこに別にひらがなでアテナを書いたとしても、それはちゃんと郵便は届くわけですから、それは特に大きな問題ではなかったように思うんです。
だけど、本当にですね、これが引き起こした問題が、さっきもちょっと申し上げましたように語弊感ですよね。漢字の語弊感ということです。
これは考えてみれば当たり前なんですけど、手書きの時代には語弊感というものはなかったんですよね。漢字の語弊感というものはなかったんです。
なので、たとえば同じ読みなのに違う漢字を書いてしまう、手書きで書いてしまうという、そういうようなものは手書きの時代には全くなかったかどうかはわかりませんけど、ほとんどなかったわけですね。
ワープロの普及による問題
なのでですね、それを考えると、ワープロとかが普及して、文字を鉛筆とかボールペンとかで書かなくなってきたことの弊害は、手書きの能力を失った、あるいは能力が下がってしまったということよりも、実は語弊感が生まれるようになってしまった。
これがですね、ワープロの普及による大きな問題、一番大きな問題だったのではないかと思います。少なくとも手書きができなくなったことよりもはるかに大きな問題だったと思うわけですね。
語弊感というのはどういうものかというと、皆さんご存知だと思いますけど、タイプミスではないわけですよね。つまり、キーボードにタイピングするときの入力は正しいわけです。だけど、アウトプットの選択肢の中から間違ったものを選んでしまっているという、これが漢字の語弊感というものですね。
例えば今語変換って僕が言いましたけど、語変換の語は謝る、それで変換というのは変えるという方ですよね。これを語をひらがなにして変換というのは物を返す、沖縄変換とかの変換ですよね。そういうふうにしてしまうと、それも語変換。
語変換ですよね、アクセントとしては語変換ですけど、そういう全然違う意味の言葉になってしまう、こういうものですね。これはですね、つまり入力は正しいんだけど、アウトプットの選択肢の中から間違ったものを選んでしまうというね、こういうことはやっぱりこの後、自動翻訳とか人工知能の時代にも同じことは起きるんじゃないかと思います。
それを考えるとですね、文章が書けなくなること自体はあまり大きな問題ではないと思うんですよ。だって別に今、漢字ね、バラとか憂鬱とかね、漢字で書けなくなって、漢字というのは手でね、そういう難しい漢字を書けなくなって、それはそんなに大した大きな問題ではないですよね。
読めればいいわけですからね。だけど、語変換というのは今でも大きい問題なわけです。つまり、それはですね、この自動翻訳とか人工知能の時代にも起きることだと思うわけですね。
それがさっきも最初にご紹介した、例えばご冥福ですよね。皆さんの幸福を祈りますという時にご冥福をお祈りしますみたいなことを言ってしまうと、これが全然違う、不適切な表現になってしまうというわけです。
これも入力は多分正しい。チャットGPETか、あるいはDeepLとか何か使ったのかもしれませんけど、多分入力としては正しいものを入力したんですけど、でも間違ったアウトプットの選択肢を選んでしまったということだと思うんですよね。
これもですね、ここで大事なのは、毎回言ってますけど、鉄則としてとても大事なことですけど、チャットGPETとかの提案のうちで、自分で理解できない表現は使わないということですよね。
この場合で言えば、ご冥福っていう言葉ですよね。ご冥福っていうのは死後の幸福っていう意味ですよね。死んだ後の幸せ、それがご冥福なわけですから、それが死んだ後の幸せを祈りますっていう、そういう意味だというふうにわかっていれば、その学習者の方もこんなことは言わなかったはずなんですよ。
ですので、本当に繰り返しますが、チャットGPETの時代の鉄則としては、理解できない表現は使わないということで、その対策としては、そういうものが出てきてしまったときにどうすればいいかというと、その言葉をもっと簡単な言葉に言い換えてっていうふうにチャットGPETにお願いすればいいんじゃないかと思います。
例えば、ご冥福をお祈りしますという言葉が出てきたら、それわからないので、もっと私のわかる、もっと簡単な言葉に言い換えてくださいというふうにお願いすると、こういう問題は防げるんじゃないかと思います。
それでは、本日のムラスペはここまでになります。
今日も皆さんお聞きくださいましてありがとうございました。
今日のワープロの歴史から予測するAI時代の問題という話につきまして、ご感想とかコメントとか質問がありましたら、ぜひムラスペのハッシュタグ付きでご共有いただければと思います。
それでは今日も良い一日をお過ごしください。そして冒険は続きます。
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