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2021-08-17 22:49

#09-2 Xが『BLUE BLOOD』を創るまで~堅実な努力と戦略で開けた新時代の扉

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『BLUE BLOOD』X(1989)の2回目。平成の始まりとともにエックスがこのアルバムを創るところまでについて語っています。

(※1.5倍速再生推奨)


●未開の地を切り拓いたエックス

●初期曲はとにかくテンポが速い

●影の努力、YOSHIKIのドラム練習

●インディーズ時代の露出戦略

●ゴール設定と手段が明確なYOSHIKI

●破天荒な飲み会エピソード

●『Vanishing Vision』から1年でデビュー

●ソニーとの契約、曲作り合宿、レコーディング

●HIDEの挫折と練習

●初期Xの曲のルーツは?

●平成の始まりの空気がパッケージされてる

●ジャケットデザインは有名デザイナーの仲條正義氏

●本人たちが写ってないジャケット戦略

●PSYCEDELIC VIOLENCE CRIME OF VISUAL SHOCK


『BLUE BLOOD』X

01.  PROLOGUE (WORLD ANTHEM) 

02.  BLUE BLOOD 

03.  WEEK END 

04.  EASY FIGHT RAMBLING 

05.  X 

06.  ENDLESS RAIN 

07.  紅

08.  XCLAMATION 

09.  オルガスム 

10.  CELEBRATION 

11.  ROSE OF PAIN 

12.  UNFINISHED


《CD&配信情報》

●Amazon

https://amzn.to/2VSDlMS


●Spotify

https://open.spotify.com/album/03ScnRsp9QKQrzxNbgtNup?si=No4ZG6EyS6mf6hjZm9naqQ&dl_branch=1


●Apple Music

https://music.apple.com/jp/album/blue-blood-remastered-edition/1536880970



■『名盤ラジオ』とは?


3人の音楽好きが古今東西あらゆる名盤から1枚をピックアップし、お酒を飲みながらダラダラと語っていく番組です。

※自由気ままなトークです。内容に一部誤りがある可能性がございますので予めご了承ください。

00:02
名盤ラジオ、前回からの続き。
名盤ラジオ、Xのブルーブラッドを取り上げて話をしています。
前回、Xの魅力、Xがいかに偉大なバンドかっていうところを色々話をしてきましたが、今回からブルーブラッドについて話をしていきます。
ブルーブラッドがリリースでいくと、1989年の4月21日ですね。
だから、相当前ですよね。89年だから。
80年代。
そうですね。
89年っていうのは平成元年なんですよね。
そうだね。平成元年。
いやー、なかなか時代を感じるところですけど。
このブルーブラッドでメジャーデビューっていうところですね。
デビューアルバムにしてオリコン初登場6位。100週連続チャートイン。89年だけで60万枚を売っていて、今では80万枚以上とか100万枚に近いんじゃないかって言われてるアルバムですね。
これはすごいアルバムですよね。
イメージ的には200万枚とか。
同じだったら売ってそうだけど。
そうですね。セールスでいくとジェラシーとかの方が売れてたのかな。
ジェラシーは全然100は超えてたと思うんで。
そうですね。
でもデビューアルバムですもんね。それで売れ方ってなかなかすごいですよね。
そうですね。
時代が時代でビジュアル系のマーケットがない時代だから。
そうですね。
破格の売れ方だと思うんですよね。
そういうことですよね。
結局X登場以前と以後で全然違うから。
そうですね。
状況が。
土壌があった上じゃない。
そうそう。
そういうのがないところでだから。
畑を耕していってる段階ですよね。
そうそう。
そもそもXって何者っていう段階ですかね、この頃。
しかも見たことのないようなお派手なルックスで意味のわかんない人たちがいる中で。
未開の土地を幸運気で耕し始めていった状態ってことですね。
すっごいうるさい幸運気でね。
やたらうるさくて早く。
そんな幸運気面白いな。
まあ、でもそうだよね。こんな早いバンドって日本のそのメジャーのね。他のあれではないですもんね。こんな早い人だって!
03:05
早い!
早いっすよね、曲。
あっ早い。
早さですよね、やっぱりXの一つの要素としては。
一つの要素として。
その辺は当時は結構、こだわりあったんだろうなってところですけどね。
結構こだわりあったんだろうなってとこですけどね。
なんかたまたまyoutubeでなんかブルーブラッドの発売前のなんかインタビューかなんか動画あって、
このツーバスの速さ誰にも真似できないですってヨシキが言ってた。
その頃は結構リリースしてたっていうか。
そうそう。
言ってたよね。
なかなかいないですよね。
多分日本であんな感じでやってる人。
確かに。
メジャーシーンではいないんだよね。
メジャーシーンでは。
インディーズシーンでもしかしたらこういう。
インディーズでは全然いると思うんだけど。
そうですね。
メジャーシーンであんだけ。
あんだけ速いって。
あんだけ速いのいないですよね。
確かにオルガスムとかめちゃくちゃ速いですからね。
またちょっと後で話すと思いますけど。
そうですね。
ねえ。
いやー。
速い曲は本当にもう限界までチャレンジしてるって。
ねえ。
吉木もドラムの練習で一時期すごい速さだけを追求してたっていうのは結構言ってるもんね。
そうですね。
でも本当インディーズ時代めちゃくちゃ練習してたらしいですからね。
ドラムの個人練。
そうそうそう。
ひたすら個人練ずっとやって。
もう確かにバニッシングビジョンの時点で吉木完成してるっちゃ完成してるんですよね。
ほぼほぼ。
そう。
夜通しバンドで練習してそっから何時間個人練とかそういうのですもんね。
そういうエピソードはすごいありますよね。
すごいですね。
しかも結構そのめっちゃ基礎的なことをずっとやってたっていう話もありますね。
最初すごいスローなテンポでクリックもイヤホンとかだと聞こえないんで、
マーシャルのアンプからすごい爆音出たって。
それでめっちゃ遅いテンポからやってだんだん速くして。
他の人から見るとそのスピードでだんだん上げてったらそれいつ終わるのみたいな。
いや最後までやるよみたいな。
っていうもう本当そういう世界だったっていう。
いやーちゃんすごいですね。努力してるんだよね。
よしきらしいなっていうところは本当そういうところもあって、
多分ああいう見た目できわ者扱いみたいなところもされがちなんで、
実力はしっかりつけてっていう。
そういうところとかはしっかり考えてたんだろうなっていうところだし。
実力が伴ってこそですよね。
06:00
こそこそ。
すごい地味な基礎の部分、土台の部分をちゃんとやってたんだよね。
そうですね。
それはでも本当。
なんでもそうだけどそこは大事っていうのは。
大事ですね。
それをちゃんとやってたっていうのはやっぱえらいですよね。
えらい。
本当に。
でもインディーズ時代は本当に露出戦略としても、
良いものを作っても聞いてもらえなきゃ意味がないっていう感じで。
もう有名な話ですけどテレビとかにも出て。
そうだね。
ゲイリーよしきとして。
元気が出るテレビ。
ああいうのとかも周りのメタル界隈の人とかからはかなりいろいろあったみたいですけど、
まあでもよしきとかはもう見えてた世界というか、
目指してたものに対して何が必要かっていうところはもうしっかり考えてやってたんだろうなっていう。
で、その裏では必死にこう練習しまくってっていう。
そこはすごいですよねやっぱ。
さすが。
考え方としてはすごい堅実というか、ものすごい計算高く考えて。
本当に勝つための戦略というか、そういうのも着々とやってた人で黙々とっていうか。
すごいですね。
なんかあの破天荒作とその。
ぱっと見ではね、むちゃくちゃな人っぽいけど。
でもよしきって多分もうそういう感じなんですよね。
その後もアメリカ進出した後とかも、まずは英語をマスターするところに注力してたりとか、
あとこれも有名な話ですけど、まず聖書を読み込んで西洋人の考えをしっかり理解するとか。
あとはもうビジネス的な話で言うと契約書も全部英語でしっかり読めるようにしてたりとか。
なんかそういう足場というか土台をちゃんとこう自分の手の届く範囲でしっかりマスターして積み上げていくっていう。
そういうところは本当に徹底してるなっていう。
そこはもう本当にすごいよね。
だから有名の部分ではすごいなんかあまりにも高くてなんかふわふわしてるようだけど、
ちゃんとそこに向けて現実的な部分で足場がっちり固めていってるっていう。
そうなんですよね。
さつべくして勝っていってるっていうのが吉木の恐ろしさだなって。
そうなんですよね。
見えない部分の努力というか、そこすごいですよね。
すごい。そういう大事なところを人任せにしたりしないんで、なんか足元救われないっていうか。
09:00
そうだね。
だから変な人に騙されたりとかしないし。
絶対ないし。
そこが吉木の凄さだなって。
この辺はね、本当にすごいと思う。
あれだけステージであんなカリスマ性がある人が裏でそういうしっかり。
誰よりもね、現実的だし、地に足がついてるっていうのがね、すごいよね、そういうとこは。
本当にすごいですね。
インディーズ時代からそういうところがもう垣間見えてたっていう話ですけど。
だって最初のライブから100人客が入ってれば、その会場は俺たちの味方になってるように見えるっていうさ。
そういう考えのもとに100人以上友達でも何でも打って、ちゃんとそういう空気を作ってライブやってんだもんね、最初から。
それすごいですね。動員すごかったっていう。
もうそんだけ呼んでれば、他のバンドを見に来た人も俺たちが撮れるっていう。
そういう賞賛のもとにやってるから。
すげーなって思うね。
すごいですよね。ゴールをちゃんと設定されて、それに対しての手段も。
それをちゃんと努力してやっていくっていうのがね、お派手に見えてすごい現実なところからやってってるんだなっていうのが。
確かに確かに。
その様式の面白いところですね。
またすごいのが、もうインディーズレーベルを早い段階から経営してっていう、そういうところもすごいですけどね。
なんかまあ波外れてますよね。
波外れてるね。
その裏ではめちゃくちゃ破天荒な飲み会エピソードとかいっぱいありますけど、当時の話として。
そうですね。
その辺も微笑ましいですけど、今となっては。
ビール瓶が飛びかって。
そうそうそうそう。
木が飛びかって店が潰れるっていう話。
Xってバンドじゃないでしょうねみたいな。
この中でヨシキって人が店を破壊するっていう。
相当飲んでたらしいですからね。
そういうエネルギーがなきゃああいうことはできないんだろうなっていう気はしますけど。
そうですね。そのエネルギーなんですよね。
すごいですよ本当に飲み会エピソード。
みんな言うもんね。Jとか杉澤がもう怖くてっていう。
そうそうそうそう。
飲み会に行くのがもう戦場に行くみたいな。
戦場に。
いやー。
Xの活動としては、バニシングビジョンが最初のスタジオアルバムってことになりますけど、
12:01
これがインディーズの自分のエクスタシーレコードから出てて、
これが88年の4月に出てますと。
88年なんだ。
ですね。
じゃあそっから1年でブラブラと出すんだ。
ですね。
すごい。やっぱその辺のスピード感すごいね。
そうですね。
スピード感すごいですね。
グラシーもそうですけど。
密度がすごいですね。
急成長していくっていうのは。
88年4月にバニシングビジョンが出て、
もうその前からソニーのその後にプロデューサーになる津田さんっていう方とも接触してて、
ソニーとは88年の7月に契約をしているというところみたいで、
そっからいろいろ川口湖で曲作り合宿とかをして、
それでブルーブラットのレコーディングとしては89年の1月からやってたみたいですね。
そっから4月21日に出てるんで、
よく1月にレコーディング開始して4月に出てるなっていう感じですけど。
様式がね。
相当ハードだったらしいですけどね、このレコーディングも。
hideがもうやめようかと思ったのはそれだっけ。
そこでしたっけ。
Xの16部の…っていうあの刻みが本当にできなくて、
この商売続けていけないっていうぐらいに凹んだのが確かそこだったんですよ。
このレコーディングの時。
そうそうそう。
hideって意外とサーベルタイガーだからあんな早い曲はやってないから、
あの刻みが本当にできなかったっていうのは。
そうですね。
そこを石塚先生が教えたんですかね。
もうめちゃくちゃ練習したって言ってたよ。
hideも相当やっぱり練習したって言ってましたね。
その刻むギターにしようっていうのは誰がどう思ってたんだろう。
様式なんですかね。
でもあのスピードだったらあれしかないんですよ。
16部で刻まざるを得ないっていうかスピードが。
当時の80年代のアメリカとかのバンドで言うと、あれですかね、ハロウィンとか。
ジャーマンメタル的な。
そうですね。あとメタリカ、スレイヤーとか。
メタリカか。
そういう影響もある。
スラッシュメタルは絶対影響を受けてると思うんですよね、メタリカとか。
15:00
元々のね、吉木とかhideとかのルーツとしてはキスってよく出てくるけど、
音楽性でいくとそんなにリンクはしてないと思うけど。
そこからの速いスタイル、速い曲っていうのはどこルーツなのか。
ハロウィンとかを聴いたのは全然Xの後でしたけど、自分は。
近いものを感じたというか、初期Xのとかはありましたけど。
やっぱスピードとメロディアスな。
そうそう、メロディアスな感じとかも含めて。
やっぱその辺は聴いてたんでしょうね、多分。
音楽的にはその辺かなって。
ブルーブラッドが89年ですけど、89年っていうところでいくと、
ニルバーナのブリーチとか、ナインチネールズのプリティヘイトマシーンとか、
その辺が89年なんですよね。
なんだけども、アメリカの西海岸ではそういうムーブメントがすでに動き始めてっていう感じの89年ですけど、
Xはその辺は全然系譜が違うというか、あんま関係ないですもんね。
Xはジャパニーズメタルじゃないかな。
ジャパメタ。
もうちょっと前の洋楽とかはやっぱメタリか。
マスターオブパペッツが1986年。ちょっと前ぐらいですね。
インディーズのジャパメタの系譜が結構影響を受けてんだと思うんだよね、Xって。
なるほど。
それをあのスピードの極限のスピードまでやろうっていうのは、やっぱり異様式の破壊願望というか、
いくとこまで行ってやろうっていうのがあるんでしょうけど。
ブルーブラッドは本当に89年平成元年っていうところですけど、
さっき89年1月からレコーディング開始って言いましたけど、
ちょうどその1月って本当に平成になったタイミングなんですよね。
パターがなんか言ってましたけど、ちょうどレコーディング始まってそのスタジオというか、
レコーディングスタジオでそのテレビ見てたって言ってましたからね。
平成っていうらしいよみたいな。
だから本当にその平成の始まりの空気っていうのがパッケージされてるんだなっていう。
面白いですよね。
新時代の真っ赤ケチュー。
そういう感じなんかしますもんね。
18:00
あとはブルーブラッドはこのジャケットがまたすごいですよね。
青いジャケット。
メンバー一人一人写ってるじゃないですか。
写ってますね。
見て、もう本当、気が狂ってんなこいつらって思った。最初。
すごいビジュアルしてますよね。
すごいよね。
この時まだ吉木あれなんですね。半分ツンツンで。
あの髪型もすごいよね。
これすごいですよね。
本当に衝撃だよね。ヒレとか怖くてしょうがなかったもん最初。
怖いですね。
怖いんだけどかっこいいみたいな。そういうとこだよね。
パタモヒカンですよね。
そうそう。赤毛のモヒカンっていう。
今見ると笑っちゃうけどな。
そうですね。
石塚先生頑張ったな。
そうですね。
めちゃくちゃ無理してたんだなって。
嫌だなと思う。
この青いジャケット、最近ちょっと調べてみたんですよ、このジャケットについて。
そしたら全然それまで知らなかったんですけど、
めちゃめちゃ有名なグラフィックデザイナーが手掛けてたジャケットっていうのを最近知りまして。
中城正義っていう人なんですけど、めっちゃ大御所で。
資生堂とかのグラフィックデザインとか、もっといろんな会社もやってるんですけど、超大御所みたいな。
多分当時もそうだったと思うんですけど、今88歳でまだ現役らしいんですけど。
すごいね。
すごいです。
30年前とかではもうかなりいいお年なんで。
多分もうソニー人脈っていうか、ソニーだからできたことなんだと思いますけど、そんな人が手掛けてたっていうジャケットですね。
Xはデビュー当時から破格の扱いでしょう。
争奪戦の末に。
そうですね。
X側がこの人ならっていう、津田さんっていうプロデューサーならっていうことでソニーに入ってる。
そうですね。このジャケットについても、これメンバーとか一切出てないじゃないですか。
その辺は割とあえてらしくて、あえてそういうXの見た目の尖った部分っていうのは引っ込めて、
ジャケットまでそういうのを出しちゃうと手に取る人を狭めてしまうっていうのがあったんで、
あえてここはこういうジャケットにして、でもライブとか触れてもらえばもうそういうXの尖った部分っていうのはちゃんと理解してもらえるからっていうので、
21:07
入り口のこのジャケットの部分はあえてそういう尖ったところは引っ込めてっていう、そういう感じだったらしいですね。
なかなか面白い話だなと思いましたけど。
サイケデリックバイオレンス、クライムオブビジュアルショック。
これがね、ここに入ってますよね。
これが入ってますよね。
ビジュアル系の遊園となった。
そうですね。
キャッチコピーですね。
これはヒデが考えたって話ですよね。
言うよね。
いいですよね。サイケデリックバイオレンス、クライムオブビジュアルショック。
なんかライブで言ってるもんね、トスが。
そうそう、Xの。
そうそう、サイケデリックバイオレンス、クライムオブビジュアルショック。
ウィアー!
そうそうそうそう。
ウィアー!
いいですよね。
ここをビジュアルショックって入れてるのが、すごくちゃんといろんなことを理解して計算しつつ戦ってるんだなっていう。
すごいですね。サイケデリックバイオレンスもかっこいいけど。
というブルブラッドが89年4月21日にリリースされたというところで、
次回はそのブルブラッド1曲目から話をしていきたいと思います。
サイケデリックバイオレンス、クライムオブビジュアルショック。
ウィアー!
次回へ続きます。
22:49

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