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皆さん、こんにちは。
最近、ロンドンは凄い寒くなってきました。
先週の平均気温が大体6度、7度ぐらいで、晴れて太陽が当たってくると凄い暖かいんですけど、大体曇りとか雨の日が多くて、凄い風が寒いですね。
風が吹くともう、ダウンジャケットとか無しで外を歩けないぐらいです。
それでは、今日もやっていきたいと思います。
Ken WagatsumaのLondon Tech Talk。
今日のトピックは、ソフトウェアエンジニアの給与交渉の実態、英国編ということでお話ししたいと思います。
ソフトウェアエンジニアの給与交渉って、色々センシティブなトピックで、お金とか給与が絡まってくるので、
パブリックにかける情報というのは限られてくるんですけども、
私が過去に転職活動をした時に経験した、給与交渉の経験談をベースにですね、成功例、失敗例、どっちも含めて、どういう風な交渉をしてきたのか、どういった準備をしたのか、結果どうだったのか、
失敗した時は、なぜ失敗したのか、みたいなのを振り返る回にしたいと思っています。
今日のトピックは、このようなものです。
今日お話ししたい経験は、主に3つですね。
転職活動の話は、基本的にNDAという規約というか、ルールみたいなのがあって、どこの企業を、いつ、どのロールを受けたのかというのは、基本的にお話しできないので、どこの企業か分からない範囲で、
ただ、なるべく可能な限りリアルなお話をできるように、話せる範囲でお話ししています。
まず、そもそも、給与交渉に対する僕のスタンスみたいな感じなんですけど、給与交渉、ソフトウェアエンジニア、みたいな感じで調べると、YouTubeとかブログとか、いろんなところで、たまには本の中にも書かれていて、いろんなTipsが書かれていますよね。
よくあるのは、希望給与を最初に言って、希望給与を最初に言って、希望給与を最初に言って、その中にも書かれています。
応急用最初に行ってはいけないだとか、オファーを交渉するテンプレート集がありますだとか、
他に関わるセンシティブなところだし、ほとんどの人が興味あるトピックなので、
海外で転職するときには基本的には知っておいて損はないトピックだと思うんですけど、
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スタンスとしては大体知識としては知っておこう。
やるかどうかはケースバイケース。やるなら誠実に交渉しようというのが自分に決めているルールみたいなところがあります。
というのも、まず知識としては知っておこうというのがとても大事で、
やっぱりソフトウェアエンジニアの市場というのは法は知っていたところがあって、
それで企業はソフトウェアエンジニアがとても欲しいと。
それに対して募集するソフトウェアエンジニアのそれなりにいるという中で、
どれくらいのレベルのソフトウェアエンジニアをどれくらいの給料で取るかというのは、
大体、
市場平均というのが形成されていくんですよね。
その中で一部のキャンディデートとかが給与交渉するようになって、
給与交渉するキャンディデートが増えると、
企業側もそれに対していろいろ対策とか、
ここまでなら上げてあげようみたいな給与レンジを作るようになって、
そうするとそれがどんどん常識じゃないですけど、
コモディティ化してきて、
給与交渉をインタビュープロセスの最後でするというのが、
一つパッケージに近い形になってきてしまったんですよね。
そうすると何が起こるかというと、
企業側はキャンディデートが給与交渉をしてくるという前提で構える可能性があるということです。
これは例えば最初に提示する給与レンジは、
オファーレターに出す給与は、
その給与レンジの中で一番最低額を出すと。
なぜなら、ほとんどのキャンディデートが給与交渉をしてくるから、
それをしてきてあげる前提で一番低めに出す、
みたいな企業もいます。
そういうことを踏まえると、
知識として知っておかないと、
他の候補者と比べたときに不利な状況になってしまうんですよね。
同じジョブロール、同じタイトル、同じ仕事をしているのに、
知識として知っているか知っていないかだけで、
例えば年間、
10万、100万とか、
場合によっては、もっとそれ以上の差が出てくるというのは、
やっぱり損になってしまうので、
海外で活躍したいと思っている日本人の人には、
ぜひ知識として知っておいてほしいなと思っています。
ただ、だからといって、
じゃあ、全てのインタビューで必ずやるのかというと、
それは本当に個人の判断だし、
ケースバイケースだと思っていて、
ビッグテックを受けるか、
スタートアップを受けるかとかにも変わってくるので、
とりあえず知識としては入れておくが、
やるかどうかはケースバイケースでいいかなと思っています。
給与テーブルというのは、
国とか地域とか、あとは業界、
その日のシニアリティですね。
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あと、会社のステージによって大きく変わってくるんですよね。
例えば、イギリス、ロンドンのシニア、
サイトリライビリティエンジニアの給与テーブルと、
全く同じような業界でも、
アメリカ、北米の方は、
もちろん北米の方が給与テーブルで、
給与テーブルは高いと思いますし、
あと同じロンドンの中でも、
例えばフロントエンジニアとバックエンドエンジニアでは、
もちろん給与テーブルは変わってくると思うので、
同じ技術力でも、
絶対額としていくらもらえるかは、
やっぱり自分のポジショニングとかに変わってくると思います。
なので、この体験談でも、
いくらからいくらになったかでは、
あまり参考にならないと思うので、
基本的にどれぐらい上がってかっていう、
その差額だけを、
お伝えするようにしたいと思います。
で、私が行ったその転職活動の前提としては、
まず、場所は全てイギリス、ロンドンです。
なので、イギリスもしくはロンドンのインフレとか、
経済情報を加味したものになってます。
だいたい2021年、2022年頃ですので、
時期としては、
そのコロナによる、
金融緩和が絶頂だった2021年から、
徐々にリセッションの足音が聞こえてきたっていうのは、
経済状況の中ですね。
基本的に受けた職種は、
主にSRE、サイトリライビリティエンジニアで、
企業によっては、
DevOpsエンジニアとか、
プロダクションエンジニアって呼ばれたこともあります。
基本的に全部シニアレベルで受けてます。
じゃあ、まず1社目の例いきましょう。
これは成功例です。
ね。
ここはシニアSREとしてオファーを受けた会社です。
この会社は、
上場済みのフィンテック企業でして、
ユーザー数も結構多かったし、
私も使っていた、
割と将来有望だなと感じている魅力的な会社でした。
インタビューで出会った面接官との相性もすごい良くて、
結果としてはオファー辞退することになったものの、
もし何か今後あればね、
またいつか受けたいなと思ってるような会社です。
で、ここで最初にオファーをもらったパッケージとしては、
ベースサラリーと、あとはRSU、
上場しているのでRSUを合わせたパッケージでした。
そして額が、私がその最初に提示していた希望額を合わせてぴったりのものでした。
なんですけれども、そのオファーをもらった時点、オファー面談の場で、
もし気に入らなければ教えてほしい、できる限りのことはしますよっていうことを言われました。
まあ、もしかしたら、
今振り返るとこれは給与交渉前提でのオファーだったのかもしれないですね。
この希望額提示ぴったりだったのは、
その当時、他の会社からもオファーを3つぐらいもらっていたんですけど、
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一番低かったです。
なぜなら、他の会社はやっぱ希望額に合わせてプラスでちょっとアドを載せてたりとか、
福利厚生とかボーナスの分が多かったので、
ぴったり出してきたという意味で、一番低かったです。
なので、この会社に対して給与交渉、
した場合には、やっぱり他社のオファーからもらっていたっていうところを中心に給与交渉を組み立てました。
あとは、ロンドンに住んでるんですけども、
ロンドンは生活コストが高くて、
住居費用がやっぱり給与の数十パーセント持っていきますみたいな事実ですとか、
あとは、他社から同レベルの職種でもらっているオファーパッケージとの比較を伝えました。
で、リクルーターにこのオファー、給与交渉、
できないかということで、まずメールを送りました。
で、メールを送った後で、リクルーターと、あとハイアリングマネージャーと、私、3社での面談、
給与交渉面談というのが、その後セッティングされました。
ハイアリングマネージャーが来る理由は、もちろんその、彼が給与権限とか誰をどれぐらいで雇うかっていう、
実際のそのチームに雇う時のそのサラリーとかパッケージのお金のところを握っているので、ステークホルダーとしては必須ですね。
ステークホルダーとしては必須ですね。
で、リクルーターは、まあ、ハイアリングマネージャーと私の間の、まあ、ブリッジみたいな形で参加してくれました。
で、結果としては、ベースサラリーがプラス10Kポンドアップしました。
10Kポンドというのは、えーと、1万ポンドですね。
1万ポンド、今のポンド円が大体1円170円弱なので、170万円上がりました。
で、さらに、えー、ハイアリングマネージャーからは30分ぐらい引き付け面談が行われました。
これでその他のオファーと大体並ぶぐらいになったんですけども、これは結構やっぱ大きいですよね。
年間にして、110Kポンドっていうのはかなり大きな差です。
もちろんそのタックスで3、40%ぐらい持っていかれるんですけども、まあ、それにしても、えーと、手取りで100万円あるかないか、その給与交渉するかどうかで、
どれぐらいの金額が変わってくるっていうケースがありました。
これはその成功例の中で、えーと、給与が上が、上がり幅でも一番上がり幅が多かった例ですね。
で、まあ、いろいろな理由があって、ここのオファーではなく、他社のオファーを受けることにはしたものの、
やっぱりこの給与交渉の経、経験というのは私にとってとても、えー、まあ、糧になりましたね。
はい。
じゃあ、他の別の成功例。
2に行っていきたいと思います。
これも、えーと、成功例で、世界規模でサービスを展開している上場企業です。
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で、ここは、データベースリライビリティエンジニア、DREに近しいポジションでオファーをいただきました。
DREというのは、まあ、SREに近いんですけども、まあ、その、一般的にSREというと、まあ、責任を持って見るサービスは、
Webサービスからバッジジョブ、
データベース、いろいろありますが、ここは結構大きい会社だったので、その中でもデータベースを専門に見る部隊でした。
この企業も結局、そのオファーを自体せざるを得ない状況になってしまったんですけども、
そのオファー面談の、えーと、オファー面談ではなくて、ここは基本的にすべてテキストベースでやり取りになりました。
なので、給与交渉するかといって必ず口頭のサラリー交渉面談が入るかというと、実はそうではないケースです。
はい。
実はそうではないケースもあるということですね。
複数回の技術面談を得てオファーをもらった後、実はその希望をする額ではありませんでした。
正確に言うと、私は当時のその希望としては、ベースサラリーとしてXポンド欲しい。
RSUやストックオプションによるプラスは特に気にしないという希望額を提示していました。
最初にもらったオファーは、RSUと合わせると、初期の給与によります。
最初にもらったオファーは、RSUと合わせると、初期の給与によるプラスは特に気にしないという希望額を提示していました。
初期の希望額を超えるものではあったんですけれども、そのベースサレリーの部分が少し低かったです。
この段階で私は他社からのオファーをもらっていませんでした。なので、それは使えません。
ということで、今回どういう観点を中心にオファー交渉に臨んだかというと、
まず、ロンドンは生活コストが高いとか、ロンドンの他の同じタイトルの平均の給与。
次に、現職と比較することにしましたね。
まず、現職ではタイトルは同じだったので、同レベルの職種をもらっている給与と比較してどうか。
さらに、現職には存在するが、受けている会社には存在しないような福利構成部分の差分というのもお話ししました。
具体的には、ペイドホリデーの祝日の有給の数が結構差があったんですよね。
あったんです。
あとは、現職でもらっている福利構成の、例えば、いろいろなパッケージがあるんですけれども、
例えば、何かを買うときに補助が出たりとか、あとはウェルネスにどれくらい気を使っているか、そういったところも伝えて、
基本的にはメールを1本打ちました。
ここの給与交渉はすごい簡素な、あっけない形でメールを1、2本やり取りして終わりました。
結果としては、
Pとして、プラス5K、5000ポンとアップしたオファーを提案されました。
先ほどと同じ170円弱のルート、買わせて言うと、だいたい100万円ですかね。
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そのここから、グロスで100万円ぐらいですか。
その後、タックスで引かれるんですけれども、
これはメールをやり取りしただけでアップしたオファーということを加味すると、
すごい良かったかな、やって良かったかな、と思います。
初期に提案されていたRSU額には変化がなかったので、
トータルのパッケージとして、プラス5Kポンとのアップとなりました。
3つ目の例に行きたいと思います。これは失敗例ですね。
やっぱり成功例ばかり話してもしょうがないので、なぜ失敗したかみたいな、失敗からの方が学べるので、
ぜひこれもお伝えしたいなと思います。
ここも同じくシニアSREとしてオファーを頂きました。
この段階では、他社からのオファーをもらっていたんですよね。
すごい良いオファーをもらっていたので、
これを基本的には、1つ目の成功例と同じように、
他社からの同レベルの職種で貰っているオファーパッケージとの比較で交渉しました。
結構やる前は、他社からのオファーをもらっているので、
いくらか対応してくれるか、
結果としてオファー額は変わりませんでした。
つまり最初のオファーで、フォローアップの面談は開かれたんですけども、
基本的にはオファーはステイ。
フォローアップの面談では、なぜうちが素敵な会社か、
他に給与は変えられないが、他社にはない、いろんな魅力的な福利構成がある、
といったようなことを中心に引き付けをしていきました。
あと、他に懸念点があったら就職したいなどの丁寧なフォローアップはありました。
確かにその福利構成はすごい魅力的だったんですよね。
今振り返ると、なぜこの企業で他社からのオファーをもらっているにもかかわらず、
給与交渉に失敗したかを振り返りますと、
このもらっている他社からの良かったオファーとこの企業、実はですね、業界が違います。
ステージも、まあ、
まあまあちょっと違います。
ソフトウェアエンジニアに対する採用戦略とか、カルチャーも全く違う企業だったんですよね。
なので、私がハイアリングマネージャーだったら、もしくはリクルーターの立場になって考えてみると、
おそらくですが、その他の良いオファーと給与では張り合えないと判断したんだと思います。
もしくは、その給与レンジ、給与テーブルっていうのを超えていたので、
リクルーターとかハイアリングマネージャーレベルでは、もうそこは交渉の余地なしと判断したのかもしれません。
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で、まあ、こういったこともあるんだなっていうのが、やっぱりやってみないと分からないので、
他社からのオファーをもらってるから絶対オファーがそこに上がりますみたいなことは絶対ないので、
これは、これですごい良い経験だったかなと思います。
やっぱりその、似たような、例えばビッグテック同士の中で、
ちょっとオファーが揃えば、他のオファーを加味した交渉に乗ってくれる可能性もあるんですけども、
例えばですけど、スタートアップっていうのは給与面では絶対ビッグテックにはかないませんので、
まあ、このところで魅力を出す必要がありますよね。ストックオプションとか、あとその共感とか文化とか。
なので、やっぱりその企業ごとに採用戦略もカルチャーも違うというのは、
まあ、今振り返ると当たり前かもしれないんですけども、
給与交渉するときにぜひ頭に入れておくといい項目かなと思います。
以上、3つの、2つの成功例と失敗例をお伝えしました。
参考になりましたでしょうか。
給与交渉は面談を受けるソフトエンジニアの権利だと思うので、
あまり片肘張らずに、気軽にチャレンジしてみるといいかなと思います。
1個注意としては、
1個注意としては、
権利ではあるんですけど、
あんまり上からいくじゃないですけど、
上から目線のようなアドバイスとか態度とかたまに見ますけど、
なんかそういうものではないかなと思ってます。
個人的にはですね。
給与がすべてではないですから、
働いた企業にどういうプロダクトがあって、
そこにソフトウェアエンジニアとして、
エンジニアとして技術として貢献して
それを結果としてその社会への良い影響とか
あと自分が変えたいと思っている課題解決をするとか
そういったところにつながるというのが
一番醍醐味だと思っているので
給与交渉失敗したからといって
別にそこのオファーを受けないというものでもないですし
あまり任意のオプションぐらいに
捉えておくのがいいかなと思います
ただ全くやらないと冒頭でお伝えした通り
他のキャンディデートは当たり前のようにやってくる
というところがあるので
知識として知っておくというのは
良いかなと思っています
以上 今日は給与交渉の実態
in イギリス編ということでお話ししました
良かったでしょうか
ロンドンテックトークでは
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ご意見やご感想を聞かせてください
質問でも構いません
その場合は番組内で取り上げて答えていきます
それではまた来週