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2021-07-05 17:18

7_1撮影監督と語る!「カメ止め現象」はなぜ起きた?(ゲスト:映画監督/撮影監督の曽根剛さん)

今週と来週のゲストは映画監督兼撮影監督の曽根剛さん。2018年に大ヒットした映画『カメラを止めるな!』の撮影監督でもあり、映画監督もされている曽根さんに「カメ止め現象」はなぜ起きた?/第2の『カメラを止めるな』は誕生するのか?/低予算で映画を作るには?など、ここだけバナシしていきます。

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これ言ってもびっくりされるんですけど、一番極端な例で言うと、10万円ぐらいで普通に長編映画を撮ったりであるとか。
はい、ちょっとごめんなさい。もう一回、もう一回。
長編映画で10万円ぐらいの予算で。
黒木瞳の映画ここだけバナシ。
こんにちは、ヒマラヤで配信始めました。
黒木瞳の映画ここだけバナシ。今回も聞いていただきありがとうございます。
芸術でもあり、エンタメでもあり、ビジネスでもある映画、そこに携わるのはただ者ではないプロフェッショナルばかりです。
そんな方々に仕事の極意をここだけ話していただきます。
そして今回のゲスト、プロフェッショナルな方は映画監督兼撮影監督の曽根たけしさんです。こんにちは。
こんにちは、曽根と言います。
いや、ちょっとなんかイメージよりすっごい若いので。
いえ、とんでもない。
はい、年齢は聞きませんが、いや、こんな若い方が亀止め撮ったんですか。
そうですね、あの亀止めになってしまったんですけど。
あの亀止めになってしまったそうなんです。
曽根さんはね、海外でインディペンデント映画の監督もされながらカメラマンとしても活動されていて、
なんといっても大ヒット映画のカメラを止めるな!の撮影監督でいらっしゃいましたけれども、あれですよね。
あれです。
あれですよね。
亀止めは社会現象というか、すごくいいことになりましたね。
はい、カメラを止めるな!を当初はワークショップの作品としてみんな作りましたので、
社会現象になるまで誰も想像できず、公開の予定すらなかったものですから、
もうちょっとついていけなかったですね、世の中の流れに私たちが。
ただ、上田監督がお書きになって、それでこういうものをやりたいとかって、
その時から曽根さんがカメラを回すということだったんですか、最初から。
それは違うんですよ。
最初は相談を受けまして、フランクインの2ヶ月ぐらい前ですか、
今度こういった作品を撮ろうと思うんですけれども、こういった設定はおかしくないかっていう相談を受けたのが最初でして、
2ヶ月前ぐらいの段階でスタッフ決まってなかったです。
もう本当にワークショップ的な。
その当時はワークショップをまだ進行中で、ワークショップの過程の中でそれぞれのキャストの方に当て書きをしていくと。
どんなふうな作品にしたらいいかっていうのを今考えている途中なので、もしかしたら撮影を相談するかもしれないというのが2ヶ月前の時点でしたね。
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その時は空いてたんですか、スケジュールは。
そうですね、空いてましたね。
ちゃんと決まったのが1ヶ月ちょっと前ですかね。
撮影も決まりましたし、スタッフであるとか他のスタッフも決まったのもその頃ですね。
1ヶ月前?
1ヶ月前ぐらい前ですね。
その頃にようやく台本を見まして。
じゃあ上田監督の中ではこんなふうに撮りたいっていう構想はあったわけですか。
はい、構想はあったんですね。
なのでクランクイの2ヶ月前に相談されたのが、撮影の時にクレーンが壊れたら普通どうするものなんですかみたいな相談を受けまして、組体操をするのっておかしいですかみたいな相談を受けまして、それどういうことですかみたいな。
台本の中身を知らないものですから、相談の内容がちょっとよくわからないんですけど。
そういった裏話的な話って曽根さんがお出しになった低予算超映画製作術というご本を出されたんですけれども、その中にセキュララに書かれてありますけれども、組体操の相談ですか。
組体操はおかしいですかって相談されて、まあおかしいですけど、上田監督はいつもホミカルに作品を描くので、そういった作品の中であればおかしくはないんじゃないかっていうふうに答えまして、その1ヶ月後、台本を読んで、あの時の相談はこういうことだったのかとわかった次第ですね。
じゃあなんとなくこんなふうに撮りたい、つまりカメラを止めるなみたいな、そういうようなものを撮りたいっていうふうには思ってらっしゃるんですね。
上田監督は思ってらっしゃいましたね。私が知ったのはもう本当直前ですが。
まあそのこの本のタイトルにもなっております低予算、どれくらいですか。
カメラを止めるのは300万と聞いております。
それはもう巷で噂にもなりましたね。映画業界の方みんなご存知ですよね。そしてなんと興行収入が。
31億円突破しましたね。
約1000倍。
1000倍すごい倍率ですよね。
競馬でもないですよね1000倍ってね。
過去にこんな倍率の映画があったんでしょうかねっていう。
いや本当にまあ噂になって見た?見た?見た?って噂が回ってきて。
それでなんかもうみんながこぞってもう見なきゃいけないみたいな雰囲気になって。
なんか見てない人はなんかおかしいみたいなぐらいになって。
で一体何がすごいんだろう何がすごいんだろうとか思いながら。
映画館で私も拝見したんですけれども。
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それがもうねいっぱいだったんで。でも私もその日しか空いてなくて。
一番前か2番目ぐらいで見たんですよ。
結構最初酔うんですよね。
酔いますよね。
私自身も関係者として一番前の席で見ることがあったんですけど、一番前の見てる人酔うなと思いながら。
結構酔うんですよね。
でも何なんだろう何なんだろうってこのホラーから始まるじゃないですか。
何なんだろうなーとか、途中でなんか趣味はあるんですかとかってなんかそういうセリフとかあるじゃないですか。
ありますね。
何だろうこの間はとかね。
フラダンス。
で何だろうと思ってると1部と2部に分かれてるじゃないですか。
それが今まで見たことのない作り方。
それがすごくてやっぱりこう人を虜にしたっていう映画本当に社会現象になるような映画だったなって私も思ったんですけれども。
さて、工業収入が31億円という、とにかくその年の日本アカデミー賞では作品賞、監督賞、脚本賞、主演男優賞、撮影賞、編集賞、音楽賞、話題賞8部門。
そうなめ、いかがでした。
本当に私もそうですし関係者みんなその現象についていけてないっていう。
先ほどもそういうふうにおっしゃったんですけど。
いう時点で本当に何が起こってるんだろうっていう。
毎日のようにSNSだったりネットを見て、あれこれなんでこんな風になってるんだっていうのが誰も分かってないぐらい。
でも出来上がった作品をご覧になった時にいや面白いって思ったでしょ。
思ったんですが当初は公開予定がそんなになかったですし。
うまくいけば劇場公開できるかもしれない。
うまくいけば劇場公開も単館じゃなくてちょっと広がるかもしれないぐらいの期待値でいたことが。
まさか全国公開になりこんな日本中、日本中じゃないですね世界中ですねあるいは話題になるとは。
監督も持ってないんじゃないですかね。
でも本の中にも書いてありますけど上田監督は何歳でこうしたい。
何歳ではこうなりたいっていう夢がちょっと早く叶いすぎたって。
そうなんです。上田監督は確か30歳までに劇場公開映画を撮る。
40歳ぐらいまでに全国公開規模の映画を撮ると。
そして50歳かなちょっと裸ではないですけど米国アカデミー賞を取るんだみたいなことはその時言ってて。
私が上田監督に出会った当初にそんな話をしてたんですよね。
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私はもう聞き流していたんですよね。
何を言ってるんだって。
これだけ社会元気賞を産み亀止めみんな知ってそこからあれを取った撮影監督なんだっていうことで。
また他の方が注目なさったりとかするっていうようなことにもなったでしょ多分。
そうですね。まさに今日私黒木さんとこうやって話していること自体が結構そうですし。
私も自身も監督もやってるんですけれども割と企画が企画いろんなところに出していたんですけども話を聞いてくれるようになりましたし。
文前払いが結構多かった。見てくれないっていうパターンがかなり多かったんですけどまだ聞いてくれるようになりましたし。
その点は変わりましたかね。
そのあたりはあれですねお金で買えないものが財産ができたというふうに思うしかないですね。
あと思ったよりすごいのがやっぱ海外の反響ですね。
海外に行くと海外に行ってもみんな知ってるんですね。
どこに行っても話題になってるというか映画の話をすると。
ですのでそれがすごかったです。私海外で映画を撮っているものですから海外でキャスティングをしようとしたら大勢の方がオーディションに集まったりとか。
自分も何が起こったんだろうと思ったりとか。
そうなんですね。でもまあもうちょっと経ちましたので少しはもう慣れましたでしょ。
そういう状況に。
はい慣れましたね。
ウェーブでもカメ止めの第2弾っていうのはありましたよね。
ハリウッド大作戦ですかね。
ありましたね。
あれもお取りになったんですか。
そうですね。
拝見しました。
どうなってんだろうなーとかもやっぱ興味があるので。
第2弾に関しては作り方としては第1弾と同じですので。
ネタバレというか最初からどういう構成になるのかも分かっているのを前提に作られてますね。
ファンサービスみたいなところがありまして。
そうですね。ただ第2のカメ止め、誕生するかと題しましてインディペンデント映画の魅力をいかにしてヒット作を生み出すのか。
そのあたりを曽根さんにじっくりここだけ話ができたらいいなと思っておりますが。
そもそもインディペンデント映画って何?
一応あえて伺います。
インディペンデント映画の。
そうですね。何か基準はいろいろあるでしょうけれども、感覚としてはどこかに依頼されたわけではなく、監督だったりチームだったりが自分たちの意思で趣味の延長と言いますか。
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自分たちの意思で作りたいものを作るみたいなのがインディペンデント。独立してどこかの制作会社とは関係なく作るのがインディペンデントと言いますかね。いろいろくくりはあると思うんですが。
私ショートショートフィルムフェスティバルで審査員コンペの審査員したことがある。100本以上見たんですけども短編映画を。やっぱりそういうインディペンデント映画と呼ばれるものですけれど、見る機会がやっぱり少ないですよね。
そうですね。
どこで見たらいいのっていう人が多くて。
そうですよね。作っても自分たちで撮ってるもので公開する行き先が考えられていなかったりとか、そこら辺があと短編が多いものですから。
本当そうですね。作った後どうやって見てもらうかっていうのがなかなか難しい作品が多いですね。カメラを止めるなも当初公開予定がなかったぐらいですから。
でも映画会社のどなたかがご覧になってうちで流すっていうことになったわけですよね。インディペンデント映画自主制作映画というようなことでしょうか。日本語に直すと。
自主制作映画の明確な定義はないんですけれども、スクリーンがたくさんあってシネコンと呼ばれている映画館で上映されるビジネス思考の強い商業演劇と比較されるってことが多いですよね。
そうですね。
その3の場合って予算規模ってどれくらいですか。もちろん監督もなさってますので。
私が監督してる自主制作映画に関して言いますと数十万から数百万っていうのが多いですね。本当に自分の自己資金で撮ってるものが多いものですからちょっとありとびっくりどこ行ってもびっくりされるんですけど。
撮れるものなんですか。
撮ってますね。一番極端な例で言うと10万円ぐらいで普通に商品映画を撮ったりであるとか。
ごめんなさい。もう一回。
商品映画で10万円ぐらいの予算で。
ちょっと待ってください。どうやって撮れるんですか。
どうやって撮れるんですかね。
それは1日ぐらい食費だけでもなくなっちゃうじゃないですか。ロケ場所だけでもなくなっちゃうじゃないですか。
そうなんですよ。通常だとそうなんですよ。
役者のギャラだけでもなくなっちゃうじゃないですか。
そうなんですよ。
自主制作映画ですので、一応ビビったる費用はいろいろ年出してはいるんですけど、
ロケ場所は基本的にただでお借りできる場所を探してくる。
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そこの場所に当て書きをする形で脚本を書くんですね。
スタッフは1人もしくは2人とか。
監督兼カメラマンと録音がいるかなぐらいで。
衣装メイクなどなどは全部しまえ。
これはあまりアコーディなんで話せないですけど。
どうぞどうぞおっしゃってください。
スケジュールをうまく書くんですね。
だいたい2日間ぐらいで長編映画を撮るんですけれども、
基本的に出ずっぱりの人を作らないふうに脚本を書きまして、
朝現場に集合した人は昼前に解散すると。
午後に集合した人は夕食が出る前に現場を解散すると。
そのようにスケジュールを管理して必ずそれ通りに取り切っていく。
ロケ弁を出さないってことね。
これによって食費を極端に抑えると。
食費を出すのはスタッフ2人と主演ぐらいに抑えるっていう。
笑っちゃいけないけど、でもそれぐらいして情熱を持って、
インディペンテントにこだわりを取ってらっしゃるってことね。
すごいな。
だけど役者でいうとカメラを止めるなっていうのは、
本当にその有名な方というか、みんなが知っている方ではない方々がお出になっているので、
それでも映画ってヒットするんだって証明になりましたよね。
そうなんですよね。
本当カメラを止めるのは我々自主制作を作っている人にとってはもうジャパニーズドリームですね。
本当ですね。
本当にこういったことがあり得るんだっていう。
ジャパンにドリームがあった。
映画界にもう嬉しいお話ですよね。
まだまだお話はつきませんけれども、
次回、映画監督兼撮影監督の曽根たけしさんのお話を伺っていきたいと思います。
よろしくお願いします。
さようなら。
ありがとうございます。
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