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だから僕に映画を撮らせて欲しいっていうセリフがあるんですけれども、
そこのセリフは、ちょっとこう自分のキャリアの部分もあって、
見ていて自分でもちょっとグッときてしまう部分もありますね。
君の映画に君はいるかっていうセリフっていうのも、
私も先日ながら何本か撮らせていただいたんですけれども、
自分の作品を見ると全てのキャラクターが自分なんですね。
すごく分かります。
黒木瞳の映画ここだけバナシ。
黒木瞳の映画ここだけバナシ。
今日も聞いていただきありがとうございます。
映画に携わる様々なジャンルの方々とここだけバナシしていきます。
今回のゲストは、アニメーション監督の平尾隆之さんです。
現在、口コミが口コミ及び大ヒット中の映画、
映画大好きポンポさんを監督されました。
映画大好きポンポさん監督の平尾隆之です。
今日はよろしくお願いします。
よろしくお願いします。
ちょっと緊張なさってるっておっしゃってましたけど。
ちょっとどころか、やっぱりものすごく緊張しますね。
でも監督でいらっしゃるから、いろいろな宣伝だったり、
パブリシティとかでいろんな方とお話しなさるじゃないですか。
そうなんですけれども、今日はお相手が黒木さんということで、
やっぱりなかなかアニメーションの仕事をしていて、
本当に目の前に大女優がいてそこでお話をするっていうのは、
もうあまりないので、本当に。
そうですか。
とても光栄なことですし。
今日はお友達感覚で。
もう少しご年配の方かってイメージしてたんです。
この映画大好きポンポさんを見させていただいて。
そうなんですね。
そしたらあまりにもお若いのでびっくりいたしました。
でも一応アニメーション業界の方ではもうだいぶベテランの方にもなってきちゃう年齢ではあるんですけれども。
そうですね。キャリアというふうに考えれば、全然まだまだ若い方なのかもしれないんですけれども。
20年やってらっしゃるということで。
そうですね。20歳でアニメーション業界に入って、それから今42なので22年ぐらいっていう感じですね。
その映画大好きポンポさんのお話をしたいと思うんですけれども、
まだご覧になってないリスナーの方のために、監督の方から簡単にあらすじをご説明いただけますか。
ハリウッドを模したニャリウッドという。
そうなんですね。ニャリウッドなんですよね。
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架空の街が舞台なんですけれども、映画の都ですね。
ハリウッドと同じで。
そこで活躍する見た目は少女なんですけれども、瓶湾プロデューサーポンポさん。
彼女に見染められた映画監督志望の青年のジーン君と、あとは女優志望のナタリーという女の子がいるんですけれども、
2人がポンポさんがプロデュースする映画マイスターの監督とヒロインに選ばれると。
この2人がマイスターを無事映画の成功に導くことができるのかっていうお話になります。
最初は公開関数が59巻から始まったにも関わらず、その口コミが広がって今は100巻以上。
そうですね。
300動員数10万人を突破されたという。
この一番のヒットってご自分でどう思われます?
そうですね。
一つはこの映画を作るときに、ものづくりだけではなく、夢を持っている全ての人に向けた応援歌のような映画にしたいなと思っていて、
そういった誰かの背中を押せるような、そういう元気が出るような映画っていうのを目指したんですね。
題材的にはどうしても映画作りっていうと、おそらく一般の人はあまりやったことがない仕事であったりとか側面だと思うんですけれども、
その中にものづくり側だけじゃないキャラクターも入れたりとか、そういった形で夢を応援できるような形に作っていったっていう部分があったのかなというふうには思います。
映画づくりを題材にしてあるんですけれども、そこに主人公のジーン君の成長物語でもあるし、私がすごく感心したのは、とにかく一つ一つのポンポさんのセリフが心に響いて響いて、
本当になんだろうな、そうなのよ、そういうことなのよっていう、平尾監督にはずっと2週続けてご視聴いただくので、おいおいお話はしますけれども、やっぱりこの同業者だから分かるのかなと思ってたけれども、
そうじゃない別の職種の方にも心に響くセリフがたくさんあるんだっていうふうにも感じましたので、おっしゃるように夢を追いかけてる人とか、夢があるけれど一歩前に足が出ない人、そういう人たちの本当に応援歌のエールを送る映画になっていましたよね。
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ありがとうございます。本当にそういうふうに伝えられたらいいなというふうに作っていた部分があるので、本当に届けられてよかったなという部分がありますね。
あと、僕自身もマイノリティがマジョリティに一種報えるお話っていうのをずっとテーマとして作りたくて、やっぱりいろんな人の中にもマイノリティな部分ってあると思うんですよね。
そのマイノリティな部分を肯定できる映画にしたいなっていうのもすごくあって、そういったところで響いてくれた人もいたのかなって思います。
マイノリティってすごく大切な、少数派という大事なことだけれども、ある方がやっぱりマジョリティがあるからこそマイノリティが認められると。
だから、そっちがなくなったらマイノリティもなくなると。
ということで、今は少ない意見、人と変わったことをする人を探し出して、その人たちをちゃんと認めるということがこれからの時代大切なんじゃないかっておっしゃってました。
本当にそうだと思っていて、マイノリティであったり、少し映画の中では社会不適合な部分というところがあると思うんですけど、やっぱりそういった部分っていうのが何かの原動力になったりとかしているところってあって、
だけど本人としてはずっとそこが、自分は少し人と馴染めなくて、一般とはずれてしまっている人間なんだっていうふうに自信がない人たちっていうのは多いですよね。
だからそういった部分っていうのが、でも絶対そこを活かせる、そこを原動力とできる仕事だったりとか夢ってあるんだよっていうことを、やっぱりこの映画の中でも言いたかった部分っていうのはすごくあるのかなと思います。
それがやはり口コミの力になったってことでしょうね。
ですかね、はい。
そうなのかなというふうに。
ポンポさん、プロデューサーのポンポさんなんですけれども、見た目は少女なんだけれども、映画の中では大人としてのプロデューサーでいらっしゃるんですけども、そのポンポさんのセリフでね、泣かせる映画で感動させるよりもおばかな映画で感動させる方がかっこいいじゃんっていうじゃないですか。
ちょっと笑っちゃったんだけど。
でも、だからこそ映画を作る、作れるっていうんでしょうか。
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そういうことも平気で言えるっていうこと?
はい、はいはい、なるほど。
だからこそっていうのは、そうですね、そういうことが言えちゃうから。
一流だと。
一流だということですね。
そうですね、ポンポさん自体が、やっぱりすごくペーター・ゼンさんという、自分のおじいちゃんがものすごい名プロデューサーで、その中ですごく育てられてきた部分っていうところがあって、B級映画であろうが、どんな映画であろうが、それを面白くすることができるよっていう自信の表れですよね。
そうそう、だから本当にくだらない内容でも面白くさせられるっていうのが一流だっていうふうに捉えたんですよね。
でもすごくポンポさんの考え方としてすごく合っている感じですね。
ジーン君とかだと、やっぱりちょっとポンポさんとは違うんですけれどもね、ポンポさんは本当にそういった形でどんな作品でもやれるんだけれども、ジーン君というキャラクターは本当にこう不器用で、自分を込めていかないと作ることができないっていうような、結構そういう反対のキャラクターではあるんですけれども、それで故にどちらも引き立ったのかなという気はします。
そうですね、監督自身、最も気に入っていらっしゃるセリフであったりとか、キャラクターはおそらくジーン君を投影させられたんだと思うんですけれども、セリフって何がお好きですか?
これはそうですね、僕が脚本を書いたシーンでもあるので、なんかこう恐縮ではあるんですけれども、そうですね、途中というか中盤ですかね、中盤でペーター・ゼンさんが君の映画に君はいるかねっていうセリフがあるんですけれども、それですね、それと後は後半の方で銀行のシーンがあるんですけれども、
これはやっぱりジーン君なんですね、そのジーン君の、何だろう、だから僕に映画を撮らせてほしいっていうセリフがあるんですけれども、そこのセリフはちょっとこう自分のキャリアの部分もあって、やっぱこう見ていて自分でもちょっとグッときてしまった部分はありますね。
その君の映画に君はいるかっていうセリフっていうのも、私も僭越ながら何本か撮らせていただいたんですけれども、やはりこう自分の作品を見ると、やっぱり全てのキャラクターが自分なんですね。
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すごくわかります。
やっぱり自分がいないと作品として成り立ってないわけじゃないですか。
それはセリフにされたわけじゃないですか。
脚本も書きになってるんで。
すごいなと思いました。
一つ一つのセリフが本当に心に響いて。
ありがとうございます。
ありがとうございます。もちろん僕も全部出来上がった時というか、でもアフレコの時ですね。アフレコの時がやっぱり一番最初にテストで声合わせるんですけれども、その時が一番恥ずかしい感じでしたね。
赤面した覚えがあります。
オーディションで選ばれた皆さんたちがセリフを言われる、おっしゃるっていう時が結構恥ずかしかった。
そうですね。そこからこうだんだん慣れてくるんですけど、僕もやっぱりそういう部分はありました。
すごい基本的な質問なんですけど、アニメーションの監督でいらっしゃるから、アニメーションを、もちろん本を書いて、それでこういうキャラクターにしましょうと全部決めて、それで動きだったりとかなんだったりとか作られるわけですよね。
実際その今おっしゃった声を、魂を吹き込む時っていうのはまたディレクターがいらっしゃるんですか。
本来は音響監督さんという方がいて、アフレコこういった感じですね。これちょっと伝わるかわからないですけど、向こう側に僕たちがいて。
ベースにね。
黒木さんの声優もやられているので、ご存知だと思うんですけれども。
僕の場合は音響監督も基本的には兼任しているので、音響の制作マネージャーという方がいて、その方と一緒に演技指導というわけではないんですけれども、それを伝えていくという感じですね。
じゃあ監督がもう少しこんな感じですよとか、こんな感じですよとかっていうことを含めて全部を総合して監督していらっしゃるってことですか。
そうですね。基本的には絵の部分から音の部分の方まで、一応僕の場合は見させていただいているという感じですね。
でもアフレコの時って、やっぱり感無量じゃないですか。やっぱりそこに魂が入ってくると、それまでは音のない世界でずっと繋いでいらして、やっぱり役者の魂が入ってくるじゃないですか、声優の方の。
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そうすると、もっと生き生きしてきますよね、作品がね。
そうですね。やっぱり声を聞いて、逆に芝居を変えるっていう時もありましたし、やっぱり想像していたものを超えてくる時ってあるんですよね、お芝居で。
その時にじゃあ、今までこういうふうに思って想定していたけれども、ここで出てきたものの方がいいんじゃないかっていう、ちょっと若干キャラクターとはずれるけれどもとか、これはこれでいこうっていう時もすごくあって、それがやっぱりアフレコの醍醐味というか、声によって命が吹き込まれるっていうことなのかなと思います。
いろんなパターンがあって、スケジュールが合わないから一人一人やる場合と、それだったり一緒にやったりとかありますけど、どちらの手法でやられたんですか。
今回はちょうど、アフレコの収録がコロナ禍で緊急事態宣言が出てたのかな。何にしてもコロナが蔓延してた頃だったので、基本的には抜き撮りと呼ばれる方式でやったんですけれども、
メインキャスト、ジーン君とナタリーとポンポさんは可能な限り合わせて撮ったという感じで、ミックスですね。抜き撮りとみんなで撮る。
順撮りだったんですか。
基本は順撮りですね。
やっぱり成長物語でもあるから、順撮りの方がいいですよね。
そうなんですね。そこの順撮りはどうしてもやりたくて、それでやっぱり良かったのはジーン君もナタリーも清水さんと太谷さんという方なんですけれども、
やっぱり俳優さんであり、女優さんであるんですけれども、最初の頃はどうしてもなかなかちょっと発声の仕方っていうんですかね、マイクの前で演じるっていうやり方っていうのが、なかなか慣れていないところはあったんですけれども、
まさに彼らが劇中で成長していくように、どんどん上手になっていくっていう。
そこも見どころの一つでありますね。
それは僕も嬉しかったですね。
映画を作る映画、ちょっとニッチなマニアックというかそういうものではありますけれども、その中でも映画を作るアニメーション映画っていうのは前代未聞じゃないですか。
あまりないかもしれませんね。
見たことないですね。
映画の編集をする場面がアクションシーンになっていたりとか、本当にアニメーションならではの表現、本当に私も堪能させていただきました。
また次回も引き続き平尾監督と映画大好きポンポさん、制作にまつわるここだけ話をして参りたいと思います。
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そんな劇場アニメ映画大好きポンポさんはただいま絶賛上映中でございます。
上映劇場などの詳細は公式サイトチェックしてください。
またブルーレイの発売が12月3日に決定しました。おめでとうございます。
ありがとうございます。
さらに10月1日よりユーネクストで先行独占配信開始となります。
こちらの詳細も公式サイトをご覧になってくださいね。
今日はありがとうございます。
ありがとうございました。