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実写でもそうだと思うんですけど、あまり心情を描かないんですけれども、
なるべく僕の場合、キャラクターの気持ちはこうですとか、
今こういうことを考えてます、こういう言葉を言ってるけれどもということを、
なるべく描くようにしたっていうところが、もしかしたら浮かびやすかったかもしれないですね。
黒木瞳の映画ここだけバナシ
黒木瞳の映画ここだけバナシ、今日も聞いていただきありがとうございます。
映画に携わる様々なジャンルの方々とここだけバナシしていきます。
今回のゲストは、前回に引き続きアニメーション映画映画大好きポンポさん監督の平尾隆之さんです。
今日もよろしくお願いします。
よろしくお願いします。
平尾監督とポンポさんとの出会いを伺いましたけれども、
2つ返事でオッケーでした。というのはご自身と陣君を重ね合わせたと。
こういった映画を撮りたかったという思いがあったということなんですね。
はい、そうですね。
ちっちゃい時からアニメーション、漫画、いろんなものに救われたっておっしゃってましたけれども、
子供の頃ってどんなアニメーションが好きでした?
そうですね、ちょうど僕の時代の頃だと、もちろんスタジオジブリの作品なんかは見てはいたんですけれども、
他にテレビとして不思議の海のナディアっていう作品があって、
それはすごく楽しんで見ていましたし、あとはOVAというオリジナルビデオアニメーションというのがあって、
その中で機動警察パトレイバーっていう作品があるんですけれども、
その2つはよく見てましたね。
私は高校の頃、サラバ宇宙戦艦ヤマトで大泣きしました。
そうですよね。
昔は映画って出ていかなくて何回も見れたんですよ。
そうなんでしたっけ?
はい。なのでそのままいたら、また2回目を見られる、次の回を見られるんですよ。
ああ、そっか。
そうだったんです。
それを映画館で何度も何度も。
たまたまちょうど夏休みの講習課なんかで、私は福岡なんですけれども、博多まで勉強に行ってて学校行くのに、夏休みに。
でもサラバ宇宙戦艦ヤマト見たいからそれをサボって、博多でサラバ宇宙戦艦ヤマトを見たら、
もう本当信じられないくらい博多の涙で、それで立てなくて、2回目見たんですよ。
そのまま座ったまま。
それでまた泣いて、それで3回目見たんです。
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また泣いて、でももう帰らないと、もう叱られるみたいな感じで、そのままいられたんです。
すごくいい時代ですね。
でも宇宙戦艦ヤマトはテレビの方をご覧になってたんですか?
もちろんです。
それがサラバで劇場をやったんですよ。
ジュリーが最後の主題歌を歌われて、すすむくんがユキを抱いて、それで2人で一緒に星になろうって言うんですよ。
もうたまんなくて。
最初はそれだったと思います。
私もアニメにハマった最初。
もちろんテレビのアニメは見てましたけれども。
やっぱりそのシーンでどうしても泣いちゃうっていう感じで。
でも立てないから3回見ました。授業をサボって。
いやでもすごくこうなんだろう。
僕ももちろんその時は全然もう多分。
まだ生まれてないじゃないですか。
生まれてないのかもしれないですね。
なんですけど、同じアニメーションに携わる人間として嬉しいですよね。
アニメーションですごく感動して泣いてしまったっていうのって。
その後にね、オールナイトニッポンで全編それをやったんですよ。
だから声だけですけども。
コマーシャル入るんですけど、それをカセットテープに入れて今も大事に保管してます。
くらいもう大好きでした。
その私の話はちょっと置いておいて。
すごく楽しかったです。
そのアニメーション作品、映画大好きポンポさんですけれども。
なんといってもラストの受賞した時のスピーチ。
セリフですかね。
はい。
おっしゃってください。
ネタバレになります?
ネタバレにはなりますけど。
それをお伺いするのはちょっとネタバレになってしまうので。
ネタバレ知りたくない方はちょっと耳を塞いでおいてください。
そうですね。
言っていいですか。
上映時間が90分というところですね。
っていう話ですね。
笑いました。
スピーチで何を言うんだろうって思った。
おかしくて。
だからこの映画そのものもその時間なんですよね。
そうです。
本編90分やっております。
それは大変な作業でしたでしょう。
90分に収めるのは。
本当にこの作業っていうのは。
もちろんアニメーションっていうのは先に脚本があって絵コンテを書いて。
その段階である程度も絵コンテ上で編集をしているようなものなんですけれども。
そこからさらに編集をするんですね。
その中でやっぱりなくなく絵コンテであったり脚本のシーンを削った部分もありますし。
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当然その編集さんの苦労もすごかったと思います。
本来90分と言っても90分例えば2秒とか3秒ちょっと足が出るぐらいは全然いいっていう風にやってたりするんですけど。
90分ジャストに収めていくっていうのは本当に絵の数コマ単位で調整していく切っていくっていう作業に最終的にはなって。
この辺りは本当にカッティング、編集何回やったかな。
でも多分相当な回数やったと思います。
都度都度アニメーションって絵を描いて動かすんですけれども。
その状態があるんですね。
つまり線画の状態で動きのキーになっている部分だけを撮影したものとかがあるんですよ。
それを線画、線冊って言うんですけれども。
さらにそこから背景は間に合ってないけどキャラクターには色がついたっていうタイミング差っていうのがあって。
背景が上がってきてキャラクターが上がってきて空気感を入れるそういったコンポジット作業っていうデジタル撮影処理を入れていくんですけど。
それでようやく本冊になるんですけれども。
この段階ごとで編集をしていっていかないとどうしても色情報がない線画の状態っていうのは動きが遅く見えるんですね。
だけど色がつくと体感速度が倍になるんですよ。
なので色がついてみたらこのシーン早かったとか。
そしたら尺をもうちょっと伸ばさなきゃいけない。
そうすると90分から足が出る。
ということは他のところを切るしかないかなっていうので何度も何度もそういうのを何度もやり直して90分に近づけていったというような感じですね。
アラン役を演じられた木島さんですか。
が平尾監督の脚本は情景が浮かぶというふうにインタビューでおっしゃってたと伺いましたけれども。
やっぱりその情景描写のコツとかあるんですか。
アラン役の木島さんがおそらく見るのって絵コンテではなくてやっぱりアフレコ台本なんですよね。
その台本を読んでる時に情景が浮かぶって言ってくれたってことはおそらくその塗書の書き方なのかなと思うんですけど。
本来塗書って脚本をそのまま印刷したものであったり絵コンテを書いた時に横にこう塗書を書くんですけど自分で。
それが印刷されたものなんですが。
なるべくこうなんだろう。本来その塗書って実写でもそうだと思うんですけどあまり心情を書かないんですけれども。
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なるべくこう僕の場合キャラクターの気持ちはこうですとか今こういうことを考えてます。
こういう言葉を言ってるけれどもということをなるべく書くようにしたっていうところがもしかしたら浮かびやすかったのかもしれないですね。
脚本家の方によってそれをよく書かれる方と無提示というかご自分で想像してくださいっていう脚本家の方といろいろいらっしゃるので。
だから私はどちらも好きですけれども。
ただのカッコ泣きながらとかってあるじゃないですか。
切なそうにとかね。
あなたが決めないでよって思う時もあるんですけれども。
でももうアニメの場合はもう絵が作られてるから。
そうなんですよね。
だからそのカッコどういう気持ちっていうのがやっぱりまだ本を読みになってる時点ではどういうふうに動いてるかがわからないので。
やっぱり実写というか違うところですよね。
そうなんですよね。
キーになる表情みたいなものであったりとかそのものはあるんですけど。
やっぱり想像がどうなるのかがわからないっていう部分が役者さん、声優さんにはあるんですよね。
アフレコする時ってだいたいモニターに映ってるんですよね。
モニターに映ってるのって千冊であることが多いんですよね。
なので千冊の状態でなんか笑ってるように見えるけれどもとかこういう芝居でいいのかなっていう迷われる方がいるので。
そういった時にそのと書きをのところにこういった感じの表情をしててこういう気持ちですって書いておくと声優さんの方が芝居しやすいっていうのがありますけれども。
そうですよね。実写の方とかだとむしろそこは決めさせてよっていうのはありますよね。
そういう気持ちにならなかった時に監督と相談したりとか逆に笑っちゃったりとか書いてないのに泣けちゃったとか。
なんかその時でやっぱり役者って生物ですから相手との芝居で違う気持ちが自分でセリフを覚えている時と違う気持ちが生まれたりとかするんですよね。
そういう時はだいたい談法を無視したりしますけれども。
でもそれはその前にちゃんと監督とミーティングはしますけど。
ポンポさんでも最後にポンポさんが君の絵が大好きだぞっていうセリフがあるんですけれども。
あのセリフ実は制作人もみんな元気よく喋ると思ってたんですよ。
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なんですけど本当にあの本番の時に声優の小原さんがすごくしっとりとした感じでセリフをおっしゃって。
その時にちょっとこうざわっついたんですけど周りが。
それがすっごく良くてきっと多分これは小原さんの方から出たおそらくポンポさんのキャラクターというかお芝居として自然に出たものなんだろうなと思って。
それでそのまま採用したっていう。
そこは元気よくって書いてあったんですか。
そこは元気よくとは書いてなかったんですよ。
何か書かれてました?感情。
なんだろう、でもあれでしたね。
この映画の中で、多分ですよ。
多分この映画の中で一番最高の笑顔で笑うっていう形でと書きを書いていたんですね。
最高の笑顔で笑うって書かれていたら普通想像すると元気よくになるかもしれませんよね。
エールを送るというか。
3時ですからね。
たたえるわけですからね。大好きだよって。
なんですけどそこをすごくしっとりと、本当に穏やかな形で喋ってくれたんで。
やっぱりなんかこう、すごく救われた感じのニュアンスで喋ってくれてたんですよね。
それがすごく良かったんですよね。
キャラクターが何だろう、役者さんと一体化した感じっていうのがあって、これはこのままいきたい。
もうそのアニメの中のポンポさんが乗り移ったみたいなね。
そうですね。
そういうことですよね。
ありましたね。
このそんな劇場アニメ映画大好きポンポさんはただいま絶賛上映中でございます。
上映劇場など詳細は公式サイトをチェックしてください。
そしてブルーレイの発売が12月3日に決定いたしました。
さらに10月1日よりユーネクストで先行独占配信開始となります。
こちらも詳細は公式サイトはご覧になってくださいね。
今週はその映画の編集をアクションシーンにされた大変斬新で面白くて切なくて、そして元気になる映画大好きポンポさんをご紹介しております。
後半は実写派へ捧ぐアニメーション映画への誘いと題しましたアニメーション映画の見方を伺いたいと思います。
来週もよろしくお願いします。