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2023-03-03 16:36

第14回 多すぎる壁!「103万の壁」「130万の壁」「150万の壁」

【毎週金曜日/朝8時配信】
社会保険労務士の久野勝也が、混迷を極める「労務分野」について、経営者と労働者のどちらの立場にも立ち切り、どちらの立場にも囚われずに、フラットな視点でお届けする番組です。

●番組への質問はこちら
https://ck-production.com/kuno_q/

00:02
こんにちは、遠藤勝です。久野勝也の「労務の未来」久野先生、よろしくお願いいたします。
お願いします。
さあ、ということで、本週も行きたいと思いますが、最近、質問が徐々に増えてきておりまして。
ということで、今日はご質問、ちょっと行きたいなと思っているんですが、
この質問は42歳の方ですね。ちょっとそれ以外わからないんですが、早速紹介させてください。
一般に103万の壁と言われますが、経営者の立場からすると、時給を上げると働く時間が短くなってしまい、
優秀なパートさんには長く働いてもらいたいが、社員側も部分的な知識を持っているようで、中途半端に働くと社会保険に入ったり、
所得の控除が受けられなくなったりする、損後するコスパが悪いと不安がっており、
こちらとしても何を基準に交渉してよいか分かりません。このあたりについて何かご指導をお願いいたします。
こういう漠然としたところもあるんですけどね。
本当によくある質問ですね。
あ、ですか。
はい。
もともと今の103万の壁とか、
うん。
あと、
130万の壁とか。
壁とか。なかなかややこしいんですよ。
去年の10月からですね、法改正がありまして、
お。
101人以上の会社に関しては、
はいはい。
社会保険加入のルールが変わりまして、
はい。
今、106万円の壁っていうのもあるんですよ。
また壁増えたんですか。
そうそう。そうなんですそうなんです。だから、一番分かりやすいのが、
まず、社会保険に入るか入らないかっていうのが一番大きなポイントかなと思ってまして、
うんうんうん。
基本的にはまず、週30時間以上ですね。一般的には。中小企業はですね。
はい。
一応100人以下の会社っていうのは、週30時間以上働くと、社会保険に入らなきゃいけないよねって話になりますよね。
なるほど。
ここはOKですね。
で、去年の10月から101人以上の会社は、
うん。
週20時間以上。
お、10時間も減ったんですか。
そうなんですそうなんです。はい。
で、一応要件がいろいろあるんですけど。
はい。
月の報酬が8万8千円以上で、学生でないとかっていう要件はあるんですけど、
大体今日学生の話じゃないと思うんで、
単純に101人以上の会社は、週20時間以上働くと、
雇用保険も社会保険も入らなきゃいけないよっていう基準になるので、
なるほど。
だから要は社会保険に入るか入らないかみたいなところが、
一つの大きなポイントになってるんじゃないかなと思います。
今なので101人以上だと週20時間。
そうじゃなければ、それ以下だと未満。
以下ですかね。100人以下ですかね。
100人以下ですね。
はい。
30時間ってどんな感じですか。裸でいうと。
1日に大体パート3って。
1日5時間で週5来ても25なんで、
03:00
6時間くらい働く人ですね。
だから。
結構働きますね。
9時3時みたいな人が多いじゃないですか。
9時6時の会社で、1時間途中で休憩してみたいな。
なるほど。
イメージだいぶ分かりました。
でも毎日出勤してるようなイメージですね。
そうですね。だからかなり中小企業で働いてる人じゃないかなと思ってて。
多分おそらく質問の意図とすると、
もう1個壁っていうのが扶養控除って呼ばれるような、
1つその、
130,000円以下っていうのは逆に言うと、
130,000円っていうのは、
住民税は一応課税されるけどみたいな。
所得税が非課税になるラインなので、
ここがポイント。
130,000円が。
130,000円がですね。
もう1個ちょっと散らかってますけど、
150万円の壁っていうのがおそらくあって、
150万円から扶養控除っていうものが、
徐々に減っていくみたいなところがあるんです。
ちょっといろいろ分かりづらくなるんですが、
1つはでも多分おそらく、
社会保険に入るか入らないかっていうところと、
入った後にどれだけ働いたらいいのかっていうところが、
皆さん気になっているところかなと思います。
結局、その壁を越えてある一定までいかないと、
むしろ損するみたいな言われ方をされているところの、
その域分岐点みたいなところが、
よく分からないってことなんでしょうね。
そうですね。
ここをちょっと今日解説したいなと思うんですけど。
これは意外と分かってないですね。
本当に全然分かんないですね。
そうなんですよ。
まずですけど、
社会保険に入るか入らないかで言うと、
皆さんそこでまず迷うんですね。
今日は一旦中小企業っていう扱いで、
100人以下の会社に考えてもらうと、
例えば週30時間働くと、
社会保険に入っちゃうよという話。
そうすると、
普通に考えると、
今まで社会保険料引かれてなかったものが、
社会保険料引かれるので、
従業員の人は何となく負担が増えたなって感じるし、
会社の方も社会保険って接班なので、
社会保険かかるから、
何となく従業員にコストを感じるなって思うわけじゃないですか。
そうですね。
だから会社の方も週30時間以上働くと、
社会保険にならなきゃいけないので、
25時間ぐらい働いてもらおうみたいな話になり、
迷ってると。
ここなんですけど、
一つよく言われてるのが、
社会保険入ってしまったとか入ることになれば、
一般的にはやっぱり170万円ぐらいのところが、
分岐点。
分岐点って一般的に言われてます。
それは所得税の面とか、
住民税のところが一番大きいかなと思うんですけど、
逆に言うと200万円以上稼げるんだったら、
僕はどんどん働いていっちゃった方がいいんじゃないかなと思って。
社会保険加入前提で働いちゃっていいんじゃないかと。
やっぱりいろいろ理由があって、
まず経営的な観点で、
今日質問の回答から考えると、
もし僕が優秀な人だったらですね、
よく経営者の方から相談を受けて、
06:01
この人優秀だから、
時給上げてあげたいんだけど、
上げられないって言うんだけど、
僕は思い切って上げちゃった方がいいかなと思ってて。
もし上げて、
本人がそれでも短い方がいいって言うんだったら、
別にもうそれはそれで諦めて、
新しい人雇用していくと。
それでもやっぱり時間当たりのパフォーマンスは高いので、
会社に残ってくれる可能性がすごく高まるので、
非常にいいんじゃないかなっていうのと、
逆に思い切ってあげれば、
その人も振り切って働こうって意思が働くので、
より明快になるというか、
突破して次に行くぞみたいな話になるので。
社会保険がかかるかかんないとかっていうよりも、
その方がパフォーマンス高くて、
それだけの評価になったら、
普通に払ったらいいんじゃないかと。
そう、もう払うべきなんですよね。
そんなことを考えるよりは、
もうとにかく払うと。
なるほど、論点がそっちなわけですね。
そうですね。
もう一個、これだと、
社会保険のおもしりっぽくないよねって話になっちゃうので、
社動主的な観点からいくと、
社会保険にすごく入ったほうがいいなと思っていて、
なんとなく社会保険って損するってイメージないですか?
めっちゃありますよね。
給与明細のところにやたら聞かれるもの、
経営者側からしたら、
やたら無駄に接盤させられてるものみたいな。
両者損してる気分っていうのはある気がしますよ。
そうですよね。
もともと厚生年金って、
厚生年金保険って名前なんですよ。
で、実は結構保険的な機能が
割としっかりしてるんですね。
だからそういう観点で、
例えば厚生年金に入ると、
一つが老後の年金が増えますと。
これどれぐらい増えるか、
この後お話ししますけど、
すごく僕優秀だなと思うのは、
一個障害厚生年金っていうのがあるんですけど、
もし障害があったときに、
いろんな補償が受けられるっていうところと、
もう一個、遺族厚生年金っていうのがあるんですよね。
何かあったときに、
遺族に対してお金が残せるよっていうところと、
あと社会保険に入ると、
もちろん健康保険にも入りますんで、
小病手当金、
あと手産手当金、
っていうものがもらえるじゃないですか。
こういったものを踏まえると、
保険っていう観点で考えれば、
特によく、
そんなのは民間の保険で、
金岡いいよって言うんですけど、
そんなレベルじゃなく、
やっぱり全体で、
相互扶助っていって、
保険料一括で政府が集めて、
一人一人団体保険みたいなものなので、
国全体の。
かなり補償は手厚いのかなと思うので、
そういう観点で考えれば、
そんなにめちゃくちゃコスパが悪くないかなと思います。
これ今日の回だけで、
全部聞ききれなそうだなって感じがするんですが、
社会保険加入、
社会保険の中にいっぱいある中の、
厚生年金を考えた時に、
09:02
合ってます?
合ってます。
同期保険も合わせて。
合わせてと。
今おっしゃってくださった、
例えば障害厚生年金とか、
遺族厚生年金とかっていうのがあるっていうのは、
例えば今の話で、
この優秀な30時間超えぐらいになりそうな方、
時給を上げます。
社会保険も加入だと。
なりました。
例えば仮にでも、
パート3なんで、
もしかすると、
1、2年とかで辞める可能性もあるじゃないですか。
そうですね。
めちゃくちゃそうやって、
障害厚生年金とかのメリットあるんだよっていうのって、
入ってる間だけ?
それとも将来的に、
この辺がよく分かってないんですけど。
これなんか説明すると複雑なんですけど、
基本的にはやっぱり、
遺族系のものは入ってる間だけですね。
ちょっとここら辺、
かなり深いところになるので。
なるほど。
いろんな要件がありますけど、
基本的に入ってるときの保障っていうふうに考えたほうが、
よりシンプルで、
それ以外の例外っていうのはある。
なるほど。
基本的には入ってる最中に、
いろんな手厚い相互保障の保険がバッと積み上がると思って、
守られるので、
当然そういう観点でいうと、
めっちゃメリットあるよねと。
そうですね。
もう1個いいですか、質問。
はい。
この方の今回のご質問は、
時給を上げると、
損とかなっちゃうよというふうになるので、
どこを基準にして交渉すればいいんだろうか、
っていう話だったと思うんですが、
週30時間を超えるだと、
加入しなきゃいけなくなる。
ここがすごく複雑で。
この労働時間と、
総額でいくらなのかっていう、
この両者がよく分かってないんですけど、
関係が。
まず、
会社から見るとめちゃくちゃシンプルなんですよ。
会社から見ると、
労働時間だけなんですね。
はい。
そうなんですね。
そうなんです。
会社から見て、
まず100人以下の会社であれば、
週30時間以上働かせたら、
収入関係ないです。
強制的に社会保険入れなきゃいけないんです。
はい。
101人以上の会社に関しては、
週20時間以上働いて、
あくまで時間なんですね。
はい。
で、8万8000円以上稼いでたら、
ほぼ100%でした。
ほとんど入れなきゃいけないっていう形で。
会社側は時間だけなんです。
時間だけ。
ややこしいのが、
働く側からすると、
旦那さんの扶養に入れるかどうかは、
これはもう収入の問題になるんです。
そうかそうか。
ふんふん。
っていうような話です。
で、旦那さんの扶養に入れようと思うと、
130万円以内にしなきゃいけない。
ここが要は130万の壁って出てくる。
扶養の話なんですね。
そうなんです。
ちなみにこの点において、
今度は130万の壁っていうのは、
どこの部分に当たるんですか。
130万は扶養に、
12:03
旦那さんの扶養に入りますと。
扶養に入ってて、
本人も所得税がかからないし、
あと旦那さんの配偶者控除っていうものが、
旦那さんの年収にはよるんですけど、
MAXに受けられるっていうのが130万です。
なるほど、なるほど。
そこが130で、
130が扶養控除が受けられるか。
そうです。
150万の壁か。
150万の壁はまた大変なんですけど、
基本的には、
まず社会保険は外れなきゃいけないんですよ。
150万ぐらい一番難しい立ち位置ではあるんですけど。
社会保険は外れなきゃいけない。
健康保険と、
旦那さんの扶養に入りますよね。
旦那さんの保険所の中に入れなくなる。
そうすると、
会社で社会保険に入れなければ、
国民健康保険と、
国民年金に自分で入らなきゃいけないというラインになる。
こいつが150万。
あと130万超えて、
150万からは、
配偶者控除っていうものが徐々に下がっていくんです。
そういうことか。
結局、どこの観点で取るかって話で、
そういうのをバクッとなく、
もうここからっていう基準が170超えたら、
あとはもうやっちゃいなっていう状況なわけですね。
そうです。
シンプルに会社側からだけ、
今日は見てみようかなと思ってて。
そうすると、
従業員に長く働かせるか、
短くするかっていうところのラインが、
週30時間以上働けば、
社会保険に入れなきゃいけないので。
入った方が、
とにかく働いたら、
その人に説明することとしては、
健康保険と厚生年金って保険の意味合いもあるから、
すごくいいよと。
何かあったときに保証は手厚いよっていうことと、
とにかく170万超える以上働けば、
おそらく世帯の手取りが増えるよっていう説明でいいと思うんです。
なるほど。
それにプラス年金っていう話もあるんですけど、
例えば200万ぐらい稼ぐと年収で、
そうするとどのぐらい年金増えるのと。
1年間しかやらなかったら、
年金の目安っていうのは、
1年間で25年ぐらい働くと、
月額2万円ぐらい増えるっていうイメージです。
1年だったら800円ぐらいかなと思うんです。
15:00
厚生年金の額が。
そんなに月額増えないんですけど、
でも年金の上乗せもあるしみたいなことを説明して、
あと何より、
働くことで能力がつきます。
別の、そうですね。
その会社で正社員になるとか、
そういったことにもつながっていくと思いますし、
もちろん責任ある仕事も与えられるので、
もうちょっと長期で考えていくといいんじゃないかなっていうアドバイスがあります。
どちらの立場に立つかによって考える検討のポイントが違うんだけど、
会社側からするとあくまで週30時間で101以上だと週20時間どうかっていう観点であって、
さっき出てたこの130万だ、130万だ、150万だとかっていう壁は、
働いている労働者の皆さんのためにどこまで考えて一緒にあげるかっていうところ、
状況に合わせて家族とかの状況を踏まえて考えてあげなきゃいけない部分っていう受け止めなんですかね。
そうですね。
そこをとにかくシンプルに会社側解説してあげないと。
なるほど。それが先ほど最後の方にギュッとまとめていただいてくださったところだと。
そこを一度ぜひ文字起こしするなりして、
この説明でいこうというのを固めていただきたいですね。
とは言っても実際に経営とかしていたり働いていると、
とは言ってもさ、みたいな話いっぱいあると思いますので、
この話を踏まえて個別のここ聞きたいというようなことがありましたら、
ぜひぜひ質問でいただけたらなと思っております。
わけの話でした。
河野先生、ありがとうございました。
ありがとうございました。
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