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2024-12-21 18:35

#158 お寺のたくあん作り~種まきから食卓まで~

🎙️ お寺のたくあん作り~伝統と想いを込めて~

お寺と深い関わりを持つたくあん。
その由来は臨済宗の沢庵和尚にまで遡り、禅寺の食事作法でも重要な役割を果たしています。
このエピソードでは、蓮城院副住職のコウブンが、自身のお寺で取り組むたくあん作りについて語ります。

種まきから収穫、そして漬け込みまで。
約半年もの時間をかけて作られる一本のたくあん。
その製法や工夫、さらには禅寺ならではの食文化についても詳しく解説しています。

将来は、このたくあん作りを通じて、禅寺の伝統と食への感謝の気持ちを次世代に伝えていきたいという想いも込められています。

#たくあん #禅寺 #食文化 #日本の伝統 #お寺 #沢庵和尚 #食育 #農作業 #発酵食品 #ものづくり
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00:07
おはようございます。コウブンです。
栃木県の片田川にある蓮城院というお寺で、副住職をしております。
今日は雑談をお送りしたいと思います。
どんなお話をするかというと、私のお寺、蓮城院というお寺なんですけれども、
その蓮城院で行っているたくあん作りについてのお話、そういったことをしたいと思います。
私、コウブンは、3年前からたくあん作りを始めたんです。
皆さん、たくあんって食べますかね、普段。食べないですよね、あまりね。
せいぜい食べるとしたら、お弁当に入っていたりとか、
お寿司屋さんの巻物、かんぴょう巻とか、ああいうやつの中にたくあんが入っていたりもしますよね。
ああいうのり巻って言ったらいいのかな。
その中に入っているようなところで食べたりとか、
いうパターンが多いんじゃないかなと私は勝手に思っているんですけれども、
なので、普段からよく食べますという人は、どちらかというと少ないような気はします。
そんなたくあんなんですけれども、
なぜ私がお寺でたくあん作りをしているかと言いますと、
実はですね、このたくあん、お寺と深いつながりがあるんですよね。
というのは、そもそもこのたくあんという名前ですね。
名前の由来は、実はお坊さんの名前なんです。
たくあん和尚と言ってね、そのまんまですよね。
たくあん和尚がよく漬けていた漬け方、これをたくあん漬けと呼びまして、
それがそのまま定着して、大根の漬物をたくあんと呼ぶようになったんですよね。
そういう歴史があるんです。
ちなみにたくあん和尚というのは、臨済宗のお坊さんです。
臨済宗というのは、禅宗ですね。
禅を修行の中心に据える宗派、禅宗の一派で、そこの臨済宗という宗派のお坊さん。
時代で言うと、確か宮本武蔵がいた頃のお坊さんです。
宮本武蔵が出てくる漫画、バガボンドってありますけども、
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私その漫画大好きなんですが、その中にもたくあん和尚出てきますね。
なのでおそらく江戸時代の初めの頃の方かなと思います。
気になる方はぜひとも調べてみてください。
そんなたくあん和尚がよく作っていたとされているたくあん和尚。
もともとあった漬物だったらしいんですよ。
いろんな名前があったそうなんですけども、たくあん和尚をよくやっていたから
たくあん漬けという名前が広がったということで、
たくあん和尚のオリジナルというわけではないようですね。
そのたくあん、実はですね、禅宗のお寺、
臨済宗もおそらくそうだと思うんですけども、
食事の最後に必ずたくあんで、
その食事をいただいた食事の器を清めるのに使うんですよね。
どういうこと?って思いますよね。
おそらく見たことがあるかもしれませんが、
たくあん和尚の漬物というのは、
どういうこと?って思いますよね。
おそらく見たことがない人にとっては、
はてなしか思いつかないようなキーワード、言葉だと思います。
たくあんで清めるって、どういうこと?
そう思いますよね。私も実は、
お寺の修行に行くまでは、そういうことをやるというのを知らなかったんですね。
なので最初はびっくりしました。
どういう感じでやるかと言いますと、
前週の食事では必ずたくあんが出てくるんですね。
だいたい枚数で言うと、厚さで言うと、
2ミリ程度、1ミリから2ミリ程度の厚みのたくあんが、
3キレから5キレくらい、
食事の中で一緒に出てきまして、
それの中の1枚、ないし2枚を食べずにとっておくんです、最後までね。
食事の最後にお茶、あるいはお湯ですね、
お茶かお湯をですね、というものが配られるんです。
それをご飯の入っていた器に入れます。
そしてご飯の入っていた器に、
残しておいたたくあんを使って、
ご飯の器を洗うようにぬぐうんですね、この器の中を。
お箸を使って、お箸にたくあんをつかんで、ぬぐう。
ぬぐったお湯、あるいはお茶をお味噌汁の入っていた器に入れます。
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お茶の入っていた器に移しまして、そしてたくあんも移しまして、
今度はお味噌汁のご飯を洗うんですね、きよめるんです。
そういった形でおかずの入っていた器だったりとか、
その辺の別の器に移して、最後にはそのお茶、あるいはお湯を飲むんですね。
そしてたくあんも一緒に食べるという形で、
器をきれいにたくあんを使ってきれいにするんですね。
なんかびっくりしますよね。
初めて私もやったときはびっくりしました。これでいいのかなと。
けどね、そういう風にして昔の人は手間を少しでもかけなかったんですね。
そのまま、修行時代はその器を手ぬぐいというか、
手ぬぐいで持って、小さな布で持って、拭き上げて、器を片付けて、食事が終了と。
本当にその後別に洗うとかしないで、そのまま食事が終了なんですよね。
そういったことをやっておりました、私も修行時代でね。
そんな伝統がありますので、たくあんというもの、
これはたくあんを食べるというお決まりというわけではなくて、大切な修行の一つになっているんですよね。
食材を無駄にしない、最後までいただくという考え方、それの象徴的な部分、それがたくあんなんですよね。
そういう禅宗での作法というものがあるからこそ、私としてはたくあんというものを大切にしたいなということを考えて、
やっぱり大切にしたいなと思っても、たくあんのことを知らなきゃ話にならないというところがあるかなって私は思ったんです。
幸いにも、うちのお寺は田舎ですので、土地はあるんです。広くはありませんが、畑もあるんです。
だから、一から作ってみようと思ってやり始めたんですね。
それを思いついたのが3年前です。
たくあんをどう作っているかというと、種まきからしているんですね。
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自分で畑を耕して、肥料を入れて、混ぜて耕して、そしてウネを作って、そこに種まきをするという作業を毎年9月の上旬、お盆が終わって、まだ暑い時期です。
8月が終わって、9月の上旬の残暑が厳しい頃に畑を耕し始めて、
そんなに広くはないんですけれども、2日ぐらいかけて畑をきれいにして、
きれいにするというのは、農作業をやったことがない人はあまり想像つかないかもしれませんが、
夏の草の伸び方というのは尋常ではないんです。
1週間も経つと結構伸びちゃうんですよ。
なので、その草取りから始めるんですね。
草を取って、耕して、肥料を入れて、少し寝かして、それが大体3日ぐらいかかるかな。
寝かした後に種を蒔くというわけです。
それは大体9月の上旬頃。
そして水やりをしながら、適度に畑の状態を観察して、
やっぱりまだ草が生えてきますから、草を取り除いて、
あとは苗の状態をちゃんと見て、育ちが悪いものが必ず出てくるので、
育ちが悪いものは取り除き、育ちの良いものをきちんと揃えると。
そういった形で大事に大事に育てて、
11月の下旬頃、およそ80日から90日ぐらいのときに収穫のしごろという感じでしょうか。
それはもちろん、天候の状況で育ち具合というのも変わってきますから、
育ち状況を見ながらの収穫にはなるんですけど、
大体の目安としてはそれぐらい。2ヶ月半から3ヶ月の間。
それぐらいを目安に収穫をするというわけなんですね。
それから2ヶ月半から3ヶ月の間、
2ヶ月半から3ヶ月の間、
2ヶ月半から3ヶ月の間、
2ヶ月半から3ヶ月の間、
それぐらいを目安に収穫をするというわけなんですね。
そして、約1ヶ月ぐらい干します。
干すと言っても結構大変なんです。
たくあん用の大根というのは、
普通のスーパーで売っている大根よりも細いんですよ。
細長いんです。
ということは、大根を収穫するために
引っ張り上げようとしても折れちゃうんです。
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細いから弱いんですね。
折れたら元も子もないですから。
それまでの苦労が水の泡ですから。
だから折れないように大切に収穫する。
どうするかというと、
大根が育ってきた大根の横を掘って、
なるべく深く掘って、
手で持って優しく大根の周りの土を取り除いて、
それでも根っこは大根も長く伸びるんですよ。
特に先端の細いものが長く伸びるんです。
それがもうこれぐらいだったら大丈夫だろうというぐらいのところまで掘って、
綺麗に収穫するという形です。
収穫したものを洗って、
大根の葉っぱの部分と先端の部分、細い部分のある程度のところで切って、
それを紐でくくりつけて、
物持ち像に引っ掛けて干すというわけなんですね。
これが結構大変なんですよ。
一人でやっていると腰が痛くなっちゃう。
そういったことをやっているわけなんです。
そしてそのように干した大根を約4週間、1ヶ月ですね。
1ヶ月間干しまして、
そしてその後はいよいよつけるわけです。
つけ方なんですけども、
たくあんって実はぬか漬けなんですよ。
ぬかにつけるんです。
ぬかって知ってますか皆さん?
どういうものか。
あれはお米を精米した時に出てくる余ったもの。
要するにお米の肺がの部分と言ったらいいのかな。
玄米とかって見たことありますかね皆さん。
玄米って茶色いと思うんですけども、
あの茶色いものを精米と言って少し削るんですね。
その時に削った時に出てくる削りかす。
それがぬかなんですけども。
そのぬかをぬかと塩と昆布と、
あとは柿の皮、干した柿の皮だったりとか、
そういったいろんなものを混ぜてつけるわけです。
つけた大根というのを大体、私の場合は約3ヶ月ですね。
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なので、11月の暮れに収穫して干して、
12月の下旬につけ始めて、
3月の終わりくらいですね。約3ヶ月なんで。
3ヶ月くらいつけて、
そしてやっと食べられる状態なんですけども、
ただですね、塩つけてあるとはいえね、
ずっと置いておくとやっぱり悪くなっちゃいます。
悪くなっちゃうというのはね、腐ってきちゃうというのもあるんですけど、
カビが生えたりしちゃうんですね。
なのでそうならないように、私の場合は真空パックします。
真空パックすればね、相当長持ちしますから。
そういった形でね、種巻きをして食べられるまで約半年間、
6ヶ月間かかるというわけなんですね。
そんなことをやってるんですよ、密かに。
まだね、あんまり上手じゃないから、
私の知り合いの人に配る程度しか広めてないんですけども、
いつかはね、これを私のお寺の名物の一つにしたいなというふうにも思っております。
またね、それと同時に、
その作業をね、みんなで行うようなね、
そういった卓安作りというものを、
それ自体をね、今風で言ったらコンテンツみたいに提供して、
みんなで作業する。
ワークショップと言った方が分かりやすいか。
みんなでね、そういった農作業をしてみるという卓安をつけてみる。
卓安を干してみるとかね。
そういったことをね、みんなでやれたらなと思います。
で、食べるときには、
禅のお茶宝に乗っ取ってね、最後に卓安を持って器を清める。
そういった体験プログラムみたいなものをね、
いずれはやっていきたいなというふうに思っております。
種まきから完成までの約半年間の時間をかけて作られている卓安というもの。
これは禅宗の伝統とね、
食を大切にする心、そして感謝の気持ち。
そういったものをね、
これからの次の世代の方、子どもたちにも伝えていけたら、
そんなふうにね、できたらいいなと思っております。
今後もね、この卓安のことをね、
時々放送にしていきたいと思いますので、
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その際はどうぞお楽しみください。
はい、では今日は卓安作りについてのお話でした。
ご視聴ありがとうございました。
ご視聴ありがとうございました。
ご視聴ありがとうございました。
ご視聴ありがとうございました。
ご視聴ありがとうございました。
はい、では今日は卓安作りについてのお話でした。
はい、蓮城院副住職の幸文でした。
ではでは、またね。
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