1. ゆいなわさんの「聞く人」ラジオ
  2. V.55 グラフィックデザイナー..
2023-11-27 59:06

V.55 グラフィックデザイナー・松下貴昭さんに聞く「ちょうどいい不便さ」

今回は、グラフィックデザイナー・松下貴昭さんにお話しを伺いました。
以前から何度もお仕事をご一緒させていただいていた松下さん。グラフィックデザイナーになる修業時代のお話しから、デザインをする際にどのように考えられているか、そして好きなことについてなど、様々に伺いました。
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ゆいなわさんの聞く人ラジオ。みなさんこんにちは、ゆいなわさんの聞く人ラジオのお時間です。
今回はグラフィックデザイナー・松下貴昭さんにお話を伺いました。 以前から何度もお仕事をご一緒させていただいていた松下さん。
グラフィックデザイナーになる修行時代のお話から、 デザインをする際にどのように考えられているか、
そして好きなことについてなど、様々に伺いました。
お仕事としてはグラフィックデザイナーということになりますよね? そうですね。
ウェブと印刷物とか、様々なものを手がけているということになっていますよね? もう長いんですか?
長いですね。長いのかどうかわかんないですけど、 大学卒業してからずっとこの仕事なので、何年ですか?
35年ぐらいか。 35年ですね。35周年ですね。
そうなんですね。それはすごい長い。 やっぱりそれはもともとそういうことが好きだったと言いますか、大学から学んでってことですよね?
大学から学んでですけど、大学で学ぶためには高校時代のある程度、それに費やさなきゃいけないので、 その大学に入るために。
今だと多分もっといろんな手段があるんでしょうけど、 当時はそうですね、やっぱり美大に行かないと、みたいな風潮があったので。
僕も田舎出身だから、じゃあ美大に行かないとねと思ってたから、 美大に行くためには、それこそちょうどカタカナ職業、デザイナーとかコピーライターとか、 いわゆるカタカナ職業がものすごい脚光を浴びた時期だったので、すごく難関だったんですよ。
難関だったんですか? 難関でした。
今だったら、あの倍率入れない。そんな難関で。
だったので、高校時代、ここ3年を丸1年、もう本当に費やしました。入るための勉強に。
何するんですか?
ひたすらデッサンと大学に入る。その当時の試験科目って、学科はある程度英語と国語だけだったかな。
それプラス実技がデッサンと平面構成っていって、色を使ったイラストのようなものを作らないといけないんですよ。
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そのための、いわゆる訓練ですよね。特にデッサンは訓練なので、絵が上手いとかっていうレベルじゃなくて、
受かるための、それこそ大学受験の、通常の大学受験の試験対策と一緒ですよね。
ただ単に勉強してるんじゃなくて、受かるための特訓をしないといけないので、そういうことを1年間、にっちりやりましたね。
ああ、そうか。やっぱりそれはずっと続けて、上手になっていくんですね。やっぱり。
上手になります。上手になります。
やっぱり目的があるわけですから、そこに向かって、自分でコツコツ1日何枚も何枚もっていうことを、ご時代にされていった。
しました。
それになりたかった、入りたかったんですよね。その最初があるんですよね。そういうことをしていきたいみたいな。
そうね。
子供の頃から例えば絵が好きだったとか。
絵が好きでした。
そっかそっか。
じゃあそれをきっかけに、そこに向かう。
高校時代で、美術部にいたけど、やっぱり専門の道に進む人っていうのは非常に少ないんですよ。
今はわりとイラストレーターになりたいとか、デザイナーになりたいとかっていう人が結構普通にいるんでしょうけど、当時はやっぱり昭和の時代なので、それほど一般の周りにはそういう人はいなくて、
絵が上手いなという子も別に普通に大学に進学したし、自分は普通に生きることが嫌だったんですよね。
何かのレールに乗って生きることがとても苦手なんですよ。
もう絵は好きってのはあったけど、絵が好きだからそれを自分の生涯の職にしようっていう、そういう成り立ちでは多分なくて、
もっと根本的にレールに乗るのが嫌だから、じゃあ違うことをしたいなっていうのがそもそもあったんです。
それに自分の特性として、絵はそこそこ描けるよねっていうのもあったし、飽きないでやれるよねっていうのもあったから、
じゃあそっちやってみようかなっていう流れだったような気がします。
そういうことですね。
じゃあもうそれはもうそれとして自分でも絵のところだと。もう大学に入ればまたその道が見えてくるわけですから。
そうですね。
そこで勉強をさらに重ねていって、デザイン事務所みたいなところに入るとかそういう感じですね、最初は。
そうです。最初に入ったのは、いわゆる小さな製作会社なんですけど、それでも大看板の先生がいらっしゃって、その下につくっていうタイプの仕事場でした。
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じゃあその方の下で修行するみたいな感じですか。
修行ですね、あれは。
修行って言うと。
修行ですね。
仕事ですって言うよりも修行、最初は特に修行に近かったです。
修行って言うとなんかこういろんなことを繰り返しやったりとか。
そういうことも含めて。
修行に近かった。何やったんですか。
でももちろん仕事をしながらですけど、全てのデザイン事務所がそうかどうかわからないですけど、
これを作ってくれっていうオーダーがボスからあって、それに対して自分なりの回答を出すじゃないですか。
普通だったらその回答に、じゃあこう直してっていう直しがあって、外に出す成果物につながると思うんですけど、
当時の僕のいた仕事場では、もう一段階あって、勉強させてくれるんですよ。
つまり僕の出した回答に対して、そうじゃなくてこう考えなさいみたいなのがあったりとか。
だから下手すると一つの仕事で本当に100案ぐらい作るんですよ。
他の人に言ったら先生に怒られたんだけど、そんなこと言うもんじゃないって怒られたんだけど。
でも本当に100案作ったことがあるぐらい作るんですよ。
それって何て言うんでしょう。やったことないからわかんないけど、
集辞とか書の世界とかで何度も何度も線を引くようなこういうのってあるじゃないですか。
それに近いことをして、どんどん無になっていくというか、アイデアが空っぽになっていくんですよ。
そうですよね。わかんなくなっていくんですよね。
何がいいのか全くわかんなくなって100案目には。
とにかく前に作った案と違う考え方をとにかく探して、ぶち込むっていう。
いいのか悪いのかもわかんないけど、やるみたいな。
やるっていう。そういうことをね。
全ての仕事においてではないんですけど、キーとなる仕事ではそういうことをやらさせていただいて。
でもそれは決して無駄ではなくて、後に役立つことになるんですけど。
でも当時はきつかったです。
そうですよね。そう言われてももうないよっていう状態から出すんですよね。
出します。日に日に出します。
日に日というか、期日があってこれまでにやれみたいな感じで出してくるんですよね。
で、ないないってところでも時々出てきたりとか。
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面白いことにね、そうやってないところからひねり出した案に決まるんですよ。
ああ、そうなんだ。
最初の方に出てこれいいよって思って作ったような。
これでいいじゃんって思った最初の方の3案とかはもうどうしようもない案なんですよ。
よく後で考えてみてね。
そういうことですね。
出てきたときこれいいねって自分では思うんだけど。
でも当時20歳そこそこだったので若かった。
当時はそんなに強くは思わなかったけど、
その最初の3案っていうのは大体お決まりの3案。
まあまあよくできたよねっていう、そういう3案っていうことが多くて。
今思うとそんなんじゃ全然アイデアになってなかったんだけど。
でも当時はなんでこれでダメなのって思いましたよね。
そっか、そういうときはわかんないですもんね。
わかんないです。これでいいじゃんって思いました。かっこいいし。
でもその先に出してくるひねり出したものの方が良かったりするっていうことですね。
ほとんど最後の方にひねり出した。
もしくは期日の前の夜とかに、これで100案もう出ませんって言って、
寝た後にパタって起きて、この手があったかって起きてきた案とかに決まるんです。
うわーそれ面白い。
人間って面白いですよね。そういうふうにできてるんですよね。
じゃあそれをやって100案出して、もうこっちはクタクタだけど出して、
じゃあこれでって言ったら、ああなんかそうなんだみたいな。
それから数日経ってその案が一番いいみたいなことに気づく。
そのときはわかんないですけど、やっぱりそれが修行。
そうそう、修行っていうのはそういうことですよね。
それが力になっていくことっていうことになりますよね。
それを例えば10案だけずっとやっているよりも、
100個出して披露して自分がやっぱり自分の奥の方まで手を伸ばしていくみたいなことで出していかないと、
それによって広がる部分もあるじゃないですか、自分の中のキャパシティを出していくというか。
それを若いときにもいっぱいしてきたっていうのが、今に当然繋がっているはずですよね。
そうでしょうね。
じゃあそこでずっとしばらくお仕事されて、製作会社で。
そこで18年かな。
18年。
18年修行しました。
最後のほうは修行っていうよりもほぼほぼいろいろ任されて、
僕の作ったものは多少こうしてこうしてって言われることはあったんですけど、
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でもほぼほぼそのまま事務所の仕事として出せるぐらいにはなったので、
そういう意味では、それ以上そこにいても後ろが詰まってくるので。
そうかそうか、次に入った。
後ろが詰まってくるので、あまりいないほうがいいなっていうのもあったし、
どうしてもちょっと新しいことをしたいなっていうのもあったので、
辞めてお許しをいただいて。
なるほどなるほど。
そういう感じですね。
そういうことですね。
じゃあそれからもう独立してご自身でやられてるっていう感じ。
そうです。
なるほど、そういうことですね。
多分僕が松下さんにお会いしたのは多分10年。
僕10年、もうちょい最近なのかな。
僕はいろんな仕事をした中で、デザイン的な仕事に関わらせてもらう中で、
松下さんとお話しするようになったので。
僕は全然全く素人なので、デザインとかそういうのが分からない状態でお会いして、
こういうことでやっぱり松下さんにお話しすると、
ああこういう発想があるんだみたいな。
毎度毎回発見させられるというか。
僕が例えば原稿と、じゃあこの画像使ってくださいみたいな形をお渡しすると、
ああこういうことがあるのねみたいなことを結構毎回思いますし、
そのやっぱり発想の。
松下さんはいろんなお仕事されてるわけですから、いろんなやり方があるわけだし、
こう見せるといいとかやっぱりやられてるから当たり前だとは思うんですけど、
それが、でも今もそれを繰り返されてる。
上書き方針というか、発展させてるわけじゃないですか。
ずっと同じ場所にいないというか。
きっと今も新しい試みをしたりとか。
新しい試みはあまりしないかな。
そうですか。
割と。
ある程度自分が持ってる中でいろいろ。
日々の動きの中でインプットというのは常にされているので、
ちょっとずつの更新というのは自分自身がしているとは思うんですけど、
それってあまり自分では意識してなくて、
あるところからもうだいたい自分の中にブラックボックスみたいなものができていて、
そこに材料とか課題とかポンポンポンって入れると、
ある程度ポンって出てくるようになったので。
それはすごい。そうなんですね。
それはいつぐらいですか?
割と早い段階でそうなったと思います。
個人で仕事をし始めたときはまだなってないですけど、
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10年ぐらい自分でやったあたりから割とそうなりましたね。
だから自分で意識はしてなかったんですけど、
いろんな回答を出さなきゃいけないじゃないですか。
もちろんいろんな課題、違う課題が入ってくるのでいろんな回答が出てくるんだけども、
無理して新しい回答を出そうっていうよりは、
自然と出てくる回答がそれなりの方向性を向いていることが多くなったんで、
なんかこれってブラックボックスみたいなものに放り込んでるのかなみたいな感覚は持ちました。
なのでそのブラックボックスを更新してるっていう感じです。
そっかそっか、そういうことですね。
ブラックボックスっていう表現がすごく不思議だなというか、
興味深い感じがしてしまうんですけど、
やっぱりそれは続けていく中でいつの間にか自分の中に構築されてたけど、
でもブラックボックスなんですよね。
うん、でもブラックボックスですね。
じゃあ今もそこにお依頼があったら、
放り込んでふっと出てくるものを作り上げていくっていう感じ、組み立てていく?
が一番感覚としては近いです。
なので指縫いさんからデザインのお仕事をいただいている時というのは、
デザインって解答にある程度結構無限の可能性っていうのを持ってるようなものを持ってるんですよ。
なんだけれども、材料に関してはないものを狙いできないじゃないですか。
あーそうかそうか、これしかないってことですね。
そう、これしかないっていうのもあるし、
そこには本当にこれしかないの?っていうのもあるけれども、
あるとはいえ、いろんな状況を考えて、
これしかない、もしくはこういうものがご用意していただける可能性があるとか、
そういうものを全部放り投げたときに最適解が出るように僕はしたいんですよ。
そうすると、手の届かない材料を欲しがってもしょうがないじゃないですか。
なので、あるものの中でやったときに、
表現が難しいな。
ある程度長い間仕事してると、
だいたいいただいたもので、出来上がりのビジョンっていうのはいくつかポンポンポンって出てくるんですよ。
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それもひとつブラックと僕と通してるんだけど、
ポンポンポンって出てきた中で、
それに対して評価してくださる方っていうのがいくつかいるじゃないですか。
その評価してくださる方っていうのは、僕の中でだいたい3種類一貫想定していて、
ひとつは直接お話をしてる担当者の方いますよね。
担当者が所属している組織全体としての評価があるじゃないですか。
もうひとつは商品であれば、それを使ってくださる方というか、
お客さんというかユーザーですよね。
実際はその製品を作るわけではないので、直接その人と関わるわけじゃないんですけど、
その人の初めてその商品に接する機会というのは広告なので、
そういう意味で言えば、初対面を僕はそれを司っているというか、
演出していることになるんですよ。
商品を想定するとわかりやすいんですけど、
例えば掃除機の広告を作っていただいたときに、
担当者の方であればそれをPRするためのツールを作るのがお仕事じゃないですか。
その方はその方なりに、こういうふうに売りたいなとか、
この商品でこういうものだから、こういう表現がいいなとか、
こんなふうになったらいいなという、そういうイマジネーションを持ちだと。
その方がいいねって思ってくださるものをまず作りたいなと。
なおかつその方が所属している組織というのは、また別の思惑があったりするじゃないですか。
そのことも考えて、その人たちも納得してくれるものというのも考えなきゃいけない。
でも一番大事にしているのは、その掃除機いいなと思って、
最終的に買ってくださるお客さんがいいじゃないですか。
その人の初対面が素敵なものであったらいいなって思ってますよ。
そのために作っていくっていうところに。
あの人が歩いてて、素敵な方が向こうから歩いて、素敵だなって思ったりするじゃないですか。
それと同じように広告も同じもので、
ポスターとか手に取るチラシとかもそうなんですけど、
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あんまり意図しないところに、例えば電車の中とか道端のポスターとかっていうのも、
普通に歩いてる中でパッといいなって思う広告があったりすると思うんです。
そういう初対面があって、この掃除機いいなと思って、
実際に売り場に挙げを図ってくださったりとか、
インターネットで情報を見たりするアクションの一番最初の取っ掛かりになるものなので、
自分の買ったりするものをすごく愛するんですよ。僕自身がね。
たぶん自転車を持ってきたじゃないですか。
ああ、そういうことか。
あれも大好きな自転車なんですよ。
買ったら長い間その子と一緒に過ごすから。
ちゃんと愛着を持って。
そう、愛着ですよね。愛着を持つタッチなので、
その出会いとかもすごく大事なんですよ。
そういうことですね。そこのファーストタッチの部分もよりちゃんとっていうところの、
そこから長く愛着を持って使っていくなら使っていくし。
この掃除機、すごい便利だし、デザインもいいし、
買ってよかったよねと思って10年使ってくださるお客さんも、
でも初対面の時のあのポスターもよかったよねって言ってもらえるのが僕の理想なんです。
なるほど、なるほど、そういうことか。
そっか、そういうことですね。わかります、すごく。
もちろんそのことをすごく意識して作るんだけど、
でもそのことだけ考えてるとやっぱり広告って成り立たないので、
それを伝えたい方の思いというのもきちんと伝えながら。
そっか。
それはなんか、そういうことをちゃんとお伺いしたことがなかったので、
ああ、そっかって今すごくわかった部分がありますね。
そうですか。
そういうことってあんまり言わない?
そこまでは言わないです。
どこまでか全く言わないですね、やっぱりね。
まあそうですよね。
その担当者の方といろいろ、そのものについてのお話はいっぱいしますけど、
もう一個、例えば松田さんは実はこうやってますっていうのを、
一個踏み込んだところの話って、あんまりしない気がしてしまうので。
そうですね。やっぱり担当者の方の気持ちというのはすごく大事で、
僕はね、僕はすごく大事だと思っていて、
最終的なアウトプットにものすごく影響するんですよ。
担当者の方が気持ちよく依頼してくれて、
しばらく共同関係というかを結んで、
一つのアウトプットに向けて二人三脚してるわけじゃないですか。
そのときにその相手の担当者の方が気持ちよく仕事をしてくださることって、
すごい僕のときは大事なことで、
アウトプットするものにすごく影響するんですよ。
だから、お互い励まし合いながら一つのものを作り上げるという感覚が、
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担当者の方と僕の間にはあるのが理想です。
そういうのって、製作会社に行ったときからそういうことは心がけていたりとかなのか。
心がけてました。
本当ですか。そうなんですね。
それもやっぱりやっていく中で、当然大事なことは大事なことですし、
当然グラフィックデザインだけやってればいいわけじゃなくて、
コミュニケーションをしっかりと。
やっぱりそこは、それも総じてのお仕事ですから。
そうですね。
さっきお話しした通り、一つの広告とかを作る場合に、
想定している評価を下さる方の数というのが、やっぱり多いとブレるんですよ。
ああ、そりゃそうだ。そりゃそうですよね。
こっちの人は多いってこと。
ああ、めっちゃわかる。
なんていうのかな。
そんなのは関係ないって、自分の作品をボーンと出すってことも一つやり方ってあると思う。
それがすごく力を発揮するときももちろんあるんだけども、
僕はそういうタイプのデビュー派ではないので、
あちこち目配りをしながら作っていってしまうんですよね。
それが弱点でもあり、強みでもある。
ああ、そういうことか。
それでもご自覚されてるっていう。
もちろんです。
会社に勤めてた時というのは、
やっぱりその大きな視点として、ボスの視点というのがあったんですよ。
そっかそっかそっか。
なんとか事務所みたいな形が名前として出さなきゃいけない。
ああ、そっかそっか。
そうすると、やっぱり僕が良いと思うデザインと、
ボスが良いと思うデザインっていうのはちょっとしたズレがあって、
そこが僕の中では邪魔になって、
邪魔って言い方おかしいんだけれども、
そこの視点を一つ減らしたかったんですよ。
そういうことですね。
ボスとしては事務所のブランドというか、
ブランドがあるわけだけど、
松田さんがやりたいという方向との若干の違いが、
それも絶対そうですよね。
そうなると思います。
分かります。
だからそういうものをできるだけ減らして、
できるだけブレないようにっていうのは。
なるほどね。
そう思うと、今はもうご自身でやられてるわけですから、
そういった、ボスと一緒じゃないわけですから、
ご自身の思いでやって、
あとは担当される方と、
あと周りにいらっしゃる方との関係。
時に、もちろん吸っていくことはもちろんあるでしょうし、
時にもう吸ったもんであることも。
ありますね。
ありますけど、僕の場合は30年かな?
30年やってて、
少ないと思います。
吸ったもんだは。
もっとある方はある?
あると思います。
そんなにしたくない?
できればないほうがいい?
27:00
こうしたことはないですけど。
吸ったもんだをするのって、
理由は皆さんがあっちこっちを向いているっていうことなんですよ。
だから、そのあっちこっちを向いているのは仕方ないじゃないですか。
いろんな方が一つの仕事に関わっていて、
それぞれの思いっていうのをお持ちなので、
それがあっちこっちを向いているのは仕方ないんだけれども、
でも例えば、目的として売るということがあったりするんだけれども、
とはいえ、何かを伝えるっていうことにおいては、
あんまりあっちこっちを向いていないほうが良くて、
それをまず整理するというのが、
僕らの仕事の一番最初の仕事でもあった。
お聞きするときに、
これってどういう製品ですか?
これの特徴は何ですか?ってお伺いするときに、
あっちこっちを向いている方っていうのは、
これはこういう製品で、
でもこういうところも、
いろんなことがあるんですよ。
そうですね。確かにでもおっしゃる通り、
それは担当の方も、
自身も分かっていないこともあったりするし、
そこをちょっと明確にしてあげたりとか、
道筋立ててあげるっていうのも、
やっぱり最初にお聞きするときにしておかないと、
後で困ってしまうことになる。
これはそういうつもりじゃなかったみたいなことを言われても、
ええ?ってなりますから、
それは本当にそうですね。
ちょっと偉い方が、いや違うとか言ったら、
そういうこともありますけれども。
それはそれで、そういうこともちょっとは織り込み済みというか、
本当にいろんなケースって存在するけれども、
やっぱり技術が、
アウトプットの技術が指定されている、
決められていることが多い仕事なので、
いかにどんなことがあっても、
そこまでは何とかしなきゃいけないんですよ。
なので、ある程度そういうことも織り込み済みではやってます。
じゃあそうやってずっとやってきて、
今、あれ?最近忙しかったの?今も忙しいんですか?
最近まで忙しかったみたいなことを。
そうですね。
そうですよね。
ちょっと落ち着きました。
ああ、本当ですか。よかったです。
忙しいと本当に重なってワーってくるじゃないですか、きっと。
きますね。
周りの方だってそれ知らないわけだから。
そうですね。
それは本当に重なるときは重なってしまうわけで、
でもそれは色々やり取りしながら調整して、
時に断ったりとかもあるんですか?
はずないですね。
じゃあお受けはして、そこで。
そうですね。
僕、仕事でお付き合いされている方って、
30:01
長くお付き合いされている方がほとんどなんですよ。
なので、もちろん僕のやり方で、
今一つ波長が合わないなっていう方もいらっしゃると思います。
そういう方は、やっぱり次にオーダーが来るってことはあんまりなくて、
でもオーダーくださる、長い間くださっている方というのは、
今、僕お話ししたような、そういうことも多分感じ取られてというか、
うまく共同関係できてるんでしょうね。
なので、きちんとお話をすると理解してくださって、
お待ちいただけたりとか、
ちょっと順番のことを改善してくださったりとか、
ということがありがたいことにしてくださるので、
そんなに困ってないです。
ちゃんと時間をかけて関係性が構築されているっていうこともあるでしょうし、
それでやりやすくはなっていったりとか、
それは素晴らしいですね。
そこに行くまでが大変だったりもすると思うんですけど、
始めの頃からしたら、お客さん一人一人と出会っていって、
関係性築いていって、ちょうどいいぐらいになるのが、
ご自身でやってるわけですから。
そもそも自宅を外房に移動する段階で、かなりのわがままというか、
とてもリスキーなことではあったんですけど、
それもご理解いただけて、
すみません、これから長距離列車に乗るので、
1時間待っていただく仕事もありますけど、
その辺もご理解いただける環境にはありますね。
その2拠点のお話としては、もう長いじゃないですか。
それが松井さんのスタンダードになっているんですけど、
実際どうっていう言い方は、よくわかんない、漠然としてますけど、
あってるっていう、ご自身にはあっていて。
今のところあってますね。
週に何回こっちとか向こうに行ったりとか、
その行ったり来たりの生活ってことですよね。
仕事によってはもうずっと向こうにいたりとか、
向こうに行くことが長い。都内に来る方が少ないというか。
半々。
半々ですか。
半々ですね、今。
そっかそっか。
それはやっぱり仕事の状況に応じて変えてくるんですよね、時々。
そうですね。
でもコロナでだいぶ状況が変わって、
リアルでお会いしてお話をしなきゃならない機会というのは
格段減ったんですよ。
そっかそっか、そうですね。
それはこの2拠点で生活していく上ではありがたいことではあります。
33:02
ただしやっぱり担当者の方と他を合わせてお話したほうが、
やっぱり伝わりやすいものって、僕としてはあるので、
そのときはちょっと今回はお会いしましょうかとかっていうことで出てくることもあります。
でも今のところ、すごく僕はいいとこ取りしてると思ってて、
東京っていうのはすごく便利じゃないですか。
あらゆる面で便利なんですけど、ちょっと便利すぎるよねって。
便利すぎちゃう。
便利すぎる。
なのでそこのバランスを取るいくつか理由があって、
自宅を外房の方に移したんですけど、
その中の一つとしては、都会っていうのは生活するためには、
僕の年代が生活するためにはちょっと便利すぎるよねっていうのがあったので、
そういう意味では便利なところも享受し、
リラックスできるところは自宅で享受しっていうので、
すごく贅沢な生活の仕方はしてるなと思います。
都会、都内とかにずっと住んでるっていう選択もできたでしょうけど、それは。
やっぱりそうはせずに今の選択をされたことで、
確かにいいとこ取り的なところは自然に近いこともあるわけだし、
便利すぎるの逆で言ったら便利すぎない、ちょっと不便みたいなところもあるわけですけど、
それはそれとして。
それはそれとして。
便利すぎることは良いことなんですよね。便利なことは良いことなんですけど。
便利すぎるってどういった部分で感じるんですか。
そうですね。特に便利すぎるって言ったら、自分が便利な部分には構わないっていうか、
いいんですけど、ちょうど子どものことを考えていて、
子どもが学校に入るタイミングで自宅を田舎のほうに移したので、
それは便利すぎるって意味は、何でもすぐ手に入るものって、
いろいろ物を考えるっていう意味ではあんまりプラスに働かないようになって、
そのときは思ったんですよね。
なので、ないならないなりに工夫したりとか我慢したりとかっていうことを
子どもには考えてほしいなっていうのはちょっとありました。
東京というのはいつでも来れるので、
でも生活の場というのは、特に子ども時代の生活の場というのは取り返しがつかないから、
36:05
それでも東京に出たかったら東京に出ればいいしとは思って。
なるほど、そうか。
で、自分は便利な生活をしながら仕事に集中してっていうことをしてるんですけど、
それは僕が選択したことであって、ただ会わない人もいるでしょうね、この生活は。
確かに。都会じゃなきゃって人も当然いますし、
逆にさっきちょっとお話ししましたけど、田舎に移住したことで都会がもうちょっといいわっていう人も中にはいて、
都内の仕事はもう日帰りだけしかしないっていう人もいますし、
それはやっぱりやってみた上で、ご自身で選んでいくところではあるのかなという気はしますね。
学生時代の話をしたときにチラッと言いましたけど、
全てにおいてそうで、僕はもうこれってこうだよねってなってるところを進むのが嫌なんですよ。
なので、東京で仕事をしてたら均衡に生活の場を持って、
時間の無駄なく仕事をして生活してっていうのが、なんかそうかなって思って。
僕はたまたまこういう仕事なので、二拠点にすることが無理なく可能だったんですよ。
もちろん東京でお勤めしてる方っていうのはそんなことはできない方っていっぱいいらっしゃるんだけど、
僕はできるじゃないかって思って、それも一つの理由だった気がします。
できるんだったらやってみようかって。
そっかそっかそっか。
そこにおいては、ハードルはそこまで高くなかったというか、
普通にお勤めの方に比べたら生きやすいんですよね。
そうです。
そっかそっか。
さっき湯沢さんの聞く人のお仕事をされて、
今まで出会うことのなかったいろんな人に出会えるというのが楽しいっておっしゃったけど、
まさに僕もそうで、拠点を稲川に移したことで、
やっぱり出会うことのない人たちに出会うことができて、
そこでやっぱり僕の特技としてポスターを作ったりとか、
マークを作ったりということができるので、
向こうの方のお手伝いをすると、
リクエストされるものの種類が東京で仕事してるものと全く違うんですよ。
幅がちょっと広がるのもそうですし、
39:00
これはやったことないっていうことに出会ってたりとか。
そうです。
ああ、そうか。確かに。
それこそ人との出会いがそれをまた導いてきて、
それは面白いですね。トライにもなりますし。
なので向こうに移住したときに、新しく出会った方から、
こういうの作ってくれないっていうふうに言われて、
それを作ったものというのが今まで作ったことのあるものと全く違う種類のもので、
でもそれを作ることによって、本業と言っていいのかな、
東京での今まで付き合いあった方々へのアウトプットもちょっと変化していくんですよ。
そうですよね。
それはすごく良かったなと思います。
なるほど。それこそ移住してなかったら得れなかった感じのことですよね。
その出会いがなければ移住しても。
だから動くことっていうのはすごく重要で。
僕、引っ越しまであちこちに引っ越してるんですけど。
さっきも営業して何度もっていう。
それはそういうこともちょっとあって、動くと何かが変わるじゃないですか。
そうすると、さっき言ったブラックボックスがちょっと変化していくんですよ。
そっかそっか。
だから無理せずに自分が変わっていくので、アウトプットするものも変わっていくんですよ、自然と。
そっか。そういうことか。なるほど。
そうなんですよね。やっぱり動かないことには変われなくなっていくし、
だんだんそれに気づかなくなっていくことにもなるって僕はちょっと思ってしまってて、
それは今聞く人やってて、いろんな人に会うことでその比較というかがよく分かる。
ずっと結構長らくずっと同じところにいて、変化ないことをしてて。
やっぱちょっと頭固まってた状態に比べれば、やっぱり人に会えば会うほど、
いろんな世界があることに気づきますし、それで得られることすごく多いので、そこは分かります、なんか。
ちなみに松下さんのこれ好きっていうことなんですけど、これ好きなこと。
読書ですかね。
ああ、読書。
読書好きですね。
結構たくさんあるというか、いつも読んでるみたいな。
うん、そうです。何かしら読んでるんですかね。
最近こういうの読んでますみたいな、いろいろ読むんですか?
いろいろ読みます。
雑食的に?
雑食ですね。その時関心のあることとか、読むんですけど、
でも、なんでこんなもん読んだろうっていうのを読むこともあって、
最近だとね、全然最近の本じゃないんですけど、将棋の米永邦さんのお出しになった本で、
42:14
我が敗れたりっていう本があって、彼がAI将棋と公式に、
たぶん公式試合をした最初の人なんです。
そうか。はいはい、出始めの頃に、電脳戦か。
電脳戦の第1回の騎士が米永さんだったんですよ。
僕は全然将棋のこととか知らないんですけど、何かのきっかけで読んだんですよね。
すごく面白くて。
彼が、だから電脳戦でAI将棋、当時のボンクラーズだったかな。
最強と言われてた。
名前か、AI将棋のソフトの名前。
対戦して、敗れるまでの告白なんですよ。
へー、そっかそっかそっか。思いがそこで綴られますね。
かっこよくてね。
かっこいいんですか?
かっこ悪いんだけどかっこいいと言うか。
あー面白い。
僕この年になると、やっぱりそういう、何て言うんだろうな。
年を重ねた人の在り方みたいなのも考えることが多くて。
こういう先輩かっこいいなって思えるような。
そっかそっかそっか。
負け方も含めて。
面白い本でしたね、あれは。
割れ破れたり。
おすすめです。
わかりました。
ありがとうございます。そっか、そういう話。
でも面白そうです。
僕も将棋はちょっと知ってるので、人の名前とか。
結構ドラマチックじゃないですか、将棋って結構。
今藤井壮太がすごくわーって出てますけど。
すごいですよね。
すごいと思います。
あれとかもそうですけど、やっぱりAI的なものがどんどん入り込んでる世界観のこととかも含めて、
将棋の世界とかって、なんか将棋だけじゃなくてドラマが面白かったりとかありますね。
本も確かにそうですよね。
そっか、覇者読書が好きなんですね。
やっぱり知らない世界のことを知るのはすごく楽しいです。
デザインの世界も、仕事の話に戻っちゃうんですけど、デザインの世界も割とそういう側面があって、
つまりデザイナーはデザインのことは詳しいけれども、別に掃除機のこと詳しいわけでもないし、
例えばピカソ展の展覧会のポスターとか、ピカソのことに詳しいわけでもないじゃないですか。
でもその仕事をいただくと、庭科の専門家にならないといけないんですよ、それに対する。
45:06
つまり掃除機って今こういう状況にあって、業界はこういうことをみんな頑張っていて、
この掃除機はその中でもこれに特化する掃除機なんですっていうことを理解していかないといけないので、
だからデザイナーやってて楽しいのは特にその部分ですよね。
新しいお仕事をいただくと、それについて庭科に勉強して、ちょっと知ってるふりというか。
でもなりますよね。
になるんですよ。
確かに確かに。
例えば写真集とか、前やった写真集で、ブルースの音楽のプレイヤーたち、おじいちゃんたち。
ミシシッピーじゃないってこと?ニオーリンズか。
ニオーリンズで撮影した方の作品を写真集にさせていただいたことがあるんですけど、
その時もブルースなんて聞いたことなかったんですけど、
でもブルースってこういう音楽で、こういう人たちがいて、っていうのを勉強することができるじゃないですか。
そうですね。
そうしないときちんとしたものって作れないので、庭科でもいいから、専門家でやるほうがいいんでしょうけど、
庭科でもしっかり勉強して、そうした上で作ると、出来上がってきたものも納得感のあるものに近づけるので、
でもそれは楽しい。
そうか、そうですね。
その延長で読書もあって、
特にそういう知らない世界、ひしおぎなんて全然知らないけれども、でもそういうことを知ると面白いですよね。
そうですね、確かに。
それぞれの世界では色んなものが広がっていて、足踏み入れてみると、こんなことあったんだ、みたいなのがやっぱり発見があるので。
自転車も好きなんですけど、自転車も好きで好きなことっていう意味では自転車も好きですね。
自転車1、2、3、3台、4台持っていて、乗り換えとかシーンに合わせて乗り換えをしてるんですけど、
自転車は好きですね。
じゃあ、ご自宅に何台?3台とか?
自宅に3台、こっちに1台。
自転車の何が好きとかってありますか?
自転車は、存在としてはフレンドリーなところ?人間にフレンドリーなところ?
フレンドリーなところ?
好きです。
大層なことしなくても付き合えるというか、持ち物としても、車とかと比べて楽に乗れるし、実際に乗ってみれば割と身軽で、
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いろんなところに行けて、ちょっと泊まって休んだりとかすることもできるので、
でも歩くと大変じゃないですか?大変で、移動範囲も限られるんだけど、
ちょうどいい不便さとちょうどいい便利さが同居しているところが自転車の魅力です。
さっきの移住の話もちょっと繋がる部分。
そういうバランスってすごく好きで、分かってくださったなと今思ったんだけど。
すげー分かった、それ。ちょうどいい不便さ。
ちょうどいい不便さとちょうどいい便利さって。
便利すぎない。
すごく生活していくものと一緒に生活するものとしては大事なんですよ、僕にとっては。
松下さんの生きてくれる秘訣みたいな感じで、
ちょうどいい不便さか便利すぎないみたいなことって共通してるような気がしましたね、今。
そうだと思います。
移住によってそれもあるし、自転車ももちろんそれもそうだし、その表現。
なるほどね。
自転車って割とそういう意味では現状にうまく表現できるものかもしれないです。
そうですね。
今のはタイトルになるかもしれないですね。
ちょうどいい不便さとかって。
そうですか。
そんな気がします。
すごくよく分かりました。
僕乗ってるやつは折り畳める自転車じゃないですか。
なので折り畳んで部屋の中に持ち込むこともできるし、
ちょっとしたカフェとかに寄った時に鍵かけないでもそのまま持ち込むことも場所によっては可能じゃないですか。
そういうのも今の今日乗ってきた自転車に関してはお気に入りのポイントだし、
自転車ってパーツとかを、車とかもそうだと思うんですけれども、
変えながら軽量化したりとか、ちょっとオシャレにしたりとか色を合わせたり、
そんなにお金もかけずにできるというのも楽しみの一つです。
ペダル一つ変えただけでも。
そうですね、気分変わりますね、それだけでも。
車でも一緒なんでしょうね。すごく車のメンテナンスを好きな方が好きじゃないとか、
エンジン手を入れたりとか、でもその知識は僕にはないし、
そういう意味では自転車はチェーンにオイルを挿したりとか、ちょっと汚れを取ったりとかするだけで、
劇的にやっぱり乗り心地が変わって、
乗り心地が変わると人力なので、実際もう足にわかるじゃないですか。
感覚として手応えがありますもんね。
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だからきちんと洗って、チェーンに油挿して、リレー調整をきちんとした自転車に、
翌朝乗った時の気持ちよさっていうのは、これは何事にも買いがたくて、
どこでも走っていけるっていうような少年の気持ち。
確かにわかります。少年性みたいなのが自転車はありますね。
このまま豊洲まで行っちゃおうかな、洋もないのに行っちゃおうかなみたいな。
ああ、わかる、それ。
確かに。
そういうものはね、とても好きですね。
それはでも本当そうです。それはすごくよくわかります。
僕も新宿、つい最近、日曜日に来たのか、この間。
いろいろ回ったんですけど、やっぱり日曜日の午前中に歌舞伎町とかを自転車で走ってるとなんか気持ちいいんですよ。
こんなところを俺自転車で走ってる、なんだこれみたいな感じのか。
この辺とかってやっぱりいろんなところで、街の顔色が顔っていうのかな、見せる姿が新宿って全然場所によって違うので、
そういうところなんか、自転車で走るってことの楽しさとか、
やっぱりそれに至るまでの道のりとかも全然違いますし、
知らないところとか走ると、あ、このところあるんだっていうのを、自転車的速度でこう行ける感じっていうのは、
もちろん歩いても面白いんですけど、それがめくるめく変わっていく感じっていうのは楽しいですね、自転車は。
それはね、僕自分の親父の実家が自転車だったんですよ。
あ、そうなんですね。
なので小さい頃から親父には自転車はいいものを買ってもらって、
それこそ高校の時に僕はトラックレーサーに乗ってたんですよ。
あ、そうなんですね。
そう、蹴り用の。
それで、毎日1時間ぐらいかけて学校に。
それで1時間って結構距離ありますね。
距離あります、相当距離あって。
普通はね、みんな電車に乗って行くところだったんですけど、
僕は自転車でずっと帰って。
あ、そうなんだ。
トラックレーサーなんか乗って、学校に来る人はいなかったですけど。
いないですね。
後続的にもダメだったんですけど。
でも僕はそういうことが好きだったので、行ってましたね、真っ赤なトラックレーサーに乗って。
真っ赤なトラックレーサーかっこいい。
そう思うと、子供というか小さい頃から自転車には本当に身近にあったってことなんですね。
身近にありましたね。
それはもうちょっとそういうことですね。
それで一時期やっぱり東京に来て乗らなくなったんですよ。
乗らなくなったんだけど、仕事を始めてから吉祥寺にその頃住んでて、
ふとしたことで、あれこれって自転車で行けなくない?って思ったのがきっかけで、
買ってしまったんですね、新しくそこで。
それで自転車通勤を吉祥寺から南八百山まで。
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結構ありますよね。
だいたい13キロぐらいかな、距離的には。
あ、でもそんなもんか。
そんなもんなんですよ。
そんなものって気づいて、それこそだから吉祥寺から南八百山まで行って、
ドアとドアでそれこそ自転車だと1時間で片道行けたんですよ。
あ、1時間で行けるんだったら駅まで歩いて井の頭線で渋谷まで来て、
バスに乗り換えて南八百山まで行くのと大差ないわけですよ。
で、交通費が浮くし、
だったらこれでいいかなと思ったのが自転車再燃のきっかけで、
それからもう手放せない状態。
東京都内って本当に自転車で行くと近いところが多くなるんですよ。
はいはい、わかります。
なので、都内は結構な距離でも僕自転車で一応ストップで行きます。
そうですよね。全然行けますもんね。
だから井河さんが御苑まで自転車で現れたときには、
なんか親近感がある。
自転車だと思って、なんかいいなと思って。
思いません?東京で。
わかります。嬉しいんですよ。
何を言うわけでもないけど、自転車仲間だと思って。
確かにあります。
結構驚かれることも逆にあったりするんですよ。
自転車で来てるの?みたいな。丸の内でちょっと打ち合わせがあるって言ったら、
自転車で来るの?みたいな。
全然近いですし、みたいな。
それでお話しすると、意外と近いですよって言ったら、
俺もやってみようかな?みたいなこともやっぱり。
それはね、わかる。僕もよくあります。
ありますよね。
そう、やったら意外と近いっていうのを、その方知ってもらいたいとか思うし。
知ってもらいたい感がある。知ってもらいたい感はね、すごいある。
そう、やったら気持ちいいですし楽しいっていうのもあるので。
それはありますね。
こんな言い方したら多分怒られるんだけど。
ジムに通ってる人いるじゃないですか。
だったら、そこから自宅から会社までの通勤時間を、
その時間、自転車にして当てたらと思うんですけど。
ジムで一生懸命自転車工具やってるんだったら、
それ通勤時間に当てればいいじゃんって、僕なんか思って。
でもそういう意味では、さっきその不便さと、
ちょうどいい不便さとちょうどいい便利さが融合しているのは、
自転車がすごいモデルケースとしてすごくわかりやすくて。
ちょうどコロナが流行った時も、僕は電車に乗らずに都内は住んでるんですよ。
電車でみんな大変なんじゃないですか。
そうですよね。
発行して、距離も保つ。
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でもそれでもコワコワ電車に乗ってっていう生活が、
多くの人はされていたんだけれども、
僕は全然いつもと変わらず、
都内に関しては自転車で移動ができてということもあったし。
やっぱり自転車の環境もちょっと整ってきましたもんね。
都内が自転車の増えましたしね。
増えました。
だからもっとその辺は。
自転車もいいものがいろいろ出てきたというか、
性能も感覚も良いものが安くなってきているので、
手が出しやすいですよね。
好きなものを買うと長く乗れるので。
いい加減なものを買うよりも、
これ好きだなという自転車を一台買うと長く乗れるのでおすすめです。
ありがとうございます。
こんな感じです。
聞く人っていう。
こんな感じで良かったですか?
こんな感じでもう良かった。
ありがとうございます。
グラフィックデザイナーとしての修行時代に
100の案をひねり出すというお話。
いつの間にか自分の中に構築されていたブラックボックスのこと。
そして読書、自転車への思い。
さまざまなお話を通して、
松下さんが抱いている不便さ、便利さへの思いをお聞きすることができました。
松下さん、ありがとうございました。
それではまた次回、ユイナワさんの聞く人ラジオでお会いしましょう。
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