物語を読むことの助け
ケイシャのしゃべり場
私の最近の悩みの話をしていいですか?
はい、どうぞ。
ついでに。
つながってる。
ついでに。ちょっとつながってるような気がするというか。
なんか、自分と全く同じ悩みとかを、同級生の友達とかも悩んでるとは限らないじゃないですか。
同じ境遇とか、考えとかなんかわかんないし、タイミングとかもいろいろあるし。
そうなった時に、映画とか漫画とかって、自分と似た境遇の話を摂取しやすいというか。
だから、一人で悩みを抱えなくて済むというか、相談するように物語を読むみたいな。
自分の人生に対する困難とか、そういったものが自分の中で感じられた時に、助けを求めるように物語を読むみたいな。
そうなんだ。
物語を読んでるから、そういうのが好きになってるんですよ。
それって、わりと周りくどくない?
読むのに時間かかんない。
でも、言語が苦手だったりとか、自分の感情を正確に認識してる人なんて、そんなにいないじゃん。
でも、物語って演出がきちんと入ってるから、ちゃんとわかりやすく整理されてるから、
話を理解できるし、わかるし。
もちろん、エンタメとしてのどんでん返しとか、交友すれ違い、食い違いがあったんだみたいなところも、作品のスパイスとしてあったりとかしてるから、
現実世界における行き違い、すれ違い、勘違いみたいなやつも、そういう見方もあるのかもしれない。
あの人の行動にはとか。
エンターテイメントに救われる
なるほど。
自分の主観じゃないような感じで、見れるっていうか、見れるようになるような気もする。
なるわけね、作品を見ることでね。
ある意味、自分のことも客観的にちょっと見ることができるみたいな。
っていう感じがしますね。
それで、うちの子に映画とか見たらいいんじゃないって言ってたってこと?
そうですね。
うちの子があんまり、他の人の感情が読めなかったりとかするから。
なるほどね、そうやって使うのね。
そうそう。去年アニメで映画化されてた、辻村光さんの鏡の古城っていう小説がアニメ映画になって去年ぐらいにあったんですけど、
それとかも、いろんな人の感想というか、タレントの足田真奈さんが声優でやってて、
足田真奈さんも原作のファンで、その原作を読んだ時に、なんでこの人は私のことこんなによくわかるんだろう?
風にまですごい思ったみたいな。
え、どういうこと?
中学生とかの気持ちをすごく詳細に書いてあるみたいな。
自分と同じだって思ったってこと?
そうです。
主人公の感情が。
物語だからある程度カタルシスがあったりとか、ちょっと何か希望を持った終わりが提示されてるみたいな。
じゃないですか、物語って大体。もちろん救いのない物語もあるけど。
でもそれによって、自分は孤独じゃないみたいな。
自分は別にひとりじゃないし、こういう作品もあるんだ、こういう自分もあっていいんだみたいなっていう肯定になるというか。
最近の実写になったリトルファミドとかも、黒人の女の子が予告のティザー映像を見て、めっちゃ泣いて喜んでみたいな。
雑談の意味と意義
そうなんだ。
っていうのは、マイノリティの黒人が自分たちが主人公の、ディズニーっていうものすごいでかいエンタメコンテンツで、自分たちと同じ女の子が主人公っていうことの喜びとか、
任天堂の動物の森で車椅子が選べるみたいなやつとかも、普通に車椅子使って生活してる人からすると、
自分の当たり前が、ちゃんと当たり前として、物語とかゲームの中に、コンテンツの中にあるっていうのが、めちゃくちゃ嬉しいみたいな。それだけで嬉しいみたいな。
それと似てる気がする。
孤独だと、「わあ、私はキチガイなんだ。私は頭がおかしいんだ。」みたいになるじゃないですか。
そうなった時に、自分と似たような人の話とかを読むと、「あるあるなんだ!」みたいな感じで思えるっていう。
また、うちの子が不登校の話、ちょっとぶっこんでいい?
昨日、うちの子が学校休んだんだけど、通りすがりの旗振るおじいさんが、「毎日学校行って偉いね。」って言ってたと。おじさんが。
そしたら、ひかりは、「あ、きっとおじさんも僕みたいにね、学校行きたくないって思ってたのかな。」って。
学校行きたくないって思うのが、自分一人だけじゃないのかな、みたいな感じで。
安心したような感じで。
いや、安心しますよ。
だって、子供って、小学校が世界のすべてじゃない?小学校と家庭だけが世界のすべてだから。
狭いよね。
そこのいる大人たち、片手で数えられるぐらいの大人としか関わってないじゃないですか。
その大人たちが言ってることがすべてだとしたら、自分がそこに受け入れられなかったら、もう世界から受け入れられてないってことと一緒だから。
いろんな人がいるよとか、いろんな考えがあるよ、みたいなのがわかるっていうのは、物語しかないんじゃないかなって思うんですけど。
だから、今最高ですよ。ネットフリとか。めっちゃ映画見れるから。
本当っすね。
昔は映画見るのも、300円とか出さないと伝えられませんでした。
そっか。
エンタメってすげえな。
すげえっすね。
エンタメに救われてきた人生だね。
いや、たしかにたしかに。
多いっすよね、そういう人。別にこういう仕事じゃなくても。
いや、そうそうそうそう。
えぐちさんもね、エンタメに恩返ししたいっていう。
あ、言ってましたね。
言ってた言ってた。そういうことなんかな。
そういうことかなと、私は受け継ってますけどね。
だから、騙し合いとか殺し合いとかよりは、そっちの方が好き。
好きなんね。なるほどね。
最近見てないなと思いましたね。そういう系を。
いや、僕も多分そっち系が好きなんですけど、だいぶ心に来るじゃないですか。
そうそうそうそう。つらくなるな。
お金払ってなんでつらくなるんだろうって。
だから、ちょっと見るのにためらってるのもあるなって思いました、最近は。
私逆に軽いやつが見れなくなってますね。
この前友達と言ってたんですけど、何か意味を見出そうとして、意味を見出さないと見るのがもったいないって思ってて、
自分の心がさもしいっていう話をしてて。
あー、でもわかるかもしれない。やっぱね。
無意味なやつを見てる時間なんてないみたいな。
わかるわかる。
何かを勉強したがって、何かを摂取しようとして、漫画とか映画とかを見ようとしてて、
なんかやだみたいな話をしてて。
情報が多すぎんじゃない?今。
そうですね。
うちの子も時間の無駄とか言うもんね。
無駄って何?小学生なんて。
確かに。
いいよ、無駄ばっかでいいんだよみたいなね。
そうですよ。江口さんの声聞かせた方がいいんじゃない?
いたずらしまくっていい道しまくったかっていう話を。
10番の出だしの、始まりました。経営者のしゃべり場とは。
すらすら言えるよ。
すごい。
家で聞くんですね。
家で聞いて。
なるほど。おろいな。
ありがたい。
そういうね、いちいちいろんな物事に意味を見出そうとしてる自分がうざいっていう話をしてました。
友達と。
めっちゃわかるな。
そう、あらねばならないみたいなね。
そうそう。
最近のこの番組も、最近企画がてんこ盛りすぎて、きっとリスナーの人とかは、面白いって思って聞いてくれてると思うんですけど、
あんまり企画企画頑張ってたら、マジパンクしてるよねって。
そうですね。頑張りすぎちゃうしね。
今回はそのハードルを下げるために雑談のね、ゆるるとした雑談でもぶつけていきましょうみたいな感じで望んだんですけど、
喋りとか雑談ひとつひとつにも意味とかテーマとかを見出そうとしてる自分が間違ってるんじゃないか。それは違うんじゃないかみたいな。
でもかといってこう、めっちゃゆるゆるふわふわな雑談を配信していいのかみたいな。
一回ぼつったからね。
そうそう。
二人で撮ってね。
そう、過去にね、ストックがないってなったときにひじやさんと二人で撮って、え、なんかこれ全然面白くないなみたいな感じで、やめちゃった回があるんですよ。
無駄も大事ですよね。教えてあげたい。ひじやさんのお子さんに無駄大事だよって。
無駄を謳歌できるのはマジで高校生までですよ。
そうですね。
まあ人によっては大学生だけど、最近の大学生みんなバイトしてて忙しいもんね。
えらいっすよね、最近の大学生。
そうか、学費が大変なのかな。上がってるもんね、昔よりね。
学費もそれはあるし。でも就活3年生からスタートさせなきゃいけないから。
あ、あ、3年の4月から?
3年の夏のインターンからなんかもう始まってたりするんすよ。
早いね。
そうそう。だからもう3年の春、ちょうど今頃、梅雨とかにはもう自己分析をして、自分のシートを書かなきゃいけないみたいな。
早く終わるってこと?就活。
そこでトントン拍子に行けばですけど。
自分の決めたいところが決まればね。
え、じゃあもう4年のうちの1年半ぐらいは就活やっちゃうってこと?長い人では。
そうなんですよ。
きついね。
きついっすよね。
3年生、ちょうど1年生と2年生で自分の言ってる分野の基礎知識を習って、ちょうど3年生ぐらいから専門的な話とか自分のやりたいこととか決まってくるじゃないですか。
っていう時期に就活が始まっちゃうのなんかもったいねーって思います。
しかもみんなね、アルバイトとかもしてるしね。
しかも3、4年で研究とか就活とかをやりつつアルバイトするには1、2年でフルタン取っとくみたいな感じだから、そうなると1元から5元までも全部入れてないとみたいな感じになる。
私そういう大学生時代だったので。
そうですよね。
多様化した社会での自己理解
遊んでる。大学の時遊んでたっていう人、どうやって、なぜみたいな。遊ぶ時間などなかったかみたいな。
学分によるよね。
そうですね。
だからね、高校生まで小学校が一番自由だから。
一番自由だったっすね。
もったいないですよ。だからね。
それで悩み相談したかったのが、最近あれなんですよ。唯一年が近いかいさんが東京に行ったりとかもしてるし。
私の次に私のキャリアに近いのって石井くんか生嶋さんっていう感じなんですけど、2人ともちょっと乖離があるじゃないですか。キャリアのステージとか目立つ方向とか的に。
生嶋さんは先輩だから少し先の相談とかは先輩としての相談とかできるけど、
当事者としてのもやもやとか悩みとかを相談できる相手が誰もいねえってなってて。
女性でね、ディレクターってなかなかいないしね。
そうそう。だから、幸い社外に同世代の友達とかがいるんで、たまに話は聞いてもらったりとかはするんですけど、
結構今、みんな多様化してるじゃないですか。働き方もキャリアも。子供産む年齢とか結婚の年齢とかも、みんなバラバラだから。
相談するのが上手な人とかは、たぶんめちゃくちゃ生きやすいと思うんですけど、
誰にも相談できずに、抱え込んじゃうっていう気持ちもすげえわかるし、私はそっち側だなと思って。
そういう時に、誰それのエッセイを読んだりとか、映画を見たりとか、漫画を見たりとかで、
自分に近しいものをちょっとずつ摂取して、なんとか自分のバランスを保っているみたいな。
じゃあ、この作品がどうやら自分の感情と近いだろうっていうのはもう、寸読しとくわけ?
そうですね。とか、全部が全部ぴったりなわけじゃないけど、この人は自分のキャリアについての発信をしている人、
生活とかプライベートなことについての発信をしている人みたいな感じで、いろんな人のいろんな発信をつまみ食いして、
自分に今一番適したコンテンツというか、今私はこれが欲しいんだみたいな処方箋を、ちょっとずついろんなところからつまみ食いしているみたいな。
福財師みたいな。
そうですね。もちろん友達とかから的確に、そういうことね、じゃあこれ読んで、みたいな感じで、
的確に自分の習慣が入っていない処方箋をいただくこともあるんですよね。
いいですね、それ。
処方箋だわ。
自己の価値観を醸成する過程
世の中のあらゆるものを処方箋として、摂取しているわ。
だから、この前肩こりのこういう薬をもらった、じゃあ他の肩こりの薬もちょっと見てみようかみたいな感じで、
その辺をちょっと掘っていくとかで、新しいものを見つけたりとか。
自分の状況も変わるから、肩こりについても、この間と違う肩こりって場合もあったりするんですよね。
そうそう、その慢性的な日々の疲れから来ているのか、この前電柱とぶつかっちゃったからみたいな、そういう外傷なのかなみたいな。
そういうので変わってくるから、そういうのでちょこちょこと処方箋を変える。
原山君はどういうチョイスを仕事する?
それこそ本当に、ちゃんと自分に合ったものを最近摂取していないなっていう、自分に合ったもの。
合ってないって感じるってこと?
合ってないってよりも、こういう面白みあるんだっていう摂取が最近多いかもしれないですね。
探求心の方?
そうですね。あんまり今まで見てきてなかったジャンルとかを見てみて、面白いねって思うとか。
探求心ですね。探求のターンなんじゃないかな。
最近そのターン。
免疫を摂取してるんじゃない?
さっきその処方箋って言ってたんですけど、僕の中では自分の境界線を作ってる感覚に近くて、
自分と他人の境界線がはっきりすればするほど、自己理解が深まるというか、
ごめんなさい、難しい話を今しようとしてますけど、
自分というものがわからないと不安になるじゃないですか。
だから、こういうのは自分で、こういうのは自分じゃないかもしれないみたいなことを常にやってる気がするんですけど。
作品を見て?
作品も、これは自分に近いかもとか、このキャラは逆にあの人に近いかもとか。
自分探しで見てるってこと?
みたいな摂取をしてそうな気がします。完全無意識なんですけど。
今自分の価値観を醸成中みたいな。
それに近いかもしれないですね。
いろんな知らない価値観とかをインストールしている最中って。
自分にどれが合うかなみたいな。
でも受け入れる方が多いかもしれないですね。そういう考えがあるんだ。
調和があるからね。調和だから。
ストリングファインダー。
ストリングファインダー、調和だから。
客観的に最近見ちゃってるのもそれかもしれないですね。
そういう感じもあるんだ。自分ごととして捉えれてないのがもったいない気もしますけど。
でもそれはあれ?自分の価値観を醸成中で見てて、違うなって思って。
違うなって思って排除はしてないんですよ。
うん、排除はしてない。
ただ、ピンと来ないなとか来るなぐらいはなんとなく考えてます。
ピンと来るものに対してはターゲットを絞って、その周辺の作品だったり、
その作った人の作品とかを調べてみようかなってはなるんです。
最近ピンと来たのはなんだったの?
スラムダンクの話もちょっと先しましたけど、
動きがだからモーションキャプチャーでリアルに動いてるんですよね。
だからCGだけど、そのリアルさっていうのになんか惹かれた気がして。
ちゃんと綺麗な動きじゃないけど、そういう肉体の動きがリアルっていうのは、
結構リアルかどうかって自分の中のキーワードになってる気がしてて。
そういうことサンクチャリとかも、ちゃんと実写で肉体がぶつかったりしてるリアルっていうところから来る気持ちもあると思うし、
最近友達と話したときに、僕が前アナログっぽいものとデジタルっぽいもので、
アナログっぽいものに惹かれるみたいな話をしたと思うんですけど、
それなんで僕がそっちに惹かれるのかっていう話をずっとしてて。