1. 神田大介の経験
  2. 暴力団の資金源
2024-03-04 09:54

暴力団の資金源

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はい、今回はですね、私の経験の中でもまたちょっと別の話をしていこうと思うんですが、
私はですね、2007年から8年ぐらいにかけて、集中的にですね、暴力団の取材をしておりました。
当時、愛知県警の担当だったんですけれども、愛知県警、愛知県ってね、非常にこう一つ、暴力団絡みで特徴がある県でして、
今、日本で一番大きい指定暴力団、指定暴力団っていうのは、警察がですね、特別に目をつけている暴力団なんですけれども、
要するに規模がでかかったり、やってることが凶悪だったりする暴力団ですが、その一番大きい、
大きいというか、組員の数が多いですね、暴力団は、皆さんもね、ご存じかと思います、山口組という組ですね。
え、待てよと、山口組は神戸だよねと。よく知ってますよね、あなた素晴らしい。
山口組は神戸にね、本部があります。
私もちょっとね、見たことありますけれども、なかなかね、立派な建物でね。
はい、その山口組のしかしトップは今ですね、6代目なんですよ。まあ初代から始まって3代目ぐらいにその建成を確かなものにし、
今6代目なんですが、6代目のトップはあの名古屋の出身の人なんですよね。
え、名古屋の出身って言っていいのかな。ただ名古屋の組なんですよ。行動会って言うんですけれども。
行動っていうのは弓編に無という字に道って書いて行動会ですね。はい。
行動会の本部は中村区、名古屋市中村区にありますね。
ということで、愛知県警の担当していた私はちょうどね、その頃ね、行動会がやはり天下を取った。
天下を取ったって言い方があれですけどね、その山口組というか、暴力団の業界の中ではですね、全国一の組織のてっぺんに行ったということで、
集中的に、私の前からですけれども、ちょっと前からそういう時代になりまして、
重要な課題として取材をするということになってたわけですね。
なので、一般的に新聞社ではですね、警察を担当すると、1課と3課、捜査のですね、捜査1課、捜査3課の担当が同じ人がやると。
捜査2課と捜査4課は同じ人がやるっていう、そういうのがあって、規数と偶数で分かれてるんですけど、
捜査1課っていうのは、殺人とか強盗とかですね、放課とか、まあ皆さんが頭に思い描くような凶暴な犯罪。
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これは1課がやります。3課がやるのは、窃盗です。盗み。
だからやっぱり、すごく犯罪のね、代名詞じゃありませんけれども、典型的なものとしては盗みってありますよね。
2課は知能犯と言われて、今で言うと特殊詐欺ですよね。振込詐欺とかって言われるようなものっていうのはみんな2課の担当ですし、詐欺ね、詐欺事件は全部そうです。
それから汚職ね、政治の絡むやつ、選挙法違反とか、そういうのが全部2課の話。
増収愛とかもそうですね。増収愛は必ずしも政治家だけとは限りませんからね、公務員も普通にありますし、それから企業の犯罪とかも、
企業の犯罪もいろいろですけれども、いわゆるですね、なんか紛失決算をしたみたいなところで法に触れてくるようなやつは2課の担当ですね。
で、4課。4課はもう暴力団が絡んでるから全部4課です。
だから暴力団がやってる詐欺は4課ですね。
だからそこら辺の線引きは結構難しいところがあって、例えば殺人も暴力団がやる殺人もあるじゃないですか。
それから特殊詐欺も暴力団がやる特殊詐欺はありますよね。
そういうときはそれぞれの課で連携をするんですけれども、結構指導権争いがあったりして、これは刑事ドラマとかにもたまに出てきますよ。
殺人事件だから1課が担当するんだけれども、そこ暴力団が絡んでると4課が出てきて、1課と4課って考え方が違うんで、対立したりとかね、そういうのが実際にあるみたいですけれども、
まあまあ、ともかく4課ってのは暴力団の担当です。
で、私が特に取材をしていたのがですね、暴力団の資金源です。
やっぱり暴力団もお金がないと立ち行かないというか、お金があるから暴力団って存在するんで、
さっき山口組のトップに行動会が上り詰めたって言いましたけれども、これもなんでトップになれたかっていうと、やっぱ資金力が豊富だったっていう話があるわけですよ。
暴力団の世界って一次団体、二次団体とかってのがあって、一次団体っていうのは山口組です。
で、二次団体っていうのは山口組行動会、山口組の3課にある行動会だよと。
そういうのが二次団体っていって、さらにその下に山口組行動会なんとか組とかがあるわけですよ。
で、そういうその序列がはっきりしてるんですけれども、ピラミッド型なんですけどね。
一番下がだいたい五次団体なんですよ。四次団体までしかないところもありますけど。
で、そこから上に集めていくんです、お金を。
だからまあ、五次団体のいわゆる末端の組員が自分のとこの組長に、あんなに若頭ですね。
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毎月のお金、決まった金額をですね、納める。しのぎって言いますけど。
これは悪いことをやるわけですよ。悪いことをやってお金を集めて組長に渡すと。
その組長は、その上の四次団体の、五次団体の組長は四次団体の組長にお金を上納するわけです。
四次団体から三次団体に上納する。三次団体から二次団体に上納する。
一次団体である山口組本体にはですね、ものすごいお金が集まってくるってことですよね。
まあ、言ってみればね、マルシオ法ネズミ公みたいなピラミッドアートの構造ですから、どんどん上にいくにつれてお金がたくさん集まるわけです。
やっぱお金がないとね、何事もできないということで、それをうまくお金を稼げる人っていうのが、ヤクザの世界では出世していきます。
決してですね、義理人情に熱いから出世するとか、それから暴力が強いから出世するってことはありませんね。
お金をうまく集められた人が出世していくのが暴力団の世界です。
そのツールとして暴力が使われているっていうだけですね。
なので、いわゆる経済ヤクザみたいな人もいて、ものすごく株のインサイダー取引で儲けられるとかっていう人も出世はしていますね。
そういう構造があるんですよ。そのお金をどうやって集めているのかっていろんな集め方があるんですが、
だからまあすごい単純に言うと、教活とかってあったでしょ。あった人とか今でもあるけど、俺はドコドコドコ組の組んだぞと。
金を出しやがれって言うんですね。見かじめ料を払えとかね。お前誰の許可とってここに店開いてるんだ。金払えと。
誰の許可も何も別に、ちゃんと役所の許可があればみんながどこでも開いていいんですけど、っていうやつ。
ただね、最近こういうのは、暴力団もやりにくくなってるんですよ。それはどんどん法律の網が狭められているのと、法律と条例ですね。
それからまあやっぱり、社会の目も厳しくなってると。
全体的にやっぱり市民の意識って向上してますから、暴力団にお金を払うなんて言語道断だよという意識もだいぶ強まりましたので、やっぱあれですよ、昭和の時代とかもっと緩かったみたいですからね。
やっぱり親分さんにはちょっと助け届けがあったみたいですから、でもなくなってきたんで、相当難しいわけですよ。
それで、例えば特殊詐欺ってのはそれなんですよね。ああいうことをすることによってお金を稼ぐと。
それから核制裁の取引とかもそうですよね。要は需要があるけれども、合法的にはできないことをやるのが暴力団ですから、それでお金を稼ぐと。
ちなみにね、一般的にヤクザの人って核制裁の取引っていうのは自分はしてるっていうふうに言うことはないと思います。
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いるかもしれないけど。っていうのは、あれは邪道と思われてるんですよ。
なんだけど、だからその組としてそういう仇、仇っていうのはヤクザじゃない人ですけど、ヤクザじゃない人たちを落とし入れるような犯罪はするなっていうことを言ったりするんですけれども、何のことは別にやってますよね。
お金さえ集まりゃいいんで。
その大きないろいろな柱の一つが風俗業なんですよ。
というわけで、風俗業の話を今回していきたいなと思っております。
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